社内SEで年収1,000万円は実現できるか?求人例や転職事例を解説

JACリクルートメント(以下、JAC)の転職支援実績では、社内SEとして転職した方の13.4%が年収1,000万円以上を実現しています。一方で、多くの方は600万円~800万円台に集中しており、年収1,000万円に到達するには高度な専門性やマネジメント経験が求められます。

本記事では、JACの転職支援実績データをもとに、年収1,000万円を実現した社内SEの割合や年収1,000万円を実現しやすい業界、転職成功事例を紹介します。

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年収1,000万円以上の社内SEの割合は13.4%

JACの実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)では、社内SE職に転職された方のうち、年収1,000万円以上の条件で転職を決定した方の割合は、13.4%です。年収1,000万円に到達しなかった方の割合は86.6%であることから、年収1,000万円以上を実現できる方は非常に高いスキルをもつ方に限定されると推測できます。

◆社内SEの年収1,000万円以上の割合

区分全体
1,000万円未満86.6%
1,000万円以上13.4%

※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より

社内SEに転職された方のより詳しい年収分布は以下のとおりです。

年収帯割合
500万円未満5.9%
500万円台16.7%
600万円台19.8%
700万円台19.6%
800万円台16.0%
900万円台8.7%
1,000万円台6.1%
1,100万円台2.6%
1,200万円台1.4%
1,300万円台1.7%
1,400万円台0.6%
1,500万円以上1.1%

※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より

社内SE職に転職された方の年収分布を見ると、年収600万円台が最も多い19.8%を占めており、僅差で19.6%の700万円台が続いています。全体の72.1%が年収500万円~899万円に集中している状況で、年収1,000万円以上は上位わずか13.4%にすぎません。

社内SEで年収1,000万円以上を実現するうえでは、ERPの導入経験やAIやSaaSの活用によるBPR(Business Process Re-engineering)の推進実績などが求められるケースが多く見られます。さらに、技術力に加え、大規模なプロジェクトのマネジメントスキル、技術をビジネスの成果に結びつける能力も重視されています。

社内SEで年収1,000万円はいつごろ実現できるか

社内SE職で年収1,000万円以上に到達できる層は、ごく一部です。では、年収1,000万円を実現できるのは、いつごろになるのでしょうか。ここでは、社内SEの年代と役職から年収1,000万円の到達時期を確認していきます。

  • 社内SEで平均年収が1,000万円に到達する年代
  • 社内SEで平均年収が1,000万円を超える役職は、部長クラス

社内SEで平均年収が1,000万円に到達する年代

年代平均年収(全体)平均年収(男性)平均年収(女性)
20代後半588.9万円584.1万円596.4万円
30代前半693.2万円706.5万円641.0万円
30代後半745.4万円732.9万円790.2万円
40代前半822.9万円852.9万円712.3万円
40代後半862.8万円869.3万円785.3万円
50代以上896.4万円901.5万円840.1万円

※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より

表に示したように、平均年収が1,000万円以上となる年代は見られず、最も年収の高い50代以上でもその額は896.4万円にとどまっています。男女別に見た場合でも、最も年収が高いのは50代以上の男性ですが、それでも平均年収は901.5万円であり、平均年収が1,000万円に到達している年代はありません。

しかし、この値はJACを経由して社内SEの職に転職をした方々の平均年収を示したものです。従って、社内SEで年収1,000万円を目指すことが不可能なわけではなく、実際には全体の13.4%が年収1,000万円以上で転職を決定しています。この状況を読み解くと、年齢を重ねるだけで年収1,000万に到達するわけではなく、高い水準の専門知識や技術に加え、会社全体の成長を牽引する役割を担う人だけが年収1,000万円のレベルに達できる状況にあるといえます。

