TOEICスコアを活かして、外資系企業やグローバル企業への転職を有利に進めたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
近年、グローバル展開を加速させる日系企業でも、英語力を応募要件に掲げる求人が増えています。そのため、「今のスコアでどのような求人に応募できるのか」「スコアアップを優先すべきか」といった判断に迷う方も少なくありません。
本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)が、転職で有利になるTOEICスコアの目安、スコア別の活かし方、最新の求人動向を解説します。
目次/Index
【結論】TOEICはスコア700点以上で転職が有利になる
JACがお預かりしている求人データでは、TOEICスコア700点以上を応募要件とする求人が最も多く見られます。このことから、700点以上が転職市場における一つの基準点になっていることが分かります。
TOEIC(Test of English for International Communication)は、ビジネス英語力を測る代表的な指標です。試験は、TOEIC L&R(リスニングとリーディング)と、TOEIC S&W(スピーキングとライティング)の2種類に大別されます。転職市場では主に、TOEIC L&Rのスコアが評価対象となります。
IIBCが実施した「英語活用実態調査2019(企業・団体・ビジネスパーソン)」によると、企業が採用時に参考とするTOEIC L&Rスコアの平均は620点でした。この調査結果を踏まえると、700点以上のスコアを保有している方は書類選考や面接の場で英語力を示す根拠として十分に活用できるでしょう。
ただし、日常的に英語を使用する職種やポジションでは、TOEICスコアに加え英語を用いた実務経験も重視される傾向があります。スコアの取得にこだわりすぎず、実践的な英語力を身に付けていくことも意識しておきましょう。
出典:英語活用実態調査2019 企業・団体・ビジネスパーソン(一般社団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)
TOEICスコアが求められる最新求人・転職情報
JACの求人データをもとに、TOEICスコアが応募要件として設定されている求人の割合やスコア分布、職種・業種ごとの傾向を紹介します。
- 日系企業では約6%、外資系企業では約8%の求人でTOEICスコアが求められる
- TOEICスコアが求められる求人のスコア分布
- 主に法務・知財や購買・物流・生産管理などの職種でTOEICスコアが求められる
- 主に商社やEMCなどの業種でTOEICスコアが求められる
- 【参考】TOEICスコアが求められる最新求人
日系企業では約6%、外資系企業では約8%の求人でTOEICスコアが求められる
JACの求人データによると、TOEICスコアを応募要件に掲げている求人の割合は日系企業で5.8%、外資系企業で8.4%です。
| 企業区分 | 割合 |
|---|---|
| 日系企業 | 5.8% |
| 外資系企業 | 8.4% |
※当社求人データ(2026/3/17時点)より
外資系企業の割合がやや高い背景には、海外本社や他拠点とのやり取りで英語力が日常的に求められるポジションが多いことがあります。社内会議やレポーティングが英語で行われる環境では、読み書きの正確さを客観的に示す指標としてTOEICスコアが活用されています。
一方の日系企業でも、海外取引先との折衝や英文契約書の確認を伴うポジションを中心に応募条件としてスコアが設定されるケースは珍しくありません。グローバル展開を加速させている日系メーカーや商社では、今後さらにスコア要件を設ける求人が増える可能性も考えられます。
併せて押さえておきたいのは、TOEICスコアが応募条件に記載されていない求人でも、選考過程で英語面接が行われることや、英語での業務経験が評価対象になることが少なくない点です。求人票にスコア要件の記載がなくとも、業務内容に英語を使う場面があるかどうかは事前に確認しておくことを推奨します。
TOEICスコアが求められる求人のスコア分布
TOEICスコアが応募要件に設定されている求人のうち、最も多いスコア帯は700点以上で全体の32.7%を占めています。
| スコア区分 | 割合 |
|---|---|
| 600点未満 | 16.5% |
| 600点以上 | 31.1% |
| 700点以上 | 32.7% |
| 800点以上 | 19.6% |
| 900点以上 | 0.1% |
※当社求人データ(2026/3/17時点)より
