不動産業界では、経営企画・アセットマネジメント・開発・法務などの職種を中心に、年収1,000万円以上を実現している転職者も少なくありません。実際にJACリクルートメント(以下、JAC)の転職支援実績では24.3%が年収1,000万円以上で転職しています。
本記事では、年収1,000万円を実現した割合や求人例、転職成功事例をもとに実現可能性を解説します。
年収1,000万円以上の不動産業界の割合は24.3%
JACを経由して不動産業界に転職された方のうち、年収1,000万円以上の条件で転職を決定された方の割合は、24.3%です。JACはハイクラス層の転職支援を基本としていることもあり、約4人に1人が転職で年収1,000万円を実現している状況です。
◆不動産業界の年収1,000万円以上の割合
| 区分 | 全体 |
| 1,000万円未満 | 75.7% |
| 1,000万円以上 | 24.3% |
※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より
転職者のより詳細な年収分布は以下のとおりです。

| 年収帯 | 割合 |
| 500万円未満 | 7.3% |
| 500万円台 | 14.0% |
| 600万円台 | 17.3% |
| 700万円台 | 16.2% |
| 800万円台 | 12.9% |
| 900万円台 | 8.0% |
| 1,000万円台 | 8.4% |
| 1,100万円台 | 4.1% |
| 1,200万円台 | 3.6% |
| 1,300万円台 | 2.8% |
| 1,400万円台 | 3.4% |
| 1,500万円以上 | 2.1% |
※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より
不動産業界に転職された方の年収分布を見ると、年収600万円台が最も多い17.3%を占めています。また、年収700万円台も16.2%と多く、合計すると約3人に1人となる、33.5%の人が年収600万円~700万円台に属していることが分かります。
一方、年収1,000万円以上の割合は全体の24.3%です。75.7%は年収1,000万円に達しておらず、年収1,000万円以上の実現にあたっては、不動産開発や投資に関する知識や各部門における専門性、マネジメント能力などが求められる傾向が見られます。
不動産業界で年収1,000万円はいつごろ実現できるか
不動産業界で年収1,000万円以上に到達している人は、全体の約1/4に限定されます。この水準まで年収を高めるためには、どのくらいの経験年数が必要になるのでしょうか。また、年収には役職も影響します。本章では、年収1,000万円に到達する年代や役職を探ります。
- 不動産業界で平均年収が1,000万円に到達する年代
- 不動産業界で平均年収が1,000万円を超える役職は、部長クラス
不動産業界で平均年収が1,000万円に到達する年代

| 年代 | 平均年収(全体) | 平均年収(男性) | 平均年収(女性) |
| 20代後半 | 606.1万円 | 615.5万円 | 577.3万円 |
| 30代前半 | 765.9万円 | 792.8万円 | 675.9万円 |
| 30代後半 | 763.6万円 | 809.3万円 | 612.8万円 |
| 40代前半 | 855.3万円 | 886.2万円 | 731.3万円 |
| 40代後半 | 888.7万円 | 908.3万円 | 771.1万円 |
| 50代以上 | 927.8万円 | 937.7万円 | 785.0万円 |
※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より
年代別の平均年収を見ると、50代以上が927.8万円と最も高額になるものの、1,000万円には到達しておらず、年収1,000万円を超える年代はありません。男女別に見ても、最高額は50代以上男性の937.7万円です。
不動産業界への転職で年収1,000万円を超えた人は、24.3%存在しますが、すべての年代において平均年収が1,000万円に到達していません。つまり、年収1,000万円到達には年齢よりもポジションや専門性が大きく影響していることがうかがえます。不動産業界においてこの水準に到達できるのは、ある程度の責任を負う上位ポジションに就任している人や高度な専門スキルを保有するスペシャリストなど、一部の人に限定される傾向があります。
不動産業界で平均年収が1,000万円を超える役職は、部長以上
年齢ではなく、業務範囲や責任範囲が異なる役職別で見ると、平均年収は以下のようになります。
| 役職 | 平均年収 |
| 課長未満 | 721.9万円 |
| 課長以上 | 921.1万円 |
| 部長以上 | 1,189.5万円 |
※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より
課長未満から課長以上になると、年収は約200万円増加し、平均年収は921.1万円となりますが、それでも1,000万円には到達しません。しかし、課長以上から部長以上に昇進すると年収は約270万円の上昇が見られ、平均年収も1,189.5万円と1,000万円のラインを突破します。
現場でチームを率いる課長職に対し、部長職にはより幅広い視点と経営戦略を部門のミッションに落とし込んで部門全体を牽引する役割が求められます。プレイヤーの延長線上にある課長職に比べ、経営戦略への理解や部門全体のリスクマネジメントを担う部長職は責任範囲も広がり、年収も上昇します。
