43歳で転職を考える際、「これまでの経験を次の環境でどう活かせるか」「専門性を深めるのか、マネジメントへ役割を広げるのか」「異業種や新たな職種へ挑戦できるのか」と迷う方もいるでしょう。JACの実績では、43歳女性にも管理職・メンバークラスの双方で転職実績があり、これまでの専門性やポータブルスキルを活かしてキャリアを広げた事例もあります。
本記事では、JACリクルートメント(以下、JAC)の実績データをもとに、43歳女性の転職状況や転職後の年収・職位、転職先の業種・職種を解説します。異業種・未経験職種への転職を検討する際の考え方や、具体的な転職事例も紹介します。
43歳女性の転職は厳しい?
まずは、厚生労働省の調査とJACの転職支援実績をもとに43歳女性の転職事情を分析していきます。
- 43歳の女性で転職する人は十分存在する
- 43歳女性の20.6%が初めての転職
43歳の女性で転職する人は十分存在する
厚生労働省のデータを見ると40代前半女性の転職の様子を確認できます。

出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概況」 転職入職者の状況1頁、図4-1 性、年齢階級別転職入職率(令和7(2025)年)
厚生労働省の令和7年雇用動向調査によると、43歳を含む40~44歳女性の転職入職率は10.5%です。この数値は40~44歳という年齢階級全体の割合であり、43歳単独の転職成功率を示すものではありません。同年代の男性の7.3%を上回っており、40代前半の女性にも転職して新たな職場へ入る人が一定数いることが分かります。
【JACを利用して転職された40代女性の割合】
| 年齢 | 割合 |
| 40歳 | 11.3% |
| 41歳 | 11.1% |
| 42歳 | 11.4% |
| 43歳 | 10.1% |
| 44歳 | 10.1% |
| 45歳 | 11.0% |
| 46歳 | 10.5% |
| 47歳 | 8.7% |
| 48歳 | 8.2% |
| 49歳 | 7.6% |
※JACの転職実績データをもとに作成 ※データ収集期間:2024年1月~2026年6月
JACの転職支援サービスを利用した40代女性のうち、43歳は全体の10.1%を占めています。40歳から42歳と比較するとわずかに低い水準にはなるものの、厚生労働省の雇用動向調査結果と同様、転職に踏み切る女性が少なくないことを示しています。
43歳女性の20.6%が初めての転職
43歳女性のこれまでの転職回数を調査したところ、最多の割合を占めたのは0回(20.6%)です。約5人に1人にあたる20.6%の人は転職経験がなく、43歳で初めて転職したことになります。
【JACを利用して転職された43歳女性の転職回数】
| 転職回数 | 割合 |
| 0回 | 19.7% |
| 1回目 | 17.2% |
| 2回目 | 16.7% |
| 3回目 | 17.7% |
| 4回目 | 8.4% |
| 5回目 | 7.9% |
| 6回目 | 7.9% |
| 7回目 | 2.5% |
| 8回目 | 1.5% |
| 9回目 | 0.5% |
※JACの転職実績データをもとに作成 ※データ収集期間:2024年1月~2026年6月
過去の転職回数は0回が19.7%、1回が17.2%、2回が16.7%、3回が17.7%と続き、転職回数が3回までの方が約7割を占めます。転職経験の有無で分けた場合、転職を経験していない人は少数派となりますが、一社で長く勤めた経験は、継続性やその企業・業務で蓄積した専門性を示す材料になり得ます。
一方で、4回以上の転職を経験されている方も一定数存在しています。転職回数だけで可能性を判断せず、それぞれの転職で得た経験や、培ってきた専門性を整理して伝えることが重要です。
43歳女性の転職活動の実態
特に転職経験のない方の場合、43歳での転職に対する不安は小さくないでしょう。しかし、JACの実績データには、転職市場において43歳がこれまで築いてきたキャリアやスキルが高く評価されている現状が示されています。
本章では、転職後の年収水準や職位、選ばれている業種・職種などを具体的な数字を交えて解説します。
- 43歳女性の転職後の平均想定年収は808.7万円
- 43歳女性の転職で年収アップした方の割合は62.6%、平均で約113.7万円アップ
- 43歳女性で管理職以上へ転職した方の割合は27.1%
- 43歳女性の転職先業種は製造業が最多
- 43歳女性の転職先職種は営業が最多
43歳女性の転職後の平均想定年収は808.7万円
JACの実績データにおける、43歳女性の転職後の平均想定年収は808.7万円です。
下表は43歳女性の年収帯別の割合を示したものです。
【43歳女性の転職後の年収帯別割合】
| 年収帯 | 割合 |
