総務職の転職では、求人票に記載された仕事内容だけでなく、企業ごとの採用背景や期待役割を理解することが重要です。総務は株主総会運営、規程管理、ファシリティマネジメント、BCP・リスク管理などを担います。企業規模や事業フェーズによって、求められる役割は大きく異なります。
そのため、総務転職エージェントを選ぶ際は、総務領域への理解があるか、管理部門全体のキャリア支援実績があるか、非公開求人に対応できるかを確認することが大切です。
この記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)の転職支援実績をもとに、ハイクラス総務転職で評価されやすい経験や、年代別のエージェント活用法を解説します。
目次/Index
総務のハイクラス転職でJAC Recruitmentが選ばれる理由
総務職は企業活動を支える基盤機能として位置付けられており、企業によって求められる役割が大きく異なります。
例えば、上場企業では株主総会運営やガバナンス対応が重要になります。一方で成長企業では、総務DXの推進やバックオフィス体制の構築が期待されるケースもあります。
そのため、総務職の転職では単純な求人紹介だけではなく、「なぜそのポジションを募集しているのか」「企業が求める総務人材像は何か」を理解したうえで転職活動を進めることが重要です。
ここでは、ハイクラス総務の転職でJACが選ばれている理由を紹介します。
理由1:企業担当が直接支援し、総務職に求められる評価軸を踏まえた提案が可能
総務職は同じ職種名でも、企業規模や組織体制によって期待される役割が大きく異なります。
例えば、以下のように企業によって重点領域はさまざまです。
- 株主総会・取締役会運営
- 社内規程管理
- ファシリティマネジメント
- BCP・リスク管理
- ESG対応
- 管理部門横断プロジェクト
JACでは、企業担当と求職者担当を兼ねるコンサルタントが支援します。そのため、求人票だけでは分かりにくい採用背景や期待役割を踏まえた提案が可能です。
例えば、「どのような経営課題を解決したいのか」「総務部門に何が求められているのか」「将来的にどのような役割を期待されているのか」といった情報を共有します。こうした情報を踏まえて転職活動を進めることで、入社後のミスマッチを抑えやすくなります。
理由2:総務職のハイクラス転職実績が豊富
JACを利用して転職した総務職の年収帯別分布は以下の通りです。
| 年収帯 | 割合 |
|---|---|
| 300万円台 | 1.5% |
| 400万円台 | 3.8% |
| 500万円台 | 22.1% |
| 600万円台 | 26.7% |
| 700万円台 | 15.3% |
| 800万円台 | 11.5% |
| 900万円台 | 7.6% |
| 1,000万円台 | 3.1% |
| 1,100万円台 | 3.1% |
| 1,200万円台 | 2.3% |
| 1,300万円台 | 1.5% |
| 1,500万円台 | 0.8% |
| 1,600万円台 | 0.8% |
総務職の転職実績では、500万〜700万円台が64.1%を占めており、実務経験を積んだ中核人材の転職が多い傾向が見られます。
また、900万円以上の年収帯も19.2%を占めており、総務職でも管理職や専門性の高いポジションでは高年収を目指せる可能性があります。
総務職は、営業職や技術職と比べて年収が上がりにくいイメージを持たれることがあります。一方で、管理職や専門性の高いポジションでは、年収が1,000万円前後に到達するケースも見られます。
また、役職別の実績は以下の通りです。
| 役職 | 平均年収 | 割合 |
|---|---|---|
| 課長未満 | 638.7万円 | 64.9% |
| 課長以上 | 816.9万円 | 25.2% |
| 部長以上 | 1,107.4万円 | 9.9% |
課長未満の平均年収は638.7万円ですが、課長以上では816.9万円、部長以上では1,107.4万円となっています。
特に部長クラスになると、企業運営や経営基盤の強化に関わる機会が増えるため、年収レンジも大きく上昇する傾向があります。
総務職は専門職として経験を深めるだけでなく、管理職や管理部門責任者へキャリアを広げることで、より高い年収レンジを目指せる可能性があります。
理由3:高年収レンジの非公開求人を検討できる可能性がある
