デベロッパー転職は難易度が高いと言われますが、不動産・建設業界だけでなく、DXやプロジェクトマネジメント、大規模事業推進の経験を持つ方にもチャンスがあります。また、総合デベロッパーと専門デベロッパーでは求められる役割やキャリア形成の考え方が異なり、年収も担う役割によって大きく変わります。
本記事では、デベロッパー転職の難易度や中途採用動向、大手デベロッパーの特徴、年収相場、評価されやすい経験、転職成功事例までをもとに、デベロッパー転職で押さえておきたいポイントをJACリクルートメントが解説します。
デベロッパー転職の全体像|難易度・中途採用の実態
デベロッパー転職は「難しい」と言われがちですが、近年は事業環境の変化に伴い、中途採用ニーズが生まれている領域もあります。本章では、難易度が高いと言われる理由、中途採用が成立しやすい職種・ポジション、未経験・異業種からの現実性について解説します。
デベロッパー転職は本当に難しい?
結論から言うと、デベロッパー転職は「誰にとっても簡単」ではありません。ただし、難易度が高いと言われるのは、能力不足というより採用構造と評価軸が独特であることが大きな理由です。多くの企業が新卒採用を軸に長期育成してきたため、中途採用枠は相対的に限られやすく、応募時点で「即戦力としての再現性」を求められます。
加えて、デベロッパーの仕事は“専門知識だけ”で完結しにくく、用地、行政、設計・施工、金融、テナント、運営など多様な関係者を巻き込みながら、長いスパンでプロジェクトを推進します。そのため選考では、職務経歴の“経験年数”よりも、どのフェーズで何を判断し、どんな利害調整をして成果につなげたかが問われやすい傾向があります。
つまり、難易度の高さは「応募できない」ではなく、「経験をどう翻訳し、企業が求める役割に当てはめて語れるか」で大きく変わります。この前提を押さえたうえで、次に“ニーズが生まれている領域”を確認すると、転職戦略が立てやすくなります。
中途採用が成立しやすい職種・ポジション
結論として、中途採用はすべての領域で一様に起きているわけではなく、事業環境の変化に紐づく領域に需要が集まりやすい傾向があります。近年の代表例が、都市再開発・大型複合開発の再始動に伴う「推進・運営」領域です。着工や開業のフェーズが増えるほど、関係者調整や品質・コスト・スケジュール管理を担うPM(プロジェクトマネジメント/プロパティマネジメント)系の役割が重要になります。
また、テレワーク拡大などでオフィス需要が変化し、テナントの関係再構築や価値訴求が重要になったことで、リーシング営業や運営・リニューアル(バリューアップ)領域の強化も進みやすくなります。単に「埋める営業」ではなく、テナントの事業課題やエリア戦略を踏まえた提案が必要になるため、提案型営業・企画寄りの経験がある人材は親和性が出やすいでしょう。
さらに、SDGsや脱炭素の流れにより、再エネ、環境性能(CO₂削減)、設備領域の知見が価値になりやすく、設備系エンジニア/環境・ESG推進/エネルギー関連の企画なども注目されやすい領域です。スマートシティ構想の文脈では、AI・IoT等を活用して都市の整備・管理・運営を高度化する動きがあり、DX推進(データ活用、業務改革、基盤整備)に強い人材が求められやすくなります。
ホテル・観光事業の回復局面では、外資系ホテル誘致や運営管理の強化などから、ホテル・商業施設のPMや、運営・テナント側との調整に強い人材が評価されやすいケースもあります。海外事業はタイミング差が出やすいものの、中長期の柱として掲げる企業も多いため、語学・クロスボーダー案件の下地がある方は、情報収集を継続しておく価値があります。
未経験・異業種からのデベロッパー転職は現実的か
結論は、「完全未経験(関連経験ゼロ)での転職」は難易度が高い一方、隣接領域(建設・不動産、金融、IT・通信、コンサル等)からの転職は成立しうる、です。ポイントは“業界名”ではなく、デベロッパーの仕事で求められる要素――たとえば「プロジェクト推進」「利害調整」「投資・収支の考え方」「運営視点」「顧客(テナント)理解」――を、過去経験と結びつけて説明できるかどうかです。
