法人営業の転職事情|平均年収や求められるスキル経験などを解説

法人営業は、企業や団体を対象に製品やサービスを提案・提供する営業職であり、提案力や関係構築力が求められる職種です。近年、多くの業界でBtoBビジネスの拡大が進んでおり、法人営業職の市場ニーズも高まりを見せています。企業の成長戦略を担う重要なポジションとして注目されており、経験者を中心に採用が活発に行われている状況です。

ここでは、JAC Recruitment(以下、JAC)が、法人営業の年収相場や求められるスキル・経験を解説します。

管理職・スペシャリスト転職をお考えの方へ
JAC Recruitmentは、ハイクラス転職に特化した転職エージェントです。業界・領域に強い専門コンサルタントが、解像度の高い情報を提供し、あなたの転職をサポートします。

法人営業の転職動向


法人営業職の転職市場では、企業のビジネス拡大や新規事業の立ち上げにともなう人員強化が主な募集背景となっています。具体的には「ビジネス拡大」「新設ポジション」「組織強化」「国内外のマーケット拡大への対応」といった理由で求人が増加しており、即戦力へのニーズが高まっているのが特長です。

特に、海外展開を進める製造業やIT企業、インフラ関連企業では、新規顧客開拓や既存顧客の深耕営業を担う方が求められています。

仕事内容としては、顧客ニーズのヒアリングから提案、受注、納品後のフォローに至るまで、営業プロセス全体を担当するケースが多く、課題解決型の提案力が重視される傾向です。また、代理店との連携やグローバルチームとの協業など、社内外の関係者との調整スキルも求められる傾向にあります。

JACの成約データをみると、業種としては商社や自動車関連、IT・ハードウェア業界が目立ち、グローバルに展開する企業も多い状況です。語学力については「不問」とする企業もありますが、「初級以上」や「ビジネスレベル以上」を求める外資系企業も一定数みられます。

法人営業に求められるスキルや経験


法人営業への転職を目指す場合、企業が求めるスキル・経験・マインドは以下のとおりです。

ここから、それぞれの内容を解説します。

プロジェクトマネジメント

法人営業におけるプロジェクトマネジメントスキルは、顧客との長期的な取引や大規模な導入案件を円滑に進めるうえで欠かせません。提案から契約、導入・運用までのプロセスを一貫してリードできる方が高く評価される傾向です。

特に、複数のステークホルダーと連携しながら納期・コスト・品質の管理を行うスキルは、ソリューション型営業で求められる重要な素養です。PM経験がなくても、業務改善や社内調整を主導した経験が評価されるケースもあります。

ソリューション営業

近年、法人営業は単なるモノ売りではなく、顧客の課題を深く理解し、最適な製品・サービスを提案する「ソリューション営業」へのシフトが進んでいます。課題解決型の営業経験者への需要が高まっており、SaaS・IT・コンサル領域での経験が特に評価される傾向です。

自社製品にとらわれず、顧客にとっての本質的な価値を提供できる姿勢が求められており、提案力・ヒアリング力・関係構築力がセットで必要となります。

ステークホルダーとの調整力

法人営業では、社内外の多くの関係者と連携して業務を進める必要があるため、調整力や巻き込み力も重要なスキルです。製品開発部門やサービス部門、外部パートナーなどとの橋渡しを担う役割が求められるため、調整経験やファシリテーションスキルを有する方が重宝されます。

特にBtoBビジネスでは、複数部署にまたがるプロジェクトや提案が多く、関係各所とのスケジュール調整や意見の集約が成果に直結するのが特長です。また、顧客の組織内でも多様な立場の担当者と円滑に信頼関係を築く力が、継続的な取引や大型案件の受注につながるため、営業スキルと同等に評価される要素といえます。

データ分析力

近年、営業活動にもデータ活用が求められるようになってきました。ExcelやCRMツールを使った数値分析、売り上げや顧客動向の可視化といったスキルが、成果創出の裏付けとして重視される傾向です。 特に、マーケティング部門と連携するBtoB営業では、データに基づく提案力が競争優位につながるため、分析的な思考力やPDCAの運用経験も高評価の対象となっています。

英語力(ビジネスレベル)

