商社の転職事情|年収相場や求められるスキル経験を解説

  1. 転職マーケット×サービス/物流/商社

公開日:2025/05/19 / 最終更新日: 2025/06/10

新しいビジネスモデルや成長戦略を打ち出し、多様な職種での求人が増えている商社業界。特に注目されているのは「グリーントランスフォーメーション(GX)」と「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の推進。これらの新しいビジネスモデルや成長戦略により、商社は従来の資源依存型から脱却し、持続可能な成長を目指しています。

今回は、商社への転職を検討されている方のために、商社の転職動向や求められるスキル、商社への転職事例などについてご説明します。

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商社の転職動向


JACの新規求人数を比較すると、2024年の商社の新規求人数は前年よりもわずかに増加しており、引き続き活況です。専門商社では以下の分野において、ニーズが活発化しています。

自動車関連製品:自動車産業の成長や技術革新に伴う需要の増加が考えられます。特に法人営業や技術営業のポジションで求人が増加しています

・化学品・化粧品原材料:化学品や化粧品産業の多様化と高付加価値製品の需要増加が考えられます。営業担当者が顧客のニーズに合わせた原料を提案する業務が増加しています。

食品・酒類原料:食品・酒類市場の拡大と輸入品の需要増加が考えられます。輸入業務や営業事務のポジションで求人が増加しています。

・電子部品・半導体:電子機器産業の成長と技術革新による需要の増加が考えられます。技術営業やプロジェクト管理のポジションで求人が増加しています

専門、総合いずれの商社においても、増加背景としてDXの推進、グローバル市場での事業展開、高度な専門知識とスキルの需要が共通しています。職種としては、特に法人営業を募集する企業が多く、次いで新規事業の企画や海外営業の担当者、採用担当者、社内SEなどの職種が挙げられます。

商社で求められるスキル・経験、マインドについて


商社では、次のようなスキルや経験、マインドが求められる傾向にあります。

法人営業経験

営業職の募集では、ほとんどの企業が法人営業の経験がある方を募集しています。業界を問わないケースもあれば、特定の業界での営業経験を求める求人も少なくありません。商社での営業職を目指すのであれば、法人営業経験は必須になるといえるでしょう。

ITに関する知識

業務効率化のためにDX化を推進している企業が多く、システム開発の経験や情報セキュリティの知識、サーバー管理の経験など、ITに関する知識やノウハウをもつ人の募集も増えています。

語学力

海外との取引シーンも多いため、英語の使用経験や英語のコミュニケーション能力を求める企業が多くなっています。また、システム開発などの職種などであっても、社内の昇格要件としてTOIECスコアを定められている企業もあり、商社への転職を希望するのであれば、ある程度の英語力は必須になると考えられるでしょう。

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チャレンジ精神と成長への意欲

商社では、新たな挑戦を積極的に受け入れられる人や成長への強い意欲をもつ人が求められる傾向にあります。日本企業がまだそれほど進出していない地域の開拓など、商社では新しい環境を受け入れ、困難も自分の工夫で乗り越えるバイタリティが求められるケースが多いのです。新たな分野への挑戦は、自身の成長にもつながる経験であり、何事にも果敢にチャレンジし、貪欲に自己成長を目指す姿勢が商社では求められる傾向にあります。

商社の想定年収は800万円前後


JACが転職をサポートした事例を見ると、商社へ転職された方の平均的な年収は800万円程度です。

企業規模や業務内容などによって、商社の年収は非常に金額の差が激しくなっています。特に30代以降は、年収の差は拡大する傾向にあります。また、30代で年収が1,000万円代となるケースも少なくなく、高額な年収を期待できる業界だといえるでしょう。

JACがサポートした中でも、年収2,000万円以上のケースも見られます。さらに、50代以降でも転職を成功させている方が多く、知識やノウハウがあれば、年齢に関係なく活躍できる業界であるともいえます。

JACがサポートした事例をもとにした商社の年代別の年収の目安は次のとおりです。

商社は、高額な年収を得られる業界として知られています。大手の総合商社の年収は1,000万円以上です。しかしながら、企業規模が小さくなると取引の規模も小さくなるため、年収相場も低くなる傾向にあり、一般的には平均年収は500万円前後になるとされています。