実際、デベロッパー出身者の転職先では「建設・不動産」が多い一方、「金融」などへの転身も一定数見られ、職種面でも建築系・事業企画・営業など“プロジェクトを動かす役割”が中心になりやすい傾向があります。これは裏を返すと、異業種であっても「企画」「営業」「PM」「ファイナンス」といった要素を含む経験が、評価につながりやすいことを示唆します。
未経験・異業種から挑戦する場合は、次の3点を押さえると現実性が上がります。第一に、狙う領域を絞ることです(例:リーシング・運営寄り/開発推進寄り/環境・設備寄り/DX寄り)。第二に、職務経歴書では「担当業務」ではなく「成果に至る判断・調整プロセス」を書くこと。第三に、面接では「なぜデベロッパーでなければならないのか」を、事業の構造(長期プロジェクト/多関係者/運営まで含む価値創出)と結びつけて語ることです。
逆に、短期で成果が出る個人完結型の仕事を強く志向する場合や、調整・交渉が中心になる働き方に抵抗がある場合は、入社後にギャップが生じやすい点に注意が必要です。次章以降で「大手デベロッパーの特徴と違い」「年収相場」「向いている人」を整理しながら、どの方向が自分に合うかを具体化していきましょう。
大手デベロッパーの特徴と違い
最初に整理しておきたいのが「大手デベロッパーがどのような企業群なのか」「企業ごとに何が違うのか」という点です。一口にデベロッパーといっても、事業領域やビジネスモデル、求められる人材像は大きく異なります。本章では、総合デベロッパーと専門デベロッパーの違いを押さえたうえで、大手の強み、さらに大手と中堅でのキャリアの考え方の違いを解説します。
総合デベロッパー/専門デベロッパーの違い
大手デベロッパーは、大きく「総合デベロッパー」と「専門デベロッパー」に分類できます。
総合デベロッパーは、オフィス・商業施設・住宅・ホテル・物流施設など複数のアセットを横断し、エリア全体の価値を高める“街づくり”を主軸とする企業です。大規模・長期のプロジェクトが多く、行政や金融機関、設計・施工会社、テナントなど多様な関係者を巻き込みながら事業を推進する点が特徴です。業務範囲が広いため、キャリアのなかで複数領域を経験しやすく、ゼネラリスト寄りの成長を志向する人に向いています。
一方、専門デベロッパーは、オフィス、住宅、物流施設、商業施設など特定分野に強みを持ち、その領域での専門性を深めてきた企業群です。扱うアセットや事業テーマが比較的明確なため、専門知識や経験を活かしやすく、分野特化型のキャリアを築きたい人に適しています。プロジェクト規模は総合デベロッパーより限定されるケースもありますが、その分、意思決定が早く、実務への裁量が大きい傾向も見られます。
大手の事業領域・強み
大手デベロッパーは、事業の主戦場や強みとする領域が異なります。
都市再開発や大規模複合開発に強みを持つ企業では、街全体のコンセプト設計や長期的なエリア価値の向上を重視する傾向があります。こうした企業では、開発推進やPM(プロジェクト/プロパティマネジメント)、行政・地域との調整経験が評価されやすくなります。
一方、オフィスや物流施設、住宅など特定アセットに強みを持つ企業では、収益性や運営効率、テナントニーズへの対応力が重要視されます。リーシング、運営管理、バリューアップに関わる経験や、顧客・テナント視点での提案力が活かしやすい環境と言えるでしょう。また近年は、SDGsや脱炭素、スマートシティといったテーマへの対応が進み、環境性能やDX推進に強みを持つ企業も増えています。
このように、大手デベロッパーは「規模の大小」だけでなく、「どの領域で、どの価値を提供しているか」が異なります。転職を検討する際は、社名の知名度だけで判断するのではなく、自分の経験がどの事業領域で活かせるかという視点で比較することが重要です。
大手と中堅でキャリアはどう違う?
