PEファンドの年収は?求人傾向、必要なスキル・経験をハイクラス転職のJACが解説

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公開日:2024/05/08 / 最終更新日: 2024/05/10

近年PEファンド は、業界再編や事業承継などニーズも多様化し、業界全体も大きく成長。 投資と経営の経験を積めることに加え、高額な報酬が見込めることから転職先としても注目を集めています。PEファンド業界の年収相場、求人傾向、必要なスキルについて、JAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが解説します。

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PEファンドに多い求人と仕事内容、スキル・経験・マインド


PEファンドに多い求人は下記の3つです。それぞれに求められているスキル・経験や仕事内容をご紹介します。

投資担当

投資担当は案件の検討から売買契約の締結を経て、イグジットまで至るまでの実行力が求められます。異業界からの採用では投資銀行やコンサルティングファームのM&A部門でアドバイザリー業務を担当していた方であれば、即戦力として採用されます。

また、未経験の若手層であれば、銀行でM&Aに関連する実務やLBOファイナンスなどに携わった経験をお持ちの方、事業会社のCVCや商社の事業投資部門出身者の方、更にはベンチャーキャピタルの方が転職に成功された実績があります。

バリューアップ担当

戦略系コンサルティングファーム出身者がPEファンドのバリューアップ担当へ転職するケースが多く、次いで投資銀行出身者や商社での子会社管理やM&Aに関連する実務担当者、金融機関の若手層が採用される傾向があります。

IR担当

中途採用では銀行や証券会社、生損保で機関投資家対応をしていた方や、証券会社やアセットマネジメント会社で機関投資家営業をしていた方が対象となります。


PEファンドの平均年収を日系大手、日系中堅、外資の役職ごとに分類すると、以下の通りになります。

役職 給与 日系大手企業 日系中堅企業 外資系企業
Director Annual Base 2000万円~ 2000万円~
Bonus
Carried Interest
VP Annual Base 1500~2000万円 1400~2000万円
Bonus
Carried Interest
Senior
Associate
Annual Base 1200~1500万円 1100~1400万円 1500~2000万円
Bonus 90-100% of Base
Carried Interest
Associate Annual Base 1000~1200万円 900~1100万円 1000~1500万円
Bonus 90-100% of Base
Carried Interest (〇)
Analyst Annual Base 700~1000万円 900~1100万円
Bonus 30-50%
Carried Interest

※年収相場表はJACがお預かりしている求人・業界動向をもとに作成

キャリードインタレスト(キャリー)

PEファンドではベース給与とボーナスとは別に、ファンドの投資成績に応じたボーナスをキャリードインタレスト(成功報酬)として支給されることがあります。 支給額は貢献度や役職、在籍年数によって企業ごとに規定が異なります。アソシエイトで数十万円、ディレクタークラスになると1億円以上のキャリーを受け取る場合もあります。

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PEファンドへの転職は未経験でも可能か?


先にご紹介したとおり、これまでのキャリアと親和性があれば未経験でも転職は可能です。

PEファンドは各ポジションとも専門性が高いことから、同業他社からの転職であれば50代以降でも採用される一方で、業界未経験からの転職する際には組織構成上の問題や、その後のキャリアパスとの兼ね合いから30代前半までが目安となります。

異業界からの採用の場合にはアナリストからアソシエイトクラスでのスタートが中心になります。各社とも年間1〜2名のペースで中途採用を行っていますが、ファンドのサイズに比例して採用人数が増える傾向があり、M&A業務の経験者は特に歓迎されます。

また業界未経験の若手層を育てる方針のファンドもあれば、経験者やIBD出身の即戦力人材を採用するファンドなど、採用したい人材像も企業によって多種多様です。JACでは転職ご希望者の経験や志向に合わせたPEファンドの求人をご提案していますので、お気軽にご相談ください。

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PEファンドへの転職で有利な資格


PEファンド業界は経験やスキルを重視する傾向があり、必ずしも資格が必須となることはありませんが、客観的にご自身のスキルをアピールする材料として転職時に有利になります。

MBA(経営学修士)

MBAは経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位であり資格とは異なりますが、PEファンドの業務との親和性が高いことから転職時に有利に働きます。

ファイナンスはソーシングやエグゼキューション、マーケティングはバリューアップなど、学んだことをそのまま活かせる場面が多々あります。MBAに加えて、IBDやFAS、戦略系コンサルティングファームの経験を保有されていると、企業からの評価も高くなります。

公認会計士

会計基準に精通し、会計的な視点で分析できる能力があることをアピールできます。 公認会計士は監査法人出身者に多く、大企業を顧客としながら、財務デューデリジェンスにも関わるなど、PEファンドでも即戦力として期待できる経験を持っていることから即戦力として評価されます。

TOEIC 850点以上の英語力

外資系PEファンドに転職する際は、全てのポジションにおいてビジネスレベルの英語力は欠かせません。クライアントとのディスカッションや経営会議など、さまざまな業務を英語でこなす必要があり、単に話すだけでなく、相手から信頼されるコミュニケーション能力を兼ね揃えた会話能力が要求されます。

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PEファンドのキャリアパス


PEファンドのキャリアパスとして下記4つが挙げられます。

同業他社への転職

日系から外資のTier2、外資のTier2からTier1へと転職することで、報酬を着実にアップしつつキャリア形成できる利点があります。

1社目でアナリストかアソシエイトとして入社し実務経験を積んだ後に、投資実績やバリューアップさせた実績をアピールして2社目へ転職。その後も投資・バリューアップ体制やキャリーの配分など、キャリアに対する優先順位に応じて同業界内で転職するシナリオが一般的です。