| 500万円未満 | 7.4% |
| 500万円台 | 12.8% |
| 600万円台 | 22.2% |
| 700万円台 | 12.3% |
| 800万円台 | 13.3% |
| 900万円台 | 9.9% |
| 1,000万円以上 | 22.2% |
※JACの転職実績データをもとに作成 (データ収集期間:2024年1月~2026年6月)
JACの実績データでは、43歳女性の転職後の平均想定年収は808.7万円です。ただし、年収帯別に見ると500万円未満から1,000万円以上まで幅広く分布しています。
年収の水準は、転職先で担う役割や求められる専門性などによって異なります。43歳の転職では、管理職だけが選択肢ではありません。これまで培った専門性を活かし、メンバークラスやスペシャリストとして転職するケースもあります。
転職後の年収は、職種や職位、専門性、担う役割などによって異なります。希望年収を検討する際は、平均額だけでなく、自身の経験に近い求人の年収帯や責任範囲を確認しましょう。
43歳女性の転職で年収アップした方の割合は62.6%、平均で約113.7万円アップ
JACの実績データによると、転職後に年収がアップした人の割合は半数を超える62.6%となっています。
【43歳女性の転職後の年収変動割合】
| 年収変動 | 割合 |
| 変動なし | 4.9% |
| 1〜100万円未満アップ | 36.9% |
| 100~200万円未満アップ | 12.3% |
| 200万円以上アップ | 13.3% |
| 年収ダウン | 32.5% |
※JACの転職実績データをもとに作成 (データ収集期間:2024年1月~2026年6月)
全体の62.6%が転職後に年収アップしており、上昇額の平均は113.7万円です。また、43歳女性全体の25.6%は、100万円以上の年収増となっています。こうした結果から、転職が収入面でのキャリアアップにつながるケースもあることが分かります。
一方、転職後に年収が下がった人も32.5%を占めています。転職先を選ぶ際は、年収だけでなく、仕事内容や勤務条件、今後のキャリアなどを含め、自身が何を優先するのか整理しておくことが大切です。
43歳女性で管理職以上へ転職した方の割合は27.1%
JACの転職支援サービスを利用して転職された43歳女性のうち、管理職として転職した方の割合は27.1%です。
【43歳女性の転職後の職位分布】
| 職位 | 割合 |
| メンバークラス(課長未満) | 72.9% |
| 管理職(課長以上) | 27.1% |
※JACの転職実績データをもとに作成 (データ収集期間:2024年1月~2026年6月)
JACの実績では、43歳女性の27.1%が課長以上の管理職へ転職する一方、72.9%はメンバークラスで転職しています。管理職を目指すのか、専門性を軸に経験を広げるのかによって、検討するポジションや選考で伝えるべき実績は異なります。現在の役職だけで判断せず、次の職場で担いたい役割を整理して求人を比較することが大切です。
43歳女性の転職先業種は製造業が最多
43歳女性の転職先として最も大きな割合を占めた業種は、製造業です。業種ごとの割合は、下表のとおりです。
【43歳女性の転職先業種別の割合】
| 業種 | 割合 |
| 製造業 | 26.0% |
| メディカル・バイオ | 20.5% |
| IT・通信 | 9.5% |
| 金融 | 8.0% |
| 消費財 | 8.0% |
| 建設・不動産 | 6.0% |
| コンサルティング・シンクタンク・事務所 | 4.5% |
| サービス | 4.5% |
| WEB | 4.0% |
| 商社 | 3.0% |
| 流通 | 3.0% |
| マスコミ | 1.5% |
| 医療・介護・福祉 | 1.0% |
| その他 | 0.5% |
※JACの転職実績データをもとに作成 (データ収集期間:2024年1月~2026年6月)
転職先の業種別割合を見ると、最も多かったのは製造業の26.0%です。また、2位には全体の20.5%を占めるメディカル・バイオがランクインしました。製造業とメディカル・バイオを合わせた割合は46.5%にも達し、43歳女性の約半数が上位2業種に集中しています。
製造業とメディカル・バイオで46.5%を占める一方、IT・通信、金融、消費財、建設・不動産などにも転職実績があります。ただし、この構成比は業種ごとの転職しやすさを示すものではありません。自身の経験から検討できる業種の幅を考える際の参考情報として活用しましょう。
43歳女性の転職先職種は営業が最多
43歳女性の転職先職種として最も多いのは営業です。職種別の割合を以下の表にまとめました。
【43歳女性の転職先職種別の割合】
| 職種 | 割合 |
| 営業 | 14.8% |
| メディカル・バイオ | 10.8% |
