EC業界で年収アップを目指すうえでは、現行の市場水準を正確に把握しておくことが欠かせません。実際には、専門性や担当する領域によって年収には大きな開きが見られます。
JACリクルートメント(以下、JAC)の実績では、EC業界の平均年収は872.9万円ですボリュームゾーンとなる年収帯は600万〜900万円で、全体の約38%を占めています。さらに、800万円台や1,100万円台にも一定数が分布しており、年収レンジに幅があるのが特徴です。
本記事では、JACの転職支援実績をもとに、EC業界の平均年収や年代別・役職別・職種別の年収傾向をわかりやすく解説します。さらに、年収アップを実現した転職成功事例や、最新の求人情報も併せてご紹介します。
※本記事の「EC業界」には、EC事業を展開する企業を中心に、物流・プラットフォーム関連企業も含んでいます。
EC業界の平均年収は872.9万円、年代別年収なども解説
JACの実績では、EC業界の平均年収は872.9万円で、年収600万〜900万円がボリュームゾーンとなっています。年代が上がるにつれて年収も上昇し、40代前半で高い水準が見られます。
SCM・エリアマネージャー・スーパーバイザーなどの職種では、役割の広がりに応じて1,000万円を超える年収水準も見られます。商品開発や新規事業立ち上げなどの経験は評価されやすく、それらの経験を成果と結び付けて説明できると、応募先の求人要件との適合性を示しやすくなります。

年代別EC業界の年収
| 年代 | 平均年収 |
| 20代後半 | 777.4万円 |
| 30代前半 | 807.8万円 |
| 30代後半 | 938.4万円 |
| 40代前半 | 991.6万円 |
| 40代後半 | 907.7万円 |
| 50代以上 | 949.1万円 |
年代別では、最も高い40代前半が991.6万円で、20代後半との差は約214.2万円です。この差は、年代が上がるにつれて担当領域が広がり、意思決定への関与やマネジメント比重が増すためです。そのため転職では、年次そのものよりも、担当した役割と成果を具体的に整理して示すことが、年収を上げる近道になります。
役職別年収
| 役職 | 平均年収 |
| メンバー | 830.0万円 |
| 課長以上 | 941.7万円 |
| 部長以上 | 1,205.1万円 |
役職別では、最も高い部長以上が1,205.1万円で、メンバーとの差は約375.1万円です。差が生まれるのは、役職が上がるほど責任範囲は広がり、意思決定への関与や組織への影響が大きくなるためです。そのため転職では、マネジメント経験や担当領域の広さ、成果への貢献を具体的に示せる層ほど、より高い水準が提示されやすくなります。
職種別年収(※一部抜粋)
| 職種 | 平均年収 | 割合 |
| SCM(サプライチェーンマネジメント) | 809.2万円 | 20.5% |
| エリアマネージャー・スーパーバイザー | 632.8万円 | 10.3% |
| 事業企画・事業開発 | 1,118.4万円 | 9.2% |
| 法人営業(その他) | 840.1万円 | 6.7% |
| 設備保全・メンテナンス・施設環境・安全衛生 | 695.4万円 | 6.7% |
| 販売促進(SP) | 1,154.3万円 | 6.2% |
| IT系プロジェクトマネージャー | 1,034.6万円 | 5.6% |
| アカウントエグゼクティブ・アカウントプランナー | 1,044.8万円 | 5.1% |
| プロダクトマネージャー・ブランドマネージャー | 1,227.6万円 | 4.1% |
| 不動産開発 | 1,402.0万円 | 2.6% |
※当社実績(2024年1月~2026年5月、想定年収)より
最も割合が大きいのはSCM(20.5%)で、平均年収は809.2万円です。次いでエリアマネージャー・スーパーバイザー(10.3%)が続き、平均年収は632.8万円です。一方、プロダクトマネージャー・ブランドマネージャーや不動産開発は全体に占める割合が小さく、求人数は比較的限定的です。なお、平均年収が最も高いのは不動産開発の1,402.0万円で、担う役割の専門性や責任範囲の広さが提示水準を押し上げています。年収を上げるには、得意分野をさらに深掘りするか、担当領域を広げることが有効です。そのうえで、成果に至るまでのプロセスを再現できる形で整理しましょう。
EC業界の最新求人情報
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EC業界で年収アップを目指すには
EC業界で年収アップを目指すには、応募先が求める専門性や役割を把握し、自身の実績と結び付けて示すことが重要です。
商品開発と新規事業立ち上げの掛け合わせで市場価値を高める
商品開発に加えて新規事業立ち上げまで担えると、ECでは企画から収益化までを一気通貫で見られる方として評価されやすい傾向があります。仕様調整だけでなく、仮説検証の進め方や立ち上げ時の課題を面接で具体的に示すと、上流で任せられる印象が強まります。
データ分析と意思決定経験を結び付けて上位ポジションを狙う
データ分析の結果を現場の意思決定に落とし込める人は、ECの売り上げ改善や施策優先度の判断を担いやすくなります。管理職候補としては、分析の示唆をどう関係部署へ伝え、在庫や販促の判断を前に進めたかを整理して話すことが重要です。
市場調査と役割拡大の実績を一体で示す
市場調査の精度が高いほど、ECでは顧客ニーズの変化を先読みした提案がしやすくなり、担当領域の拡大にもつながります。さらに、調査結果をもとにどの業務まで任されるようになったかを具体的に示すと、役割拡大の実績として伝わりやすくなります。
需給管理と関係者調整を成果の文脈で伝える
需給管理は欠品や過剰在庫の抑制に直結し、関係者調整までできるとEC全体の運営安定に貢献できます。面接では、物流や販促、仕入れ先との調整で何を優先し、どのように納期や供給の乱れを抑えたかを成果の流れで説明すると伝わりやすいです。
