重電メーカーの年収ガイド|平均年収・年代別・役職別・成功事例を解説


再生可能エネルギーの拡大と電力インフラ投資の進展を背景に、重電メーカーの採用は活発化しています。JACリクルートメント(以下、JAC)の実績では、平均年収は821.3万円と比較的高い水準で、事業開発や海外案件では30〜40代でも1,000万円超の事例が見られます。

本記事では、JACの実績データをもとに、重電メーカーの平均年収や年代別・役職別の年収傾向、企業タイプごとの違い、年収アップを実現した転職成功事例などについて解説します。

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重電メーカーの平均年収は821.3万円、年代別年収なども解説

JACの支援実績によると、重電メーカーの平均年収は821.3万円で、ボリュームゾーンは600万円〜800万円です。年齢に応じて水準は上がるものの、年収を規定するのは年次ではなく、扱う設備規模と事業インパクトの大きさです。

発電設備や水処理プラントなどは数十年単位で稼働する社会インフラであり、設計・品質・保全いずれの工程でも判断が長期的な収益や安全性に直結します。そのため、仕様策定や投資判断など上流工程に関与するポジションほど評価されやすく、事業開発や海外案件に関与する層では年収1,000万円超の事例も見られます。

年代別重電メーカーの年収

年代平均年収
20代後半579.3万円
30代前半690.1万円
30代後半794.0万円
40代前半919.0万円
40代後半1043.7万円
50代以上1180.5万円

※当社実績(2024年1月~2026年5月、想定年収)より

年代別では50代以上が1,180.5万円と最も高く、20代後半との差は約601.2万円です。重電メーカーの特徴は、30代後半以降に年収の伸びが加速する点にあり、設計・施工・保全といった各工程の経験を横断しながら、より上流の役割へ移行することが水準を押し上げる構造となっています。

特に、設備全体の仕様策定や更新計画、海外プロジェクトの推進など、長期運用を前提とした意思決定に関与するポジションでは、単一領域の専門性にとどまらず、プロジェクト全体を統括する視点が求められます。
そのため年収は年次ではなく、扱う設備規模と関与フェーズの広がりに応じて引き上げられる傾向が見られます。

役職別年収

役職平均年収
メンバー(課長未満)751.3万円
管理職(課長以上)1241.2万円

※当社実績(2024年1月~2026年5月、想定年収)より

役職別では、管理職(課長以上)が1,241.2万円、メンバー層が751.3万円と、約490万円の差があります。この差は、プロジェクト全体の意思決定と収益責任を担うかどうかによって生まれます。

重電メーカーでは、大型設備や長期案件を扱う特性上、管理職は案件全体の採算やリスクを含めて統括する立場となります。一方でメンバー層でも、上流工程や顧客折衝に関与する場合は水準が引き上がるケースも見られ、役職以上に担う役割の広さが年収に反映される傾向です。

職種別年収※一部抜粋

職種平均年収割合
品質管理・品質保証(技術系)874.7万円7.9%
事業企画・事業開発1017.5万円7.4%
機械設計・機構設計・筐体設計・メカトロ設計・装置設計673.2万円7.4%
強電・計装設計792.4万円6.9%
購買686.8万円4.8%
組み込み・制御系739.6万円4.2%
生産技術(機械)810.0万円4.2%
法人営業(インフラ業界向け)765.5万円4.2%
海外営業929.3万円3.7%
プラントエンジニア(機械)782.1万円3.7%
設備保全・メンテナンス・施設環境・安全衛生714.7万円3.2%
法人営業(産業機械向け)757.3万円3.2%
セールスエンジニア957.8万円3.2%
技術営業760.0万円2.6%
法人営業(その他)815.8万円2.1%
商品企画・商品開発(技術系)736.0万円2.1%
IT系プロジェクトマネージャー918.5万円2.1%

※当社実績(2024年1月~2026年5月、想定年収)より

職種分布を見ると、品質管理・品質保証(7.9%、874.7万円)や生産技術(4.2%、810.0万円)といった現場寄りの職種と、事業企画・事業開発(7.4%、1017.5万円)や営業系職種が並存しています。その理由として重電メーカーは、運用領域と投資創出領域の両輪で収益が形成されるからです。

年収水準は、事業企画(1017.5万円)やセールスエンジニア(957.8万円)、海外営業(929.3万円)など、案件組成や顧客提案に関与する職種で高くなる傾向です。設備単価が大きく、案件単位で業績への影響が大きいため、投資や更新の意思決定に近いポジションほど評価が反映されやすくなります。
一方、品質保証(874.7万円)や生産技術(810.0万円)は安定した水準にあり、トラブル抑制や長期運用コストに直結する役割を担います。工程単位にとどまらず、品質改善や全体最適に踏み込むことで、さらなる水準の引き上げも見られます。

