サービスエンジニアの転職事情|年収相場や求められるスキル経験を解説

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公開日:2025/05/09 / 最終更新日: 2025/05/14

機械製品の保守やメンテナンスを行うサービスエンジニアは、顧客と接する機会の多い仕事です。トラブルを解決することで顧客から得られる信頼も厚くなり、大きなやりがいを感じられる仕事でもあります。

技術職として、顧客に近い場所で機械や装置などのメンテナンスに関わるサービスエンジニアへの転職を検討している方もいらっしゃるでしょう。では、サービスエンジニアの転職市場はどのような状態にあるのでしょうか。

今回は、サービスエンジニアの最新の転職事情について解説します。

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サービスエンジニアの転職動向


JACが取り扱うサービスエンジニアの求人数を見ると、2024年は前年である2023年の約1.4倍に伸長しています。募集背景を見ると、業績拡大に伴う増員や組織強化に伴う増員が増えていることが分かります。

以下では、特に増加の多い業種と職務について解説します。

対象機器:自動車や産業用ロボット、ターボチャージャー(過給機)などに関連する機器や装置
職務内容:機器の設置、点検、保守、修理、新製品導入のプロセス構築など

対象機器:血液製剤や無菌製剤の製造装置、臨床検査用機器、医療用機器(CT装置、アンギオ装置、X線装置)、屈折矯正用レーザー機器、手術用顕微鏡、眼科外来検査機器、眼科用レーザー治療器、放射線測定器、測定システム・装置
職務内容:機器の設置、保守、メンテナンス、新規据付、操作説明、保守点検、緊急修理対応、作業報告書作成、保守契約の締結など

対象機器:半導体製造装置メーカー、半導体検査装置
職務内容:次世代半導体製造装置の安定稼働維持と改善、回復に対応する駐在エンジニア、EBMの保守対応、日常点検、予防保全、消耗部品の交換、装置の異常分析、顧客交渉、装置改善、顧客要求に応じた保守技術の構築など

対象機器:タンパク質解析機器、タンパク質凝集測定装置、電子ビーム生成装置、業務用食器洗浄機、CNCマシン、生産装置の制御システム、ロボットやAGV等の自動化システムなど
職務内容:機器の設置、修理、メンテナンス、定期メンテナンス、トラブルシューティング、顧客トレーニング、装置の安定稼働を目的とした保守点検および故障修復業務など


JACがお預かりしている求人の内容を見ると、サービスエンジニアには次のようなスキルや経験、マインドが求められる傾向にあります。

サービスエンジニアとして、顧客のもとを訪れ、製品の保守点検業務や修理を行うため、ほとんどの求人では機械や装置の保守や修理の経験がある方を求めています。ただし、サービスエンジニアとして関わった分野については問わないケースも少なくありません。

製品の知識については入社後に学べるものであり、機械や装置の保守・点検・修理に必要となる基礎的な知識や技術を求める傾向にあるようです。

サービスエンジニアは、顧客と接する仕事です。そのため、相手に敬意を示し、丁寧な態度で接する、社会人としての基本的な姿勢が求められます。そのうえで顧客の悩みを丁寧にヒアリングし、状況や対処法について分かりやすく説明するコミュニケーション能力も欠かせません。また、製品の故障などにより顧客の企業活動に支障が生じ、ときにはクレームに発展するケースがあります。その場合でも、スムーズに修理を行える技術と顧客からのクレームにも冷静に対応するコミュニケーション能力が必要です。

医療機器や分析機器などに関わるサービスエンジニアの仕事はもちろんですが、そのほかの業界においても、社会のインフラ設備に関わる装置のメンテナンスを担当するケースも少なくありません。そのため、社会に役立ちたいという意識が強い方を望む企業が多くなっています。

サービスエンジニアでは、定期的な点検やメンテナンスが必要になるため、期日までに確実に点検やメンテナンスを終える計画管理能力が求められます。1人で活動するケースが多く、自身の行動をしっかりと管理することができない場合、業務を完遂できないリスクが生じます。サービスエンジニアには、行動計画を立てるとともに計画的に行動する能力が求められるでしょう。