総務職のハイクラスポジションは、経営基盤や組織運営に関わる重要な役割を担うため、非公開で募集されるケースがあります。
業界や企業フェーズによっては、総務部門が企業変革や組織強化の中心的な役割を担います。その結果、高年収レンジの求人が見られる場合もあります。
| 業界 | ポジション | 年収レンジ |
|---|---|---|
| 機械・装置 | 総務・庶務・ファシリティ | 1,500~2,200万円 |
| 医療機器・用具 | 総務・庶務・ファシリティ | 1,200~2.000万円 |
| 不動産・住宅 | 総務・庶務・ファシリティ | 1,800~2,000万円 |
| 通信 | 総務・庶務・ファシリティ | 1,400~1,700万円 |
| 食品・飲料 | 総務・庶務・ファシリティ | 1,200~1,700万円 |
※JAC保有求人データ(2026年7月時点)より
これらのポジションでは、総務実務だけでなく、組織運営やリスク管理、ガバナンス強化への貢献が期待される場合があります。
また、事業拡大や上場準備、グループ経営体制の整備に関わる採用では、募集背景の性質上、非公開求人として扱われるケースがあります。
理由4:管理部門領域に特化したコンサルタントによる支援
総務職は、企業によって人事や法務、経営企画などと密接に連携しているケースがあります。
そのため転職活動では、現在の業務経験だけでなく、以下の点も整理したうえでキャリアを検討することが重要です。
- 人事との連携経験
- 法務との調整経験
- 経営企画との協働経験
- 管理部門全体への理解
JACでは管理部門領域を専門とするコンサルタントが、各企業の組織体制や採用背景を踏まえながら支援を行っています。
これにより、単なる業務経験の整理だけではなく、「どの経験が市場で評価されるのか」「どのポジションで強みを活かせるのか」を具体的に把握しやすくなります。
理由5:外資系・グローバル企業の管理部門ポジションに強み
グローバル企業の総務職では、国内企業とは異なる役割が求められることがあります。
例えば、以下のような点が挙げられます。
- 海外拠点との連携
- 英語を用いたコミュニケーション
- グローバル規程への対応
- グループガバナンスの推進
また、外資系企業ではスピード感のある意思決定や、自律的なプロジェクト推進力が重視される傾向もあります。
JACでは国内外のネットワークを活かしながら、グローバル企業や外資系企業の管理部門ポジションに関する情報提供や選考支援を行っています。
そのため、英語力や国際的な業務経験を活かしたい方にとっても、キャリアの選択肢を広げられる可能性があります。
JACを利用した総務転職者の傾向
ここからは、JACを利用して総務職へ転職した方の年代、活動期間、年収変動のデータをもとに、転職者の傾向を見ていきます。
総務職は企業運営を支える管理部門の中核機能として位置付けられており、株主総会運営や規程管理、ファシリティマネジメント、リスク管理など幅広い業務を担います。
また、企業規模や事業フェーズによって求められる役割が大きく異なるため、これまでの経験をどのような環境で生かすかによってキャリアや年収の可能性も変わります。
実際にJACの転職支援実績を見ると、さまざまな年代の方が総務職への転職を実現しています。さらに、年収アップを実現したケースも少なくありません。
幅広い年代が総務職での転職を実現
年代別の分布は以下の通りです。
| 年代 | 割合 |
|---|---|
| 20代後半 | 3.8% |
| 30代前半 | 10.7% |
| 30代後半 | 22.9% |
| 40代前半 | 12.2% |
| 40代後半 | 19.1% |
| 50代以上 | 31.3% |
※当社実績(2025年1月~2026年4月)より
50代以上(31.3%)が最も多い一方で、30代前半・30代後半を合わせると33.6%、40代前半・40代後半の合計も31.3%を占めています。このように、幅広い年代で総務職への転職実績が見られます。
総務職は営業職のように年齢による市場価値の変化が大きい職種ではなく、専門性や実務経験が重視される傾向があります。
特に、以下のような経験は、企業規模や業界を問わず評価されやすい領域です。
- 株主総会運営
- 規程管理
- コーポレートガバナンス
- ファシリティマネジメント
- BCP・リスク管理
そのため、30代で専門性を深める方だけでなく、40代以降に管理職や管理部門責任者を目指す方、50代以上で豊富な経験を生かした転職を実現する方も見られます。
