CFOの転職事情|年収相場や求められるスキル経験を解説

CFOの採用は、単なる欠員補充ではなく「経営フェーズを変える意思決定」として行われるケースが増えています。
JAC Recruitment(以下、JAC)が支援してきたCFO採用の多くは、IPO準備、PEファンド傘下での変革期、第二創業期といった“企業の分岐点”に集中しています。そのため、財務だけでなく経営戦略や事業開発にも関与できるCFOが求められている状況です。

CFOとして転職を希望する方にとって、どのような求人があるのかはもちろん、市場の状況や転職成功のポイントなども気になるところでしょう。ここではJACのコンサルタントが、CFOの転職動向、転職成功のポイントや平均年収、事例などを解説します。

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CFOの転職動向


事業環境の不確実性が増す中で、「資本政策と事業戦略の両輪」を担えるCFOの重要性は、あらゆる業界で一段と高まっています。JACの実績データを見ると、募集背景の多くはIPO準備や上場後の成長加速、PEファンド傘下での企業価値向上、第二創業期の経営体制強化など、企業のターニングポイントに紐づいています

任されるミッションは、エクイティとデットの双方を踏まえた資本政策の設計や、数十億〜数百億規模の資金調達、M&A・PMI、グループ経営管理、IR・投資家対応、内部統制・ガバナンス強化など、多岐にわたります。単なる「数字管理」ではなく、CEOのパートナーとして中期戦略を描き、事業ポートフォリオの再構築やグローバル展開をドライブできるかが評価の軸になっています。

求められるのは、上場企業またはIPO準備企業での財務責任者経験、公認会計士やUSCPA、MBAなどのバックグラウンド、英語を用いたクロスボーダー案件の経験といった「王道スキル」に加えて、スタートアップやPE投資先でのハンズオンの変革経験です。
特に40代〜50代のミドル〜シニア層では、「資金調達・IR・M&A・管理部門マネジメント」を一通り担ってきた方が、各社から評価されやすい傾向があります。以下は業種別にみたCFOニーズの違いです。

IT・通信/WEB

急成長・IPO準備企業を中心にCFOへのニーズが高まっています。
主な業務領域は、大型ラウンドの資金調達、エクイティストーリーの構築、海外投資家対応です。テック企業特有のビジネスモデルを理解し、成長投資とキャッシュマネジメントのバランスを取れるCFOが高評価です。

製造(自動車・部品/機械/化学 等)

中核テーマは、グローバル連結決算、原価管理、海外子会社ガバナンスです。工場や現場を理解しながら、本社の視点でポートフォリオを俯瞰できる、「現場とボードをつなぐタイプ」のCFOが求められます。

流通・小売・EC

高成長と収益性の両立がテーマ。KPIドリブンな予実管理、マーケ投資のリターン管理、IPO準備・内部統制構築に強みをもつ方がフィットします。

金融・PE/VC/不動産投資

自社に加え「投資先CFO」としての役回りも多く、M&A・再生・EXITまでファイナンスのフルサイクル経験が重視されます。ストラクチャードファイナンスやグローバル投資家との対話力が鍵です。

メディカル・バイオ/ヘルスケア

AMED等の補助金、長期R&D投資、海外VCとの資金調達など、専門性の高い資本政策が求められる領域。英語力とともに、ディープテック/ライフサイエンスへの理解があるCFOは希少で、高評価につながる傾向があります。

建設・不動産・サービス

上場準備やホールディングス化、コーポレートガバナンス強化が主眼。銀行折衝・資金繰りに加え、管理部門全般を束ねる「ゼネラリスト型CFO」が選好されています。

CFOに求められるスキルは多岐にわたりますが、主なものは以下のとおりです。

スキル内容
財務・会計の専門知識最低5年以上の財務会計のポジション経験が求められます。
デジタルスキルデータ分析やAI活用など、最新技術を理解し活用できる能力が重視されています。
グローバル経験国際市場でのビジネス経験や多言語能力が評価されます。
戦略的思考力経営戦略の立案や事業開発に関与できる能力が求められています。
コミュニケーション能力他部門や外部ステークホルダーとの関係構築が重要視されています。
リーダーシップ財務部門を統括し、組織全体のDXを推進できる能力が求められています。
資金調達経験特に大規模な資金調達経験をもつ方が重宝されています。
M&A経験企業の成長戦略としてM&Aが重要視される中、関連経験をもつ方の需要が高まっています。