外資系企業やグローバル展開する日系企業では、英語力のある営業職のニーズが高まっています。JACの実績でも「読み書きができる」「会議で発言できる」レベルの英語力を求める求人が増加しており、TOEICスコア以上に実務での使用経験が重視される傾向です。

メールやプレゼン資料の、商談同席などで英語を使った業務経験がある場合は、積極的にアピールすると効果的です。

法人営業の想定平均年収は710.6万円


JACの実績では、法人営業の想定平均年収は約710.6万円です。年収のボリュームゾーンは550万円~800万円となっています。下記の表は年代別の平均年収ですが、企業規模や担当する領域、これまでのご経験によって、20代でも年収が1,000万円を超えるケースや30代・40代で年収1,300万円以上のケースもあります。


役職平均年収
メンバークラス670.2万円
管理職880.9万円
平均年収
日系企業683.0万円
外資系企業801.1万円

一般的には、法人営業の平均年収は480万円前後といわれていますが、企業規模や業界、経験年数によって大きな差があります。

また、インセンティブやボーナスの割合が高い企業も多く、成果次第で年収1,000万円を超えるケースも見られます。都市部や大手企業ほど給与水準が高い傾向です。

法人営業最新求人情報


本章では、法人営業の最新転職・求人情報を紹介します。

非公開企業:法人営業

オリックス銀行株式会社:大企業向け事業法人営業

日系大手証券会社:金融・公共・事業法人営業(セカンダリー営業)

非公開企業:自動車部品の法人営業

カトーレック株式会社:製造メーカーへの法人営業

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年6月最新)

JACでは、ハイクラス求人を中心に、非公開求人も多数取り扱っています。本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。非公開求人も含め自身の適性やキャリアビジョンに合う求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性やご希望に沿う求人をご紹介いたします。

法人営業への転職で有利となる資格


法人営業の転職時には、以下の資格を取得しておくと有利になる可能性があります。

TOEIC

法人営業の転職時には、以下の資格を取得しておくと有利になる可能性があります。

TOEICは、国際的に通用する英語コミュニケーション能力を測る指標で、外資系企業や海外事業を展開する日系企業において重視される資格です。法人営業では、海外クライアントとのやり取りや英文資料の読み書きが求められる場面が多く、TOEICスコア700点以上の保有者はグローバル企業の書類選考通過率が高くなる傾向にあります。

スコア取得の難易度は個人の英語力に依存しますが、600点到達には通常3〜6カ月、800点以上を狙うには1年程度の学習が一般的です。英文メールやプレゼン、会議参加の経験と併せてアピールすることで、転職時の評価がより高まります。

参考:IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)「TOEIC Programとは」

中小企業診断士

中小企業診断士は、経営・財務・人事・マーケティングなど幅広い分野の知識を体系的に学び、企業の経営課題に対するコンサルティング能力を証明する国家資格です。法人営業においては、単なるモノ売りではなく、顧客のビジネスモデルや業務課題を理解し、戦略的な提案ができる点で極めて有利に働きます。

参考:日本中小企業診断士協会連合会「中小企業診断士試験」

日商簿記検定2級

日商簿記2級は、企業の財務状況を読み解き、経営分析に役立つ会計知識を有することを証明する資格です。法人営業では、顧客企業の財務健全性を理解したうえでの信用判断や、価格提案・契約条件の交渉などにこの知識が生かされます。特にBtoB取引において、損益計算書や貸借対照表を読み取り、資金繰りの背景まで理解できる営業担当は信頼されやすく、経営層との折衝にも活用できるでしょう。

取得難易度は中程度で、商業簿記と工業簿記の知識が問われ、合格までには通常3〜6カ月程度の学習が目安といわれています。営業に数字感覚を求める企業では、高い評価を受けやすい資格です。

参考:日本商工会議所「簿記2級」

マーケティング・ビジネス実務検定(B級)

マーケティング・ビジネス実務検定は、消費者行動、ブランド戦略、価格設定、販促施策など、マーケティング活動全般に関する実践的知識を評価する民間資格です。法人営業では、特にBtoBマーケティングや営業企画と連動した提案活動を行う際に有利に働きます。商品開発部門やマーケティング部門と連携し、課題提起型の提案ができる営業担当は、企業側の評価が高い傾向です。