デベロッパー転職では、「大手に行くべきか」「中堅・専門型を選ぶべきか」で悩む方も少なくありません。
大手デベロッパーの魅力は、扱うプロジェクトの規模や社会的インパクトの大きさにあります。長期・大規模案件に携われる一方で、組織が大きいため役割分担が明確で、初期段階では担当領域が限定されるケースもあります。幅広い関係者との調整や意思決定プロセスを経験しながら、段階的に責任範囲を広げていくキャリアが想定されます。
一方、中堅・専門デベロッパーでは、一人ひとりが担う役割が比較的広く、企画から運営までを横断的に経験できる可能性があります。意思決定のスピードが速く、実務の手触り感を重視する人には魅力的な環境です。ただし、プロジェクト規模や配属の選択肢は企業によって差が出やすいため、事前の見極めが欠かせません。
どちらが優れているというよりも、「大規模プロジェクトで実績を積みたいのか」「裁量の大きい環境で専門性を磨きたいのか」によって適解は変わります。大手を軸に検討する場合も、中堅・専門型を含めた比較のなかで、自身の志向に合った環境を選ぶ意識が重要です。
デベロッパーの求人・採用動向
昨今のデベロッパーの中途採用においては、「多様な人を巻き込んで、大型プロジェクトを推進できる人材」が求められています。
例えば、「スマートシティ」のプロジェクトにおいては、IT・通信・エネルギー・運輸など多様な業種が連携します。専門性や立場が異なる人々をとりまとめ、プロジェクトをリードできる力が必要とされているのです。そのため、異業種から大型プロジェクトのリーダーやマネジャー経験者を迎えるケースも増えています。
JACの支援実績では、異業種出身者が活躍するケースも見られます。事業者の立場で、よりスケールの大きい事業に携わり、社会に貢献していきたい、という想いのある方は、キャリアの選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
総合デベロッパーで採用枠が拡大中
大手総合デベロッパーの中途採用は通常、枠が限られており、募集は数名単位です。
ところが近年、各社は事業拡大フェーズに入って採用が活発化しており、採用を控えていた企業も積極採用に動き出しています。
採用が動いているタイミングでは、経験が合致する方にとってチャンスになり得るでしょう。
なかでも、不動産業界での仕入れ・再開発・PM(プロパティマネジメント)・CM(コンストラクションマネジメント)・リーシングなどの経験、ゼネコンや設計事務所での経験は、総合デベロッパーで生かせる可能性があります。地方勤務地の選択肢も広がってきました。
さらには、異業界で大規模プロジェクトの推進などを手がけてきた方にも門戸が開かれています。
不動産業界の求人情報
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デベロッパー転職の年収相場
デベロッパーは高年収のイメージを持たれやすい職種ですが、実際の年収水準は年代や職位、担う役割によって差があります。本章では、JACが支援した不動産開発(デベロッパー)転職者の実績データをもとに、年代別の年収目安、大手デベロッパーで年収が高くなりやすい理由、そして年収アップを実現しやすいキャリアパターンについて解説します。
年代別の年収目安
JACの実績データを見ると、デベロッパー転職後の年収は年代によって明確な傾向が見られます。
全体の平均年収は 約1,013万円 と高水準です。ボリュームゾーンは30~40代で、30代前半が43.3%を占めています。
| 年代 | 平均年収 | 割合 |
| 20代 | 729.6万円 | 18.3% |
| 30代 | 1030.9万円 | 54.8% |
| 40代 | 1,197.1万円 | 14.4% |
| 50代以上 | 1,136.0万円 | 12.5% |
| 全体 | 1012.9万円 | 100.0% |
※当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より