これらのスキルをもつ方が求められる理由は、企業が複雑化する経営環境に対応し、持続的な成長を実現するために、財務面からの戦略的サポートを期待しているためです。



CFOの平均年収は1548.7万円


企業規模や業種によりますが、JACが転職を支援した事例では、CFOに就任した方の平均年収は1,548.7万円です。年収のボリュームゾーンは1,200~1,500万円で、この条件での就任事例が中心となっています。

ただし、年収はご経験や実績、スキルなどによって前後します。そのため、年収約3,000万円の条件で転職し、CFOに就任した事例もあります。また、CFOは経理の最高責任者であるため、世代別の転職者数では50代が多い傾向があります。一方で、30~60代まで幅広い年代の方が転職を成功させています。


ここからは、JACのCFOの最新転職・求人情報をご紹介します。

次世代エンタメ企業:管理部長(CFO候補)

大手IT企業:FP&A – 事業部CFO

製造系スタートアップ:CFO | 最高財務責任者候補

東海を代表するメガベンチャー:【FP&A】ユニットCFO候補

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2026年2月最新)


CFOへの転職成功のポイント


CFOの転職を成功させるためには、以下のポイントに留意しましょう。

  • 財務戦略の実績を具体的に示す
  • 戦略的思考とリーダーシップを強調する
  • グローバル経験とコミュニケーション能力をアピール
  • 専門性と継続的な学習姿勢を示す
  • IPOやM&A経験を強調する

ここでは、それぞれのポイントの内容と、経験・実績が不足している場合の対策をご紹介します。

CFO候補者として最も重要なのは、財務戦略の立案と実行における実績です。面接や職務経歴書では、以下のような点を具体的な数字とともにアピールしましょう。

  • 資金調達の成功事例(例:「X億円の資金を調達し、新規事業の立ち上げに成功」)
  • コスト削減の実績(例:「年間経費をY%削減し、利益率を向上」)
  • 財務指標の改善(例:「ROEをZ%向上させ、株主価値を増大」)

CFOには財務知識だけでなく、経営戦略を理解し実行する能力が求められます。以下のような経験をアピールしましょう。

  • 全社的な経営計画の策定への関与
  • 部門横断的なプロジェクトのリーダーシップ
  • 経営陣との協働による重要な意思決定への参画

これらの経験を通じて、CFOとして必要な戦略的思考とリーダーシップを証明することが可能です。

グローバル化が進む現代では、国際的な経験とコミュニケーション能力も欠かせません。アピールすべきポイントは以下のとおりです。

  • 海外子会社の管理経験
  • 多国籍チームのマネジメント実績
  • 英語などの外国語でのプレゼンテーション能力

財務・会計の専門知識は不可欠ですが、それに加えて継続的な学習姿勢も重要です。例えば、以下のような取り組みが挙げられます。

  • 関連資格の取得(公認会計士、税理士、CFAなど)
  • 最新の会計基準や税制改正への対応
  • フィンテックなど新技術への理解と活用経験

IPO(新規株式公開)やM&A(合併・買収)の経験は、CFO候補者にとって大きな強みとなります。これらの経験がある場合は、具体的な役割と成果を詳細に説明しましょう。

CFOとしての経験や実績が不足している場合、以下の方法で対策しましょう。

対策具体例
現職での役割拡大・財務部門以外の業務にも積極的に関与し、幅広い経験を積む
・全社的なプロジェクトのリーダーを志願する
副業や社外活動・スタートアップの財務アドバイザーなどの副業を通じて経験を補完
・業界団体や専門家協会での活動を通じてネットワークを広げる
段階的なキャリアアップ・まずは財務部長や経営企画部長などの中間管理職を目指す
・その後、CFOを目指すための戦略を立てる
専門性の強化・MBAや会計・財務関連の高度な資格取得を目指す
・フィンテックなど最新技術の習得に努める
異業種への転職・現在の業界とは異なる分野での経験を積み、視野を広げる
・特にテクノロジー企業やスタートアップでの経験は評価が高い

これらの対策を通じて、CFOに必要なスキルと経験を段階的に獲得していくことが重要です。

JACの実績データより、転職成功者に共通する資格について以下で解説します。

日商簿記2級

日商簿記2級は、財務数値の構造理解と内部統制の基礎を証明する資格で、CFO候補に求められる“数字を読む力”を実務レベルで裏付けます。JACの実績データでも取得者が多く、経営基盤を支える即戦力として評価されます。