「600点以上」と「700点以上」の2区分を合わせると、約6割に達します。このことから、多くの企業がビジネスレベルの読解力・聴解力をもつ方を採用ターゲットとしていることが分かります。特に700点以上が最多である点からは「英語での資料読解や会議参加に支障がない水準」を基準とする企業が多いことがうかがえます。
800点以上を要件とする求人も約2割を占めており、英語での交渉やプレゼンテーションなど高度なコミュニケーション力が求められるポジションへのニーズも堅調です。外資系企業のマネジメント職や海外拠点との連携が頻繁に発生するポジションでは、このスコア帯が応募条件に設定される傾向があります。
600点未満の求人も16.5%と一定数あり、英語を補助的に使用するポジションや入社後の成長を見込んだ採用枠も存在します。一方、900点以上を要件とする求人は0.1%にとどまっています。900点台のスコアをもつ方は、スコアそのものよりも、英語を使った業務経験やマネジメント力が選考で重視される傾向にあるといえるでしょう。
主に法務・知財や購買・物流・生産管理などの職種でTOEICスコアが求められる
職種別に見ると、法務・知財が13.9%で最も高く、購買・物流・生産管理と内部統制・監査がそれぞれ10.1%で続きます。
| 職種 | 割合 |
|---|---|
| 法務・知財 | 13.9% |
| 購買・物流・生産管理 | 10.1% |
| 内部統制・監査 | 10.1% |
| メディカル・バイオ | 9.6% |
| 総務・広報 | 8.6% |
| 経理・財務 | 8.5% |
| 秘書・アシスタント・事務・顧客対応 | 8.1% |
| 人事・労務 | 6.6% |
| 技術系 | 6.1% |
| マーケティング・商品開発 | 6.1% |
| 経営・事業企画 | 6.0% |
| 営業 | 5.3% |
| IT | 4.3% |
| 金融 | 4.0% |
| コンサルティング・アドバイザリー | 3.4% |
| WEB・アプリ・ゲーム | 2.6% |
| クリエイティブ(広告・デザイン・放送関連) | 2.0% |
| 土木系 | 1.3% |
| 建築系 | 1.0% |
| 医療・介護・福祉 | 0.0% |
※当社求人データ(2026/3/17時点)より
法務・知財の割合が突出している背景には、海外企業との契約書レビューや国際的な知的財産の管理において英語での正確な読解力・文書作成力が欠かせないことがあります。クロスボーダー案件の増加にともない、法務領域での英語力ニーズは今後も高い水準で推移すると見込まれます。
購買・物流・生産管理や内部統制・監査でも、10%を超えている点は見逃せません。海外サプライヤーとの折衝やグローバル基準での内部監査対応など、管理部門系の職種でも英語を使う場面は広がっています。メディカル・バイオ(9.6%)や総務・広報(8.6%)、経理・財務(8.5%)でもスコア要件を設ける求人が目立ち、専門知識に加えて英語力を兼ね備えた方へのニーズが高まっている傾向が読み取れます。
主に商社やEMCなどの業種でTOEICスコアが求められる
業種別では商社が14.7%で最も高く、EMC(エレクトロニクス・機械・化学などの製造業)の9.3%、メディカル・バイオの8.3%が続きます。
| 業種 | 割合 |
|---|---|
| 商社 | 14.7% |
| EMC | 9.3% |
| メディカル・バイオ | 8.3% |
| WEB | 4.6% |
| 消費財 | 4.6% |
| コンサルティング・シンクタンク・事務所 | 4.4% |
| 流通 | 3.7% |
| 金融 | 3.4% |
| サービス | 2.4% |
| IT・通信 | 2.2% |
| マスコミ | 2.1% |
| 建設・不動産 | 0.8% |
| 医療・介護・福祉 | 0.1% |
※当社求人データ(2026/3/17時点)より
商社は海外取引先との交渉や契約締結など日常的に英語を使用する業務が多く、TOEICスコアを応募要件に掲げる求人の割合が他業種を大きく上回っています。部門によっては海外駐在の機会も多いため、採用段階で英語力を確認する企業がほとんどです。
EMCでは海外工場や開発拠点との技術的なやり取り、グローバルサプライチェーンの管理で英語力が求められます。メディカル・バイオも海外の規制当局への申請業務や英語論文の読解が業務に含まれることからスコア要件を設定する求人が多い傾向にあります。
消費財やWEB(各4.6%)、コンサルティング・シンクタンク(4.4%)でも一定の割合でTOEICスコアが求められており、特定の業種に限らず幅広い業種で英語力へのニーズが広がっていることが分かります。
