59歳の平均年収はいくら?中央値や手取りを男性・女性ごとに解説

59歳は、60歳以降の生活を見据えて、65歳の公的年金受給開始までの資金計画を具体的に計算する時期です。また、若い頃より年収格差が広がりやすい年齢でもあるため、自分の年収が平均を上回っているかどうかが、これまで以上に気になるタイミングでしょう。

本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)の最新データや厚生労働省が公表している公的統計などをもとに、59歳の平均年収や中央値、手取り額、エリア別、企業規模別の傾向などについて解説します。

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59歳の平均年収は約883.9万円

JACの実績データ(2024年1月~2025年12月)によると、59歳の平均年収は約883.9万円です。多くの企業では60歳定年制を採用しているため、「採用しても1年ほどで定年を迎える」という懸念から、59歳の正社員採用を見送るケースが多くなります。さらに、採用に至った場合でも年収アップは見込みにくく、前職より年収が下がるケースも少なくありません。

しかし、中には正社員での雇用を受け入れている企業や、契約社員や顧問、アドバイザーなどのポジションで好条件を提示する企業もあります。培ってきた実績が正当に評価される企業を選択すれば、前職と同程度の年収を維持できるケースも少なくありません。

59歳の男性の平均年収は約886.1万円、女性は約856.4万円

JACのデータから59歳の平均年収を男女別に見ると、男性は約886.1万円、女性は約856.4万円です。男女ともJACを介して転職された方の全年代の平均年収(男性約863.5万円、女性約747.0万円)を上回る金額であり、59歳がもつ円熟したスキルを高く評価する企業が存在することを証明しています。

また、全世代の平均年収に比べると59歳の転職者の平均年収では男女差が縮小しています。日本の正社員における男女の賃金格差の最大の要因は役職者に占める男性の割合の高さです。しかし、59歳では役職定年を迎えるケースが多く、役職手当の消失によって基本給が下がり、男女の格差の解消につながっていると考えられます。

以下の表は、JACの実績における全年代の平均年収と59歳の平均年収をまとめたものです。

項目59歳平均全年代平均
平均年収883.9万円838.6万円
男性の平均年収886.1万円863.5万円
女性の平均年収856.4万円747.0万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

59歳の平均手取り額は約647万円(手取り月収は約54万円)

支給される報酬からは所得税、住民税、社会保険料が天引きされるため、額面収入と手取り額には違いがあります。生活設計を行ううえでは、実際に手元に入る手取り額を正確に把握しておくことが重要です。

年収884万円・59歳・扶養なし(ボーナス支給なし)の会社員を想定した場合、年間の手取り額は約647万円、月々の手取り額の目安は約54万円となります。年間の控除額は約237万円、手取り率は約73.2%と計算できます。

手取り額の詳しい内訳は以下のとおりです。

項目月収年収
額面収入736,666円8,840,000円
所得税47,316円567,800円
住民税43,466円521,600円
健康保険36,937円443,244円
介護保険6,075円72,900円
厚生年金59,475円713,700円
雇用保険4,419円53,028円
手取り538,978円6,467,728円

※本試算は【東京都在住・扶養なし・賞与なし(年収を12分割)】という条件を前提としています。

出典:国税庁「税について調べる」

出典:日本年金機構「厚生年金保険」

出典:全国健康保険協会「保険料率」

住民税率は自治体によって異なり、扶養の有無や各種控除の適用状況によって所得税額も変わるため、手取り額は変動します。ただし、年収880万円台の59歳前後の会社員であれば、手取り額はおおむね上記の金額を目安にすることができます。

59歳の年収の中央値は約847.9万円

JAC経由で転職された59歳の年収中央値は約847.9万円です。以下の表は59歳の年収分布をグラフにしたものです。

59歳の転職者のうち、最も多い年収帯は600万円台(18.2%)です。この金額は定年を直前に控え、実務者として入社する場合の妥当な金額であると考えられます。

一方で、注目したいのは年収1,000万円以上の条件で転職された人が3割以上に上っている点です。この結果は、59歳でも特定のスキルや専門性が求められる領域、経営に近いポジションへの就任が決定した場合は、年収1,000万円以上の高い評価を受けられるという可能性を示すものであるといえます。

