安定した供給と高い品質管理が常に求められる製造業にとって、重要な部門である生産管理。パンデミック以降の製造業の回復と成長にともない、DX化や海外進展を推進している業種も近年増加し、より多様性のある生産管理へのニーズが高まっています。
需要の高い職種だからこそ、スキルアップなどを目指し、転職を考える方も少なくないでしょう。そこで今回は、生産管理の求人の動向や具体的な仕事内容、平均年収などについて詳しくご説明します。
目次/Index
生産管理の転職動向

JACがお預かりした2024年の求人状況を見ると、生産管理の求人は2023年に比べ1.3倍以上に増加。理由としては大きくパンデミック後の製造業の回復と成長が挙げられますが、それに付随して、企業のDX の推進、グローバル化への進展、SDGs(持続可能な開発目標)の実現も、増加傾向の後押しとなっていると考えられます。
特に、自動車・自動車部品業界、製造業、食品、化学メーカーにおける求人の増加が目立っており、いずれも上記に挙げた、DXの推進、海外進展、環境体制への取り組みが欠かせない業種となっています。
以下では、募集増加が顕著な各業界でのニーズの背景と、求められるスキルについて解説します。
自動車・自動車部品業界
技術革新と電動化:自動車業界では電動化や自動運転技術の進展にともない、新しい部品やシステムの生産が必要に。これにより、生産管理の需要が増加しています。
グローバルサプライチェーンの複雑化:自動車部品の生産は多国籍にわたるため、サプライチェーンの管理が重要です。これにより、生産管理の専門知識が必要とされています。
求められるスキル:サプライチェーン管理、ERPシステムの使用経験、プロジェクト管理、技術的視点
製造業
製造プロセスの自動化:製造業全体で自動化が進んでおり、効率的な生産ラインの管理が求められています。
需要の変動対応: 製造業では需要の変動に迅速に対応するため、生産計画の調整が必要です。これにより、生産管理の求人が増加しています。
求められるスキル:自動化ライン管理、需要変動対応、サプライチェーンマネジメント、プロセス改善
食品業界
品質管理の重要性: 食品業界では品質管理が非常に重要であり、生産管理者が常に品質を維持しながら効率的に生産を行う役割を担っています。
消費者ニーズの多様化: インバウンド対策も含め消費者のニーズが多様化しており、それに対応するために生産ラインの柔軟な管理が求められています。
求められるスキル:品質管理、生産ライン管理、消費者ニーズ対応、サプライチェーン改善活動
化学メーカー
新素材の開発と生産: SDGs推進をうけて化学メーカーでは新素材の開発が進んでおり、その生産管理が重要です。
環境規制への対応: 環境規制が厳しくなる中で、効率的かつ環境に配慮した生産管理が求められています。
求められるスキル:新素材生産管理、環境規制対応、サプライチェーンマネジメント、プロジェクトマネジメント
生産管理の仕事内容
生産管理では主に次のような仕事を担います。
生産計画立案とスケジュール管理
製品の製造に必要な原材料や資材、生産に必要な期間、人員などを盛り込んだ生産計画を立案します。より効率的な計画を立案するためには、季節や天候など、顧客ニーズを左右する要件にも配慮しながら受注量を予測しなければなりません。
また、生産計画立案後は、進捗を常に管理し、計画通りに遂行する必要があります。そのために大前提として実現可能な計画を立案すること、その上で生産過程と進捗状況をコントロールすることが大切です。
資材や原材料の調達管理
製造に必要な資材や原材料の調達計画の策定、調達量の管理も生産管理の業務。資材や原材料の調達を管理するためには、コストも管理し、質とコストのバランスを見極める必要があります。
出荷管理・在庫管理
生産工程をコントロールし、出荷のタイミングを管理するとともに、在庫数の管理をすることも生産管理の仕事です。在庫の量によっては生産計画や原材料などの調達計画も見直す必要があり、しっかり在庫量を見極めたうえで生産をコントロールする必要があります。
生産管理の平均年収は670万円前後
JACの実績では、生産管理の平均年収は670万円前後となっています。生産管理の場合、業種や担当する業務内容によって年収の幅が非常に大きく、JACがサポートをした事例でも、年収400万円代の方から年収1,300万円を超える方までがいらっしゃいます。

