56歳の平均年収はいくら?中央値や手取りを男性・女性ごとに解説

定年まで5年を切った56歳は、これまで築いてきたキャリアの集大成と、次の役割をどう描くかが問われる時期です。人生100年時代といわれる中で、56歳前後からセカンドキャリアに向けて動き出す人もいます。セカンドキャリアを考えるうえでは、同年代の年収や動向についても気になるところでしょう。

本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)の最新データや厚生労働省が公表している公的統計などをもとに、56歳の平均年収や中央値、手取り額、エリア別、企業規模別の傾向などについて解説します。

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56歳の平均年収は約1,037.2万円

JACの実績データ(2024年1月~2025年12月)によると56歳の平均年収は約1,037.2万円です。JACはハイクラスの転職支援に強みをもつため、取り扱う求人の年収相場も高く、56歳の転職者の平均年収も高い水準となっています。

56歳ともなると、社会人として30年以上の実績をお持ちの方が多くなります。長年の実務経験によって培われたエキスパートとしての知見やリスク防御能力、課題解決能力を求める企業も多く、保有するスキルと企業のニーズが合致すれば、平均を上回る年収提示となる可能性もあります。いずれにしろ、56歳の転職者の平均年収の把握は、今後のキャリアを見つめ直すうえで参考となる指標となるでしょう。

56歳の男性の平均年収は約1,043.0万円、女性は約968.3万円

JACのデータから56歳の平均年収を男女別に見ると、男性は約1,043.0万円、女性は約968.3万円となっています。JACを介して転職された方の全年代の平均年収である約838.6万円、男性約863.5万円、女性約747.0万円と比べても高い数字であることから、56歳に対して企業が抱く期待値の高さをうかがい知ることができます。

しかし、長年の経験の中で習得した各分野の技術や専門知識、さらに組織を円滑に回すサポート力が適正に評価される環境であれば、平均以上の年収を狙うことも可能です。

以下の表には、JACの実績における全年代の平均年収と56歳の平均年収をまとめました。

項目56歳平均全年代平均
平均年収1,037.2万円838.6万円
男性の平均年収1,043.0万円863.5万円
女性の平均年収968.3万円747.0万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

56歳の平均手取り額は約747万円(手取り月収は約62万円)

会社から支給される報酬からは、所得税や住民税、厚生年金保険料や健康保険料などの社会保険料が天引きされます。したがって、額面年収に比べると手取りの年収は低くなるものです。

額面年収が高くなるほど手取り額との差は開くため、役職定年や転職などにより年収が変化するシーンでは、額面年収だけではなく、手取り額についての確認が重要となります。

年収1,037万円・56歳・扶養なし(ボーナス支給なし)の会社員を想定した場合、年間の手取り額は約747万円、月々の手取り額の目安は約62万円となります。年間の控除額は約290万円となり、手取り率は約72.0%です。

手取り額の詳しい内訳は以下のとおりです。

項目月収年収
額面収入864,166円10,370,000円
所得税71,141円853,700円
住民税55,383円664,600円
健康保険43,340円520,080円
介護保険7,128円85,536円
厚生年金59,475円713,700円
雇用保険5,184円62,208円
手取り622,515円7,470,176円

※本試算は【東京都在住・扶養なし・賞与なし(年収を12分割)】という条件を前提としています。

出典:国税庁「税について調べる」

出典:日本年金機構「厚生年金保険」

出典:全国健康保険協会「保険料率」

住民税率は自治体によって若干異なる可能性があり、扶養の有無や各種控除の適用状況によっても手取り額は変動します。しかしながら、年収1,030万円台の56歳前後の会社員であれば、手取り額はおおむね上記の額を目安とすることができます。

56歳の年収の中央値は約950.0万円

JAC経由で転職された56歳の年収中央値は約950.0万円です。以下の表は56歳の年収分布をグラフにしたものです。

56歳の転職者のうち、最も多い年収帯は1,200万円以上(26.8%)です。次に多いのは年収800万円台(15.7%)であり、第二のボリュームゾーンだといえます。しかし、1,000万円以上で転職した人が全体の46.7%を占めており、転職市場においては56歳のスキルや経験が高い市場価値につながっていることが分かります。