59歳では、実務者としての採用が増える一方で、顧問的な立場や限定的な責任範囲で高く評価されるケースもあり、年収の振れ幅が大きくなりやすい点が特徴といえます。

【エリア別】59歳の平均年収(東京・神奈川・大阪・愛知・埼玉・千葉・兵庫・福岡)

本データは、JACの転職実績(想定年収)を首都圏・関西圏を中心とした主要都道府県に集計した参考値です。

なお、地域によってサンプル数が異なり、件数が少ない地域は平均値が一部の事例に左右されやすい可能性がある点にご留意ください。

【首都圏・関西圏を中心とした主要都道府県】59歳の平均年収 

都道府県59歳の平均年収
東京都986.5万円
神奈川県869.2万円
大阪府765.5万円
愛知県979.7万円
埼玉県599.2万円
千葉県955.2万円
兵庫県855.3万円
福岡県925.4万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

エリア別の平均年収を見ると、最も高いのは東京都(986.5万円)です。愛知県や千葉県、福岡県も900万円を超えており、大企業の拠点がある都市では東京都とそれほど変わらない年収を得ています。埼玉県(599.2万円)のみが極端に低い金額になっていますが、59歳前後の平均年収ではその他の都市と大きな差は見られないため、サンプル数の違いによるものと考えられます。

【企業規模別】59歳を含む50代後半の平均年収(大企業・中企業・小企業)

厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、50代後半(55~59歳)の賃金は、企業規模が大きくなるほど高くなる傾向が見られます。

評価基準や役職給がシステム化されている大企業は、昇給ピッチの大きさも相まって、安定的な賃金上昇メカニズムが機能しています。一方、業務の境界線が曖昧な中・小企業では、賃金水準の硬直化が見られるほか、各社の収益力や経営理念の違いがそのまま報酬格差へと直結しやすいのが実態です。

以下は、50代後半の月例賃金(所定内給与額)をもとに「月給×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で年収換算した、平均年収のイメージです。

企業規模50代後半の平均年収50代後半男性の平均年収50代後半女性の平均年収
大企業794.7万円927.2万円538.5万円
中企業603.3万円686.2万円461.6万円
小企業501.2万円549.8万円410.7万円

50代後半では役職に就く人が多いことから、平均年収は高い水準となっています。しかし、大企業と中企業・小企業では平均年収に大きな差が生じており、企業規模による役職手当の差や基本給の差が年収に反映する形を見て取ることができます。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(p9 – 企業規模別にみた賃金)

【参考】年齢別平均年収

以下の表は、JACを介して転職された25歳から60歳の方の平均年収を一覧にしたものです。

表から、30代、40代に向けて年収は上昇を続け、50代半ばでピークを迎えますが、役職定年を迎える50代後半になると緩やかに下降していく構造を読み取れます。

年齢平均年収
25歳542.3万円
26歳575.0万円
27歳607.8万円
28歳621.6万円
29歳659.0万円
30歳676.1万円
31歳708.7万円
32歳732.1万円
33歳750.0万円
34歳782.1万円
35歳782.2万円
36歳809.9万円
37歳820.8万円
38歳835.4万円
39歳857.8万円
40歳877.8万円
41歳886.0万円
42歳899.9万円
43歳924.1万円
44歳907.5万円
45歳951.6万円
46歳964.0万円
47歳965.6万円
48歳985.8万円
49歳975.3万円
50歳1,016.6万円
51歳1,012.3万円
52歳1,023.3万円
53歳1,005.3万円
54歳1,021.8万円
55歳998.7万円
56歳1,037.2万円
57歳1,005.4万円
58歳931.8万円
59歳883.9万円
60歳944.1万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