社内SEで平均年収が1,000万円を超える役職は、部長クラス

社内SEに求められる知識や技術力に加え、組織を牽引する役割を担うポジションに就任すると年収は上昇します。役職別の想定年収の平均は以下のようになっています。

役職平均年収
課長未満705.2万円
課長以上933.1万円
部長以上1,173.0万円

※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より

課長未満から課長以上に昇進すると、年収は約230万円増加しますが、平均年収は933.1万円で1,000万円には到達していません。一方、課長以上から部長以上に昇進すると年収は約240万円上昇し、平均年収は1,000万円を超える1,173.0万円となります。

プレイングマネージャーとしてチームを率いる課長と複数のチームを束ね、部門全体の方針を決定する部長では、責任の範囲が異なります。現場の管理を中心とする課長職に対し、部長職は、経営戦略に則った部門全体の予算管理や他部門との利害調整などが主な業務となり、責任範囲の広さと年収の高さは比例するともいえます。

また、企業の属性別の平均年収は、以下のとおりです。

企業属性平均年収
外資系829.1万円
日系758.4万円

※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より

外資系企業の平均年収は日系企業を約70万円上回っています。ただし、平均年収ベースではいずれも1,000万円には届いておらず、企業属性だけではなく、役職や担当領域も年収に大きく影響すると考えられます。

年代、役職、企業属性による平均年収の違いを比較すると、社内SEが年収1,000万円を目指すうえでは、部長職以上への就任がポイントになるといえます。

年収1,000万円以上が目指せる社内SEの求人例

年収1,000万円以上の条件で募集される社内SE職では、求人企業が求めるスキルや専門性、経験などが明確に示されています。ここでは、JACがお預かりしている社内SEの求人の一例をご紹介します。

  • 【年収1,100万円~1,800万円】プライム上場メーカー:グローバルITインフラエンジニア
  • 【年収1,000万円~1,500万円】大手ゼネコン:主任~課長ポジション
  • 【年収1,000万円~1,100万円】大手製造企業:課長クラス

【年収1,100万円~1,800万円】プライム上場メーカー:グローバルITインフラエンジニア

グローバルに事業を展開するメーカーにおいて、国内外のITインフラの企画・運用を担うポジションです。クラウド活用やセキュリティ強化、海外拠点を含むIT基盤の標準化などを推進し、全社のIT戦略を支える役割を担います。

仕事内容

  • グローバルITインフラの設計・運用
  • AWS、Azure、GCPを活用したクラウド環境の構築・最適化
  • サイバーセキュリティ施策の推進
  • 海外拠点やベンダーと連携したプロジェクトマネジメント

担当領域

  • クラウド・サーバー環境(ハードウェア、OS、仮想基盤、ミドルウェア)
  • ネットワーク環境
  • 情報セキュリティ
  • クラウド基盤(AWS、Azure、GCPなど)
  • コミュニケーション基盤

必要な経験・能力

<必須要件>

  • ITインフラの設計・構築・運用経験
  • AWS、Azure、GCPなどクラウド環境の実務経験
  • ネットワークまたはセキュリティ領域の経験

<歓迎要件>

  • 海外拠点との協業経験
  • 英語を用いた業務経験
  • プロジェクトリーダー・PM経験

【年収1,000万円~1,500万円】大手ゼネコン:主任~課長ポジション

大手建設企業において、PC・モバイルデバイス環境をはじめとしたITサービスの企画・運用管理を担うポジションです。ITインフラの改善やシステム導入・移行プロジェクトを推進し、全社の業務基盤強化に貢献します。

仕事内容

  • ITインフラおよびデバイス環境の企画・運用
  • RFI・RFQ作成やベンダー選定
  • IT資産・ライセンス管理
  • システム移行や運用改善プロジェクトの推進