【参考】TOEICスコアが求められる最新求人
以下はJACがお預かりしている求人のうち、TOEICスコアが応募要件に含まれている求人の一例です。
TOEIC 550点以上:スズキ株式会社/海外駐在員候補を前提とした海外部品営業
TOEIC 600点以上:トヨタ自動車/ユニット部品のグローバル調達
TOEIC 600点以上:トヨタ自動車/国内外車種における調達プロジェクト企画・海外事業体支援
TOEIC 600点以上:楽天グループ株式会社/システムリスクガバナンス/ガバナンスマネジメントスペシャリスト
TOEIC 700点以上:ソニーグループ株式会社/本社・経営企画管理部CFOスタッフ
TOEIC 750点以上:協和キリン株式会社/Security Management Specialist(ICT Department)
TOEIC 750点以上:日清食品グループ/グローバル戦略部 リサーチャー
TOEIC 750点以上:日系グローバルメーカー/サステナビリティ推進管理職
TOEIC 800点以上:合同会社デロイトトーマツ/Life Sciences & Health Care コンサルティング
※求人の募集が終了している場合もございます。あらかじめご了承ください。(2026年3月現在)
JACでは、ハイクラス求人を中心に非公開求人も多数取り扱っています。本記事で紹介している求人は、JACがお預かりしている求人の一部です。TOEICスコアを活かせる求人の紹介を希望する方は、ぜひJACにご相談ください。転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて、適性や希望に沿う求人をご紹介いたします。
【スコア別】TOEICを転職にどのように活かすか
スコア帯によって応募できるポジションの幅や評価のされ方は大きく異なります。
ここでは、600点台から900点以上までを4つの区分に分け、それぞれのスコアがどのような求人・業務に結びつくのかを解説します。
- TOEICスコアが600~700点の場合
- TOEICスコアが700~800点の場合
- TOEICスコアが800~900点の場合
- TOEICスコアが900点以上の場合
TOEICスコアが600〜700点の場合
600〜700点は多くの企業で「履歴書に記載できる水準」とされており、英語を補助的に使用するポジションで評価されやすいスコア帯です。
JACがお預かりしている求人でも、TOEIC 600点以上を応募要件とする案件は全体の31.1%を占めています。例えば、自動車メーカーのグローバル調達、半導体関連企業の海外駐在員候補、大手EC企業のシステムリスクガバナンスなどです。メーカーの購買・物流領域やIT領域では、600点台から応募可能な求人が見られます。
ただし、日常的に英語でミーティングや交渉を行うポジションでは英語力が不足と見なされる場合もあるため、応募先の業務内容を事前に確認しておくことが大切です。より幅広い選択肢をもちたい方は、転職活動と並行してスコアアップを目指すのもよいでしょう。
TOEICスコアが700〜800点の場合
700点以上になると「英語で実務をこなせる」と評価する企業が増え、応募できる求人の幅が広がります。
JACの求人データでは、700点以上を要件とする求人が32.7%と最も多い割合を占めており、企業側がこのスコア帯を採用のボリュームゾーンと捉えていることが分かります。例えば、大手電機メーカーのCFOスタッフやグローバル食品メーカーの戦略リサーチャーなど、海外拠点との連携が頻繁に発生するポジションが該当します。
IIBCの調査では海外赴任者の要件目安が635点前後とされており、700〜800点を保有していれば海外赴任の可能性がある部門への応募も十分に視野に入るでしょう。
TOEICスコアが800〜900点の場合
800点以上のスコアは転職市場で大きなアドバンテージとなり、外資系企業やグローバル展開する日系企業の幅広いポジションに応募できるようになります。
JACの求人データでは、800点以上を要件とする求人が全体の19.6%を占めています。このスコア帯では、海外営業や貿易関連のポジションに加え、英語を公用語として使用するコンサルタント職や、海外本社とのレポーティングが日常業務に含まれるマネジメント職への応募も検討できるでしょう。英語での交渉やプレゼンテーションといった高度なコミュニケーション力が問われるポジションが中心となります。
一方で、800点台のスコアだけで選考が有利になるとは限りません。企業は英語力に加え、専門分野での業務経験やマネジメント実績を総合的に判断します。自身のスキルセットと照らし合わせながら、英語力が付加価値として評価される求人を選ぶことが重要です。