不動産業界で年収アップを狙うのであれば、部長職以上への就任が一つのポイントになるといえるでしょう。
年収1,000万円以上が目指せる不動産業界の求人例
年収1,000万円以上の不動産業界の求人には、求められるスキルや経験などが明確に示されています。ここでは、JACがお預かりしている不動産業界の求人を三つ紹介します。
- 【年収1,000万円~2,000万円】住宅用地仕入れ責任者(上場デベロッパー)
- 【年収1,800万円~2,700万円】外資系不動産ファンド:マネジメント経験者
- 【年収1,000万円~1,500万円】上場不動産アセットマネジメント:アセットマネージャー
【年収1,000万円~2,000万円】住宅用地仕入れ責任者(上場デベロッパー)
東京・神奈川エリアでの住宅用地の仕入れをメイン業務とし、住宅のプランニングなども担うポジションでの募集です。
仕事内容
- 土地の仕入れ
- 上記エリアの不動産仲介会社への訪問
- 分譲住宅に適した土地の情報の入手・決済
- 家のプランニング
- 土地仕入れと並行し、設計部門と打合せ
- オーダーに対して間取りなどのプランを立案
- 販売/引き渡し
- 契約時・引き渡し時の顧客対応(販売は仲介業者に委託)
必要な経験・能力
<必須要件>
- 用地仕入の経験
<歓迎要件>
- 不動産仲介の経験
- 第一種普通自動車免許
- 宅地建物取引士
【年収1,800万円~2,700万円】外資系不動産ファンド:マネジメント経験者
外資系不動産ファンドにおける不動産開発業務全般のマネジメントポジションの募集です。ビジネス観点を踏まえた戦略的思考力、自律的なチームの運営能力が求められます。
仕事内容
- 不動産開発プロジェクトの企画・推進
- 開発部門のマネジメントおよび組織運営
- 関係各所との調整・折衝
- 事業計画の策定および投資判断支援
- プロジェクト全体の進捗・品質管理
必要な経験・能力
<必須要件>
- 不動産開発プロジェクトを主体的に推進した経験
- 組織またはチームのマネジメント経験
- 海外拠点を含む関係者とのコミュニケーション能力
<歓迎要件>
- 幅広い不動産アセットに関する開発経験
- 事業性を踏まえた意思決定や投資判断の経験
- プロジェクトの収益性向上や業務改善に携わった経験
- 多様なステークホルダーとの調整・交渉能力
- 変化の大きい環境下で組織をリードした経験
- 戦略立案力およびリーダーシップ
【年収1,000万円~1,500万円】上場不動産アセットマネジメント:アセットマネージャー
上場不動産アセットマネジメント会社のアセットマネージャーのポジションです。投資家から預かった不動産の運用戦略の立案から投資家へのレポート提出までを担います。
仕事内容
- 不動産ポートフォリオの運用・管理
- 外部委託先との連携および業務管理
- 収益向上施策の企画・実行
- 投資家・関係者向けの各種報告業務
- 保有資産の取得・売却に関する戦略立案および実行支援
必要な経験・能力
<必須要件>
- 不動産投資・運用関連の実務経験
- 不動産ファンドや資産運用会社における業務経験、もしくは金融機関での不動産関連業務経験
- 不動産投資に関する基礎知識および分析スキル
<歓迎要件>
- 収益不動産の運用・管理経験
- 投資家対応やレポーティング業務の経験
- 不動産取得・売却に関する実務経験
- 関係各所との調整・折衝能力
不動産業界で年収1,000万円を目指しやすい職種
不動産業界においては、さまざまな職種があり、職種によって報酬水準も変化します。JACの転職支援サービスを利用し、不動産業界へ転職された方の平均年収を職種ごとにまとめたデータは以下のとおりです。
| 業種 | 平均年収(全体) | 平均年収(管理職以上) |
| 経営・事業企画 | 1,005.0万円 | 1,147.6万円 |
| 内部統制・監査 | 986.0万円 | 1,013.7万円 |
| 金融 | 983.2万円 | 1,496.0万円 |
| 総務・広報 | 930.2万円 | 1,116.6万円 |
| IT | 882.9万円 | 1,060.3万円 |
| 人事・労務 | 882.9万円 | 1,103.5万円 |
| 経理・財務 | 863.0万円 | 903.9万円 |
| マーケティング・商品開発 | 858.3万円 | 942.3万円 |
| 購買・物流・生産管理 | 844.5万円 | 889.0万円 |
| WEB・アプリ・ゲーム | 829.3万円 | – |
| 法務・知財 | 811.8万円 | 1,300.0万円 |
| 技術系 | 802.9万円 | 987.6万円 |
| 建築系 | 788.3万円 | 961.9万円 |
| 土木系 | 775.0万円 | 950.0万円 |
| 営業 | 765.0万円 | 958.0万円 |
| クリエイティブ(広告・デザイン・放送関連) | 605.0万円 | – |
| 秘書・アシスタント・事務・顧客対応 | 557.4万円 | 844.0万円 |
| その他 | 424.0万円 | – |
| コンサルティング・アドバイザリー | 240.0万円 | – |
※当社実績(2025年1月~2026年6月、想定年収)より
転職者全体の平均年収を見ると、最も高いのは経営・事業企画職の1,005.0万円となっています。経営・事業企画は、企業の将来を左右する経営判断に関わる業務を担う、多面的な専門スキルが求められる難易度の高い職種です。経営に近いポジションとなるため、報酬も高額になりやすい傾向にあります。そのため、全体の平均年収も管理職以上の年収(1,147.6万円)と遜色のない数字となっています。