担当領域

  • PC・モバイルデバイス管理
  • IT資産管理
  • ライセンス管理
  • ITサービス運用

必要な経験・能力

<必須要件>

  • ITインフラ運用管理の経験
  • システム導入・移行プロジェクトの経験
  • ベンダーマネジメント経験

<歓迎要件>

  • 応用情報技術者資格
  • リーダーまたはマネジメント経験
  • IT運用プロセス改善経験

【年収1,000万円~1,100万円】大手製造企業:課長クラス

大手製造企業の情報システム部門において、IT戦略立案や組織マネジメントを担う管理職ポジションです。Microsoft 365やEntra IDを活用したITガバナンス強化、クラウドシフト、業務効率化施策などを推進します。

仕事内容

  • IT戦略・ITガバナンスの策定
  • Microsoft 365、Entra IDを活用した環境整備
  • ITインフラ最適化やクラウド移行の推進
  • ベンダーマネジメントおよび組織運営

担当領域

  • Microsoftソリューション
  • ITインフラ・クラウド環境
  • ITガバナンス・セキュリティ
  • ITサービスマネジメント

必要な経験・能力

<必須要件>

  • ITインフラ領域に関する幅広い知識・経験
  • 管理職としてのマネジメント経験
  • IT戦略策定または大規模システム導入経験

<歓迎要件>

  • ゼロトラストやサイバーセキュリティの知見
  • グローバルプロジェクト経験
  • ITIL、PMP、CISSPなどの資格・知識

社内SEで年収1,000万円を目指しやすい業界

社内SEで年収1,000万円を目指すためには、個人のスキルを高め、実績を積むことに加え、業界選びも重要になります。業界によってIT活用に対する考え方には違いがあるため、ビジネスに積極的にITを活用している業界や利益率の高い業界を選ぶと高年収が期待できます。

JACを経由し、社内SE職に転職された方の業界ごとの全体の平均年収と管理職以上の平均年収は以下のとおりです。

業種平均年収(全体)平均年収(管理職以上)
メディカル・バイオ865.7万円1,210.1万円
金融864.9万円1,022.2万円
サービス806.8万円988.7万円
WEB802.8万円870.0万円
建設・社内SE781.2万円976.5万円
EMC752.1万円997.5万円
流通732.3万円946.0万円
IT・通信722.1万円902.5万円
消費財722.0万円877.5万円
コンサルティング・シンクタンク・事務所713.9万円1,000.0万円
医療・介護・福祉695.7万円921.0万円
商社685.1万円815.0万円
マスコミ636.8万円–
その他622.0万円–

※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より

業界全体として平均年収が最も高いのは、メディカル・バイオ業界の865.7万円です。また、2位には金融業界が僅差で続きます。両者とも、全体の平均年収だけでなく、管理職以上の平均年収も1位、2位となっており、管理職以上の平均は1,000万円を超えている点が特徴です。

メディカル・バイオ業界は、利益率が非常に高い業界です。新薬の開発には投資が必要になるものの、原価率は低いために特許を取得できれば莫大な利益が生まれます。そのため、給与テーブルも高い水準に設定されており、社内SEに提示される年収も高くなっていると考えられます。また、グローバルERPや品質管理システム、GxP対応などIT投資額が大きく、IT人材に対する評価も高い傾向があります。

さらに、グローバルERPの導入や最適化を進める企業が多く、メディカル分野特有の規制対応も求められるため、社内外の関係者との調整や交渉も担える社内SEのニーズが高まっている状況です。

また、金融業界では基幹システムの刷新や先端技術を活用したDX推進など、大規模プロジェクトをコントロールするポジションにおいて、高年収での募集が見られます。最高水準のリスク管理が求められる業界でもあるため、サイバーセキュリティ領域でのスペシャリストの募集も目立ちます。

そのほか、コンサルティング・シンクタンク・事務所は、全体平均年収は713.9万円であるものの管理職の平均年収は1,000.0万円です。事業会社の社内SEは自社のインフラを支えるバックオフィス部門に属することが多いのに対し、この業界において社内SEは自社のビジネスモデルを進化させる役割を担います。クライアント企業のインフラやセキュリティ基盤の整備を担う管理職ポジションには、広い領域の専門知識とプロジェクトを俯瞰的に管理する能力が求められ、高額な年収提示がなされます。

