関西には化学・機械・電機・半導体など多様なメーカーが集積しており、大手企業の本社機能や研究開発拠点も数多く存在します。転職市場では技術職だけでなく、経営企画や経理・財務など管理部門の採用も活発です。
本記事では、JACリクルートメント(以下、JAC)の転職実績データをもとに、関西メーカー転職の最新動向、平均年収、年収アップ実績、成功事例を解説します。
関西のメーカーの最新求人・転職動向
JACの転職実績では、関西と全国で転職先となるメーカーの業種構成に違いが見られます。職種は技術系が最も多く、企業規模では大企業が約半数を占めました。
業種、職種、企業規模の順に、全国との違いや関西での転職先の傾向を見ていきます。
- 関西では化学メーカーへの転職が最多
- 関西のメーカーでは技術系職種への転職が最多
- 関西のメーカーへの転職先の49.4%が大手企業
本記事でいう「メーカー」とは、自動車・電機・機械・化学といった製造業に加え、食品・化粧品・日用品などの消費財メーカーも含みます。
関西では化学メーカーへの転職が最多
関西のメーカーへの転職では、転職先の業種として化学が19.9%で最も高い割合を占めます。
| 業種 | 関西の割合 | 全国の割合 |
|---|---|---|
| 化学 | 19.9% | 13.9% |
| 機械・装置 | 19.6% | 17.0% |
| 電気・電機 | 17.2% | 16.4% |
| 自動車・部品 | 11.4% | 17.5% |
| 金属・素材 | 7.5% | 7.8% |
| 食品・飲料 | 6.6% | 6.8% |
| エネルギー・プラント | 5.7% | 6.4% |
| コンピュータハード・周辺機器 | 3.2% | 1.8% |
| 化粧品・トイレタリー | 3.1% | 3.4% |
| 宝飾・アパレル(繊維)・スポーツ | 2.7% | 2.7% |
| 半導体 | 2.3% | 4.3% |
| その他一般消費財 | 0.5% | 0.9% |
| 全般 | 0.2% | 0.3% |
| その他技術サービス(技術者派遣・認証機関・研究機関) | 0.1% | 1.0% |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月〜2026年7月)
関西メーカーの特徴として特に目立つのが化学業界の存在感です。関西は19.9%で、全国の13.9%を6ポイント上回ります。機械・装置やコンピュータハード・周辺機器も、関西の割合が全国より高くなっています。
自動車・部品と半導体は、全国の割合が関西を上回りました。関西でこれらの分野を目指す場合は、完成品メーカーに加えて部材や製造装置を手がける企業まで見ると、これまでの経験を活かせる求人を探しやすくなります。
関西のメーカーでは技術系職種への転職が最多
職種で見ると、技術系が35.8%と、ほかの職種を大きく引き離しています。
| 職種 | 関西の割合 | 全国の割合 |
|---|---|---|
| 技術系 | 35.8% | 36.8% |
| IT | 11.1% | 10.9% |
| 営業 | 11.0% | 14.1% |
| 経営・事業企画 | 8.5% | 8.4% |
| 経理・財務 | 8.1% | 5.9% |
| 購買・物流・生産管理 | 6.7% | 6.5% |
| 人事・労務 | 5.2% | 3.8% |
| マーケティング・商品開発 | 3.1% | 4.5% |
| 総務・広報 | 2.9% | 1.9% |
| 内部統制・監査 | 1.9% | 1.2% |
| 法務・知財 | 1.9% | 1.6% |
| 建築系 | 0.9% | 1.0% |
| 秘書・アシスタント・事務・顧客対応 | 0.8% | 0.8% |
| メディカル・バイオ | 0.6% | 0.8% |
| WEB・アプリ・ゲーム | 0.4% | 0.2% |
| 金融 | 0.3% | 0.4% |
| その他 | 0.2% | 0.3% |
| 土木系 | 0.2% | 0.3% |
| クリエイティブ(広告・デザイン・放送関連) | 0.0% | 0.2% |
| コンサルティング・アドバイザリー | 0.0% | 0.4% |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月〜2026年7月)
職種別では研究開発や生産技術を含む技術系職種が中心となっています。技術系の割合は関西が35.8%、全国が36.8%で、どちらも転職先の中心です。ITや経営・事業企画、購買・物流・生産管理も全国と近い割合でした。