TOEICスコアが900点以上の場合
900点以上を取得していると、外資系金融やグローバルコンサルティングファームなど、高度な英語力を前提とするポジションへの挑戦も可能になります。
ただし、JACの求人データで900点以上を応募要件とする求人はわずか0.1%にとどまっています。900点以上のスコアは英語力の証明として十分です。選考では「どのようなグローバル環境で成果を上げてきたか」が主な評価軸となります。経営幹部候補や海外現地法人の責任者ポジションなどでは、英語力は「当然備えている前提」として扱われ、評価の軸はマネジメント力や事業成果に移ります。
転職活動では英語力をアピールの中心に据えるのではなく、自身の専門性やリーダーシップ経験と掛け合わせて訴求する戦略が効果的です。900点以上のスコアは「英語力の証明」という役割を超え、グローバル環境で成果を出せる方であることを裏付ける材料として活かせるでしょう。
【年代別】転職で有利に働くTOEICのスコア
年代によって企業が求める英語力の水準や評価の観点は異なります。ここでは20代から50代まで、各年代で転職を有利に進めるためのTOEICスコアの目安を解説します。
- 20代の転職で有利に働くTOEICのスコア
- 30代の転職で有利に働くTOEICのスコア
- 40代の転職で有利に働くTOEICのスコア
- 50代の転職で有利に働くTOEICのスコア
20代の転職で有利に働くTOEICのスコア
20代は実務経験よりも将来性や成長意欲が重視されるため、TOEICスコアがポテンシャルを測る指標として活用されやすい年代です。
応募者が多いポジションでは、英語力を客観的に比較する補助指標としてTOEICスコアが参照されるケースもあります。募集要件にスコア基準を記載していない企業であっても、高いスコアを保有していれば選考を有利に進められる可能性があります。
履歴書に記載するのであれば600点以上が望ましく、700点以上あればほかの転職希望者との差別化につながるでしょう。20代のうちにスコアを取得しておくことで、30代以降のキャリアの選択肢を広げることにもつながります。
30代の転職で有利に働くTOEICのスコア
30代は職務経験が評価の中心になる一方で、海外出張や赴任が伴うポジションではTOEICスコアが採否に影響を与えることがあります。
IIBCの調査によると、海外出張が多いポジションでは620点、海外赴任の可能性が高いポジションでは635点以上が応募要件や参考水準として定められている企業が多いとされています。こうした水準を踏まえると、700点以上のスコアを取得していれば即戦力として期待され、選考で優遇されることもあるでしょう。
グローバル規模のプロジェクトへの参画を希望するのであれば、TOEICは750〜800点以上を目指すことを推奨します。30代はマネジメント候補として評価されはじめる時期でもあり、英語力と職務経験を掛け合わせることで応募可能なポジションの幅が広がります。
40代の転職で有利に働くTOEICのスコア
40代ではマネジメントポジションでの選考が中心となるため、管理職として通用する英語力が求められます。
IIBCの調査では、昇進・昇格の選抜基準としてTOEICスコアを要件や参考にしている企業は約36%に上ります。課長レベルで530点、部長レベルで565点、役員レベルで600点以上が目安とされており、管理職としてグローバルな業務を担うにはこの水準を上回るスコアが求められるでしょう。
40代の転職希望者の間で差別化を図るには、700〜750点以上が一つの目安です。特に外資系企業やグローバルに事業を展開する日系企業では、海外子会社の統括やクロスボーダー案件のマネジメントを任されるポジションもあります。そのため、スコアが高いほど候補として検討されやすくなります。700点に届いていない場合は、転職活動の準備と並行してスコアアップに取り組むことを検討しましょう。
50代の転職で有利に働くTOEICのスコア
50代ではマネジメントスキルや実績が選考の中心になりますが、英語力も依然として求められる要素の一つです。
外資系企業やグローバル企業の役員クラスのポジションでは、600点以上のスコアが応募条件に設定されていることがあります。これまでのキャリアで海外案件に携わった経験がある場合でも、客観的な指標としてTOEICスコアの提出を求められる場面は少なくありません。
