軸ずらし転職とは、これまでの経験を活かし、業界か職種の片方を変えることで、年収アップや役割の広がりを目指す転職の考え方です。
今の職種で得た実績を別の業界で発揮したい方や、業界知識を強みに企画・コンサルタントなどへ職種を変えたい方にとって、経験をゼロから積み直さずに新しい領域へ進む選択肢となります。
本記事では、軸ずらし転職の基本パターンや年代別の割合・年収変動、具体例、失敗を避ける注意点を、JACリクルートメント(以下、JAC)が独自データを交えて詳しく解説します。
軸ずらし転職とは、業界か職種の片方を変えるキャリア戦略
軸ずらし転職とは、経歴を「業界」と「職種」の2軸で捉え、どちらか一方はそのままに、もう一方だけを変える転職の考え方です。
軸ずらし転職は、年収や勤務地など転職で重視する条件を指す「転職活動の軸」とは意味が異なります。次の表は、業界と職種の組み合わせで転職のパターンを示したものです。
| 業界を変えない | 業界を変える | |
|---|---|---|
| 職種を変えない | 同じ業界・同じ職種への転職 | 軸ずらし転職(職種軸を残す) |
| 職種を変える | 軸ずらし転職(業界軸を残す) | 業界と職種を同時に変える転職 |
それぞれのパターンで評価されやすい経験と、想定されるリスクを解説します。
- 職種を変えずに業界をずらすと経験を直接活かしやすい
- 業界を変えずに職種をずらすと業界知識を強みにできる
- 業界と職種を同時に変えると、直接活かせる経験が限られやすい
職種を変えずに業界をずらすと経験を直接活かしやすい
職種を変えずに業界だけを移る転職では、これまでの職務経験を即戦力として示しやすくなります。
対象になるのは営業や経理、人事、ITエンジニアなどの職種で、成長を続ける業界や収益性の高い業界へ移るケースが代表的です。
転職先でも再現できる成果を示すことが重要です。営業なら新規開拓や大型案件の受注、人事なら採用計画の立案から目標人数の採用までを担った実績が挙げられます。
一方で、商習慣や商材の知識は業界ごとに異なります。同じ法人営業でも、顧客側の決裁者や検討にかかる期間は業界によって変わります。そのため、入社後に成果が出るまで時間がかかる場合もあるでしょう。
応募前に、移りたい業界の商流と顧客層を調べておきましょう。
業界を変えずに職種をずらすと業界知識を強みにできる
業界を変えずに職種だけを変える転職では、業界構造や顧客課題への理解が新しい職種でも強みになります。
業界の商流や顧客が抱える課題、規制などの知識はそのまま活かし、担当する職種を変える形です。企画やコンサルタント、プロジェクトマネージャーなどへ移るケースが多く見られます。
新しい職種での経験年数が短くても、業界を知る方ならではの判断力は強みになります。関係部署を巻き込んで業界の課題を解決した経験があれば、新しい職種でも活かせる経験として示せます。
ただし新しい職種のスキルは、入社後に習得する必要があります。そのため、役職や年収が一時的に下がる可能性もあります。応募先が業界知識と職種スキルのどちらを重く見ているのか、面接で確かめてみてください。
業界と職種を同時に変えると、直接活かせる経験が限られやすい
業界と職種を同時に変えると、応募先で即戦力として示せる経験は限られます。
両方の軸を変える場合、前職の業界知識も職種の経験も応募先の仕事と重なりにくくなります。そのため、これまでの実績だけでなく、新しい環境でも成長できることを示す必要があります。
評価されやすいのは、業界や職種を問わず通用する経験です。課題の設定から成果を出すまでを自ら主導した経験や、異なる部門をまとめてプロジェクトを進めた経験が当てはまります。
年収や役職は、前職より低い水準から始まる可能性もあります。年収が下がる場合も想定して受け入れられる下限を決めておくと、条件の提示を受けたときに迷わず判断できます。
【年代別】実際に軸ずらし転職をした人の割合・年収変動
JACの転職実績のうち、前職と転職後の業界・職種を判定できる転職成功者を集計したところ、業界か職種の片方だけを変える軸ずらし転職をした方は38.2%でした。
次の表は、前職と転職後の業界・職種を比べ、転職のパターンを4つに分けた集計です。表の「職種軸を残した」は業界だけを、「業界軸を残した」は職種だけを変えた転職です。
| 割合 | 年収アップした人の割合 | 年収アップした人の平均年収アップ額 | |
|---|---|---|---|
| 職種軸を残した | 29.1% | 59.0% | 116.2万円 |
| 業界軸を残した | 9.1% | 57.4% | 133.7万円 |