商社の最新求人情報


JACが取り扱う商社関連求人の一部をご紹介します。

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年3月最新)

JACでは、多数の商社と取り引きの実績があり、多くの求人依頼をいただいています。ここに紹介している職種以外にも、さまざまな求人を保有しておりますが、その多くは非公開求人となっています。非公開求人をご紹介できるのは、JACにご登録いただいている方に限定されており、ここでは詳細情報をお伝えすることができません。
ご自身の理想のキャリアを実現するためには、自分に合った企業に出会うことが大切です。多くの企業の中から、自分に最も合った商社を選びたい方はぜひJACにご登録ください。

JACでは商社専任のコンサルタントが在籍しており、商社への転職を希望する方を対象に綿密なカウンセリングを実施しています。1人ひとりの適性や希望に合った求人をご紹介しますので、ぜひお気軽にJACにご相談ください。

>>非公開求人について詳しく知りたい方はこちら

商社への転職に生かせる資格


商社への転職には必ず資格が求められるわけではありませんが、次のような資格を所有している場合、転職活動を優位に進められる可能性があります。

TOEIC

商社では、ビジネスレベルの英語力が求められるケースが多くなっています。TOIECは、英語の能力をスコアで評価する試験であり、グローバルスタンダードとして世界160カ国で実施されている試験です。
700点以上がビジネスで営業を使用する際の1つの基準になるといわれていますが、英語を使った交渉などをする場合には、800点以上のスコアが望ましいでしょう。

>>TOEIC

日商簿記

お金の動きを記録し、経営や財政の状況を明らかにする技能を簿記といいます。商社では高額な取引が発生するケースも多く、簿記の知識を保有している場合、財務諸表を読む力が身に付くため、取引先の決算状況も把握でき、業務に役立てることができるでしょう。

簿記にはいくつかの検定がありますが、一般的には東京商工会議所が主催する日商簿記検定を受験するケースが多いようです。日商簿記検定には、1級から3級までがあり、2級の資格を保有していると、経営管理に役立てることができます。

>>日商簿記検定試験

MBA

MBAは、Master of Business Administrationの略であり、日本語に訳すと経営学修士のことです。経営学の大学院修士課程を修了すると取得できる学位であり、厳密にいえば資格ではありません。しかしながら、経営戦略やマーケティング、ファイナンスといった経営に関する幅広い知識を体系的に学んだことの証明となり、商社への転職を検討する際にもMBAが役立つ可能性があります。

商社のキャリアパス


商社にはさまざまな職種があり、キャリアパスにもさまざまな方向性が考えられますが、ここでは商社で働く方の一般的なキャリアパスをご紹介します。

マネジメントのポジションを目指す

ゼネラリストとして、幅広い経験を積みたい方には、マネジメントのポジションがおすすめです。マネジメントのポジションでは、企業の経営方針や事業計画も理解したうえで、組織が目指すべき明確な方向性を示し、組織全体を牽引する能力が求められます。

メンバーの経験やスキルに応じた役割を与え、業務の進捗状況を管理しながら、目標の達成を目指すマネジメントのポジションは、責任も重くなりますが、やりがいも大きなものとなるでしょう。

コンサルティング業界にキャリアチェンジをする

商社での経験を生かし、コンサルティングファームに転職をする事例も少なくありません。商社で培った論理的思考力や交渉力を生かし、より経営に近い業務を担いたいという希望が強い方は、経営コンサルタントや戦略コンサルタントを目指すことも可能です。また、将来的に起業を考えている方もコンサルティングファームで経験を積むという選択を選ぶケースが多くなっています。

投資銀行にキャリアチェンジをする

商社では事業投資に関わるケースもあります。事業投資では、株式を取得して資金注入をするだけでなく、経営にも参画し、商社がもつネットワークなどを提供しながら企業の価値向上を図るものです。事業投資の経験は、投資銀行の業務にも役立ちます。資金調達などにより、積極的に企業のサポートをしていきたいと考える場合には、投資銀行へのキャリアチェンジも視野に入れることができるでしょう。