サービスエンジニアの職務経歴書の書き方はこちら

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JACが転職をサポートしたサービスエンジニアの方々の平均年収は、705.5万円です。年収のボリュームゾーンは500万円~800万円ですが、スキルやご経験・企業規模によって30代で2000万円以上で転職されるケースも見られます。特に半導体分野におけるサービスエンジニアの年収は高くなる傾向にあります。
 
サービスエンジニア職の世代別の平均年収は次のとおりです。

役職平均年収
メンバークラス670.2万円
管理職1014.3万円

平均年収
日系企業685.3万円
外資系企業724.7万円


JACで取り扱っているサービスエンジニアの求人の中から一部をご紹介します。

株式会社FUJI:サービスエンジニア
株式会社太陽工機:サービスエンジニア
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社:フィールドサービスエンジニア:バイヤー/MD
半導体製造装置メーカー:サービスエンジニア
上場メーカー:サービスエンジニア
外資系企業:サービスエンジニア
非公開:サービスエンジニア
非公開:サービスエンジニア
リバーフィールド株式会社:フィールドサービスエンジニア

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年4月最新)

JACでは多数のサービスエンジニアの求人を保有しています。しかしながら、当社が取り扱う求人の約7割は、ご登録者のみに詳細をお伝えできる非公開求人です。サービスエンジニアへの転職をお考えの際には、ぜひJACにご相談ください。サービスエンジニアの職種に詳しいコンサルタントが転職にあたっての希望や悩みをしっかりお伺いしたうえで、非公開求人も含めた豊富な求人の中から最適な求人をご紹介します。

>>非公開求人について詳しく知りたい方はこちら

サービスエンジニアへの転職で有利となる資格


サービスエンジニアの仕事に就くにあたって、必須の資格があるわけではありません。しかし、以下の資格を保有していると転職時にスキルを証明でき、転職活動で有利に働く可能性があります。

一般社団法人電気技術者試験センターが主催する試験であり、試験合格者には国家資格が与えられます。電気工事を行うために必要となる資格であり、第二種電気工事士は住宅や小規模施設の電気工事を行うことができます。また、第一種大電気工事士は、ビルや工場など大規模施設における電気工事作業に従事できる資格となります。

一般社団法人電気技術者試験センター:第二種電気工事士
一般社団法人電気技術者試験センター:第一種電気工事士

医療機器のサービスエンジニアを目指す場合、取得していると転職時に歓迎されることの多い資格です。医療機器の修理を行うためには、事業所ごとに修理責任技術者を置く必要があります。公益財団法人医療機器センターが主催する講習会を受講し、試験に合格することで医療機器修理責任技術者の資格を所有できます。また、特定保守管理機器のサービスエンジニアを目指す場合には、特定保守管理医療機器の医療機器修理責任技術者の資格取得を目指すとよいでしょう。

公益財団法人医療機器センター:医療機器修理責任技術者

公益財団法人安全衛生技術試験協会が主催する国家資格です。エックス線装置を用いる作業を行う場合には、エックス線作業主任者免許をもつ人の中から管理区域ごとにエックス線作業主任者を選任しなければなりません。エックス線を使った装置のメンテナンスや修理を行う企業への転職を検討する場合には、取得を検討するとよいでしょう。

公益財団法人安全衛生技術試験協会:エックス線作業主任者

サービスエンジニアは、製品を導入している顧客のもとを訪れ、機械や装置の点検やメンテナンスをします。修理や点検に必要な道具を持ち運ぶ必要があるため、多くの場合は、社用車で移動します。従って、サービスエンジニアの仕事では、車の運転ができる人を求める傾向が強くなります。


サービスエンジニアのキャリアパスとしては、次のような方向性が考えられます。

サービスエンジニアでは、実績を積み、マネジメント職を目指すケースが一般的です。保守点検やメンテナンスの経験を積み重ねることで、自社の機械や装置の保守・点検・修理に必要な知識やノウハウが蓄積されます。高い技術を身に付けると、後進の育成も任されるようになるでしょう。リーダーシップを育むことで、部署全体をマネジメントするポジションを目指すことができます。