| 両方を残した | 48.7% | 59.7% | 126.1万円 |
| 両方を変えた | 13.1% | 59.4% | 134.1万円 |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年10月〜2026年9月)
※決定業種・決定職種・経験業種・経験職種のいずれかが空欄の成約は集計から除外
軸ずらし転職では、職種軸を残した転職が29.1%で、業界軸を残した転職の9.1%より多くなっています。職種で積んだ実績は、業界が変わっても応募先に説明しやすいためと考えられます。
年収アップした人の割合は、4つのパターンとも6割前後でほぼ同じ水準です。
一方で、年収アップした人の平均年収アップ額は、業界軸を残した方と両方を変えた方が130万円台です。いずれも職種軸を残した方(116.2万円)を上回りました。職種が変わる転職では役割や報酬体系そのものが変わるため、年収の上がり幅も大きくなるとみられます。
20〜50代のどの年代でも、軸ずらし転職をした人の割合は4割弱です。年代で差が出るのは、両方を残した方と両方を変えた方の割合と、年収アップした人の割合です。
20代で軸ずらし転職をした人は38.0%
20代は軸ずらし転職をした人が38.0%を占め、両方を変えた方の割合も2割を超えます。
| 割合 | 年収アップした人の割合 | 年収アップした人の平均年収アップ額 | 年収アップした人の年収アップ額 中央値(万円) | |
|---|---|---|---|---|
| 職種軸を残した | 29.4% | 69.3% | 104.2万円 | 80.0万円 |
| 業界軸を残した | 8.6% | 72.1% | 122.7万円 | 92.0万円 |
| 両方を残した | 41.1% | 72.8% | 117.2万円 | 95.0万円 |
| 両方を変えた | 20.9% | 65.3% | 115.1万円 | 100.0万円 |
| 20代全体 | - | 70.1% | 113.5万円 | 92.0万円 |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年10月〜2026年9月)
両方を変えた方の割合は、全年代を合わせた全体の13.1%を大きく上回り、4つの年代で最も高い水準です。20代は経験年数が浅い分、募集企業が入社後の伸びしろを見て判断する場面が多いためでしょう。
年収アップした人の割合も70.1%と4つの年代で最も高く、どのパターンでも6割を超えました。20代は、業界や職種を変えても年収面で不利になりにくい年代といえます。
年収アップした人の平均年収アップ額は113.5万円で、30〜50代(125.7〜129.4万円)より低めです。もとの年収水準が30代以降より低いことが、年収アップ額の差に表れていると考えられます。
30代で軸ずらし転職をした人は38.7%
30代は軸ずらし転職をした人が38.7%で、職種軸を残した方の割合(30.0%)が4つの年代で最も高くなっています。
| 割合 | 年収アップした人の割合 | 年収アップした人の平均年収アップ額 | 年収アップした人の年収アップ額 中央値(万円) | |
|---|---|---|---|---|
| 職種軸を残した | 30.0% | 64.5% | 120.9万円 | 100.0万円 |
| 業界軸を残した | 8.7% | 61.9% | 131.6万円 | 104.0万円 |
| 両方を残した | 46.6% | 66.7% | 125.2万円 | 100.0万円 |
| 両方を変えた | 14.7% | 62.6% | 135.1万円 | 103.0万円 |
| 30代全体 | - | 65.0% | 125.8万円 | 100.0万円 |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年10月〜2026年9月)
30代は職種での実績が積み上がり、その実績を別の業界でも示せる時期です。職種を変えずに成長性や収益性の高い業界へ移る転職が、選ばれやすいと考えられます。
年収アップした人の割合は65.0%で、4つの年代では20代(70.1%)に次ぐ水準です。
両方を変えた方の割合は14.7%で、20代(20.9%)より低くなりました。ただ、両方を変えた方の平均年収アップ額は135.1万円で、30代の4つのパターンで最も高い額です。業界と職種を同時に変えても、年収面で高い評価を得た方がいることがわかります。
40代で軸ずらし転職をした人は38.3%
40代は軸ずらし転職をした人が38.3%で、両方を残した方の割合が半数を超えます。