【最終学歴別】59歳を含む50代後半の平均年収(大学院卒・大卒・短大卒・高専卒・高卒)

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、学歴別の平均賃金のデータも公開しています。

59歳が属する50代後半(55~59歳)の場合、大学卒の平均年収は約880万円です。性別に分けて見ると男性は約929万円、女性は約680万円となります。

以下は、最終学歴別の55~59歳の月例賃金(所定内給与額)をもとに「月給×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で年収換算した、平均年収のイメージです。

最終学歴50代後半の平均年収50代後半男性の平均年収50代後半女性の平均年収
大学院1,123.2万円1,159.2万円904.2万円
大学880.4万円928.7万円680.3万円
高専・短大595.6万円765万円533.3万円
専門学校575.9万円655.7万円490.2万円
高校531.6万円600.6万円392.6万円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(p8 – 学歴別にみた賃金)

学歴による年収の格差は明確であり、大学院修了者と高校卒業者の間には600万円近い開きが生じています。大手企業ほど大卒以上を採用条件としているケースが多く、年収を押し上げる基幹業務に就く割合も大卒以上が多い点などが50代後半の年収の差に影響を与えていると考えられます。

一方で、特定の資格や技能を生かし、経験を積んできた人の中には、高専・短大、専門学校、高校卒でも大卒と同等またはそれ以上の収入を得ているケースも見られます。

【業種別】59歳の平均年収ランキング

以下の表は、JACの59歳の実績データから平均年収が高い業種を抽出してまとめたものです。

業種別に見るとマスコミ(2,450万円)が2位のコンサルティング・シンクタンク・事務所の2倍以上となる圧倒的な金額となっています。これは、経営の中枢に携わる役員層に就任された方が平均年収を大きく引き上げているものと考えられます。

また、コンサルティング・シンクタンク・事務所(1,177.5万円)、IT・通信(1,104.3万円)も1,000万円超となっており、高度な専門スキルや大規模プロジェクトのマネジメント経験があれば、年齢に関係なく高い評価を得られることを示しています。

そのほかメディカル・バイオ(924.8万円)、建設・不動産(869.9万円)、医療・介護・福祉(806.3万円)と、高い専門性や資格が求められる業界や人手不足が深刻化している業界でも、有資格者や経験者は好条件での転職を実現しやすくなっています。

業種59歳の平均年収
マスコミ2,450.0万円
コンサルティング・シンクタンク・事務所1,177.5万円
IT・通信1,104.3万円
メディカル・バイオ924.8万円
EMC(電機・機械メーカー)870.8万円
建設・不動産869.6万円
商社834.3万円
消費財808.2万円
医療・介護・福祉806.3万円
流通794.7万円
金融770.4万円
サービス603.2万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

【職種別】59歳の平均年収ランキング

職種別に見ると、金融(1,300.8万円)、コンサルティング・アドバイザリー(1,166.9万円)、IT(1,131.9万円)、経営・事業企画(1,073.0万円)と、資金調達や経営戦略、事業を動かす上流の職種は年収1,000万円超となっており、高い市場価値を維持していることが分かります。

また、経理・財務(905.7万円)、内部統制・監査(902.1万円)といった、財務やガバナンスに関する深い知見も転職市場では高い評価につながっています。

職種59歳の平均年収
金融1,300.8万円
コンサルティング・アドバイザリー1,166.9万円
IT1,131.9万円
経営・事業企画1,073.0万円
メディカル・バイオ975.7万円
経理・財務905.7万円
内部統制・監査902.1万円
購買・物流・生産管理898.5万円
建築系834.7万円
営業816.8万円
総務・広報815.9万円
技術系778.5万円
法務・知財767.1万円
土木系746.7万円
人事・労務720.0万円
マーケティング・商品開発625.5万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

59歳で転職に成功した事例

実際にJACを通じて転職を成功させた59歳の方の事例を2つご紹介します。

59歳で専門性を生かし、長期就業を見据えた転職を実現

Nさん(女性/59歳)