経理・財務、人事・労務、総務・広報は関西が全国を上回っています。関西のメーカーへの転職では、技術系の経験に加えて、製造業への理解を活かせる管理部門も選択肢になります。
関西のメーカーへの転職先の49.4%が大手企業
転職先の企業規模は、大企業が49.4%で最も高くなっています。
| 企業規模 | 割合 |
|---|---|
| 大企業 | 49.4% |
| 中堅企業 | 20.9% |
| 中小企業 | 29.7% |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月〜2026年7月)
大企業が49.4%を占め、中堅企業は20.9%、中小企業は29.7%でした。大手メーカーに限らず、特定の部材や装置に強みをもつ企業も転職先になっています。
応募先を比べるときは企業規模に加え、扱う製品と担当する仕事、海外を含む事業の広がりを確認します。自分の経験を活かせる範囲が具体的に見えてきます。
JACは、関西に本社や主力拠点を置く大手メーカーと、業種を問わず幅広くお取引があります。お取引のある企業には次のような企業があります。
関西のメーカーへの転職活動の実態
JAC経由で関西のメーカーへ転職した方は20代後半から50代以上まで幅広く、転職後の想定平均年収は777.1万円でした。
年代、転職回数、年収、転職後の職位から、関西のメーカーへの転職実績を紹介します。
- 30代を中心に幅広い年代が関西のメーカーに転職
- 関西のメーカーに転職した人の36.0%が初めての転職
- 関西のメーカーへの転職者の想定平均年収は777.1万円
- 関西のメーカーへの転職で年収アップした人の割合は53.6%、平均で138.0万円アップ
- 関西のメーカーへの転職で管理職以上へ転職した人の割合は31.9%
30代を中心に幅広い年代が関西のメーカーに転職
30代前半が16.7%、30代後半が16.6%と並び、20代後半から50代以上までのすべての区分で転職が決まっています。

| 年代 | 割合 |
|---|---|
| 20代後半 | 10.5% |
| 30代前半 | 16.7% |
| 30代後半 | 16.6% |
| 40代前半 | 14.9% |
| 40代後半 | 13.5% |
| 50代以上 | 27.7% |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月〜2026年7月)
30代前半と30代後半を合わせると33.3%となり、5歳幅の区分のなかでは30代が最も厚くなります。一方で20代後半から40代後半までのどの区分にも10%台の決定があります。50代以上だけは上限のない一つのくくりで、ほかの区分より対象となる年齢の幅が広く、割合も27.7%と高くなっています。
30代を中心に、20代後半から50代以上まで転職実績があります。年代だけで可能性を判断せず、求人で求められる経験と自分が担当してきた仕事を照らし合わせることが大切です。
関西のメーカーに転職した人の36.0%が初めての転職
転職された方のうち36.0%は転職回数が0回で、初めての転職で関西のメーカーへ移られています。
| 転職回数 | 割合 |
|---|---|
| 0回 | 36.0% |
| 1回目 | 25.2% |
| 2回目 | 15.2% |
| 3回目 | 11.4% |
| 4回目 | 5.9% |
| 5回目 | 2.9% |
| 6回目 | 2.0% |
| 7回目 | 0.6% |
| 8回目 | 0.4% |
| 9回目 | 0.3% |
| 13回目 | 0.0% |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月〜2026年7月)
初めての転職が36.0%で最も多く、転職1回目は25.2%、2回目は15.2%でした。この3区分で全体の4分の3以上を占めます。
初めて転職する方は、1社で担当してきた仕事の広がりと成果を整理します。転職経験のある方は、職場を移るたびに何を身につけ、次の仕事へどう活かしてきたかまで職務経歴書で示しましょう。
関西のメーカーへの転職者の想定平均年収は777.1万円
関西のメーカーへ転職された方の転職後の想定平均年収は777.1万円です。
| 年収帯 | 割合 |
|---|---|
| 500万円未満 | 6.9% |
| 500万円台 | 15.8% |