| 割合 | 年収アップした人の割合 | 年収アップした人の平均年収アップ額 | 年収アップした人の年収アップ額 中央値(万円) | |
|---|---|---|---|---|
| 職種軸を残した | 29.3% | 57.4% | 112.2万円 | 90.0万円 |
| 業界軸を残した | 9.0% | 58.3% | 123.2万円 | 89.0万円 |
| 両方を残した | 51.1% | 59.2% | 128.1万円 | 100.0万円 |
| 両方を変えた | 10.6% | 61.4% | 151.5万円 | 113.0万円 |
| 40代全体 | - | 58.8% | 125.7万円 | 100.0万円 |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年10月〜2026年9月)
両方を変えた方の割合は10.6%で、20代(20.9%)・30代(14.7%)より低くなりました。年代が上がるほど、これまでの経験をそのまま示せる転職を選ぶ方が多くなることがわかります。
それでも両方を変えた方は、年収アップした人の割合(61.4%)と平均年収アップ額(151.5万円)のいずれも、40代の4つのパターンで最も高い値でした。年収アップ額の中央値も113万円と、4つのパターンで最も高い値です。
40代で業界と職種を同時に変える場合は、組織運営など、業界を問わず活かせる経験が強みになると考えられます。
50代で軸ずらし転職をした人は37.3%
50代は軸ずらし転職をした人が37.3%で、年収アップした人の割合はどのパターンでも5割を下回ります。
| 割合 | 年収アップした人の割合 | 年収アップした人の平均年収アップ額 | 年収アップした人の年収アップ額 中央値(万円) | |
|---|---|---|---|---|
| 職種軸を残した | 27.5% | 45.2% | 115.2万円 | 70.0万円 |
| 業界軸を残した | 9.8% | 44.1% | 172.4万円 | 106.0万円 |
| 両方を残した | 54.0% | 44.8% | 128.5万円 | 98.0万円 |
| 両方を変えた | 8.7% | 39.9% | 132.2万円 | 101.0万円 |
| 50代全体 | - | 44.4% | 129.4万円 | 93.5万円 |
※JACの転職実績データをもとに作成(2025年10月〜2026年9月)
両方を残した方の割合(54.0%)は、4つの年代で最も高くなりました。反対に、両方を変えた方の割合(8.7%)は最も低い水準です。これまでと同じ業界・職種のまま転職先を選ぶ方が多いことがわかります。
50代では年収アップした人の割合が44.4%にとどまる一方、年収が上がった方の平均アップ額は129.4万円でした。年収アップの有無だけでなく、役割や条件全体を見て転職先を判断することが重要です。
業界軸を残した方は、平均年収アップ額が172.4万円に達しました。ただし年収アップ額の中央値が106万円のため、一部の大幅なアップが平均を押し上げていると考えられます。
軸ずらし転職で得られる3つのメリット
軸ずらし転職の利点は、これまでの経験を活かしたまま、報酬水準や役割の異なる市場へ移れる点です。
軸ずらし転職は、年収アップを保証する手法ではありません。ただ、業界か職種のどちらかが前職と同じであれば、これまでの実績を示しながら新しい環境へ移れます。主なメリットは次の3つです。
- 経験を活かしながら年収アップを目指しやすい
- 未経験の領域でも即戦力としての根拠を示しやすい
- 業界知識と職種スキルの掛け合わせで市場価値を高めやすい
経験を活かしながら年収アップを目指しやすい
同じスキルでも、どの業界のどの企業で使うかによって年収の評価は変わります。
提示される年収は、職種や業界ごとの報酬水準と企業の収益構造にも左右されます。利益率の高い業界や事業が伸びている企業ほど、同じ職種にも高い報酬を払う余力があります。任される役職や責任範囲の広さも、年収を押し上げる要素です。
このメリットが成り立つのは、これまでの経験を応募先でそのまま使える場合です。職種を変えないなら同じ職種の求人、業界を変えないなら業界知識が欠かせないポジションが応募先の候補になります。
応募前に、同じ職種の求人を複数の業界で並べ、提示年収の幅と役職を比べてみてください。自分がどの業界で高い評価を受けやすいのか、相場から見当をつけられます。
未経験の領域でも即戦力としての根拠を示しやすい
これまでと同じ業界や職種での実績を数字で示せば、新しい領域でも同じように成果を出せることが募集企業に伝わります。