求人例をご紹介したように、そのほかの業界においても年収1,000万円以上を目指すことは可能です。しかし、管理職の平均年収が1,000万円を超えるメディカル・バイオ、金融、コンサルティング・シンクタンク・事務所の3業界であれば、より高年収を得られる確率を高められる状況にあります。

社内SEへの転職で年収1,000万円以上を実現した方の事例

最後に、JACの転職支援サービスを利用して年収1,000万円以上を実現した社内SEの方の事例を2つ紹介します。

グローバルITマネジメント経験を活かし、情報システム責任者として年収1,500万円を実現

Aさん(40代後半/男性)

業種職種年収
転職前素材海外拠点IT部門長1,400万円
転職後素材情報システム責任者1,500万円

Aさんは、メーカーでのエンジニア経験を原点に、海外拠点でのIT部門長や全社業務プロセス改善プロジェクトの統括など、大規模ITプロジェクトを多国籍な環境下でリードしてきた実績をもちます。現状に満足せず、「将来的にCIOとして企業のグローバルIT戦略を全社目線で指揮したい」という明確な目標から転職を決意されました。

JACでは、Aさんの強みを単なる「ITインフラや技術知識」だけでなく、「海外拠点を巻き込んだグローバルITガバナンスの策定・実行力」および「多様なステークホルダーを取りまとめる交渉・調整力」として言語化。世界的素材メーカーの情報システム責任者ポジションへ提案しました。

全社的な成長へ寄与するガバナンス構築力と、同業界での高い理解度が評価され、年収1,500万円での入社が決定しました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

DX推進と経営経験を評価され、CIO候補として年収1,350万円を実現

Bさん(50代以上/男性)

業種職種年収
転職前電子部品メーカーDX推進1,250万円
転職後空調設備商社・エンジニアリング業界CIO候補1,350万円

Bさんは、IT企業での経営に携わった経験に加え、製造業におけるIT・技術部門の責任者として、全社DX戦略の立案や組織立ち上げを主導してきたプロフェッショナルです。直近の企業でも全社的なDX推進に取り組んでいましたが、より経営層がDX推進に積極的で、意思決定スピードの早い環境で変革を主導したいと考え、転職を決意されました。

JACでは、Bさんの「IT・技術の知見」だけでなく、「経営視点に立った事業改革力」や「組織の立ち上げ・推進力」に着目。体制強化を図る東証プライム上場企業の「CIO候補」ポジションを提案しました。

経営とITの両面を俯瞰し、中長期的なIT戦略立案から組織づくりまで牽引できる点が高く評価され、年収1,350万円の提示で入社が決定しました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

社内SEの転職で年収1,000万円を目指すなら、JACリクルートメント

社内SE職への転職で年収1,000万円を実現するには、ITに関する知識や技術に加え、戦略の立案や大規模プロジェクトのマネジメント経験など、ITと経営を結びつける経験が求められる傾向にあります。

現在、あらゆる業界において基幹システムの見直しやDXが推進されており、社内SEのニーズは高まっています。JACには、IT領域に精通したコンサルタントが在籍しており、これまで培ってきた経験やスキルを丁寧にヒアリングしたうえで、あらゆる可能性を踏まえながら希望の年収はもちろん、理想のキャリアの実現に向けたポジションを提案します。

社内SEとして年収1,000万円以上を目指す場合、自身の市場価値やどの業界・ポジションが適しているかを把握することが重要です。JACでは、IT領域専門のコンサルタントがキャリアの棚卸しから求人紹介まで支援しています。

社内SEとしてさらなる飛躍を目指し、年収1,000万円以上の転職を希望する場合には、ぜひJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JACリクルートメント

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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