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重電メーカーで年収アップを目指すには

「施工管理+保安」から“運用・投資判断”へ役割を引き上げる

電気設備施工管理に電気主任技術者としての視点を掛け合わせることで、工事進行にとどまらず設備の保安・運用まで見通せるようになります。さらに、設備停止回避や更新判断に関与した実績を整理することで、上流工程での評価につながります。

「設計経験」を“事業判断できる設計”へ昇華させる

回路設計などの技術経験に加え、コスト・納期・量産性を踏まえた意思決定に関与した実績は、上位ポジションでの評価を高めます。設計変更や仕様判断の意思決定プロセスまで示すことで、単なる技術者から一歩抜けた存在として認識されます。

「部分最適」から“プロジェクト全体”への関与を広げる

制御開発や品質対応の経験は、仕様調整や工程間連携まで踏み込むことで価値が変わります。自領域に閉じず、前後工程を含めた改善や全体最適に関与した実績は、役割拡張と年収上昇に直結します。

品質・保全領域は“コストインパクト”で語る

品質管理やプラント領域では、不具合対応だけでなく、長期運用コストや停止リスクの低減にどう貢献したかが重要です。調整経験も含め、結果としてどれだけ損失回避や効率改善に寄与したかを明示することで評価が上がります。

営業は“売上”ではなく“案件構成力”で差がつく

法人営業では、単なる受注実績ではなく、設備更新や新規投資の構想段階から関与した経験が評価されます。顧客課題の定義から提案設計、導入後の価値創出までを一貫して示すことで、再現性のある専門性として認識されます。

重電メーカーの年収アップ転職成功事例

グローバル営業から重電管理職へ、+300万円の転職

Aさん(男性/40代前半)

業種職種年収
転職前自動車業界営業1,200万円
転職後重電メーカー海外営業管理職1,500万円

Aさんは、自動車関連業界において海外営業を中心にキャリアを重ね、新興国・成長市場向けの営業活動や、海外現地法人におけるマネジメント・事業運営まで幅広く担ってきました。多言語・多文化な環境下での拠点運営や、現地の代理店網を活用した提案型営業に強みをもつ実務家です。

単なる製品販売にとどまらず、現地法人の事業運営やパートナー戦略を含めた手腕を発揮してきた経験から、「より事業の広がりがあり、これまでのグローバル経験を別領域で活かせる環境」を求め転職を決意されました。

JACでは、特定地域での営業実績だけでなく、「新興国市場における商流構築力」と「現地拠点を動かす組織マネジメント力」として経験を再定義。重電メーカーが推進する海外展開・グローバルパートナー構築の要件と合致させ、海外営業の管理職ポジションを提案しました。

転職後は前職の1,200万円から1,500万円へと年収が上昇。これまでの海外交渉力と事業運営の視点を軸に、重電分野における大規模なグローバルプロジェクトや現地関係者との合意形成を牽引する役割として活躍されています。

公務員から年収+300万円、設備知見で法人営業へ転身

Bさん(男性/30代後半)

業種職種年収
転職前その他公務員700万円
転職後重電メーカー法人営業1,000万円

公務員としての経験を重ねる中で、Bさんはこれまで培った設備分野の知見を、より事業に近い立場で生かしたいという思いを強めていきました。安定した環境で幅広い業務に携わる一方、専門性を軸に民間企業で価値を発揮したいと考えるようになったことが、転職の背景です。

JACでは、こうした設備計画・工事管理・業務改善の経験を整理し、重電メーカーの法人営業、とりわけ水処理プラントのメンテナンスや改造提案との接点を明確化しました。技術的な背景をもとに顧客課題を捉えられる点が評価につながることを共有し、応募ポジションとの適合性を具体化しています。

結果として、転職前700万円から転職後1,000万円へと年収が上昇。公共分野で培った知見を民間の営業職に転換するキャリアを実現しました。今後は設備理解を基盤に、顧客対話を通じて提案の幅を広げていくことが期待されます。

プラント技術者から営業マネージャーへ転身

Vさん(男性/30代後半)

業種職種年収
転職前エネルギー業界プラントエンジニア800万円
転職後重電メーカー法人営業マネージャー950万円

プラントエンジニアとして経験を積む中で、Vさんは技術にとどまらず、より顧客に近い立場で価値を発揮したいという志向を強めていきました。設備やプロセスへの深い理解を生かし、提案まで踏み込みたいと考えたことが転職の背景です。

JACでは、営業戦略から技術的な計画設計まで横断した経験を整理し、重電メーカーのプラント営業との接点を明確化しました。海外でのマネジメント経験とあわせて強みを言語化したことで、より大規模な設備案件に関与できるポジションへの接続を実現しています。

結果として、転職前800万円から950万円へと年収が上昇。プラントエンジニアから法人営業へと役割を広げ、顧客接点で価値を発揮するキャリアへとシフトしました。今後は技術と営業の双方を理解する人材として、設備更新や改造提案の領域で提案の幅を広げていくことが期待されます。

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この記事の筆者

株式会社JACリクルートメント

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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