| 人事・労務 | 8.9% |
| 技術系 | 8.9% |
| IT | 7.9% |
| 経理・財務 | 7.4% |
| 購買・物流・生産管理 | 6.9% |
| 経営・事業企画 | 6.4% |
| マーケティング・商品開発 | 5.4% |
| 金融 | 4.9% |
| 総務・広報 | 3.4% |
| 法務・知財 | 3.0% |
| 内部統制・監査 | 3.0% |
| 秘書・アシスタント・事務・顧客対応 | 2.5% |
| 建築系 | 2.0% |
| WEB・アプリ・ゲーム | 1.5% |
| コンサルティング・アドバイザリー | 1.5% |
| 医療・介護・福祉 | 1.0% |
※JACの転職実績データをもとに作成 (データ収集期間:2024年1月~2026年6月)
職種では、営業が最多の14.8%を占めています。顧客の潜在ニーズを引き出すヒアリング力や、商品・サービスの魅力を論理的に伝える提案力は、営業経験を通じて培われるポータブルスキルです。異業種を検討する場合も、こうしたスキルを応募先の営業活動でどのように活かせるか、具体的な実績とともに整理しておくとよいでしょう。
営業が14.8%で最多ですが、メディカル・バイオ、人事・労務、技術系、IT、経理・財務などにも転職先が分散しています。この表だけでは、各職種への転職のしやすさや未経験転職の割合までは分かりません。職種別の構成比は、現在の職種以外に検討できる選択肢を考える際の参考にするとよいでしょう。
43歳女性が転職で意識すべきポイント
ハイクラス転職を目指す43歳女性が転職を成功させ、新たな環境で飛躍するためには、これまでに培った実務経験のアピールだけでは不十分な可能性があります。
43歳での転職では、これまでの実務経験に加え、周囲を巻き込んだ経験や新しい組織への適応力を具体的なエピソードで伝えられるよう準備することが大切です。
- プレーヤーからリーダー視点への切り替え
- 世代を超えて協調できる柔軟な対人能力の提示
- 女性の活躍を推進する企業の選定
プレーヤーからリーダー視点への切り替え
これまで後輩の育成やチーム内の知識共有、部門間の調整、プロジェクト推進などに携わった経験がある場合は、個人としての成果だけでなく、周囲や組織の成果にどう貢献したかも整理しておきましょう。管理職を目指す場合はチーム運営や人材育成の実績を、専門職を目指す場合は専門知識を共有し、業務の質や再現性を高めた経験を示すと、次の職場で担える役割を伝えやすくなります。
また、マネジメントを目指す場合だけでなく、スペシャリストとしてのステップアップを目指す場合でも、後輩の育成や知識・ノウハウの共有など、所属組織全体の底上げに貢献する姿勢を示すことが必要です。
世代を超えて協調できる柔軟な対人能力の提示
転職先では、年齢や役職にかかわらず、異なる経験や考え方を持つ人と協働する場面があります。面接では、立場や専門分野の異なる関係者と合意形成した経験や、周囲の意見を取り入れて仕事の進め方を調整した経験を具体的に示すと、新しい環境でも協働できることを伝えやすくなります。
過去の成功例をそのまま持ち込むのではなく、新しい組織のルールや意思決定の仕組みを理解し、自身の経験を環境に合わせて活かす姿勢も大切です。
女性の活躍を推進する企業の選定
十分なキャリアを積んできた43歳女性がさらなるステップアップや長期的に安定して働くことを目指すうえでは、環境の選定が極めて重要な意味をもちます。
長期的なキャリア形成を考える際は、企業が掲げるダイバーシティ方針や制度の有無だけでなく、中途入社した女性がどのような役割を担い、どのようなキャリアを築いているかも確認しましょう。管理職を目指す場合は登用実績や選考基準を、専門職を目指す場合は専門性を高められる役割や評価制度を確認することが大切です。
また、柔軟な勤務制度については、制度の有無だけでなく、応募する部署やポジションでの利用状況も確認すると、希望する働き方との相性を判断しやすくなります。
43歳女性の未経験・異業種への転職成功事例
本章では、JACの転職支援サービスを利用し、これまで培った専門性やポータブルスキルを活かして、未経験の業界や新たな役割へキャリアを広げた43歳女性の事例を紹介します。43歳でのキャリアチェンジでは、経験をゼロから積み直すのではなく、これまでの強みを新しい領域へどう転用するかが重要なポイントです。
新卒採用領域の専門性を転用し、企業側の採用支援へキャリアを拡大
Aさん(43歳/女性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | 人材サービス企業 | 営業マネージャー | 850万円 |
| 転職後 | HRテック企業 | HRテック営業 | 900万円 |