一般的な生産管理の平均年収は400万円~450万円程度になるといわれています。しかしながら、どの業種の生産管理を行うかによって年収は大きく異なる傾向にあります。また、年齢とともに年収は高くなる傾向にあり、マネジメントのポジションに就いた場合などは高額な年収が期待できる場合もあるでしょう。
生産管理の年齢ごとの年収の目安は次のとおりです。
| 年代 | 平均年収 |
|---|---|
| 20代 | 350万円~400万円 |
| 30代 | 400万円~500万円 |
| 40代 | 500万円~1,000万円 |
生産管理最新求人情報
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※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年4月最新)
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生産管理最新求人情報
生産管理には次のようなスキルや経験が求められる傾向にあります。
サプライチェーンについての知識
生産管理は、生産業務全体の管理を担うため、原材料の調達から製造、配送、販売、消費といった一連の流れについての理解が求められます。生産管理では、製造におけるコスト管理が求められるため、会社全体の利益を考える際には消費までを含めたコストを把握しておく必要があるのです。
分析能力
利益を生みだすためには、原材料や資材を適量に仕入れ、ニーズに見合った量の製品を製造する必要があります。市場ニーズを見誤り、大量に製造してしまった場合、在庫を抱えることになり利益率は低下します。そのため、生産管理には市場ニーズを分析し、必要となる量を見極めるとともに、適量を生産するために必要な時間や労力などを算出する能力が必要です。
リーダーシップ・コミュニケーション能力
生産計画を立案しても生産計画通りに生産を進めるためには、製造現場の理解が不可欠です。生産計画の内容について現場の理解と協力を得るためには、現場の士気を高める強いリーダーシップと強固な信頼関係を構築するコミュニケーション能力が求められます。
生産管理への転職に生かせる資格
生産管理の仕事に必要な資格はありません。しかしながら、次のような資格を保有していると転職の際に役立つ可能性があります。
ビジネスキャリア検定試験「生産管理分野」
中央職業能力開発協会が実施する試験です。生産管理に必要な基本的用語やコンセプトなどの基礎知識に関する内容が出題される「BASIC級生産管理」、生産システムの設計に関する「生産管理プランニング2級、3級」、生産システムの統制・運用に関する「生産管理オペレーション2級、3級」、「生産管理」の等級があります。1級に該当する生産管理は、実務経験10年以上を想定した試験となっており、取得すると高い専門知識を活用する能力を保有していることの証明になるでしょう。
中小企業診断士
中小企業の経営に関する専門的な知識や技術を保有しており、幅広い視野から経営に関する分析やアドバイスができる能力をもつと認められる国家資格です。試験は、日本中小企業診断士協会連合会が実施しています。生産管理に限った資格ではありませんが、コスト管理や生産性の向上など、中小企業診断士の知識が役立つケースもあります。生産管理だけでなく、経営に関する知識を保有していることの証明となり、転職の際にもプラス評価につながる可能性があるでしょう。
ただし、合格率は5%前後と非常に難易度の高い試験です。
>>中小企業診断士
生産管理になるには

製造業にはさまざまな分野があります。そのため、生産管理職への転職を目指す場合、どのような分野での生産管理を目指すのかによって対象となる求人は変わってきます。これまでの経験とまった異なる分野の場合、業界の知識が少ないため、転職には苦労する可能性が高くなるでしょう。しかし、分野を限定しすぎてしまうと、希望に合った求人にはなかなか出会えない可能性もあります。
キャリアの棚卸をすると自分の強みや得意分野を認識できます。しかしながら、1人での転職活動の場合、自分を客観的に見つめることが難しく、第三者から見た場合に大きな強みになる部分を見落としてしまうケースもあります。自分ではまだ発見できていない自分の可能性や強みを見出し、転職活動の成功率をより高めたいのであれば、転職エージェントの活用をおすすめします。
JACでは製造業界に詳しいコンサルタントが、カウンセリングを実施し、経験やスキル、適性を考慮したうえで活躍が期待できる生産管理の求人をご紹介します。ご自身では想定もしていなかった分野でも経験やスキルを発揮できるケースも少なくありません。生産管理への転職をご希望の場合にはぜひJACにご相談ください。
生産管理のキャリアパス
生産管理のキャリアパスとしては、次のような方向性が考えられます。
現場のリーダーを目指す
後輩社員の育成に携わりながらメンバーの悩みを共有したり、効率のよい業務フローを考案するなどして、より働きやすい環境を整備します。生産管理の現場で仕事を続けていきたいという方には、現場をまとめるリーダーが適しているでしょう。
品質管理の責任者を目指す
生産管理では、コスト管理やスケジュールの管理だけでなく、品質の管理も必要です。品質上の問題は、大きなリスクや会社へのダメージに発展するため、品質管理の責任者の役割は重大です。より高いレベルでの仕事の質を求める人や、強い責任感と、論理的思考を持ち合わせている人などは、品質管理の責任者に向いているといえます。
管理職を目指す
管理職になると経営戦略や事業計画の実現のために、広い視野で生産ライン全体を監督する役割を担います。生産効率の向上はもちろん、予算や従業員のマネジメントも必要になるでしょう。また、ほかの部門と連携しながら会社全体の生産性の向上を目指す必要もあります。
広い視野で物事を考えられる人や強い統率力をもつ人などに向いています。
生産管理の転職事例
JACのサポートによって生産管理部門への転職が決定した事例をご紹介します。
Mさん(男性/40代前半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 中堅メーカー | 生産管理 | 1,000万円 |
| 転職後 | 大手自動車メーカー | 生産管理 | 1,050万円 |
Mさんは大学院終了後に大手メーカーに就職し、生産管理担当者として、生産効率や品質の向上、コストの削減などに取り組んでこられた実績をお持ちの方です。
海外に赴任し、海外工場の立ち上げ業務や海外生産会社の生産管理をマネジメントする業務にも携わった経験があります。その後、転職され、中堅メーカーにおいて生産管理の業務に就いていらっしゃいましたが、グローバルな環境で活躍したいという希望が強く、転職のご相談をいただきました。
JACでは、グローバル環境における生産管理業務のニーズは高まっていることをご説明し、大手自動車メーカーの生産管理の求人をご紹介しました。複雑な自動車の製造工程における生産管理業務を担当し、将来的には経営企画や経営戦略にも携わることができる方を募集する求人でした。
海外赴任を前提とした求人ではないものの、経営の視点も養える生産管理の業務であることに関心を抱き、応募をしたところ、これまでの生産管理の経験が高く評価され、見事、採用に至りました。
現在、Mさんは新しい知識を積極的に吸収しようと精力的に業務に邁進されており、入社間もないものの、すでに部署に欠かせない方としてご活躍されていると、求人企業よりご報告をいただいています。
生産管理への転職なら、JAC Recruitmentへ
製造の現場をコントロールする生産管理の仕事は、製造業務をスムーズに進行させるだけでなく、会社全体の利益にもつながるやりがいの大きな仕事です。
JACでは、製造業界に詳しいコンサルタントが多数在籍しており、生産管理職の転職をはじめ、製造業界への転職希望者を数多くサポートしてきた実績があります。生産管理職への転職をお考えの際には、お気軽にJACにご相談ください。