在庫計画と成果の再現性を整理して伝える
在庫計画について、成果につながったプロセスまで整理できると、ECでの再現性ある運営力として評価されます。例えば、需要変動を踏まえてどのように計画を見直し、欠品や滞留の抑制に結び付けたかを示すと、別領域でも活かせる専門性として見られます。
EC業界の年収アップ転職成功事例
生産技術の経験を武器にEC領域へ転換し、年収300万円アップ
Aさん(男性/40代前半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | 製造業 | 生産技術・プロジェクトマネジメント | 1,350万円 |
| 転職後 | EC企業 | 技術系プロジェクトマネージャー | 1,650万円 |
Aさんは、自動車関連のメーカーにて長年プロジェクトマネジメントや生産技術に携わり、国内拠点における品質改善・コスト最適化から、海外新規拠点の立ち上げ・工程設計まで幅広く牽引してきました。大規模な混成チームを統括するマネジメント力や、構想段階から運用定着までを一貫して見通す構造化能力が大きな強みです。
転職の背景には、製造現場で培った「立ち上げ力」や「プロセス構築・最適化の知見」を、より事業成長のスピードが早いEC領域で発揮したいという強い志向がありました。単一プロセスの最適化にとどまらず、事業全体の推進に携わるポジションへのシフトを考えたことが転機となっています。
JACでは、製造業で培った高度な工程管理・拠点立ち上げの実績を「大規模インフラ・システム構築や事業推進に応用可能なプロジェクトマネジメント力(TPM)」として言語化。EC企業における自動化拠点・テクノロジー推進や大規模プロジェクトを牽引するポジションを提案しました。
選考では、複数部門や社外関係者を巻き込む高い調整力と、確実に成果を出すプロセス構築能力が評価され採用が決定。年収は1,350万円から1,650万円へと大幅に上昇しました。現在はより広い裁量のもと、EC事業の成長局面を支えるキーマンとして活躍されています。
※事実をもとにしていますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
営業×企画経験を生かし、EC販促で年収700万円→1,200万円へ
Bさん(男性/30代後半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | 化消費財メーカー | 法人営業・エリア企画 | 700万円 |
| 転職後 | EC企業 | 販売促進(SP) | 1,200万円 |
Bさんは、消費財メーカーにて現場の店舗営業から大手流通向けの本部営業、さらに本社でのマーケティング・企画職まで一気通貫で経験されてきました。現場の販売構造を熟知したうえで、購買データ分析や顧客分析(CRM)に基づいた販促戦略の立案・施策実行まで手掛けた実績が大きな強みです。
転職の動機は、単なる営業提案にとどまらず、市場や消費者データをもとに施策全体を設計・牽引するポジションへ軸足を移したいという想いからでした。現場感と企画力を掛け合わせ、より変化の速い領域で価値を発揮したいと考え転職を決意されました。
JACでは、現場での泥臭い営業知見と本部での戦略企画・リサーチ経験の両面を併せ持つ点を「EC領域における実行力の高い販売促進(SP)スキル」として整理。定性・定量の両面から顧客接点を改善し、売上最大化を牽引するキーマン候補としてポジションを提案しました。
選考では、現場のリアリティを捉えた実現性の高い販促企画力とデータ活用への深い理解が高く評価され採用が決定。年収は700万円から1,200万円へと大幅に上昇し、キャリアの軸足も営業から販促マーケティングへ大きく前進しました。現在はECプラットフォームにおける顧客体験向上と販促施策の推進で力を発揮されています。
※事実をもとにしていますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
事業企画経験を武器に、ECブランド責任者へ
Cさん(男性/30代前半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | 百貨店・スーパー | 法人営業・事業企画 | 700万円 |
| 転職後 | EC企業 | プロダクトマネージャー・ブランドマネージャー | 1,200万円 |
Cさんは、流通関連企業にて法人営業やエリアマネジメントに従事し、現場の売上管理や組織育成などの事業運用スキルを培った後、事業会社にてEC・Webサービスの事業企画やアライアンス推進、サービス設計を幅広く手掛けてきました。現場の顧客理解(営業視点)と、事業全体を構造化して推進する構想力(企画視点)の両面を兼ね備えている点が最大の強みです。
転職の動機は、これまでの「現場営業×事業企画」の経験を一元化し、自社EC事業やブランド全体の成長を牽引する責任あるポジションで挑戦したいという想いからでした。
JACでは、法人営業からサービス立ち上げ・事業企画までを一気通貫で牽引してきたキャリアを再定義。「顧客獲得の泥臭い感覚を持つ希少なプロダクトマネージャー(PdM)/ブランド責任者候補」として強みを言語化し、事業急拡大を図るEC企業の中核ポジションを提案しました。
選考では、複数部門やパートナー企業を巻き込みながら事業を育てる統率力と、収益化に向けた現実的な推進力が高く評価され採用が決定。年収は700万円から1,200万円へと大幅に向上しました。現在はECブランドの成長を牽引する中心人物として活躍されています。
※事実をもとにしていますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
EC業界の転職ならJACリクルートメント
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