総務職は経験の蓄積が市場価値につながりやすい職種であり、年代を問わず転職機会があることが特徴といえるでしょう。
転職活動期間は3~4ヶ月が目安
総務職の転職活動では、応募先の選定、書類選考、複数回の面接を経て内定承諾に至るため、一定の期間を見込んで準備を進める必要があります。
総務は企業によって担当範囲が大きく異なるため、転職活動では自身の経験を整理し、どのような役割で貢献できるのかを明確にすることが成功の鍵となります。
例えば、以下のような経験は、企業によって評価されるポイントが異なります。
- 上場企業での株主総会運営経験
- オフィス移転や設備管理の経験
- 規程改定やガバナンス整備の経験
- BCPや危機管理体制構築の経験
そのため、応募前に自身の強みや実績を整理しておくことで、求人との適合性を判断しやすくなります。
一方で、管理職ポジションや部門責任者クラスの採用では、複数回の面接や役員面接が実施されることがあります。その結果、選考期間が長期化する場合もあります。
希望するポジションや年収レンジによって活動期間が変わることもあるため、余裕を持ったスケジュールで進めることが重要です。
総務転職では58.8%が年収アップ、平均102.8万円増
JACを利用して総務職へ転職した方のうち、年収アップを実現した方の割合は58.8%で、年収アップした方の平均上昇額は102.8万円となっています。
年収変動の内訳は以下の通りです。
| 年収変動 | 割合 |
|---|---|
| 年収ダウン | 35.9% |
| 変動なし | 5.3% |
| 1~99万円 | 38.2% |
| 100~199万円 | 16.8% |
| 200万円以上 | 3.8% |
※当社実績(2025年1月~2026年4月)より
年収アップした方は58.8%と半数を超えており、総務職でも転職によって年収が上がるケースが見られます。
内訳を見ると、「1~99万円アップ」が38.2%と最も多くなっています。一方で、「100万円以上アップ」も20.6%を占めており、キャリアの広がりや役割の変化によって大幅な年収上昇につながるケースも見られます。
総務職の年収アップの要因としては、以下などが挙げられます。
- 上場企業への転職
- 管理職への昇格
- 管理部門統括機能への業務拡大
- 専門性の高い業務への挑戦
総務は定量的な成果が見えにくい職種と捉えられることもありますが、企業運営を支える重要なポジションです。管理職や専門性の高いポジションへ役割を広げることで、年収アップにつながる可能性があります。
総務転職で年収アップにつながった事例
JACの転職支援実績では、総務領域の経験を生かしながら専門性を高めたり、管理部門全体へ役割を広げたりすることで年収アップにつながった事例が見られます。
総務職は営業職のように成果指標が明確な職種ではありませんが、企業運営や組織基盤の整備に関わる経験が評価されることで、より高い役割や年収レンジにつながるケースがあります。
ここでは、年代や業種、経験領域の異なる事例を紹介します。あわせて、総務転職では専門性の深化だけでなく、管理部門内での経験の広がりや組織運営への関与が年収アップにつながりやすいことも確認します。
| 性別 | 年代 | 業種 | 職種 | 年収 |
|---|---|---|---|---|
| 女性 | 20代後半 | デジタルマーケティング→生命保険 | 総務・庶務・ファシリティ→総務・庶務・ファシリティ | 500万円→750万円 |
| 女性 | 30代前半 | 建設・土木→商社 | 総務・広報→総務・庶務・ファシリティ | 750万円→850万円 |
| 男性 | 30代後半 | 建設・土木→建設・土木 | 採用・教育研修 →総務・庶務・ファシリティ | 750万円→900万円 |
| 男性 | 30代後半 | 金融→WEBメディア・EC | 人事・労務→総務・庶務・ファシリティ | 600万円→800万円 |
| 男性 | 40代前半 | 機械・装置→建設・土木 | 総務・人事・経理→総務・庶務・ファシリティ | 600万円→850万円 |
| 男性 | 40代前半 | システムインテグレーター→宝飾・アパレル | プロパティマネジメント→ファシリティマネージャー | 1,100万円→1,200万円 |
| 女性 | 40代後半 | 建設・土木→建設・土木 | 経営企画・事業企画→総務・庶務・ファシリティ | 900万円→950万円 |