56歳では、専門職や経営を支える役割に就くケースが多く、役職の有無よりも専門性や貢献領域が年収を左右しやすいフェーズに入っていると考えられます。

【エリア別】56歳の平均年収(東京・神奈川・大阪・愛知・埼玉・千葉・兵庫・福岡)

本データは、JACの転職実績(想定年収)を首都圏・関西圏を中心とした主要都道府県に集計した参考値です。

なお、地域によってサンプル数が異なり、件数が少ない地域は平均値が一部の事例に左右されやすい可能性がある点にご留意ください。

【首都圏・関西圏を中心とした主要都道府県】56歳の平均年収 

都道府県56歳の平均年収
東京都1,083.8万円
神奈川県1,057.8万円
大阪府997.2万円
愛知県934.9万円
埼玉県939.1万円
千葉県954.8万円
兵庫県1,135.2万円
福岡県860.5万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

エリア別の平均年収を見ると、最も高いのは兵庫県(1,135.2万円)です。また、大手企業が集まる東京都(1,083.8万円)と神奈川県(1,057.8万円)を含め3つの都市において1,000万円を超えていますが、その他のエリアの平均年収もほぼ900万円超となっています。この結果から、56歳が保有する特定の経験や専門知識はエリアを問わず、一定の評価を受けると推測できます。

【企業規模別】56歳を含む50代後半の平均年収(大企業・中企業・小企業)

厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、50代後半(55~59歳)の賃金は、企業規模が大きくなるほど高くなる傾向が見られます。

大企業では、評価制度が確立されており、職務の難易度や役割、等級などによって賃金額が明確に定められています。また、号俸が上がった際の昇給額も大きく設定されていることなどから、大企業では賃金が上がりやすい傾向が見られます。

一方で中・小企業の報酬は企業ごとのばらつきが多く、さらに業績によっても左右されやすいという特徴があります。

以下は、50代後半の月例賃金(所定内給与額)をもとに「月給×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で年収換算した、平均年収のイメージです。

企業規模50代後半の平均年収50代後半男性の平均年収50代後半女性の平均年収
大企業794.7万円927.2万円538.5万円
中企業603.3万円686.2万円461.6万円
小企業501.2万円549.8万円410.7万円

56歳を含む50代後半の平均年収を見ても、企業規模が大きいほど手厚い処遇が用意されていることが分かります。また、男女の差も大きく、大企業の女性の平均年収は中・小企業の男性の平均年収よりも低くなっており、非正規雇用の割合などが平均年収に大きく影響していると推測できます。

このデータを見ると、50代後半での転職で年収を維持するためには大企業または中企業への応募が重要な選択肢になるといえるでしょう。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(p9 – 企業規模別にみた賃金)

【参考】年齢別平均年収

以下の表は、JACを介して転職された25歳から60歳の方の平均年収を一覧にしたものです。

年齢とともに年収は右肩上がりに上昇を続け、50代で1,000万円に到達します。56歳は最も平均年収が高い年齢となっていますが、58歳あたりから緩やかに減少に転じる流れが示されています。

年齢平均年収
25歳542.3万円
26歳575.0万円
27歳607.8万円
28歳621.6万円
29歳659.0万円
30歳676.1万円
31歳708.7万円
32歳732.1万円
33歳750.0万円
34歳782.1万円
35歳782.2万円
36歳809.9万円
37歳820.8万円
38歳835.4万円
39歳857.8万円
40歳877.8万円
41歳886.0万円
42歳899.9万円
43歳924.1万円
44歳907.5万円
45歳951.6万円
46歳964.0万円
47歳965.6万円
48歳985.8万円
49歳975.3万円
50歳1,016.6万円
51歳1,012.3万円
52歳1,023.3万円
53歳1,005.3万円
54歳1,021.8万円
55歳998.7万円
56歳1,037.2万円
57歳1,005.4万円
58歳931.8万円
59歳883.9万円
60歳944.1万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