業種職種年収
転職前食品メーカー経理1,000万円
転職後工業用素材メーカー経理財務850万円

Nさんは、食品メーカーや住宅設備メーカーなどにおいて、長年経理の経験を積まれてきた方です。管理職として経理・財務全般を統括され、単体決算のとりまとめから連結情報の提供まで、一連の業務を実務レベルで牽引されてきました。

中期経営計画の策定や内部統制など、経営基盤の強化にも深く携わってこられましたが、現職でやるべきことはすべてやり尽くしたとの思いから転職の意志を固められました。

経理のスペシャリストであるNさんにJACがご提案したのは、工業用素材メーカーの経理財務職の求人です。異なる業界へのチャレンジであったため、多少の不安を感じていたようですが、Nさんの豊富な実績が評価され、面接後はすぐに採用が決定しています。今後、制度会計や管理会計課題のマネジメントや推進、内部監査のサポートなども含めた幅広い業務を担当する予定です。

年収は前職から下がったものの、定年後も継続して働ける環境や業務内容の広がりを重視した転職であり、Nさんにとってはキャリアの納得度を高める選択となりました。

※本事例は実際の成約事例をもとに構成していますが、プライバシー保護のため、企業名・職位・担当業界・時期等の一部を変更しています。

59歳で専門領域の知識と経験を生かし、学術分野への転身に成功

Lさん(男性/59歳)

業種職種年収
転職前再生医療CDMO創薬研究部長1,050万円
転職後教育機関上級研究員1,150万円

Lさんは、研究開発から信頼性保証、マネジメントまで医薬品や再生医療分野で幅広い業務に携わってこられました。キャリアの前半は、製薬企業の研究者として抗ウイルス、中枢神経疾患、代謝性疾患の創薬研究に従事され、海外駐在時には海外企業からのシーズ導入や共同研究を主導し、大学との産学共同研究の責任者も務めていました。

その後は、信頼性保証部門の責任者としてGLP監査、海外CRO監査、PMDAの施設調査や適合性書面調査、CTD(非臨床)ライティングに対応し、GMP・GQPグループのマネジメントも担当されました。

転職後は、ベンチャー企業において創薬研究部長として組織を牽引し、GCTP QAの責任者として品質保証体制の構築・運用を主導されていましたが、長期就業を目指し、転職の意向を固められたとのこと。

研究者として培った専門性と医薬品の安全性確保に関わるガイドラインに対する深い知見が強みであるLさんに、JACでは、大学に付属する研究センターの上級研究員のポジションを提案しました。治験薬の製造とGMP教育を行う施設であり、Lさんのこれまでの経験を存分に発揮できる環境であると判断したためです。

専門知識を生かし、教育という面から社会に貢献できる点にLさんも共感し、選考を進めたところ、経験はもちろん、ロジカルで分かりやすい説明能力も高く評価され、見事年収アップの条件で転職が決定しています。

※本事例は実際の成約事例をもとに構成していますが、プライバシー保護のため、企業名・職位・担当業界・時期等の一部を変更しています。

59歳で年収アップの転職を目指すならJAC Recruitment

若い世代に比べると59歳を募集する求人は減少しますが、経験を積んだからこそ習得した専門性や即戦力性は転職において強力な武器となります。しかし、59歳から大幅な年収アップを実現できるケースは多くはありません。年収アップを狙うのであれば自身のスキルや経験が企業の利益に直結する求人や人手不足に悩む業界を狙う必要があります。

JAC では、これまでの経験を丁寧にヒアリングし、転職希望者の強みを明確に把握したうえで、59歳以降も長く就業できる環境をご提案します。安定就業を実現するうえでは、年収面だけでなく、応募先企業の定年ルールや企業文化との適合性なども事前に確認しておかなければなりません。JACでは、転職希望者と企業の双方を同じコンサルタントが担当するため、事前に把握しておきたい情報も詳細にお伝えできます。

キャリアの節目を前に新たな環境での挑戦を希望される方はぜひJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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