| 男性 | 40代後半 | 食品・飲料→電気・電機 | 人事制度・組織開発→総務・庶務・ファシリティ | 1,500万円→1,700万円 |
| 女性 | 50代以上 | ソフトウェア→不動産・住宅 | 人事制度・組織開発→総務・庶務・ファシリティ | 1,100万円→1,200万円 |
| 男性 | 50代以上 | 機械・装置→不動産・住宅 | 採用・人事制度→総務・庶務・ファシリティ | 1,100万円→1,200万円 |
これらの事例から、総務転職では単純な職種変更よりも、「管理部門領域での専門性の拡張」や「組織への影響範囲の拡大」が年収アップにつながる傾向が見られます。
例えば、総務・庶務・ファシリティ領域へ転職した20代後半の事例では、年収が500万円から750万円へ上昇しています。業界を変えつつ総務・ファシリティ領域でキャリアを継続し、これまでの経験を新たな業界で生かした転職といえます。
また、採用・教育研修や人事・労務から総務へキャリアを広げた事例では、750万円から900万円、600万円から800万円へ年収が上昇しています。管理部門内での経験の幅を、総務領域で必要とされる調整力や組織運営力としてアピールしやすい事例といえます。
さらに、40代以降では管理部門横断の経験を生かした転職事例が見られます。総務・人事・経理を担当していた方が建設業界の総務ポジションへ転職し、600万円から850万円へ年収が上昇した事例は、複数の管理部門機能を理解していることが評価された例といえるでしょう。
専門性を生かした転職事例としては、プロパティマネジメントからファシリティマネージャーへ転職し、1,100万円から1,200万円へ年収アップしたケースがあります。近年は働き方改革やオフィス戦略の見直しを背景に、ファシリティマネジメント経験を持つ方への需要が高まっています。
また、経営企画や人事制度・組織開発などの経験を持つ方が総務ポジションへ転じ、900万円から950万円、1,500万円から1,700万円へ上昇した事例も見られます。これらの事例からは、総務領域がバックオフィス業務にとどまらず、ガバナンス強化や経営基盤整備と関わる職種として期待されるケースがあることがうかがえます。
50代以上の事例では、不動産・住宅業界の総務ポジションへ転職し、1,100万円から1,200万円へ年収アップしたケースもあります。豊富な経験や管理職としての実績が評価され、組織運営や管理部門全体の強化を期待されたと考えられます。
このように総務転職では、業務範囲の広さだけでなく、「どのような経営課題の解決に貢献してきたか」が重要な評価ポイントになる場合があります。総務としての専門性に加え、管理部門全体への理解やプロジェクト推進経験を持つ方は、より高い年収レンジや上位ポジションを目指せる可能性があります。
総務転職で評価されやすい経験とは?
総務職は企業運営を支える幅広い業務を担う職種ですが、転職市場ではすべての経験が同じように評価されるわけではありません。
特にハイクラス転職や管理職採用では、日常的な庶務業務の経験だけでなく、企業経営や組織基盤の強化に関わる業務経験が重視される傾向があります。
総務部門は近年、単なるバックオフィスではなく、ガバナンス強化やリスクマネジメントを担う重要な機能として位置付けられるケースが増えています。
そのため、以下のような経験は、ハイクラス総務転職においてアピール材料になりやすい領域です。
株主総会・取締役会運営の経験
株主総会や取締役会の運営経験は、総務職の専門性を示す代表的な実績の一つです。
特に上場企業や上場準備企業では、招集通知の作成や議事録管理、会場運営、役員との調整など、高い正確性とコンプライアンス意識が求められます。
また、近年はコーポレートガバナンスの強化が進んでおり、取締役会事務局の運営経験や株式実務に関する知識を持つ方を求める企業も少なくありません。
こうした経験は、上場企業や上場準備企業、管理部門責任者クラスの採用において、専門性を示す材料になります。
規程管理・ガバナンス整備の経験
総務部門は、組織運営のルール作りや維持管理を担う役割も果たしています。
例えば、以下の整備や改定に携わった経験は、転職市場でも評価されやすい傾向があります。
- 就業規則
- 社内規程
- 稟議フロー
- 権限規程
特に事業拡大やグループ経営の推進に伴い、組織全体の統制強化を進める企業では、規程管理や内部統制の知識を持つ方へのニーズが高まっています。