また、管理職以上の平均年収で見ると1,000万円以上となっているのは、経営・事業企画のほか、内部統制・監査、金融、総務・広報、IT、人事・労務、法務・知財の7つの職種です。
このうち、金融、法務・知財は、管理職以上の平均年収が全体の1.5倍以上になっています。ディールの最終ステップに関わる金融や法務・知財の管理職については、きわめて高い専門性が求められると同時に、高い報酬が提示される傾向が明確に示されている状況です。
不動産業界において、専門的な知識を保有する優秀な人材の採用と育成は喫緊の課題となっているほか、各企業はIT投資による経営の効率化を進めている状況です。この点から、人事・労務、ITの専門知識を保有する責任者のニーズは高く、年収1,000万円以上の好条件を提示するケースが増加しています。
そのほか、内部統制・監査は、全体の平均年収も986.0万円と1,000万円に肉薄しており、管理職の平均(1,013.7万円)とも大きな差は生じていません。これは、内部統制・監査の業務は極めて高い専門性が求められているため、管理職以下のポジションであっても高い年収水準で採用されるケースが多いためです。
不動産業界の場合は、経営企画や金融、法務など、会社の意思決定に深くかかわる部門のマネジメント層へのステップが年収アップへの確実な歩みになるといえるでしょう。
また、JACの不動産業界専門チームによると、近年は開発・アセットマネジメント・不動産ファンド領域を中心に、マネジメント経験をもつ人材への需要が高まっています。事業規模の拡大や投資案件の高度化を背景に、事業推進と組織マネジメントの双方を担える人材に対して、高い年収を提示する企業も見られます。
不動産業界への転職で年収1,000万円以上を実現した方の事例
最後に、JACの転職支援サービスを利用して不動産業界で年収1,000万円以上を実現した方の事例を2つ紹介します。
設備設計の専門性を武器に総合デベロッパーへ転職し年収200万円アップ
Aさん(40代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | ゼネコン | 設備設計 | 1,300万円 |
| 転職後 | 総合デベロッパー | 設備施工 | 1,500万円 |
Aさんは、大手ゼネコンにて大規模な複合施設や生産拠点など、多様なアセットの設備設計や施工管理・工事監理に長く携わってきた技術者です。一級建築士をはじめとする高度な国家資格を複数保有し、海外プロジェクトの主導経験も有しています。
40代を迎え、「これまでの技術的知見を活かし、発注者の立場からプロジェクト全体をコントロールしたい」と考え転職を決意されました。
JACでは、Aさんの「基本設計から施工まで一貫して統括できる技術力」と「多様なアセットの開発実績」に着目。将来の建設技術部門責任者候補として、総合デベロッパーの技術エキスパート職を提案しました。
高度な専門性に加え、ビジネス視点を持って技術陣を牽引できるマネジメント力が高く評価され、年収1,500万円での採用に至りました。企画・開発職だけでなく、高度な技術職も年収1,000万円以上を狙えることを示す実例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
行政での都市開発経験を評価され総合不動産企業へ転職、年収200万円アップ
Bさん(40代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | 官公庁 | 設計業務 | 1,000万円 |
| 転職後 | 総合不動産企業 | 不動産開発 | 1,200万円 |
Bさんは、公務員として長年、都市計画道路の整備や大規模再開発事業の立ち上げ、協議・政策立案などに携わってきたプロフェッショナルです。関係機関や民間事業者との複雑な利害調整を主導してきた実績を持ちます。
行政側の経験を踏まえ、「民間の立場から、よりダイレクトに街づくりや大型開発に携わりたい」との思いから転職を模索されました。
JACでは、行政の立場から大規模開発を推進してきた知見と、組織を統括してきたマネジメント力に着目。総合不動産企業の都市開発部門マネジメント職を提案しました。
大型案件における行政協議や利害関係者調整、許認可申請をスムーズに完遂できる即戦力性が高く評価され、年収1,200万円の提示を受け入社が決定しました。官公庁での実績や実務ノウハウが民間企業で高く評価された好例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
不動産業界への転職で年収1,000万円を目指すなら、JACリクルートメント
不動産業界は、年収1,000万円を実現できる業界です。年齢だけで年収1,000万円に到達することはできないものの、経営・事業企画といった経営に近いポジションのほか、ITや人事、法務、技術系などの幅広い職種において高年収が期待できます。ただし、年収1,000万円以上の求人では、各領域における高い専門性やマネジメント経験などが求められます。
JACには、不動産業界特有の採用傾向や業界動向を把握しているコンサルタントが在籍しています。年収条件だけではなく、将来のキャリア設計も踏まえたうえで、理想のキャリアの実現に近づくポジションの提案を行っています。
これまでの経験と実績を活かし、不動産業界でさらなるステップアップと年収アップを目指したい方は、ぜひJACにご相談ください。