具体的には、TOEICで750点以上を保有していれば、選考時のアピール材料の一つとして活用できるでしょう。50代の転職では「英語力がある」こと自体よりも、英語を使ってどのような成果を上げてきたかが問われます。スコアの取得に加え、英語を用いた業務経験を具体的に言語化し、面接で伝えられるよう準備しておくことが大切です。
TOEICスコアを活かせる転職先候補
前章で紹介した職種・業種別のデータを踏まえると、TOEICスコアを活かせる転職先として特に注目すべき分野が見えてきます。
ここでは、JACの求人データでTOEICスコアの要件設定率が高い職種・業種を中心に、5つの転職先候補を解説します。
- 商社
- 法務・知財
- 購買・物流・生産管理
- メディカル・バイオ
- EMC(製造業・メーカー)
商社
商社はTOEICスコアが求められる業種のなかで最も割合が高く、JACの求人データでは14.7%に達しています。
海外取引先との交渉や契約締結、輸出入に関わる書類作成など、日常的に英語を使用する業務が多いことが背景にあります。部門によっては海外駐在の機会も頻繁にあり、採用段階で一定レベル以上の英語力を確認する企業がほとんどです。TOEIC 700点以上が応募要件として一般的であり、海外駐在やグローバルプロジェクトに携わるポジションでは800点以上を求められるケースもあります。
配属後もTOEICスコアが昇進時の参考になったり、海外赴任の選考基準として活用されたりする場合があるため、スコアが高いほどキャリアの選択肢が広がる業種といえます。
法務・知財
職種別でTOEICスコアの要件設定率が最も高いのが法務・知財で、13.9%に上ります。
海外企業との契約書レビューやライセンス交渉、国際特許の出願・管理など、法務・知財の業務には英語での正確な読解力と文書作成力が欠かせません。特にクロスボーダーM&Aや海外企業との業務提携が増えている昨今、英語で法的文書を扱えるスキルへのニーズは高まり続けています。
TOEIC 700〜800点以上を応募要件とする求人が多く、英文契約書のドラフトやレビューを日常的に行うポジションではさらに高いスコアが求められることもあります。法律や知的財産に関する専門知識と英語力を掛け合わせることで、転職市場での評価は大きく高まるでしょう。
購買・物流・生産管理
購買・物流・生産管理は、内部統制・監査と並んで職種別の要件設定率が10.1%と高い水準にあります。
海外サプライヤーとの価格交渉や納期調整、グローバルサプライチェーンの管理など、英語でのコミュニケーションが業務に深く組み込まれている職種です。スズキやトヨタ自動車のグローバル調達ポジションのように、TOEIC 550〜600点以上を応募要件とする求人から、海外拠点との折衝が頻繁に発生するリーダー職では700点以上を求めるものまで幅があります。
製造業のグローバル化が加速するなかで、部品調達や生産計画において海外工場や取引先と直接やり取りできる方は重宝されています。英語力に加え、サプライチェーンマネジメントの経験をもつ方であれば、この領域で高い評価を得られるでしょう。
メディカル・バイオ
メディカル・バイオは職種別で9.6%、業種別でも8.3%と、いずれも上位に位置する領域です。
海外の規制当局への薬事申請や英語論文の読解、グローバル治験のプロジェクト管理など、この領域では専門知識と英語力の両方が求められます。JACがお預かりしている求人でも、外資メーカーのクリニカル・アプリケーションスペシャリスト(TOEIC 600点以上)のように英語を日常的に使うポジションが見られます。
製薬企業や医療機器メーカーでは海外本社とのやり取りが業務の一部に含まれることが多く、入社後もキャリアアップのために英語力を磨く環境が用意されている企業も少なくありません。薬学や医学、バイオサイエンスの知見にTOEICスコアを掛け合わせることで、グローバルな環境で活躍できるポジションへの道が開けます。
EMC(製造業・メーカー)
EMC(エレクトロニクス・機械・化学などの製造業)は業種別で9.3%と、商社に次いで高い割合でTOEICスコアが求められています。
海外工場や開発拠点との技術情報の共有、グローバル品質基準への対応、海外顧客への技術提案など、エンジニアリング領域でも英語力が欠かせない場面は増えています。協和キリンのICTセキュリティスペシャリスト(TOEIC 750点以上)や大手日系メーカーのサイバーセキュリティ職(TOEIC 600点以上)のように、技術系のポジションでもスコアが応募要件に設定される求人が広がっています。
製造業では技術力が評価の軸となりますが、英語力を備えていることで海外プロジェクトへのアサインや駐在の機会が得られやすくなります。技術スキルとTOEICスコアの両方をもつ方は、EMC領域で引き合いが強い存在です。