【最終学歴別】56歳を含む50代後半の平均年収(大学院卒・大卒・短大卒・高専卒・高卒)

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、学歴別の平均賃金のデータも公開しています。56歳が属する50代後半(55~59歳)の場合、大学卒の平均年収は約880万円です。性別に分けて見ると男性は約929万円、女性は約680万円となります。

以下は、最終学歴別の55~59歳の月例賃金(所定内給与額)をもとに「月給×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で年収換算した、平均年収のイメージです。

最終学歴50代後半の平均年収50代後半男性の平均年収50代後半女性の平均年収
大学院1,123.2万円1,159.2万円904.2万円
大学880.4万円928.7万円680.3万円
高専・短大595.6万円765万円533.3万円
専門学校575.9万円655.7万円490.2万円
高校531.6万円600.6万円392.6万円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(p8 – 学歴別にみた賃金)

最終学歴が高くなるほど平均年収も高くなり、大学院修了者(1,123.2万円)の年収は高校卒の2倍以上となっています。大学卒と比べても240万円ほど高い金額です。大学院での研究実績を生かして専門性の高い職種に就く人が多いことから、50代後半となっても高い報酬を維持していると推測できます。

ただし、実際には高専や短大、専門学校卒の方でも大卒者と変わらない年収を得ている人もおり、専門性を生かせる領域で経験を積むことで、学歴に左右されず、高額な報酬を得ている事例も少なくありません。

【業種別】56歳の平均年収ランキング

以下の表は、JACの56歳の実績データから平均年収が高い業種を抽出してまとめたものです。

業種別に見ると、コンサルティング・シンクタンク・事務所(1,515.6万円)と金融(1,447.4万円)が突出した金額となっています。これらの業界には、個人の高い専門知識や課題解決能力が会社の利益に直結するといった特徴があり、56歳の豊富な経験に裏打ちされた熟練のスキルは市場で高く評価されているといえます。

また、流通(1,345.3万円)、消費財(1,184.8万円)、商社(1,119.2万円)といったサプライチェーンの上流に位置する業界も高い利益率を背景に、手厚い報酬が提示される事例が多くなっています。

業種56歳の平均年収
コンサルティング・シンクタンク・事務所1,515.6万円
金融1,447.4万円
流通1,345.3万円
消費財1,184.8万円
商社1,119.2万円
IT・通信1,116.5万円
メディカル・バイオ1,081.6万円
EMC960.1万円
医療・介護・福祉924.5万円
WEB900.2万円
建設・不動産893.3万円
サービス892.6万円
マスコミ835.6万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

【職種別】56歳の平均年収ランキング

JACの実績データを見ると、56歳の平均年収が最も高い職種は法務・知財(1,381.7万円)です。企業において知財訴訟やグローバルな法務リスクなどを回避できる専門知識や経験は、高い評価につながります。また、コンサルティング・アドバイザリー(1,323.2万円)、経営・事業企画(1,313.3万円)など、経営の根幹を担う職種に提示される年収も高額です。

一方で営業(948.8万円)や技術系(903.3万円)といった個人の成果が評価の対象となりやすい職種は、年収が1,000万円に届いていません。ただしこのような職種でも、営業力や技術力に加え、顧客課題の解決につながるコンサルティング経験などの側面を強調すると、年収を引き上げられる可能性があります。

職種56歳の平均年収
法務・知財1,381.7万円
コンサルティング・アドバイザリー1,323.2万円
経営・事業企画1,313.3万円
マーケティング・商品開発1,224.3万円
金融1,145.4万円
メディカル・バイオ1,123.2万円
人事・労務1,102.0万円
IT1,050.6万円
経理・財務1,029.0万円
購買・物流・生産管理998.8万円
内部統制・監査997.4万円
総務・広報997.2万円
営業948.8万円
技術系903.3万円
秘書・アシスタント・事務・顧客対応840.0万円
土木系825.5万円
建築系795.6万円
医療・介護・福祉721.5万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

56歳で転職に成功した事例

実際にJACを通じて転職を成功させた56歳の方の事例を2つご紹介します。

56歳で大手製薬メーカーでの経験を生かし、創薬ベンチャーへ

Mさん(女性/56歳)