20代では平均年収は約730万円と、他業界と比較しても高めの水準にあります。この年代では、開発実務や営業経験などを土台に、将来性を評価されて転職するケースが多く、即マネジメントを担うというよりは、ポテンシャルと専門性の組み合わせが重視される傾向があります。
30代は平均年収が約1,031万円となっており、全体の半数以上を占める中心層です。プロジェクト推進や企画、用地取得、リーシングなど、特定領域での実務経験が評価されやすく、年収も大きく伸びるタイミングといえます。案件を主担当として推進した経験や、複数の関係者を巻き込みながら事業を前進させた実績が市場価値につながりやすい年代です。
40代では平均年収が約1,197万円となり、事業全体を俯瞰したマネジメント経験や、難易度の高い案件をまとめた実績が評価されやすくなります。単なる実務経験だけでなく、プロジェクト全体の意思決定や組織運営に関与した経験など、より上位の役割が求められる傾向があります。
50代以上では平均年収は約1,136万円となっています。この年代では、豊富な開発経験や専門性に加え、組織マネジメントや事業責任者としての経験が評価されるケースが多く見られます。若手と同じ評価軸ではなく、これまでに培った知見やネットワークをどのように事業へ還元できるかが重要なポイントになります。
大手デベロッパーで年収が高くなりやすい理由
デベロッパーのなかでも、とくに大手企業では年収が高くなりやすい背景があります。
最大の理由は、扱うプロジェクトの規模と責任の大きさです。都市再開発や大型複合施設など、事業規模が数百億〜数千億円に及ぶ案件では、意思決定の質や調整力が事業成果に直結します。そのため、限られたポジションに高い報酬が設定されやすくなります。
また大手デベロッパーでは、単なる実務遂行ではなく、「事業をどう成立させ、どう継続的な価値に変えるか」という視点が強く求められます。金融機関や行政、テナントなど多様な関係者を束ねる役割を担える人材ほど、市場価値が高く、結果として年収にも反映されやすい構造です。
JACデータでも、メンバークラスの平均年収が約970万円であるのに対し、課長以上では約1,150万円、部長以上では 約1,380万円 と、職位に応じた差が明確に表れています。
| 職位 | 平均年収 | 割合 |
| メンバークラス | 968.9万円 | 81.7% |
| 課長以上 | 1149万円 | 13.5% |
| 部長以上 | 1380.1万円 | 4.8% |
| 全体 | 1012.9万円 | 100.0% |
※当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より
年収の高さは「年齢」ではなく、「担う役割と責任」に紐づいている点が、大手デベロッパーの特徴と言えるでしょう。
年収アップを実現しやすいキャリアパターン
デベロッパー転職で年収アップを実現しやすいのは、キャリアの積み上げ方に一定の共通点があるケースです。
一つ目は、開発プロジェクト全体に関与した経験を持つパターンです。用地取得、企画、建設フェーズ、運営・リーシングといった複数工程を横断的に経験している人材は、即戦力として評価されやすく、ポジション・年収ともに引き上げられやすい傾向があります。
二つ目は、専門性を軸に希少価値を高めるパターンです。たとえば、再開発案件でのPM経験、リーシングや運営における高い実績、環境・SDGs対応やDX推進など、特定分野で成果を積み上げてきた場合、その専門性が評価され、転職時に年収アップにつながるケースがあります。
三つ目は、役割の変化を伴うキャリアアップです。メンバークラスから、プロジェクトリーダーやマネジメント層へのステップアップを伴う転職では、年収水準も大きく変わります。JACの実績でも、課長以上・部長以上への転職は全体の割合こそ高くはないものの、達成した場合の年収インパクトは非常に大きいことが分かります。
デベロッパー転職における年収は、「有名企業に入ること」そのものよりも、「どの役割で迎えられるか」によって決まります。次章では、こうした年収や役割の違いとも密接に関係する、「デベロッパー転職に向いている人の特徴」を解説していきます。
デベロッパー転職に向いている人の特徴