TOEICスコアを活かして年収アップを実現した転職事例
TOEICスコアの有無だけで、転職成功や年収額が決まることはありません。
しかし、TOEICスコアを活かすことで、選択肢が広がったり、新たなキャリアの可能性が見つかったりすることもあるでしょう。
ここでは、JACの転職支援サービスを利用して転職に成功したTOEICスコア保有者の転職事例を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
| TOEICスコア | 年代 | 転職後業種 | 転職後職種 | 転職後年収 |
|---|---|---|---|---|
| 990点 | 40代後半 | サービス業界 | 事業企画・事業開発(CEO) | 1,600万円 |
| 975点 | 40代前半 | 化学業界 | 社内SE | 1,050万円 |
| 895点 | 30代前半 | 流通業界 | 技術系プロジェクトマネージャー | 1,100万円 |
| 810点 | 40代前半 | コンサルティング業界 | 内部統制・監査(システム監査) | 1,200万円 |
| 795点 | 50代後半 | 金属・素材業界 | 海外営業(営業管理職) | 1,300万円 |
| 715点 | 40代前半 | 化学業界 | 総務・広報(総務・庶務・ファシリティ) | 900万円 |
| 695点 | 20代後半 | 金融(不動産投資) | 金融(不動産金融) | 600万円 |
| 605点 | 40代前半 | 金融(プライベートエクィティ) | 金融(ストラクチャードファイナンス) | 1,500万円 |
| 560点 | 30代後半 | EMC(自動車・部品) | 一般事務・アシスタント | 800万円 |
| 550点 | 40代後半 | EMC(機械・装置) | ゲームグラフィックデザイナー | 1,050万円 |
※当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より
今すぐ転職すべきかTOEICスコアアップを優先すべきかの判断基準
TOEICスコアを活かした転職を考える際、「現在のスコアで動きだすべきか」「まずスコアを上げてから応募すべきか」で迷う方は少なくありません。
判断を誤ると、好条件の求人を逃してしまったり、準備不足のまま選考に臨んで機会を無駄にしてしまったりすることがあります。ここでは、それぞれのパターンに該当する判断基準を紹介します。
- 今すぐ転職活動をはじめるべき場合
- TOEICスコアアップを優先すべき場合
今すぐ転職活動をはじめるべき場合
以下に当てはまる方は、スコアアップを待たずに転職活動を開始することを推奨します。
志望先の応募要件を現時点のスコアで満たしている場合は、すぐに動きだすのが得策です。求人には募集期間があり、特にハイクラスポジションは採用枠が限られているため、タイミングを逃すと同じ求人に再び出会えない可能性があります。現職の業務環境が急速に悪化していたり、リストラや組織再編が進行している場合も同様で、転職活動の開始を先延ばしにするリスクの方が大きいでしょう。
英語を使った実務経験が豊富な方も、スコアアップに時間を割くよりも早期に動くべきケースに該当します。TOEICスコアはあくまで英語力の指標の一つであり、海外駐在や英語での交渉経験がある方は、スコア以上に実務能力が評価されることも珍しくありません。また、転職市場が活況で求人数が多い時期にあたる場合や、自身の年齢・キャリアを考慮して「今が最適なタイミング」と感じている場合も、行動を優先すべきです。
TOEICスコアアップを優先すべき場合
以下に当てはまる方は、一定期間スコアアップに集中してから転職活動をはじめる方が、結果的に良い条件の求人に出会える可能性が高まります。
志望するポジションの応募要件に対して現在のスコアが50〜100点以上不足している場合は、まずスコアを引き上げることが最優先です。要件を満たしていない状態で応募しても書類選考を通過できる確率は低く、時間と労力を浪費してしまいます。転職希望時期が半年以上先であれば、その間に計画的な学習を進めることで応募可能な求人の幅が広がるでしょう。
現職が安定しており緊急性が低い方も、スコアアップを先行させるメリットがあります。前章で紹介したとおり、JACの求人データでは700点以上を要件とする求人が最も多い割合を占めています。600点台の方が700点台に到達すれば応募できる求人が大きく増えるため、数カ月の学習投資は十分に見合うといえます。英語を使った業務経験がまだ少ない方も、スコアという客観的な指標を先に確保しておくことで、選考での説得力が増すでしょう。