業種職種年収
転職前大手総合製薬会社創薬研究員1,000万円
転職後創薬ベンチャー創薬研究員950万円

Mさんは、大学院修士課程を修了後、大手総合製薬会社に入社され、中枢領域、代謝領域における研究開発に従事されてきました。抗体や生理活性タンパク質など、バイオロジクス分野を中心とした研究を進められ、学会での論文発表実績、特許の出願実績もおもちです。

早期退職制度があることから、実績を生かせる環境で新たな医薬品の開発に携わりたいとの希望が強くなり、転職を決意されました。

JACでは疾患原因となるタンパク質を特異的に分解・除去するタンパク質分解創薬の研究開発を進める創薬ベンチャー企業の研究開発職をご提案しました。バイオロジクス部門で標的の特定から候補化合物の選定までのカスケードを確立し、タンパク質を内部分解するプラットフォームの構築を担当する主要メンバーの募集です。

バイオロジクス分野の実績を生かせる求人であることから、Mさんも業務に関心を示し、選考を進めたところ、創薬スキルはもちろん、社内外の関係者と良好な関係を構築してきたソフトスキルも高く評価され、見事採用が決定しています。

※本事例は実際の成約事例をもとに構成していますが、プライバシー保護のため、企業名・職位・担当業界・時期等の一部を変更しています。

56歳で工場での実績が評価され、安全衛生責任者に就任

Oさん(男性/56歳)

業種職種年収
転職前化粧品メーカー総務部長1,200万円
転職後大手エネルギー・電池メーカー安全衛生責任者1,350万円

Oさんは、自動車メーカーに30年以上、勤務されてきた方です。本社の人事企画室、生産管理室、工場など多様な部署で人事制度の企画や人材教育、福利厚生など、多様な人事業務に従事されてきました。海外子会社へ出向し、ファイナンスを含む管理部門全般の責任者として赤字から黒字への転換を指揮された実績や総勢130人のスタッフを統括し、株主総会の運営やリスクマネジメントに従事した経験もあります。

その後、化粧品メーカーの総務部長として、社内規定や人事制度の刷新、BCP体制の構築など、構造改革を推進されてきました。業務内容にはやりがいを感じているものの、キャリアの総仕上げとして、よりよい体制に向け、積極的に変革を望む企業に貢献したいとの意向が強くなり、転職を決意されたとのこと。

JACでは、大手エネルギー・電池メーカーの安全衛生責任者のポジションをご提案しました。組織強化に向け、グローバル環境下での労働安全衛生対策の施策立案から実行までを担う責任者を募集する求人です。従業員の安全衛生対策強化に向け、真摯に取り組む企業姿勢に共鳴され、Oさんは応募を決断されます。選考では、工場での労務管理や安全衛生管理の経験、組織を率いてきたマネジメント能力が高く評価され、見事採用が決定しています。

※本事例は実際の成約事例をもとに構成していますが、プライバシー保護のため、企業名・職位・担当業界・時期等の一部を変更しています。

56歳で年収アップの転職を目指すならJAC Recruitment

定年を前に56歳から年収アップを目指すためには、これまでのキャリアを振り返り、自身の強みを明確に把握するとともに、自身の強みが課題解決の力となる企業の見極めが重要となります。

同じスキルや経験であっても、応募先企業の状況によって評価は大きく変わります。年収アップを目指すうえでは、自身の価値が最大限の評価につながる環境の見極めこそが重要なポイントです。

しかし、56歳を対象とした求人は一般に公開されているケースは多くはなく、50代後半での転職には、転職エージェントの活用が不可欠となります。

JACには、各業界や職種に精通したコンサルタントが多数在籍しています。創業から50年を超える歴史の中で、多種多様な企業と構築してきた信頼関係をベースに、求人企業が抱える経営課題の本質や企業風土までを深く理解しており、企業側のニーズについて解像度の高い情報の提供が可能です。

これまでのキャリアの集大成として、新たな環境への挑戦を希望される場合には、ぜひJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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