公認会計士(CPA)

公認会計士は財務・管理会計から監査・内部統制までを網羅する最難関資格で、CFOに不可欠な財務戦略・資本政策・M&A・IPO対応を即戦力で担えることを示します。特に上場準備や監査対応を求める企業で最も評価の高い資格です。

USCPA(米国公認会計士)

USCPAはUS GAAP・IFRS・国際税務を理解する国際会計資格で、多国籍企業や外資で評価される傾向にあるスキルセットです。成功事例でも保有者が複数確認され、求人側でも要件として明記されるケースが見られます。クロスボーダーM&Aや海外子会社管理が増える企業において、CFO候補としてのグローバル対応力を裏付ける資格です。

証券アナリスト(CMA)

証券アナリストは企業価値評価、投資分析、財務モデリングのスキルを体系的に習得でき、資金調達や投資判断の質を高めます。JACの実績データにも複数件の保有者が確認され、企業価値最大化が求められるCFO業務に直結します。市場動向の理解を背景に、経営判断の根拠を数字で語れる点が高く評価される資格です。

BATIC(国際会計検定)

BATICはIFRSベースの国際会計処理を体系的に習得でき、海外展開企業や外資系財務との親和性が高い資格です。成功者の保有は少数ながら求人ニーズとは合致しており、海外子会社管理やグローバル連結を担うCFO候補に価値を持つ、国際基準で財務諸表を読み解けるスキルの証明となります。

TOEIC(高スコア)

TOEIC高得点は実務に耐える英語運用力の証明となり、海外投資家との交渉、英文財務資料の読解、海外子会社とのコミュニケーションに直結します。転職成功者でも複数名が保有しており、CFOに求められる国際的な職務に不可欠な基礎語学力を示す強力な武器となり、外資・グローバル企業で特に高く評価される資格です。



CFOの転職事例


ここからは、JAC経由でCFOへの転職を成功させた方の事例を2つご紹介します。

Sさん(男性/50代前半)

業種職種年収
転職前上場企業CFO2,000万円
転職後上場企業CFO1,500万円

Sさんは、銀行やベンチャーキャピタル、上場ベンチャー企業のCFOを経験し、M&A施策を成功させた後、成長フェーズを支える仕事を求めてJACに相談しました。JACのコンサルタントから紹介されたなかで興味をもったのが、成長の踊り場にある企業向けサービスのX社でした。X社では次の成長に向けてM&AやCVCを検討しており、Sさんの経験とスキルを生かせると感じました。

特に重視したのは、CFOとして一緒に働く社長の人物像。コンサルタントから社長の考え方を聞き、面談を経て価値観の一致を確認できたため、入社を決意しました。

転職成功の詳細は下記にてご確認いただけます。

Kさん(男性/40代半ば)

業種職種年収
転職前非公開投資会社1,500万円
転職後某事業会社ベンチャー企業のCFO1,000万円

公認会計士として監査法人や証券会社、投資会社で幅広い経験を積んできたKさんは、外部支援ではなく事業会社側で主体的にプロジェクトを推進する立場を目指し、CFOになることを最終目標に転職活動を開始。JACの支援を受け、IPOを計画する企業のCFO求人に応募し、4社中2社から内定を獲得しました。

そのなかで将来性に惹かれたテックベンチャーに入社を決意。年収は下がりましたが、企業成長への貢献や主体的な挑戦を重視し、満足のいく転職を実現しました。

転職成功の詳細は下記にてご確認いただけます。


CFOへの転職なら、JAC Executiveへ


JAC ExecutiveはCFOへの転職支援において、豊富な経験と幅広いネットワークが強みです。財務・経理分野に精通したコンサルタントが、公開されていない案件を含む多様なCFO職の情報を提供し、転職希望者の強みを適切に評価して最適な企業をご紹介します。

上場企業から成長企業、海外現地法人まで幅広い企業を対象とし、企業の経営課題や求められるスキルや経験を詳細に把握したうえできめ細かいサポートを行います。そのため、転職希望者の方は十分な情報を得て意思決定ができ、キャリアビジョンに合った転職を成功させることが可能です。

JAC Executiveの経験豊富なコンサルタントが、CFO候補者のキャリア実現に向けてご支援をいたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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企業傾向の情報収集など、JACのコンサルタントにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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