デベロッパー転職は、単に不動産業界の経験があれば成立するものではありません。
一方で、「限られた人しか向いていない仕事」でもありません。
本章では、デベロッパー転職で評価されやすい経験・スキル、ミスマッチが起きやすいケース、そして向き・不向きを見極める視点を解説します。
評価されやすい経験・スキル
デベロッパー転職では、専門領域の知識そのものよりも、「事業を前に進めた経験」が重視される傾向があります。なかでも、近年評価されやすい経験・スキルには、明確な特徴が見られます。
第一に、DX領域の経験です。多くのデベロッパーでは、業務効率化や新たな付加価値創出を目的としてDX推進が進んでいます。具体的には、DXプロジェクトの立ち上げや企画立案、プロジェクトマネジメントの経験を持つ人材が求められています。また、DXを社内に定着させる観点から、アプリエンジニアやフロントエンドエンジニアなど、実務レベルでシステムに関われる人材を獲得する動きも見られます。企業によっては、技術力を評価軸として学歴を強く問わないケースもあり、DXスキルを持つ人材はデベロッパー転職において“ねらい目”の一つと言えるでしょう。
第二に、大型プロジェクトへの参画経験です。デベロッパーが推進する都市再開発や大型複合施設は、関係者・工程ともに非常に多く、調整難易度が高いのが特徴です。そのため、ゼネコンや設計事務所、インフラ関連企業などで、超高層ビルやデータセンターといった高難易度プロジェクトを取りまとめた経験、またはリードした経験を持つ方は高く評価されやすくなります。単なる参加メンバーではなく、「どのような判断を行い、どの立場でプロジェクトを動かしたか」が評価のポイントです。
第三に、海外経験です。現在、海外事業に関する採用は限定的ではあるものの、各社が中長期の成長戦略として海外展開を掲げており、水面下では海外事業部担当の採用が始まっています。海外での不動産開発プロジェクトや、現地企業・行政との折衝、現地チームのマネジメント経験がある場合、将来的に大きな強みとなります。特にゼネコンなどで海外勤務経験がある方は、デベロッパーへのキャリア転換を検討する価値があるでしょう。
デベロッパーに向いていないケース
一方で、どのような経験を持っていても、必ずしもデベロッパー転職が最適とは限りません。
ミスマッチが起きやすいケースを理解しておくことも、後悔のない転職には欠かせません。
代表的なのは、短期間で成果が可視化される仕事を強く志向するケースです。デベロッパーの仕事は、構想から完成・運営に至るまで数年単位で進むことが一般的です。結果が出るまでに時間がかかるため、スピード感や即時的な成果を重視する働き方を好む方には、ストレスを感じやすい環境と言えます。
また、業務を個人完結で進めたいという志向が強い場合も注意が必要です。デベロッパーの仕事は、社内外の多くの関係者との調整が不可避であり、利害の異なるステークホルダーをまとめる役割が中心となります。調整業務や合意形成に価値を見いだせない場合、業務そのものにやりがいを感じにくくなる可能性があります。
加えて、キャリアとして強い専門分野のみを深掘りしたい場合も、企業選びを誤るとミスマッチが生じやすくなります。総合デベロッパーではローテーションが発生するケースもあり、「特定領域だけを極めたい」という志向とは合わない場合があるため、事前の理解が重要です。
向き不向きを見極める3つの視点
デベロッパー転職が自分に向いているかを見極めるためには、次の3つの視点で整理すると判断しやすくなります。
一つ目は、「事業全体を見る仕事」にやりがいを感じられるかどうかです。個別業務の完成度よりも、事業として成立しているか、長期的に価値を生み続けられるかを考えることに魅力を感じる人は、デベロッパーの仕事に適性があります。
二つ目は、調整や合意形成を前向きに捉えられるかです。行政、金融機関、施工会社、テナントなど多様な立場をまとめていくプロセスを「負担」ではなく「自分の強みが生きる場」と考えられるかが、大きな分かれ目になります。