商社の転職を成功させる3つのポイント


商社への転職を成功させるためのポイントをご紹介します。

必須スキル・資格の強調

具体的には以下のようなスキルや資格が求められています。

語学力:  ビジネスレベルの英語力(TOEIC730点以上)。特に海外営業やグローバルな業務においては英語力が必須です。

プロジェクトマネジメント経験: 新規事業の企画・立ち上げ経験やプロジェクトマネジメントの経験が歓迎されます。

専門知識: 自動車部品業界や化学製品、食品・酒類原料、電子部品・半導体、建材・機械部品などの専門知識が求められます。

具体的なキャリアパスの提示

転職先で想定しうる具体的なキャリアパスを提示することで、自身の成長可能性をアピールすることができます。

キャリアアップの機会と実績: 管理職へのキャリアパスや海外駐在などの可能性、今までの具体的な成功事例など提示し、今までのキャリアアップの機会と実績をアピールします。

募集背景と求める人物像の理解

商社の募集背景と求める人物像を理解し、それに合わせたPRを行うことが重要です。具体的には、以下のような例があげられます。

組織体制の強化: 取引拡大に伴う組織体制の強化やDX化の推進が背景にあります。これに対応するためのスキルや経験をアピールします。

新規事業の創造: 新規事業の企画や立ち上げに積極的な姿勢が求められます。発想力が豊かでプロアクティブに行動できる人物が求められます。

関係者を巻き込む能力: 関係者を巻き込みながら新規事業を実現する能力が重要です。コミュニケーション力やリーダーシップを強調します。

転職エージェントを活用する

商社への転職には、転職エージェントの活用をおすすめします。まず、転職エージェントではキャリアカウンセリングが行われ、プロの目から見た自身の強みを確認することができます。第三者の視点から見た客観的な分析によって、自己分析だけでは気が付かなかった新たな適性や可能性を見出せる可能性があるのです。

また、JACでは多数の非公開求人を取り扱っている旨をご説明しましたが、商社によっては求人募集を公に行っていないケースもあります。新規事業の立ち上げの場合などは、ライバル社への情報漏えいのリスクなども鑑み、信頼関係が構築できている転職エージェントだけに求人を依頼している場合があるのです。従って、転職エージェントを利用すると1人で転職活動を進める場合には見つけることができなかった商社の求人にも応募できる可能性があります。自分に合った商社への転職の可能性を高めたい場合には、転職エージェントの活用も検討してみましょう。

商社の転職事例


JACがサポートし、商社へ転職された30代男性の事例をご紹介します。

Tさん(男性/30代)

業種職種年収
転職前メーカー経営企画800万円
転職後総合商社海外営業1,000万円

Tさんは、技術職としてメーカーに入社後、よりビジネスサイドの業務に就きたいとの希望から、異動を志願し、技術営業や顧客サポート、グローバルマーケティング業務などに携わってこられました。海外赴任も経験し、帰国後は事業戦略や投資計画の立案といった経営企画に従事してきましたが、より規模の大きいマーケットで裁量権を持ってビジネスに関与したいとの希望が強くなり、JACに相談されました。

Tさんの希望を尊重し、JACからは前職での経験と重なる分野でもあり、新事業の企画にも関わる総合商社の求人をご紹介したところ、すぐに採用が決定しました。

求人企業では、Tさんの新規事業の創出につながる自由な発想力と自らの意思でキャリアを切り拓く力強い推進力を高く評価されました。そのため、面接後にぜひ一緒に事業を進めていきたいとのお返事をいただいたのです。

Tさんも、希望していた総合商社であり、グローバルマーケットに関わる業務であることから入社を強く希望されました。数年後には海外事業部でのマネジメントを担当される予定となっており、現在、新たな業務に意欲的に取り組んでいらっしゃいます。

商社への転職なら、JAC Recruitmentへ


商社は、グローバルな環境で、大規模な仕事に携わることができる、やりがいの大きな仕事です。就職先としても転職先としても商社の人気は根強く、多くの方が商社への転職を希望されています。

JACには、商社専任の転職コンサルタントが在籍しており、商社への転職を希望される方の経歴や適性、ご希望をお伺いしながら、1人ひとりに適した求人をご案内しています。また、転職にあたって不安に感じていることや疑問なども分かりやすくご説明し、納得できる転職活動をサポートしています。商社への転職をご検討の場合には、商社への転職サポート実績を豊富にもつJACにご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。