56歳での転職は「厳しい」「遅い」と思われがちですが、実際には一定数の転職成功事例が存在します。本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)の独自データをもとに、56歳における転職動向や年収・ポジションの実態、成功のポイントを解説します。
56歳で転職は厳しい?
本章では、56歳の転職について、JACのデータを中心に次の2つの観点から解説します。
• 56歳でも転職する方は一定数存在する
• 21.5%が56歳で初転職
56歳でも転職する方は一定数存在する
厚生労働省が公表している「令和6年雇用動向調査結果の概況」によると、55〜59歳における転職入職率は女性7.6%、男性5.4%でした。この結果から、56歳においても転職市場に一定の流動性があることがわかります。

また、JACに登録している方の年代別の割合は、50代が全体の15.7%を占めています。
さらに、50代のなかでも56歳は全体の10.5%を占めており、50代前半と比較して割合はやや低いものの、56歳で転職に踏み切る方は少なくありません。
【JACに登録している50代利用者の割合】
| 年齢 | 割合 |
|---|---|
| 50歳 | 13.9% |
| 51歳 | 14.5% |
| 52歳 | 13.2% |
| 53歳 | 12.7% |
| 54歳 | 10.5% |
| 55歳 | 9.3% |
| 56歳 | 8.2% |
| 57歳 | 5.6% |
| 58歳 | 6.1% |
| 59歳 | 5.9% |
※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より
また、JACに登録している56歳の男女比率は次のとおりです。JACに登録している転職希望者全体の男女比率(男性:79.0%、女性:20.7%)と比較すると、男性の割合が高いことがうかがえます。
【JACに登録している56歳利用者の男女比率】
| 性別 | 割合 |
|---|---|
| 男性 | 92.5% |
| 女性 | 7.5% |
※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より
21.5%が56歳で初転職
JACを利用して56歳で初めて転職した方の割合は21.5%でした。
過去に一度以上転職を経験している方の割合は79.1%であり、以降は下記の表のとおり、転職回数が増すごとに割合が減少しています。
【JACに登録する56歳の転職回数別割合】
| 転職回数 | 割合 |
|---|---|
| 0回目 | 21.5% |
| 1回目 | 18.7% |
| 2回目 | 16.0% |
| 3回目 | 13.6% |
| 4回目 | 10.3% |
| 5回目 | 5.7% |
| 6回目 | 4.6% |
| 7回目 | 4.0% |
| 8回目 | 2.2% |
| 9回目 | 0.9% |
| 10回目 | 0.9% |
| 11回目 | 0.4% |
| 不明 | 1.1% |
※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より
56歳では、複数回の転職経験を持つ方が多数派であり、初転職は約2割にとどまっています。この背景には、キャリアアップや報酬改善を目的とした転職が一般化していることがあり、50代後半でも「より良い環境を求める」動きが活発化していると考えられます。
56歳における転職活動の実態
本章では、56歳における次の3つの転職活動実態を、JACの独自データ(※1)を用いて紹介します。
• 56歳の転職後平均年収
• 56歳の転職で年収アップした方の割合
• 56歳で管理職以上へ転職した方の割合
(※1)当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より
56歳の転職後平均年収は1,050万円前後
JACが提供する転職支援を活用して56歳で転職した方の、転職後平均年収は1,050万円前後です。
また、転職後の年収帯別の割合は、次のとおりです。
【56歳転職後の年収帯別割合】
| 年収 | 割合 |
|---|---|
| 400万円未満 | 0.9% |
| 400~499万円 | 2.0% |
| 500~599万円 | 3.1% |
| 600~699万円 | 9.9% |
| 700~799万円 | 12.5% |
| 800~899万円 | 13.2% |
| 900~999万円 | 10.8% |
| 1,000万円以上 | 47.7% |