B級は中級レベルで、2〜3カ月の学習での合格が見込め、論理的に市場ニーズを読み解く力をつけたい方に最適でしょう。

参考:マーケティング・ビジネス実務検定「マーケティング・ビジネス実務検定とは?」


営業職の転職に特化した専任コンサルタントが、あなたの転職をサポートします。
業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、企業傾向の情報収集など、
JACのコンサルタントにご相談ください。


法人営業のキャリアパス


法人営業は、成果を積み重ねることで多様なキャリアの選択肢が広がる職種です。自身の志向や強みを生かし、マネジメントや専門職、他部門への転身、起業などさまざまな道が描けます。ここでは、法人営業のキャリアパスを5つご紹介します。

管理職(マネジメント)への昇進

法人営業のキャリアで最もスタンダードな道の1つが、課長・部長といった営業部門内での昇進です。営業実績を積み重ねることで、まずはプレイヤーとして評価され、次第にチームや部門全体を率いるマネジメント力が求められるようになります。

組織全体を俯瞰し、メンバーの育成や目標達成に向けた戦略立案が重要となるため、リーダーシップや客観的な視点をもつ方に向いています。昇進のためには、まず営業現場での成果を積み重ね、チームリーダーやマネージャーとしての経験を経て、マネジメントスキルを磨くことが必要です。

営業スペシャリストとしての道

営業という仕事そのものに強い関心をもち、現場での営業活動を極めたい方には、スペシャリストとして活躍し続けるキャリアパスがあります。特定の業界や商品に関する深い知識と高い問題解決能力を武器に、顧客からの信頼を獲得し続けることが求められます。 専門性を高めることで市場価値が上がり、より高度な案件や大手クライアントを任されることも増えるでしょう。スペシャリストを目指すには、日々の業務で知識を蓄積し、資格取得や研修への参加などで専門性を磨き続けることが重要です。

コンサルタントへの転身

法人営業で培った提案力や課題解決力を生かし、コンサルタントとしてクライアントの経営課題に直接関与する道もあります。顧客企業の課題を深く理解し、最適なソリューションを提供する役割を担うため、論理的思考力や業界知識が不可欠です。

課題発見や提案が得意な方、より広い視野でビジネスに関わりたい方に向いています。コンサルタントを目指すには、営業経験を通じて多様な業界や案件を経験し、問題解決能力やプレゼンテーション力を高めていくことが一般的なステップです。

営業という仕事そのものに強い関心をもち、現場での営業活動を極めたい方には、スペシャリストとして活躍し続けるキャリアパスがあります。特定の業界や商品に関する深い知識と高い問題解決能力を武器に、顧客からの信頼を獲得し続けることが求められます。 専門性を高めることで市場価値が上がり、より高度な案件や大手クライアントを任されることも増えるでしょう。スペシャリストを目指すには、日々の業務で知識を蓄積し、資格取得や研修への参加などで専門性を磨き続けることが重要です。

他部門(マーケティング・商品企画など)へのキャリアチェンジ

営業経験を生かし、マーケティングや商品開発、人事など他部門へ異動するキャリアパスもあります。営業現場で培った顧客理解や市場感覚を新たな分野で活用したい方に適しています。

例えば、マーケティング職では市場分析やプロモーション戦略立案、商品企画では顧客ニーズを反映した新商品の開発などが主な業務です。このキャリアパスを歩むには、営業での実績はもちろん、異動先の業務知識やスキルを自主的に学び、社内公募や異動希望を積極的に出すことも求められます。

起業・独立

法人営業で得た人脈や経験、業界知識を生かして独立・起業する選択肢もあります。自らのビジネスを立ち上げたい、自由な働き方を求める方に向いています。営業時代に培った顧客との信頼関係や提案力が、起業後の事業推進に大きく役立つでしょう。

起業を目指す場合は、営業活動を通じて幅広い業界や業務に触れ、経営や財務の知識も身につけておくことが重要です。加えて、起業セミナーへの参加や事業計画の作成を通じて準備を進めることが成功へのステップとなります。

