51歳の転職は厳しい?転職動向や成功事例を解説

51歳での転職は「もう遅いのでは?」と不安に感じる方も少なくありません。しかし、キャリアの集大成ともいえるこの年代だからこそ、培ってきた経験や専門性を活かせるチャンスがあります。

本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)が独自データをもとに、51歳での転職の実情や成功のポイントを詳しく解説します。

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51歳の転職は「難しい」と語られがちですが、実際のデータを見ると一概には言えません。本章では、JACの実績データをもとに、51歳転職の実態を2つの視点から解説します。

• 51歳でも転職する方は一定数存在する
• 13.8%が51歳で初転職

調査結果から、50代前半でも一定数が転職を実現していることがわかります。

出典:「令和6年雇用動向調査結果の概況」(厚生労働省)

JACのデータによると、50代の転職者は全体の15.7%を占めています。その中でも51歳は14.5%と、50歳(13.9%)、52歳(13.2%)を上回り、50代で最も高い割合を示しています。

男女比は男性84.2%、女性15.8%と50歳と比較すると、男性は増加、女性は減少傾向にありますが、全体的にみて51歳は50代の中でも転職市場で特に動きが活発な年齢層だといえます。

また長年培った経験を活かし、経営に近いポジションや専門性を軸にした役割への挑戦が増える傾向があります。

【JAC実績における50代の割合】

年齢割合
50歳13.9%
51歳14.5%
52歳13.2%
53歳12.7%
54歳10.5%
55歳9.3%
56歳8.2%
57歳5.6%
58歳6.1%
59歳5.9%

※1

JAC実績における50歳の男女比率】

性別割合
男性84.2%
女性15.8%

※2

JACのデータによると、51歳で転職を検討する方のうち、初めての転職は13.8%にとどまり、約86%が複数回の転職を経験済みです。

特に2~4回目の転職層が多く、専門領域で培った知見やマネジメント経験を、事業責任者や顧問など、次のステージで活かしたいという意図が見えます。

定年延長や「人生100年時代」を背景に、51歳は、実力と経験を背景に、経営に近い役割を期待されるケースも多い年代です。キャリアの集大成に向けるだけでなく、経験を新しいステージへ広げていくうえでも、まだ適したタイミングといえるでしょう。

【JAC実績における51歳の転職回数別割合】

転職回数割合
013.8%
120.0%
217.2%
313.0%
413.7%
57.8%
64.5%
73.4%
81.5%
90.7%
100.0%
110.7%
120.0%
130.0%
140.1%
150.0%
不明3.5%

※1~3はすべて当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より


ここでは、JACの独自データをもとに、51歳の転職活動の実態を3つの視点から整理します。

• 51歳の転職後平均年収
• 51歳の転職で年収アップした方の割合
• 51歳で管理職以上に転職した方の割合
(※1)当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より

JACのデータによると、51歳で転職した方の年収帯は700万~899万円が最も多く(各13.9%)、次いで900万~999万円(12.6%)が続きます。

特徴的なのは、年収900万円以上の層が全体の約52%に達している点です。また、そのうち年収1,000万円超は約40%を占め、年収1,500万円以上も9.6%存在します。

この分布は、51歳が現場のプレイヤーから経営・事業責任者へと役割を移す時期であることを示唆します。企業は「変革を推進できるリーダー」や「次世代育成を担う方」を求める傾向が強く、年収水準もその役割の大きさを反映しています。

【50歳転職後の年収帯別割合】

年収帯割合
600万未満9.6%
600~699万円9.8%
700~799万円13.9%
800~899万円13.9%
900~999万円12.6%
1000~1099万円9.5%
1100~1199万円7.2%
1200~1299万円6.8%
1300~1399万円3.7%
1400~1499万円3.2%
1500万以上9.6%

※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より

JACのデータによると、51歳で転職し年収アップを実現した方のうち、約35%は50万円未満にとどまりますが、100万円以上のアップを達成した方も約36%存在します。