※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より
56歳で転職した方の年収分布を見ると、1,000万円以上が約半数を占めるという際立った傾向となっています。さらに、800~999万円の層も24%存在し、全体の7割以上が年収800万円以上という高水準に集中しています。この結果から、企業がこの年代に対して、即戦力性や専門性を重視する傾向がうかがえます。
56歳の転職で年収アップした方の割合は41.2%、平均で130万円程度アップ
JACが提供する転職支援を活用して56歳で転職した方のうち、年収アップした方の割合は41.2%でした。また、年収アップした方の平均増加額は130万円程度です。
なお、転職後の年収アップ帯別の割合は、次のとおりです。
【56歳転職後の年収アップ帯別割合】
| 年収 | 割合 |
|---|---|
| 50万円未満 | 34.6% |
| 50~99万円 | 22.3% |
| 100~149万円 | 13.3% |
| 150~199万円 | 6.9% |
| 200~249万円 | 3.2% |
| 250~299万円 | 2.1% |
| 300~349万円 | 5.3% |
| 350~399万円 | 3.2% |
| 400~449万円 | 2.7% |
| 450~499万円 | 1.6% |
| 500万円以上 | 4.3% |
※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より
年収アップした方の中では、100万円以上の増加となったケースが4割を超えています。また、500万円以上年収アップした方も4.3%おり、専門性の高さや経営層への登用など、ハイレベルなポジションへの転職が成功要因と考えられます。
全体として、56歳での転職は大きな年収増よりも、安定したキャリア継続や適正な報酬への調整を目的とする傾向が強いといえるでしょう。
56歳で管理職以上へ転職した方の割合は73.0%
JACが提供する転職支援を活用して56歳で転職した方のうち、管理職以上のポジションに就任した方の割合は、73.0%でした。内訳は、次のとおりです。
【56歳転職後の役職別割合】
| 役職 | 割合 |
|---|---|
| 本部長以上 | 9.2% |
| 部長以上 | 28.4% |
| 課長以上 | 35.4% |
| 課長未満 | 27.0% |
※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より
56歳で転職する方の多くは管理職クラスであり、課長以上が全体の7割強を占めています。特に部長以上の割合が28.4%と高く、企業が即戦力となるマネジメント層を積極的に採用している傾向がうかがえます。
一方で、課長未満も27.0%存在しており、専門性を活かしたポジションへの転職も一定数見られます。さらに、本部長以上の経営層クラスも9.2%存在し、ハイレベルなポジションへのキャリアシフトが可能であることを示しています。
56歳での未経験・異業種への転職成功事例
50代での転職は「難しい」と思われがちですが、近年はハイクラス層において成功事例が増えています。役職定年や企業業績の変化を背景に、キャリアの再構築を目指す方が積極的に動き始めているのです。
ここでは、JACが提供する転職支援サービスを利用し、56歳で転職を成功させた事例を紹介します。
年収550万円アップ、56歳で建設業界から異業種の経営戦略責任者へ
Uさん(56歳/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 総合建設会社 | 事業本部長 | 1,100万円 |
| 転職後 | 通信機器メーカー | 経営戦略室長 | 1,650万円 |
Uさんは、総合建設会社でグループ経営戦略の策定やPMI(企業統合後の経営管理)を中心に、投資審査やガバナンス対応など幅広い業務をリードしてきました。過去には、M&Aを含む新規事業立ち上げの責任者として、経営監査や投資判断を担い、グループ全体の成長戦略を推進。さらに、コーポレートガバナンスコードへの対応や経営監査体制の構築にも深く関与し、経営の中枢で活躍してきました。
Uさんの強みは、長年培った経営管理スキルと、M&A・事業再編における実行力です。JACのコンサルタントは、この経験を活かせる経営戦略ポジションをご提案。経営的合理性を備えた判断力と、円滑なコミュニケーション力が評価され、即戦力として採用が決まりました。経営企画・戦略領域で培った知見を武器に、異業種へのキャリアシフトを成功させた好例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