| 600万円台 | 21.3% |
| 700万円台 | 16.5% |
| 800万円台 | 14.0% |
| 900万円台 | 10.1% |
| 1,000万円以上 | 15.4% |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月〜2026年7月)
最も多い年収帯は600万円台の21.3%です。700万円台が16.5%、500万円台が15.8%、1,000万円以上が15.4%と続き、転職後の年収は複数の層に分かれています。
777.1万円は、JAC経由で関西のメーカーへ転職した方の平均です。希望年収を考える際は平均値だけを見るのではなく、自分の経験に近い求人で提示されている役割と年収帯を確認してください。
関西のメーカーへの転職で年収アップした人の割合は53.6%、平均で138.0万円アップ
関西のメーカーへの転職で年収が上がった方は53.6%を占め、上がった方の平均アップ額は138.0万円です。転職前後の年収の動きは、5つの区分に分かれています。
| 年収変動区分 | 割合 |
|---|---|
| 変動なし | 4.1% |
| 1~100万円未満アップ | 30.2% |
| 100~200万円未満アップ | 14.6% |
| 200万円以上アップ | 8.8% |
| 年収ダウン | 42.2% |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月〜2026年7月)
年収が上がった方は53.6%、下がった方は42.2%、変わらなかった方は4.1%でした。年収アップした方のなかでは、100万円未満の上昇が30.2%で最も多くなっています。
平均アップ額の138.0万円は、年収が上がった方を対象とした数値です。提示された金額を検討するときは、任される仕事や勤務地、働き方と併せて、転職後の条件を比べてください。
関西のメーカーへの転職で管理職へ転職した人の割合は31.9%
管理職以上の職位で決まった方は、課長以上・部長以上・本部長以上の3区分を合わせて全体の31.9%を占めます。
| 職位 | 割合 |
|---|---|
| 課長未満 | 68.1% |
| 課長以上 | 20.9% |
| 部長以上 | 8.4% |
| 本部長以上 | 2.6% |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月〜2026年7月)
課長未満が68.1%で最も多く、課長以上は20.9%、部長以上は8.4%、本部長以上は2.6%でした。担当者として専門性を活かす求人と、組織を率いる求人の両方で転職が決まっています。
同じ役職名でも、部下の人数や予算の規模、決裁できる範囲は企業によって異なります。管理職の求人を比べる際は、肩書と併せて実際に任される責任の範囲を確認しましょう。
関西のメーカーへの転職成功事例
本章では、実際にJACの支援で関西のメーカーへ転職した事例を紹介します。
食品メーカー研究開発職から酒類メーカーへ転職し年収250万円アップ
Aさん(30代前半/男性)
| 項目 | 業種 | 職種 | 年収 |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 食品メーカー | 研究開発 | 700万円 |
| 転職後 | 酒類メーカー | 研究開発 | 950万円 |
Aさんは食品メーカーへ入社し、工場の生産管理や営業を経験した後、新素材の開発へ移りました。製造方法の検討から大学や委託先との折衝、臨床試験の計画・解析まで担当し、機能性表示食品の届出にも携わってきました。
素材の研究と制度への対応を一貫して担うなかで、身につけた知識を新たな商品領域で活かしたいと考えるようになりました。転職で求めていたのは、研究に加えて商品開発や届出まで深く関われる環境です。
JACのコンサルタントは、研究レビューと届出資料の作成をどちらも担当してきた点に着目しました。そこで提案したのが、機能性表示食品の開発を強化する酒類メーカーの研究開発職です。素材の選定から安全性・有効性の評価、表示の設計、行政への届出までを一貫して担います。
食品メーカーで培った研究と制度の知識を、別の商品分野でも活かせると考えて転職を決意。年収は700万円から950万円となり、機能性商品の企画から発売まで幅広く関わることになりました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