三つ目は、専門性と柔軟性のバランスです。DX、PM、設備、海外といった専門性を持ちながらも、状況に応じて役割を広げていく姿勢があるかどうかが重要です。職種名にとらわれず、「どの局面で価値を出せるか」を考えられる人ほど、デベロッパー転職で長期的に活躍しやすくなります。
デベロッパー転職を成功させるために
デベロッパー転職は、情報量と見極めの精度が結果を大きく左右します。
本章では、自己判断だけで進めない方がいい理由と、転職エージェント、とりわけJAC Recruitmentがどのように介在できるのか、そして大手を含む非公開求人の特徴について解説します。
自己判断だけで進めない方がいい理由
デベロッパー転職が難しいと言われる一因は、「企業やポジションごとの差が非常に大きい」点にあります。同じデベロッパーであっても、総合型か専門型か、大手か中堅か、さらには同一企業内でも配属部署によって、求められる役割や評価軸は大きく異なります。
求人票や企業サイトだけでは、
- 実際に任される業務範囲
- プロジェクトで期待される立ち位置
- 年収レンジがどこまで交渉余地があるのか
といった“重要な判断材料”を把握することは困難です。その結果、「ネームバリューで応募したが、期待していたキャリアとズレていた」「年収水準が想定よりも伸びなかった」といったミスマッチが起こりやすくなります。
特に中途採用では、「スキルが合っているか」だけでなく、「今そのポジションで何を解決したいのか」「どの経験が評価されるのか」という背景理解が不可欠です。これを自己判断だけで正確に把握するのは、現実的には容易ではありません。
JACが転職判断をサポートできるポイント
JAC Recruitmentがデベロッパー転職において支援できる最大のポイントは、企業側と候補者側の双方を理解したうえでの“翻訳”ができる点にあります。
企業側に対しては、
- 「このポジションで本当に求めている人物像」
- 「過去にどのような人が活躍したか」
- 「年収・役割の調整余地」
といった、求人票には表れない情報を把握しています。一方で転職希望者に対しては、経験をそのまま並べ替えるのではなく、「どの切り口で伝えれば評価につながるか」を整理します。
たとえば、開発・営業・DX・PMなどの経験も、デベロッパーの目線では評価ポイントが異なります。JACは業界特化のコンサルタントが介在することで、職務経歴を“デベロッパーの評価軸に変換”しながら提案・推薦できる点が強みです。
また、内定後の条件調整においても、年収や役割について客観的な市場データを踏まえた交渉が可能なため、結果として中長期的に納得度の高い転職につながりやすくなります。
デベロッパーの中途採用では、非公開で進む求人が少なくありません。とくに大手を含む企業では、以下のような理由から求人を非公開とするケースが多く見られます。
- 事業戦略や再開発計画に直結する重要ポジションである
- 組織改編や後任採用を外部に知られたくない
- 候補者を限定して選考を進めたい
このような非公開求人は、一般的な求人媒体や企業サイトでは把握できません。多くの場合、企業との信頼関係を持つ転職エージェント経由で情報が開示されます。
JACでは、大手デベロッパーを含む企業の非公開求人を取り扱っており、「今まさに動いているプロジェクト」「将来を見据えたポジション」といった、表に出にくい選択肢も含めて検討できます。これにより、表面的な求人数では見えない、本質的なキャリアの可能性を比較したうえで判断することが可能です。
デベロッパー転職を成功させるためには、「どこに応募するか」以前に、「どの選択肢を持ったうえで決めるか」が重要です。情報の粒度と視点を補完できるパートナーを活用することが、結果として納得度の高い転職につながります。
デベロッパーの転職事例
JACのサポートによってデベロッパー転職を成功させた方の事例をご紹介します。
事例①:海外開発経験を評価され、大手デベロッパーへ転職した事例
Aさん(男性/30代前半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | 不動産・住宅 | 不動産開発 | 700万円 |
| 転職後 | 不動産・住宅 | 不動産開発 | 1,100万円 |