法人営業の転職を成功させる5つのポイント


法人営業への転職を成功させるためには、以下の5つのポイントを押さえることが重要です。

・提案型営業の実績を具体的にアピールする

・業界知識・商材理解の深さを整理しておく

・ステークホルダーとの調整・巻き込み経験を強調する

・数値を活用した実績の見せ方を工夫する

・転職エージェントを活用する

ここから、各ポイントの内容を確認しておきましょう。

1.提案型営業の実績を具体的にアピールする

「ソリューション営業」や「課題解決型提案」ができる方へのニーズが高まっています。製品やサービスの売り込みではなく、顧客の課題を引き出し、適切な提案を行ったプロセスと成果を、具体的な事例として職務経歴書に記載しましょう。業界知識や顧客層、商談金額、受注までのリードタイムなども併せて記載することで、説得力が増します。

2.業界知識・商材理解の深さを整理しておく

法人営業では、扱ってきた商材や関わった業界の知識がそのまま転職先での評価につながるケースが多くあります。JACが取り扱う求人でも、インフラ、製造業、IT、医療といった専門領域に強みをもつ営業経験者の需要が高い傾向です。特定業界の商習慣や流通構造、顧客の課題構造を理解している点は、キャリアの強みとして整理しておくと有効でしょう。

3.ステークホルダーとの調整・巻き込み経験を強調する

法人営業は、社内外の多くの関係者と連携する業務です。開発・生産・法務・マーケティング部門との連携や、複数部署を巻き込んで案件を推進した経験がある方の需要がみられます。営業成果だけでなく、その成果を生むためにどのような社内外調整を行ったか、どのような工夫をしたかを具体的に伝えることが、面接通過の鍵です。

4.数値を活用した実績の見せ方を工夫する

営業職では成果を数値で表すことができるため、KPI達成率や売り上げ貢献額、顧客数の増減などを明確に記載することで、説得力のある自己PRになります。定量的な実績を交えて職務経歴を作成することで、書類選考を通過しやすくなるでしょう。特に、前年比成長率や社内表彰歴など、客観性のある成果を盛り込むことが重要です。

5.転職エージェントを活用する

JACのような転職エージェントを活用することで、書類添削や面接対策に加え、企業ごとの評価ポイントや選考傾向を把握したうえで準備ができます。企業との過去のやり取りを通じて、応募者の強みを引き出しやすいポジションや伝え方を提案してくれるため、書類通過率や面接通過率が向上します。非公開求人や面談調整の支援も大きなメリットです。

法人営業の転職事例


ここからは、JACがご支援した法人営業の転職事例をご紹介します。

Nさん(男性/30代後半)

業種職種年収
転職前外資系IT企業法人営業650万円
転職後外資系コンサルティング企業法人営業マネージャー1,000万円

Nさんは、インサイドセールス領域での専門性を軸に、より広い業界への影響力をもちたいという思いから転職を決意されました。新卒で不動産会社にてマンション・戸建ての販売で高い成果を上げた後、法人営業への志向から金融関連のソフトウェアベンダーへ転職。

高付加価値のソリューション提案を行い、常に上位の成績を収めてきました。その後、現職の外資系IT企業にてインサイドセールスとして入社し、大手企業向けのアカウントセールスを担当しました。年間を通じて高いKPI達成率を維持し、外勤営業への昇格も内定していたものの、直前で見送りとなったことを機に、新たな環境を模索されました。

JACは、Nさんの顧客理解力・提案力を生かせる、業界調査・戦略提案を担う大手コンサルティング企業のプレイングマネージャーのポジションを提案し、採用が決定。その結果、年収は650万円から1,000万円へと大きく向上し、現在はインサイドセールス戦略全体を俯瞰できる立場でご活躍されています。

法人営業の転職なら、JAC Recruitmentへ


法人営業への転職においてJACが強みを発揮する理由は、各業界に精通したコンサルタントが多数在籍し、企業の採用担当者と直接やり取りを重ねているため、求人票だけでは分からない企業の文化や事業戦略まで深く理解したうえで提案できる点にあります。

また、ハイクラスや外資系、グローバル企業への転職支援に豊富な実績をもち、独自のネットワークによる希少なポジションの紹介も可能です。企業と転職希望者の双方を一人のコンサルタントが担当し、書類添削や面接対策、条件交渉、入社後のフォローまで一貫してサポートする体制は、他社にはない大きな特長といえるでしょう。

単なるスキルや経験だけでなく、入社後に活躍できる環境かどうかまで丁寧に見極め、最適なポジションを提案してくれる点がJACならではの強みです。 法人営業の転職を検討している方は、ぜひJACへご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

ご登録後に非公開求人を含む最適な求人をご提案します。