単に制度を運用するだけでなく、組織課題を踏まえて制度改善や運用見直しに取り組んだ経験があれば、積極的にアピールしたいポイントです。
ファシリティマネジメントの経験
オフィス移転やレイアウト変更、資産管理、設備管理などのファシリティマネジメント経験も高く評価される領域です。
近年はハイブリッドワークや働き方改革を背景に、施設管理にとどまらず、従業員が働きやすい環境づくりやオフィス戦略の見直しに関わる機会も増えています。
また、以下のような多くの関係者との調整や交渉を行う機会も多いため、プロジェクト推進力や対外折衝力を示す経験としても評価される傾向があります。
- 不動産会社
- 建設会社
- 設備会社
- オーナー企業
BCP・リスクマネジメントの経験
自然災害や感染症、サイバーリスクなどへの対応として、BCP(事業継続計画)や危機管理体制の整備経験を重視する企業も増えています。
総務部門では、以下のような業務を担当するケースがあります。
- 災害対策マニュアル策定
- 安否確認体制構築
- 緊急対策本部の運営
- 危機対応訓練の実施
これらの経験は企業の継続的な事業運営を支える重要な役割であり、経営層からも高い関心を集めるテーマです。
そのため、BCPやリスクマネジメントの実務経験は、総務職としての専門性を示す強みになり得ます。
管理部門横断でプロジェクトを推進した経験
総務職のハイクラス採用では、業務知識だけでなく、組織全体を巻き込みながらプロジェクトを推進した経験も評価されます。
例えば、以下などが挙げられます。
- オフィス移転プロジェクト
- 基幹システム導入
- 働き方改革推進
- M&A後の統合対応
- グループ会社再編
総務職は社内の幅広い部署と関わるため、調整力やコミュニケーション力が求められます。
管理職や責任者クラスでは、関係部署との調整だけでなく、課題を整理し、組織全体を巻き込みながらプロジェクトを進める力も重視されます。
総務転職でエージェントを選ぶ際のポイント
総務転職で評価されやすい経験を理解したうえで、自身の市場価値を適切に整理し、企業へ伝えられるエージェントを選ぶことが重要です。
総務職は企業によって業務範囲や期待される役割が大きく異なるため、求人票だけでは分からない情報を把握したうえで転職先を検討する必要があります。
ここでは、総務転職エージェントを選ぶ際に確認したいポイントを紹介します。
総務領域への理解があるか
例えば、以下のように総務に求められる専門性はさまざまです。
- 株主総会運営
- 規程管理
- ファシリティ管理
- BCP対応
- ガバナンス推進
そのため、単に求人を紹介するだけでなく、総務業務の違いや評価ポイントを理解しているエージェントかどうかを確認することが重要です。
自身の経験がどのように市場で評価されるのかを整理できるエージェントであれば、より適した求人を選びやすくなります。
企業規模ごとの役割の違いを説明できるか
総務職は、企業規模によって役割が大きく変わります。
例えば、ベンチャー企業では幅広い業務を担当するゼネラリストが求められる一方、上場企業では株主総会やガバナンス対応など専門性の高い業務を担うケースがあります。
また、大企業では総務機能が細分化されている場合もあり、同じ「総務」という求人でも実際の業務内容は大きく異なります。
こうした違いを説明できるエージェントであれば、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。
管理部門全体のキャリアパスを理解しているか
総務職のキャリアは、総務だけで完結するとは限りません。
実際には、以下のような職種へキャリアを広げるケースもあります。
- 人事
- 法務
- 経営企画
- 総務部長
- 管理部門長
そのため、現在の経験だけではなく、将来的なキャリアの可能性まで含めて相談できるエージェントを選ぶことが重要です。
特にハイクラス転職では、目先の転職だけでなく、中長期的なキャリア形成を視野に入れた提案が求められます。
ハイクラス求人・非公開求人に対応しているか
総務部門の管理職や責任者クラスのポジションは、経営に近い意思決定に関与することから、採用自体が機密性の高いプロジェクトとして扱われるケースが少なくありません。そのため、一般公開されず非公開求人として募集される傾向があります。
例えば以下のようなポジションが該当します。
- 総務部長
- 管理部長
- コーポレート責任者
- ファシリティ責任者
これらは後任計画や組織再編と密接に関わるため、一般公開されず、限定されたルートで募集されることが一般的です。