不動産・住宅業界において不動産開発業務に従事し、年収700万円から1,100万円へとアップした事例です。
Aさんはゼネコンに入社後、経理・営業管理など幅広い業務を経験し、予実管理や組織横断での調整力を培ってきました。その後、海外事業部に異動し、ベトナムでの住宅開発プロジェクトに参画。現地SPCへの出向を経て、許認可取得、現地スタッフのマネジメント、予算管理、金融機関との交渉など、開発推進の中核を担ってこられました。
こうした海外での不動産開発・プロジェクト管理経験と英語力が評価され、グローバル事業を強化する大手デベロッパーのプロジェクト推進ポジションへ転職。事業推進体制の強化に貢献できる即戦力として迎えられ、年収アップを実現しています。
事例②:市街地再開発の実績を評価され、スーパーゼネコンへ転職した事例
Bさん(男性/40代前半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | 不動産・住宅 | 不動産開発 | 800万円 |
| 転職後 | 建設・土木 | 不動産開発 | 1,150万円 |
不動産・住宅業界で不動産開発に携わり、年収800万円から1,150万円へとアップした事例です。
Bさんはメーカーでの営業経験を経て、URにて長年にわたり不動産開発業務を担当。横浜エリアの再開発事業では事業化に向けたスキーム構築を担い、その後も八王子・中野など複数エリアで開発主担当として事業化検討や代表施行者公募の取りまとめを経験してきました。近年は福岡で未利用地の企画検討を行い、都市開発の実務経験を幅広く積まれていました。
こうした再開発事業における実績と調整力が評価され、市街地再開発事業に強みを持つスーパーゼネコンの都市開発本部へ転職。即戦力として事業推進を担うポジションでの採用となり、年収アップを実現しています。
事例③:キャリアの棚卸しから見えた、総合デベロッパーという選択肢
S.Oさん(男性/20代後半)
S.Oさんは、インフラエンジニアとして、サーバー・ネットワーク・クラウドなどの業務に携わり、設計・構築段階から業務を行っていました。その後、プライムベンダーに転職し、金融会社にてシステム構築の提案から設計フェーズまでを経験。
今回の転職について客観的にキャリアを見つめ直すなかで、JACのコンサルタントからデベロッパー職をご提案。元々まちづくりを行うデベロッパーに関心があったこと、業務でも関わりがあったことから、DX人材として総合デベロッパーに転職されました。
転職成功の詳細は下記にてご確認いただけます。
デベロッパー転職でよくあるQ&A
デベロッパー転職でよくあるQ&A
Q.デベロッパーとゼネコンの違いは?
A.デベロッパーは事業企画・開発・運営を担う立場であり、ゼネコンは設計や施工を担う立場です。デベロッパーは事業全体の収益性や価値向上を考える役割を担います。
Q.デベロッパーへの転職で有利な資格は?
A.宅地建物取引士、不動産証券化マスター、不動産コンサルティングマスターなどは評価されるケースがあります。ただし中途採用では資格以上に実務経験やプロジェクト推進経験が重視されます。
デベロッパーの転職はJACへご相談を
JACにはデベロッパーに特化した専任コンサルタントが複数在籍しています。
デベロッパー各社と密なコミュニケーションをとっており、業界全体の動きをはじめ、各社の事業戦略や求める人材像をリアルタイムでつかんでいます。最新かつ豊富な情報のご提供が可能です。
また、業界・職種担当の枠を越え、コンサルタント同士が連携する体制があります。デベロッパーに興味を持っている方のご希望やご志向を伺ったうえで、デベロッパー以外にもそれを実現する選択肢があれば、ご提案します。
実際、当初はデベロッパーを検討されていた方が、JACの複数のコンサルタントとの相談を経て、総合商社に転職を決めたケースもあります。
JACは、相談をお受けする際、「転職ありき」では考えません。転職を決意していなくても、キャリアを見つめ直すきっかけとして、JACを活用していただきたいと考えています。
転職という選択肢も含め、キャリアのさまざまな可能性を知るために、JACのコンサルタントにぜひご相談ください。