Aさんは、人材サービス企業で新卒採用領域の営業として経験を積み、営業戦略の立案やプロセス設計、チームマネジメントなど幅広い役割を担ってきました。今後はこれまでの経験を活かしながら、業界やマネジメントの幅を広げ、さらなるキャリアアップを目指したいと考え、JACへ相談されました。
JACでは、Aさんの経験を単なる営業経験としてではなく、新卒採用領域への深い理解、営業活動を仕組み化する力、顧客や組織の課題を捉える提案力、メンバーを育成するマネジメント力として整理。これらの強みを企業の採用支援にも転用できると考え、新卒採用を支援するHRテック企業の営業ポジションをご提案しました。
その結果、未経験だったHRテック領域への転職を実現し、年収も850万円から900万円へ上昇。新卒採用領域で培った専門性と営業・マネジメント経験をJACが異なる角度から捉え直し、学生側への支援経験を企業側の採用支援へとつなげることで、キャリアの幅を広げた事例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
約20年の多様な経験を掛け合わせ、DX推進領域でキャリアアップ
Bさん(43歳/女性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | ITコンサルティング企業 | 経営企画 | 700万円 |
| 転職後 | 自動車部品メーカー | DX推進 | 1,100万円 |
Bさんは、メーカーでの業務や人事を経験した後、IT関連企業へ転職し、デジタルツールの導入支援をはじめ、顧客サポートや研修、広報・マーケティングなど幅広い業務に携わってきました。これまで培った経験を活かしながら、より自身の強みを発揮できる環境でキャリアアップしたいと考え、JACへ相談されました。
JACでは、Bさんのキャリアを直近の経営企画やIT領域の経験だけで捉えず、デジタルツールの導入・活用支援、社内外への教育・発信、人事領域の経験、さまざまな関係者を巻き込みながら施策を推進する力を横断的な強みとして整理。これまでの経験を複合的に活かせる選択肢として、大手メーカーでDX推進とデジタル人材育成に携わるポジションをご提案しました。
その結果、DX推進領域への転職を実現し、年収は700万円から1,100万円へ上昇。一見異なる領域で積み上げてきた約20年の経験をJACがつなぎ直し、デジタル活用と人材育成の両面で活かせるキャリアとして提示することで、大幅な年収アップとステップアップを実現した事例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
法務・コンプライアンスの専門性を武器に、未経験業界で部長候補へ
Cさん(43歳/女性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | 大手証券会社 | 法務・コンプライアンス | 1,300万円 |
| 転職後 | 金属メーカー | 法務(部長候補) | 1,500万円 |
Cさんは、金融業界で長年にわたり法務・コンプライアンス領域の専門性を培い、リスク管理や各種施策の企画・推進に加え、海外での業務やビジネスに近い領域も経験してきました。今後は、培ってきた専門性を活かしながら、より裁量の大きな環境でキャリアアップしたいと考え、JACへ相談されました。
JACでは、Cさんの強みを金融業界での法務経験だけに限定せず、法務・コンプライアンスの専門性に加え、幅広い関係者を調整しながら施策を推進してきた経験や、新しい領域にも対応してきた実践力として整理。これらは業界が変わっても活かせると考え、メーカーの法務部門を率いる部長候補のポジションをご提案しました。
その結果、未経験だった製造業への転職と、法務部門の部長候補としてのステップアップを実現。年収も1,300万円から1,500万円へ上昇しました。長年培った法務・コンプライアンスの専門性をJACが業界を越えて活かせる強みとして捉え直し、より大きな役割を担うポジションへつなげることで、キャリアと年収の双方を高めた事例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
43歳でハイクラス転職を成功させたい女性はぜひJACへご相談を
43歳でハイクラス転職を目指す際には、年収やポジションだけでなく、これまで培った専門性を活かせる役割や、入社後も中長期的にキャリアを築ける環境かを見極めることが重要です。
43歳の転職では、自身の経験がどの業界・職種で活かせるのか、応募先でどのような役割を期待されるのかを一人で判断しにくい場合もあります。JACでは、各業界・職種に詳しいコンサルタントが、これまでの経験や今後の希望を整理しながら、求人の提案や選考対策を行います。募集背景や入社後に期待される役割など、求人票だけでは把握しにくい情報も踏まえて転職活動を支援します。