未経験の領域へ移る方の採用で企業が慎重になるのは、入社後の活躍を見込める実績が少ないためです。業界か職種のどちらかが変わらなければ、その分野で上げた実績を示せます。
数字で示せる実績には、営業なら担当領域の売り上げ規模と目標の達成率、経理なら決算業務を短縮した日数などがあります。業界を変えない場合は、担当した顧客の数や対応した規制の範囲を示せます。
職務経歴書を見直し、これまでと同じ業界や職種での実績に、数字が入っているか確かめておきましょう。採用担当者は、数字のない実績でも期間や規模が書かれていれば成果の大きさを読み取れます。
業界知識と職種スキルの掛け合わせで市場価値を高めやすい
業界知識と職種スキルの組み合わせが希少であるほど、特定の課題を解決できる専門家として選ばれやすくなります。
業界知識か職種スキルの片方をもつ方は多くても、両方を備えた方は限られます。例えば医薬品業界の規制を理解したITエンジニアや、生産現場の原価構造を知る経理の専門家は、業界特有の課題に入社直後から取り組めます。
希少性が年収や役割に反映されるのは、その組み合わせを必要とする企業がある場合です。業界のDXや規制対応など、両方の知見がなければ進まない課題を抱えた企業が主な応募先になります。
自分の業界知識と職種スキルを書き出し、その組み合わせを求める求人を探してみてください。
高年収層が検討しやすい軸ずらし転職の具体例
高年収層の軸ずらし転職では、成果を上げてきた業界か職種のどちらかを変えずに、報酬水準の高い領域や役割の広いポジションへ移ることが基本です。
ここで紹介するのはいずれも仮の事例で、評価される経験と入社後に補う知識を中心に解説します。
- 製造業の法人営業からIT・SaaS業界の法人営業へ移る
- ITエンジニアからITコンサルタント・プロジェクトマネージャーへ移る
- 製造業の技術職から事業企画・プロダクトマネージャーへ移る
- 金融業界の法人営業から事業開発・リスク管理へ移る
- 人事職のまま事業会社からコンサルティング業界へ移る
製造業の法人営業からIT・SaaS業界の法人営業へ移る
製造業の法人営業で培った顧客理解と提案力は、IT・SaaS業界の法人営業でもそのまま使えます。
例えば産業機器メーカーで大手製造業を担当してきた方なら、顧客の業務課題を聞き出す力が評価されます。複数の部署にまたがる提案を設計した経験も強みです。年間目標に対する達成実績を示せば、新しい業界でも成果を出せることが伝わります。
入社後は、ARR(年間経常収益)や解約率などのサブスクリプションの指標や、IT商材の仕組みについての知識を補っていきましょう。
ITエンジニアからITコンサルタント・プロジェクトマネージャーへ移る
設計・開発で培った技術理解は、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャーとして顧客に提案するときにも役立ちます。
SIerで基幹システムの設計・開発を担ってきた方の場合、評価の分かれ目は、顧客との折衝経験と経営課題への理解です。システム導入の目的を売り上げやコストと結び付けて説明した経験があれば、選考で強みとして伝わります。
入社後は、プロジェクトの予算と進捗の管理や、立場の異なる関係者の調整の進め方を身に付けていくことになります。
製造業の技術職から事業企画・プロダクトマネージャーへ移る
製品や技術、サプライチェーンへの理解は、事業企画やプロダクトマネージャーとして事業の判断を下す際の強みになります。
自動車部品メーカーの開発技術者であれば、技術の知見に加えて予算や収益、組織横断の実績が問われます。開発予算の管理や原価低減の成果、他部門と連携して製品を市場に出した経験は、事業全体に関わった実績として示せます。
入社後は、市場分析や事業計画の立て方、損益計算書の読み方など経営に近い知識を学んでおくと、事業企画の議論に早くから加われます。
金融業界の法人営業から事業開発・リスク管理へ移る
金融商品の知識や規制への理解、法人顧客との関係構築の経験は、事業開発やリスク管理へ移ったあとも活かせます。
銀行の法人営業であれば、融資や決済に関する商品知識が、事業開発では提携先との交渉に、リスク管理では与信判断に役立ちます。
ただし求められる専門知識は職種で異なります。事業開発では事業計画の策定や提携の条件交渉、リスク管理では信用リスクや市場リスクの計測手法が必要です。リスク管理を目指す場合は、FRMや証券アナリストの資格を取得しておくと、専門知識を客観的に示せます。
人事職のまま事業会社からコンサルティング業界へ移る