スタートアップのCxO、大手事業会社の経営企画

投資業務を凝縮して経験できるPEファンド業界での経験を生かし、スタートアップを中からバリューアップさせたり、事業会社の経営企画としてM&A案件に携わるキャリアパスがあります。特に近年はPEファンドからスタートアップのCFOとして入社し、大型の資金調達やIPOを実現させる方が増えています

報酬面でもスタートアップとPEファンドの差は埋まりつつあり、ストックオプションも付与されるため、待遇面でも遜色なく、実績を活かせるキャリアパスと言えます。

スモールビジネスオーナー

PEファンド業界で培った人脈や経験、キャリーで得た資本を活かして、個人で出資したり企業を買収してオーナーになる方も増えています。PEファンドでキャリアを積むと、いい意味でサラリーマン志向がなくなり、「社会にインパクトを残すためには」「株式で大きな収益を得るには」といった志向が自然に備わります。

自らPEファンドを設立

PEファンドの黎明期から活躍された方が独立するケースが相次いでいます。主に40代後半から50代の方が中心ですが、30代後半~40代で独立するケースもあります。また、当初PEファンドを立ち上げる目的で独立したものの、コンサルティングやM&Aアドバイザリーとして個人で活動されている方もいらっしゃいます。

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選考ではスキルテストと面接を実施するケースが大半です。面接回数は比較的多く、多い場合には5回実施する企業もあり、パートナーとマネージングディレクター全員と面接することで、カルチャー面でギャップがないか入念に確認する傾向があります。面接ではファンドを通じて出資したい企業と理由や、ファンドに応募した動機などが問われます。

また、スキルチェックではLBOテストやフェルミ推定を用いたケース面接が実施されます。投資銀行出身者の場合、LBOモデルは業務の中で日常的に作成していますが、投資銀行の共通の考え方やフォーマットが応募先のPEファンドと合致せずに、不採用となるケースもありますので入念に準備することをお勧めします。


Q. ワークライフバランスについて気になっています。

A. PEファンドは「企業を買収する」という重大な決断を伴う仕事ですので、投資判断の最終局面では昼夜問わず働く期間もあります。投資後も進捗によって、拘束時間は大きく変動しますので、残業時間が気になる方には向いていない業界かもしれません。 投資家という強い立場に甘んじること無く、大義を重視して動ける方を業界は求めています。

Q. キャリーの報酬設計について教えてください。

A. キャリーについては企業ごとに計算方式が異なります。役職によっても変わりますので、個々の求人と合わせてご案内しています。


コンサルティングファームから念願のPEファンド業界へ

Iさん(20代後半)は監査法人系のコンサルティングファームでコンサルタントとして勤務していました。学生時代にVCでのインターン経験が忘れられず、いつかはPEファンドで働きたいと思い、転職に向けた情報収集の一環としてJACに登録されました。

Iさん自身まだ十分に経験が足りないと思われていましたが、現職での事業承継案件の経験はPEファンドでも十分に活かせるとコンサルタントは判断し、いくつかの求人をご紹介しました。その結果、日系大手PEファンドで内定を獲得。今後の活躍の可能性を期待され採用となりました。これまでの経歴と企業が求める人物像に加え、未経験から入社できるベストなタイミングということもあり、憧れの業界への転職を果たしました。

転職成功の詳細は下記にてご確認いただけます。

【PEファンドの転職事例】入念な準備とストーリー構築であこがれの業界へ転職成功

PCファンド業界への転職はJAC


PEファンド年間の中途採用が1社あたり数名で、経営と投資双方のスキルを求めることから、「狭き門」という印象を抱く方が多いかと思います。それは事実である一方で、ご自身の経験が生かせるポジションがあるにもかかわらず、諦めてしまう必要はありません。

JACではPEファンド専任の転職コンサルタントが日系・外資の各ファンド責任者から直接採用のご依頼を受けています。各社の特徴やポートフォリオだけでなく、求めている人物像や各チームで活躍する社員のキャリアや得意領域、カルチャーに至るまでリアルな情報をお届けしています。

また、PEファンドの投資先企業の採用支援を行っていることもあり、各ファンドに関する情報は質・量共に他の転職エージェントとは一線を画します。

私たちは経歴だけで判断するのではなく、転職ご希望者の思いや実現したいキャリアに寄り添った支援を提供しています。PEファンド業界への転職を検討している方は、ぜひJACまでご相談ください。

銀行・証券・保険・PEファンド・カード・Fintechなど金融業界の転職動向については下記をご覧ください。

金融業界転職情報

この記事を監修した転職コンサルタント

齋藤

齋藤

金融ディビジョン マネージャー

大学卒業後、地方銀行に入行。大企業向け法人RMを経験後、JAC Recruitmentに入社。アセットマネジメントを軸に、プライベートエクイティファンド、ベンチャーキャピタル、不動産ファンド等、投資全般の求人を多く取り扱ってきました。ご志向にあった現実的に可能性の高い求人、もしくは、可能性を広げられる求人をご紹介差し上げます。まずはお気軽にご相談ください。


関根

関根

金融ディビジョン シニアコンサルタント

大学卒業後、新卒でメガバンクに入社し、中小企業から上場企業までの法人営業に従事。資金調達や事業戦略提案を中心に、MBOや事業再生など幅広い業務を経験し、金融業界でのキャリアアップ支援を目指し、JAC Recruitmentに入社。現在は、PEファンド、M&Aアドバイザリーやコンサルティング領域の専任コンサルタントとして従事しております。



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