56歳でDXディレクターから、DXコンサルタントに転身
Sさん(56歳/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 人材派遣会社 | DXディレクター | 1,850万円 |
| 転職後 | コンサルティングファーム | DXコンピテンシーコンサルタント | 2,450万円 |
Sさんは、IT業界でのテクニカルコンサルティングを皮切りに、金融業界向けリスクコンサルティングやDX推進を中心にキャリアを積み重ねてきました。大手IT企業ではDXコンサルティング組織の立ち上げに参画し、カルチャー変革やDX人材育成など複数のプロジェクトをリード。さらに、別企業ではプロセスマイニングやマーケティングオートメーション導入を推進し、事業部内のコンサル人材育成にも貢献しました。現在は、金融業界向けの業務改革やシステム刷新プロジェクトのPMOを担い、幅広いDX領域で実績を積んでいます。
Sさんの強みは、DX推進における戦略策定力と、複雑なプロジェクトを前に進める実行力です。JACのコンサルタントは、この経験を活かせるコンサルティングファームのポジションをご提案。スピード感ある意思決定と、未経験領域でも早期に成果を出す柔軟性が評価され、年収アップとともにキャリアの幅を広げる転職が実現しました。DX領域での専門性を武器に、ハイクラス転職を成功させた好例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
56歳で電子部品メーカーの品質改善マネージャーから、製造技術部長に転身
Nさん(56歳/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 電子部品メーカー | 品質改善マネージャー | 1,050万円 |
| 転職後 | 電源・エネルギーソリューションメーカー | 製造技術部長 | 2,000万円 |
Nさんは、電子部品メーカーで設計から製造技術、品質管理まで幅広い工程に携わり、長年にわたり現場改善や新商品開発を推進してきました。海外駐在時には約50名のチームを率いて、製造技術・品質保証・工程改善を統括。さらに、機械学習を活用した品質改善提案にも取り組み、最新技術を現場に導入する実績を積み重ねています。
Nさんの強みは、製造技術と品質管理における深い専門性と、現場で培ったマネジメント力です。JACのコンサルタントは、この経験を活かせる製造技術部長ポジションをご提案。新規事業の立ち上げにおいて、技術監修やプロジェクトリーダーとしての役割が期待され、即戦力として採用が決まりました。現場経験と最新技術の知見を武器に、異業種でキャリアアップを実現した好例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
3つの事例に共通するのは、専門性・マネジメント力・柔軟性の3要素です。まず、経営戦略やDX推進、製造技術など、それぞれの分野で培った専門スキルを明確に示し、企業に「即戦力」としての価値を伝えています。さらに、課長以上の役職経験や組織マネジメントの実績が、採用側に安心感を与えています。加えて、異業種や新規事業への挑戦を恐れない柔軟な姿勢が、キャリア継続と年収アップの両立につながっています。これら3つを打ち出すことが、56歳でのハイクラス転職成功の鍵といえるでしょう。
56歳でハイクラス転職を成功させたい方はぜひJACへご相談を
50代は、長年培ってきた専門性や豊富なマネジメント経験を強みとして発揮できる一方で、企業からはスペシャリストとして高い成果が求められる年代です。役職定年やキャリアの先を見据え、次のステージをどう築くかが重要な分岐点となります。
その点、JACには、各業界の求人動向や企業の採用ニーズを深く理解したコンサルタントが在籍しており、「目先の転職」だけでなく「その先のキャリア形成」までを見据えたアドバイスを提供しております。さらに、専門性とマネジメントスキルのバランス、企業文化との適合性、ワークライフバランスと成長機会の両立など、56歳の転職で直面する課題に対しても、個々の状況に合わせた最適解を提案しており、満足度の高い転職へと導きます。
また、非公開求人や独占求人も多数取り扱っているため、より自身の目指すキャリアに適したハイクラス案件に出会える可能性も期待できるでしょう。
56歳というキャリアの節目を機にハイクラス転職を検討している方は、ぜひJACをご利用ください。