転職までにTOEICスコアを上げるポイント
転職活動でTOEICスコアをアピール材料にするためには、計画的かつ効率的な学習が欠かせません。ここでは、限られた時間のなかでスコアアップを実現するための4つのポイントを解説します。
- 転職活動に合わせて学習スケジュールを設定する
- 隙間時間も活用し継続的な学習時間を確保する
- TOEIC対策の参考書や授業で勉強する
- TOEICスコアだけでなくビジネス英語力を磨く
転職活動に合わせて学習スケジュールを設定する
スコアアップを目指すのであれば、転職活動のスケジュールから逆算した学習計画の策定が不可欠です。
まず転職希望時期を定め、現時点のスコアと目標スコアとの差分を把握したうえで、いつまでに何点を取得する必要があるかを具体的に落とし込みましょう。すぐに転職を希望する場合は、日常生活の中で、英語学習に割ける時間を最大限確保する必要があります。一方、半年〜1年先を見据えている場合は、毎日の学習時間が短くても継続できる環境を意識して計画を立てることが重要です。
TOEICテストは年に複数回実施されていますが、申込期限や受験日程は決まっています。希望する転職時期に間に合うよう、受験スケジュールも考慮に入れたうえで計画的に進めましょう。
隙間時間も活用し継続的な学習時間を確保する
効率的にスコアを伸ばすには、まとまった学習時間の確保に加え、隙間時間を意識的に活用することが大切です。
IIBCの「英語活用実態調査2019」によると、TOEIC L&Rで800点以上を取得している方は週平均6時間以上の学習に取り組んでいるとされています。1日あたり約50分の計算になりますが、忙しいビジネスパーソンにとって毎日まとまった時間を確保するのは容易ではありません。
通勤時間に単語帳を見返す、昼休みに英語のポッドキャストを聞く、就寝前にリスニング問題を解くなど、短い時間でも積み重ねることで学習量は着実に増えていきます。「まとまった時間がないから勉強できない」と考えるのではなく、日常のなかに学習を組み込む工夫がスコアアップへの近道です。
TOEIC対策の参考書や授業で勉強する
TOEICのスコアアップには、公式問題集を軸にした対策が効果的です。
TOEICの試験問題は出題傾向が一定しており、頻出パターンを把握することで短期間でも得点を伸ばせることがあります。公式問題集を繰り返し解きながら自身の苦手分野を特定し、集中的に対策を行うことでスコアを効率よく伸ばせるでしょう。リスニングが弱いのか、リーディングの時間配分に課題があるのかによって学習の優先順位は変わるため、まずは模擬試験で現状を正確に把握することを推奨します。
独学に限界を感じる場合は、社会人向けのTOEIC対策講座の受講も一つの方法です。オンラインで受講できるものやコーチング型のサービスなど、さまざまな形態の講座が展開されているため、自身の学習スタイルや生活リズムに合ったものを選びましょう。
TOEICスコアに加えビジネス英語力を磨く
転職を視野に入れている方は、TOEICのスコアアップと並行して、実務で通用する英語力を身に付けることも意識しておきましょう。
高いスコアを取得していても、英語を用いた業務経験に乏しい場合は選考で期待どおりの評価を得られない懸念があります。特に外資系企業への転職や海外赴任のあるポジションへの応募では、英語面接が実施されることも珍しくありません。日ごろから英語を話す機会を設け、ビジネスシーンで使えるコミュニケーション力を養うことが大切です。
外資系企業やグローバル企業への転職支援に強みをもつ転職エージェントを活用すれば、英語履歴書の添削や英語面接の対策など専門的なサポートを受けられます。スコアの取得と実践力の強化を両輪で進めることで、選考の場でより説得力のあるアピールができるようになるでしょう。
TOEICスコアを活かした転職なら、JAC Recruitmentへ
TOEICスコアをアピール材料の一つとして転職活動に臨みたい方には、転職エージェントの活用を推奨します。
なかでも外資系企業やグローバル企業への転職支援に強みをもつエージェントであれば、TOEICスコアを活かせる求人を多数取り扱っている可能性が高く、自身のスコア帯に合ったポジションを効率よく探すことができます。
JACは長年にわたり外資系企業やグローバルに事業を展開する企業への転職をサポートしてきた実績があり、非公開求人も含めTOEICスコアを活かせる求人を多数取り扱っています。英語面接の対策やレジュメ作成のサポートなど、英語力を選考の場で効果的にアピールするための支援も充実しています。
TOEICスコアを活かしてキャリアの幅を広げたいとお考えの方は、ぜひJACの利用をご検討ください。