さらに、500万円以上の大幅アップを果たした方が2.1%と、エグゼクティブ層への移行が現実的であることを示しています。

【51歳転職後の年収アップ帯別割合】

年収アップ幅割合
50万円未満35.3%
50~99万円23.3%
100~149万円16.6%
150~199万円6.9%
200~249万円5.3%
250~299万円4.2%
300~349万円2.5%
350~399万円1.8%
400~449万円0.7%
450~499万円1.2%
500万円以上2.1%

※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より

JACの実績を見ると、51歳で転職した方のうち、管理職以上のポジションに就任した方の割合は64.1%でした。内訳は、次のとおりです。

【51歳転職後の役職別割合】

役職割合
本部長以上4.7%
部長以上17.9%
課長以上41.5%
課長未満35.9%

※当社実績(2023年1月~2025年10月分データ)より

51歳で転職する方の多くは管理職クラスであり、課長以上が全体の約64%を占めています。一方で、課長未満も35.9%存在しており、専門性を活かしたポジションへの転職も一定数見られます。

51歳の転職で意識すべきポイント

ここでは、51歳の転職で意識すべき、4つのポイントについて解説します。

  • スキルのアップデートと市場適応
  • 豊富な経験の棚卸と戦略的自己PR
  • 収入・役職の現実的な期待のもち方
  • 年齢特有の強みと課題への対策

スキルのアップデートと市場適応

51歳での転職では、IT・デジタル、語学、マネジメントなどのスキルを磨き続ける姿勢が不可欠です。JACのデータでは、転職後に年収が上がった方は約54%、下がった方は約40%と、結果が二極化しています。

総務省や厚労省が推奨するリカレント教育なども活用し、オンライン講座や資格取得で市場価値を高めることが、ハイクラス転職成功の鍵となります。

豊富な経験の棚卸と戦略的自己PR

長年のキャリアを棚卸しし、専門性や強みを明確化することが重要です。実績として、専門性を活かして役員クラスや異業種への転職を果たした事例も多数あります。

面接や書類では、成果を具体的なエピソードで示し、戦略的に自己PRを構築することで、採用側に「即戦力」としての印象を与えられます。

収入・役職の現実的な期待のもち方

平均想定年収は約995万円ですが、アップとダウンの差は大きく、役職も課長以上が41%、部長以上は18%とばらつきがあります。過度に楽観視するのは禁物です。

市場データや同年代の指標を踏まえ、現実的な目標を設定し、交渉に備えた準備を整えることが、納得感のある転職につながります。

年齢特有の強みと課題への対策

51歳ならではの強みは「経験」「専門性」「判断力」。一方で、年齢による採用ハードルは依然として存在します。シニア向け転職支援や専門エージェントを活用し、労働法や市場動向を理解したうえで、外部の専門家から助言を得ることが、課題克服の近道です。


50代での転職は「難しい」と思われがちですが、実際には豊富な経験と専門性を活かし、キャリアアップを果たしている方が多数います。

ここでは、JACが提供する転職支援サービスを利用し、51歳で転職を成功させた事例を紹介します。

Tさん(51歳/男性)

業種職種年収
転職前情報通信技術(ICT)・通信機器メーカーCSO(技術戦略担当)3,000万円
転職後電気機器メーカー・クリーンテック/エネルギーインフラCTO4,500万円


Tさんは、25年以上にわたり太陽光発電システムやエネルギー関連技術に携わり、外資系製造業でグローバルマーケティングCTOとして中長期製品開発戦略をリードしてきました。しかし、現職では意思決定のスピードや役割の制約に課題を感じ、より経営に近いポジションで事業成長に貢献したいと考え、転職を決意。

JACとの面談では、博士号をもつ高度な専門性、標準化活動やGX研究で培った知見、英語でのグローバル交渉力を強みとして言語化。さらに、エネルギーインフラ領域でのCTOポジションを提案し、選考対策では「技術戦略を経営視点で語る力」を徹底的に磨きました。

結果、クリーンテック企業のCTOとして採用され、年収は約1,500万円アップ。今後は、再生可能エネルギーの普及と事業拡大を牽引する役割を担います。

事業部長から日本法人責任者へ。51歳で選んだ“経営者キャリア”

Gさん(51歳/男性)