事業会社の人事として組織課題を解決してきた経験があれば、人事・組織コンサルティングでもクライアントの課題を当事者の目線で理解できます。
事業会社で採用や社員育成、制度設計を担ってきた方の場合、選考で強みになるのは制度の改定を企画から運用まで担った経験です。離職率の改善など組織の変化につなげた成果があれば、選考での説得力が増します。
コンサルティングファームでは、クライアントの合意を得る提案力と、プロジェクト単位で成果を出す経験が求められます。社内で部門をまたぐプロジェクトを率いた経験があれば、職務経歴書で具体的に示しておきましょう。
軸ずらし転職で失敗を避けるための注意点
軸ずらし転職で失敗を避けるには、年収や職種名などの見えやすい条件と、その裏にある実態を照らし合わせることが基本です。
軸ずらし転職は業界や職種が変わる分、入社前に想定していた仕事と入社後の仕事にずれが生じやすくなります。注意したい点は次の4つです。
- 年収の高さだけで業界を選ばず事業と報酬の持続性を確認する
- ポータブルスキルを応募先の言葉に置き換えて伝える
- 求人票の職種名に加え、実際の役割と権限を確かめる
- 両方の軸を変える場合は段階的なキャリアチェンジも検討する
年収の高さだけで業界を選ばず事業と報酬の持続性を確認する
業界を選ぶ際は、提示年収の高さに加えて、その年収が支払われている理由を確かめましょう。
高い年収の背景には、事業の成長に向けた投資や成果連動の報酬、担い手の不足、長時間労働などがあります。年収は、成長投資によるものなら水準が続く見込みがあり、成果連動なら業績次第で大きく変わります。
年収の背景を確かめずに入社すると、翌年以降に年収が下がったり、働き方が想定と合わなかったりするおそれがあります。
選考前に企業の決算資料で売り上げと利益の推移を見れば、事業の伸びを把握できます。面接では、固定給と賞与の比率や、昨年度の賞与の支給実績、部署の平均的な残業時間を尋ねてみてください。
ポータブルスキルを応募先の言葉に置き換えて伝える
業界や職種をまたいで通用するスキルは、応募先の採用担当者が理解できる言葉に置き換えて伝えることが大切です。
業界や職種が変わる軸ずらし転職では、前職の専門用語や社内独自の役職名が応募先で通じにくくなります。その結果、強みになるはずの経験が採用担当者に見落とされ、実力より低いポジションでの採用になるおそれもあります。
職務経歴書や面接では、どのような課題に対して何を行い、どんな成果を出したのかを順に説明しましょう。成果を出せた条件として体制や期間、自分の権限も添えれば、採用担当者は応募先でも同じ成果を再現できる見通しを立てられます。
求人票の職種名に加え、実際の役割と権限を確かめる
職種名が同じポジションへ移る場合でも、担当する顧客や責任の範囲は企業によって大きく異なります。
例えば同じ事業企画でも、全社の中期経営計画を担う企業もあれば、1つの事業の予算管理が中心の企業もあります。担当顧客や売り上げ責任、チーム規模、決裁範囲は、求人票だけでは読み取りにくい項目です。
職種名だけで判断して入社すると、想定より狭い裁量にとどまり、これまでの経験を活かせない状況も起こり得ます。
面接では求人票の記載と照らし合わせながら、予算の決裁権の所在や率いるチームの人数を確かめてみてください。
両方の軸を変える場合は段階的なキャリアチェンジも検討する
業界と職種の両方を変えたい場合は、片方ずつ順に変えていく方法も検討しましょう。
両方を一度に変えると応募先に示せる経験が限られ、目的の年収や役割に届くまで時間がかかる場合があります。
社内異動で目指す職種を先に経験しておけば、次の転職では職種を変えずに業界だけを移れます。副業やプロボノで目指す業界の仕事に関わる方法や、隣接する職種へ一度移る方法も選択肢です。
選考前には、目指す職種の求人で求められる経験を書き出し、今の会社や副業で積める経験と照らし合わせてみてください。
軸ずらし転職なら、JACリクルートメント
軸ずらし転職では、業界と職種のどちらを変え、どこへ移るかによって、評価される経験も年収の上がり方も変わります。
ただ、業界や企業ごとの評価の違いは、公開されている求人情報からは見えにくい部分です。自分の経験を高く評価する企業を一人で探すには、多くの時間がかかります。
JACでは、業界や職種に精通したコンサルタントが募集企業と転職希望者の双方を担当しています。企業の事業戦略やポジションに求める役割も直接伺っています。そのため、これまでの経験のうち応募先で強みになる部分を見極めたうえで、キャリアをご提案できます。
これまでの経験を活かしながら業界や職種を変えたい方は、ぜひJACにご相談ください。