化学メーカー営業から建設機械メーカー購買マネージャーへ転職し年収200万円アップ
Bさん(40代前半/女性)
| 項目 | 業種 | 職種 | 年収 |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 化学メーカー | 法人営業 主任 | 800万円 |
| 転職後 | 建設機械メーカー | 購買 マネージャー | 1,000万円 |
Bさんは工業薬品メーカーで受発注や貿易を経験した後、海外へ赴任し、約11年間にわたり樹脂材料の営業を担当しました。予算の策定や顧客対応に加え、現地メンバーのマネジメントも経験しています。帰国後は顔料メーカーで国内の大手企業を担当し、コスト削減につながる提案を行ってきました。
素材の知識と海外での経験を活かし、より専門性の高い仕事へ進みたいと考えて転職活動をはじめました。転職で求められていたのは、価格や納期の交渉力と、英語を使ってチームをまとめてきた経験を活かせる環境です。
JACのコンサルタントは、素材を売る側で取引条件を組み立ててきた経験が、部品や材料を買う側でも活きると考えました。そこで提案したのが、建設機械メーカーで調達チームを率いる購買マネージャーです。サプライヤーの選定や価格交渉、需要に応じた納期管理を担います。
営業職という枠を超えて経験を活かせる点を採用企業へ伝えた結果、購買マネージャーへの転職が決まりました。年収は800万円から1,000万円となり、海外営業で培った交渉力を調達の立場から発揮することになりました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
半導体業界の事業開発経験を活かし、AIメーカーの新規事業責任者へ転職して年収450万円アップ
Cさん(40代後半/男性)
| 項目 | 業種 | 職種 | 年収 |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 半導体メーカー | 経営企画 | 1,050万円 |
| 転職後 | AI・ロボティクスメーカー | 新規事業責任者 | 1,500万円 |
Cさんのキャリアの出発点は機械設計です。その後、試験機器メーカーで商品企画と新規事業開発を担当し、市場調査や商品コンセプトの設定、販売計画、仕様の決定まで経験しました。ロボット関連企業へ移ってからは、サブスクリプション型サービスなどの新規事業を立ち上げてきました。
設計から事業開発へと担当領域を広げるなかで、構想だけに終わらず事業化まで責任をもてる仕事に挑戦したいと考えるようになりました。転職で求めていたのは、これまで以上に大きな裁量をもち、新しい事業を率いられる環境です。
JACのコンサルタントは、技術を理解したうえで市場を調べ、商品やサービスを形にしてきた経験に着目しました。提案したのは、AI・ロボティクスメーカーで新規事業を構想から事業化まで統括するポジションです。戦略の立案や社内外の体制づくり、開発チームのマネジメントまで担います。
設計、商品企画、事業開発を一続きで経験してきた点を採用企業へ伝え、責任者として活かせる強みを整理しました。年収は1,050万円から1,500万円となり、新規事業全体を率いる立場への転職が実現しました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
関西のメーカーへの転職なら、JACリクルートメント
関西には化学や機械、電機をはじめ、さまざまな分野のメーカーが集まっています。技術系の仕事から管理部門まで職種の幅もあり、企業規模にかかわらず経験を活かせる求人を探せます。
転職先を選ぶ際は、これまでと同じ業種や職種に絞らず、製品知識や交渉力、マネジメント経験をどの仕事へ活かせるかを考えることが大切です。担当する仕事と今後のキャリアを具体的に比べることで、自分に合う選択肢が見えてきます。
JACは業種・職種ごとに専門チームを置き、製造業を担当するコンサルタントが企業の採用ニーズを直接うかがっています。関西では京都・大阪・神戸に拠点を構え、主要なメーカーと、業種を横断してお取引があります。
サイトに掲載していない求人もお預かりしており、ご経歴に応じてご自身では想定されていなかった選択肢もお示しします。関西のメーカーへの転職をお考えの方は、ぜひJACにご相談ください。
業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、
企業傾向の情報収集など、JACのコンサルタントにご相談ください。