業種職種年収
転職前医療機器メーカー事業部長(管理職)2,100万円 
転職後商社(耐久消費財系卸売)日本法人責任者3,200万円

Gさんは、長年医療機器業界で心臓外科製品のマーケティングやKOLとの関係構築、海外学会でのプロモーションなど幅広い経験を積み、事業部長として活躍していました。しかし、現職では意思決定のスピードや裁量権に課題を感じ、よりフレキシブルな環境で経営に近いポジションを担いたいと考え、転職を決意。

JACとの面談では、Gさんの強みである「医療機器分野での深い専門知識」「グローバル交渉力」「P&L管理経験」を言語化し、経営責任を担うポジションへの適性を明確化。さらに、海外本社との連携や戦略立案力を評価されるよう、選考対策を実施しました。

結果、商社の日本法人責任者として採用され、年収は約1,100万円アップ。今後は、日本市場での事業拡大をリードし、経営層としてのキャリアをさらに深化させる予定です。

51歳、スタートアップ経営に挑む。取締役から日本法人責任者へ

Lさん(51歳/男性)

業種職種年収
転職前飲食業・小売(レストラン運営)取締役 海外事業本部長1,500万円 
転職後事業承継支援/フィンテックスタートアップ日本法人責任者2,500万円

Lさんは、外食・小売業界で長年にわたり海外事業の立ち上げや経営管理を担い、複数ブランドの黒字化を実現してきた実績をもつ経営エキスパートです。現職では取締役として経営全般を統括していましたが、より大きな裁量権とスピード感のある環境で挑戦したいと考え、転職を決意。

JACとの面談では、Lさんの強みである「海外事業の立ち上げ経験」「赤字から黒字へのターンアラウンド実績」「現場主義のマネジメント力」を言語化し、経営責任を担うポジションへの適性を明確化。さらに、フィンテック領域での事業承継支援という新しい分野において、経営スキルを活かせるポジションを提案しました。

結果、スタートアップの日本法人責任者として採用され、年収は約1,000万円アップ。今後は、事業承継支援を通じて中小企業の成長を支援する予定です。

DX実績を次の武器に。51歳、ITガバナンス領域で年収アップ

Dさん(51歳/男性)

業種職種年収
転職前不動産サービスDX推進リーダー1,100万円
転職後多角的金融サービス業ITガバナンス企画マネージャー1,600万円

Dさんは、現場起点の業務改革と経営層の意思決定支援を両立するDX推進リーダーとして、SalesforceやTableauなどを活用し、部門横断で業務最適化を推進してきました。しかし、現職の事業方針転換により、より戦略的なITガバナンス領域でキャリアを広げたいと考え、転職を決意。

JACとの面談では、Dさんの強みである「データドリブンによる経営判断支援」「ROI改善実績」「CxOクラスとの連携力」を言語化し、ITガバナンス企画という新領域で活躍できるポジションを提案。選考対策では、COBITフレームワーク理解や規則整備経験をアピールするためのストーリー構築を支援しました。

結果、金融グループのITガバナンス企画マネージャーとして採用され、年収は約500万円アップ。今後は、AIやテクノロジーを活用したガバナンス改革をリードし、経営戦略に直結する役割を担います。


50代は、長年培ってきた専門性や豊富なマネジメント経験を強みとして発揮できる一方で、企業からはスペシャリストとして高い成果が求められる年代です。役職定年やキャリアの先を見据え、次のステージをどう築くかが重要な分岐点となります。

その点、JACには、各業界の求人動向や企業の採用ニーズを深く理解したコンサルタントが在籍しており、「目先の転職」だけでなく「その先のキャリア形成」までを見据えたアドバイスを提供しております。さらに、専門性とマネジメントスキルのバランス、企業文化との適合性、ワークライフバランスと成長機会の両立など、51歳の転職で直面する課題に対しても、個々の状況に合わせた最適解を提案し、満足度の高い転職へと導くことができます。

また、非公開求人や独占求人も多数取り扱っているため、より自身の目指すキャリアに適したハイクラス案件に出会える可能性も期待できるでしょう。
51歳というキャリアの節目を機にハイクラス転職を検討している方は、ぜひJACをご利用ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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