サービスエンジニアとして培った技術的な知識とコミュニケーション能力を生かし、技術営業へのキャリアチェンジを目指す場合もあります。自社製品に対する技術的な知識を保有しているからこそ、顧客の課題を解決できる的確な提案ができます。また、サービスエンジニアとしてトラブルに対応してきた経験を生かし、適切な使用法のアドバイスもできるでしょう。製品の販売という側面から関わりたいと考えている方におすすめのキャリアパスです。

サービスエンジニアといっても、応募先企業によって取り扱う装置や機器は異なります。しかしながら、JACが扱う求人を見ると、どの求人においても次のような経験をもつ方が優遇される傾向にあるので、次のポイントを具体的にアピールするとよいでしょう。

自動車関連や産業用ロボット、半導体製造装置など、機械の製造に関わるサービスエンジニアの場合、サービスエンジニアとしての経験がない場合でも応募できる求人があります。しかし、その場合には、機械工学や電気工学などの知識が必要です。また、分析装置などを取り扱う企業の場合は、化学に関連する知識が必要になるケースも少なくありません。

従って、面接時には、機械工学や化学などに関する知識、大学などにおける研究分野についてアピールすると、採用に近づく可能性を高められるでしょう。

サービスエンジニアは、機械製品の保守やメンテナンス、修理を行う仕事です。そのため、自動車や二輪車の整備、エレベーター、空調機器等の施工管理や設備保全、メンテナンスなどの経験は、転職時に優遇される傾向にあります。前職などで取り扱った機械の種類や担当した業務の内容などを踏まえ、応募先企業の業務につなげられるスキルや経験を具体的にアピールするとよいでしょう。

修理やメンテナンスに関わった経験がない場合でも、機械製品の営業を経験していた場合、営業で培ったコミュニケーションスキルや機械製品を扱ったことで身に付けた知識がサービスエンジニア職で役立つ可能性があります。営業経験者の場合、機械についての基礎的な知識を保有していることが多いため、技術も習得しやすいと考えられるのです。従って、機械製品に関連する営業職の経験がある場合には、取り扱っていた製品や担当していた顧客の数、簡単なメンテナンスに対応した経験などを具体的にアピールすることをおすすめします。


JACでは、毎年、数多くのサービスエンジニアへの転職をサポートしています。その中から、30代前半の男性のケースをご紹介します。

Lさん(男性/30代前半)

業種職種年収
転職前エネルギー会社サービスエンジニア700万円
転職後半導体装置製造会社サービスエンジニア1,400万円

Lさんは、プラント設備のサービスエンジニアとして日常点検などに携わった後、年間計画や長期計画の立案、施行会社との調整、施工品質検査などの業務に従事されてきた方です。また、海外でのプラント建設プロジェクトにも参加され、現地のエンジニアの育成に携わった経験もお持ちでした。

Lさんは、転職にあたって、サービスエンジニアとしてよりスキルアップできる環境、よりグローバルな環境で仕事ができる環境を希望されました。そこで、JACからは半導体製造装置の安定稼働をサポートするサービスエンジニアの職をご紹介しました。各国に駐在し、先端技術を結集した半導体製造装置の保守対応をする業務です。

応募先企業では、当初、半導体製造装置に関わる知識や経験をもつ方を希望されていました。しかし、Lさんのサービスエンジニアとしての豊富な知識や海外駐在経験などが高く評価され、現年収の2倍にあたる1,400万円の年収提示とともに、ぜひ採用したいとのお返事をいただいたのです。Lさんも、将来性の高い半導体分野の企業であり、希望していたグローバル環境における仕事であったことから、入社を希望され、無事に転職が決定しています。現在、海外赴任に向け、国内で意欲的に半導体や自社製品についての知識を身に付けていらっしゃるとのことです。

サービスエンジニア職への転職なら、JAC Recruitmentへ


サービスエンジニアには、技術力はもちろん、顧客のニーズを的確に把握するコミュニケーション能力が求められる、難易度の高い業務です。しかしながらサービスエンジニアが的確な保守やメンテンス、修理を行うことが顧客満足度の向上につながる、非常にやり外の大きな仕事です。

JACでは、さまざまな業界のサービスエンジニアの求人を取り扱っています。サービスエンジニアへの転職を希望されている場合には、ぜひJACにご相談ください。サービスエンジニアの仕事に詳しいコンサルタントが多数の求人の中から、より希望に近い求人をご紹介します。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。