このような背景から、ハイクラス・非公開求人を専門に扱う転職エージェントを活用することで、自身ではアクセスできない求人情報に触れられる可能性が広がります。
さらに、企業ごとの採用背景や期待役割、組織上の課題といった「公開情報では見えない要素」を理解したうえで応募できる点も、エージェント活用の大きなメリットです。
【年代別】総務転職におけるエージェント活用戦略
総務職は企業運営を支える重要なポジションであり、年代によって求められる役割や期待される成果が変化します。
20代では専門知識の習得や業務領域の拡大が重視される一方、30代以降は組織への影響力やプロジェクト推進能力、40代以降ではマネジメント経験や経営視点が求められる傾向があります。
そのため、転職活動では現在の経験だけでなく、「次の年代で求められる役割」を見据えながらキャリアを設計することが重要です。
ここでは、年代別に総務転職におけるエージェント活用のポイントを解説します。
20代:総務の専門領域を広げる
20代の総務転職では、将来的な市場価値につながる専門領域を意識しながら経験を広げることが重要です。
総務職は企業によって業務範囲が大きく異なります。備品管理や庶務業務だけではなく、以下のような業務に関与できる環境を選ぶことで、将来的なキャリアの選択肢を広げやすくなります。
- 株主総会運営
- 規程管理
- コーポレートガバナンス
- 総務DX
- オフィス戦略
また、20代では担当者として業務を実行する機会が多い一方、どのような実務経験を積むかによって、その後のキャリア形成に大きな差が生まれることがあります。
エージェントを活用することで、自身の経験が将来的にどのようなキャリアにつながるのかを把握しながら転職先を検討しやすくなります。
特に管理部門で長期的なキャリアを構築したい方は、単なる業務範囲の広さだけでなく、専門性を高められる環境かどうかも確認しておきたいポイントです。
30代:管理部門の中核人材を目指す
30代の総務転職では、これまでの経験を整理し、組織へどのような価値を提供できるかを明確にすることが重要です。
この年代では、総務実務を一通り経験しているケースも多く、以下の経験を持つ方が増えてきます。
- 株主総会対応
- 社内規程整備
- ファシリティ管理
- BCP運用
- 管理部門プロジェクト
企業側も単なる担当者ではなく、後輩育成や業務改善、組織運営に関与できるかどうかを求める傾向があります。
そのため、「何を担当していたか」だけではなく、「どのような課題を解決したか」「どのような改善を実現したか」「どの部署を巻き込んで推進したか」を整理して転職活動に臨むことが重要です。
また、総務職としての経験を生かしながら、人事や法務、経営企画など隣接領域へキャリアを広げる選択肢も増えてくる年代です。
エージェントを活用することで、自身の経験がどのようなポジションで評価されるのかを客観的に把握しやすくなります。
40代:管理部門統括・部門長ポジションを視野に入れる
40代の総務転職では、専門性に加えてマネジメント経験や部門運営経験が重要な評価要素になります。
この年代では、総務課長や総務部長、管理部門責任者などのポジションを目指すケースも増えてきます。
企業が求めるのは、総務業務を遂行できる方ではなく、組織全体を支える管理部門を運営できる方です。
例えば、以下などに携わった経験は高く評価される可能性があります。
- 管理部門全体の統括
- ガバナンス強化
- オフィス戦略立案
- リスクマネジメント推進
- 組織改革プロジェクト
また、40代以降は企業ごとの採用要件や期待役割の違いが大きくなるため、一般公開されている求人情報だけでは判断が難しいケースもあります。
エージェントを活用することで、募集背景や期待されるミッションを把握しながら転職活動を進めやすくなるでしょう。
50代以上:非公開求人を活用して経験を生かす
50代以上の総務転職では、これまで培ってきた経験や実績を活用できるポジションを見極めることが重要です。
総務職は経験や専門知識が重視される職種であるため、以下などの経験を持つ方は、年齢を問わず求められることがあります。
- 株主総会運営
- ガバナンス体制構築
- 管理部門マネジメント
- BCP整備
- グループ会社管理
一方で、管理職や部門責任者クラスのポジションは一般公開されないケースも少なくありません。
特に、総務部長や管理本部長、コーポレート責任者などの採用では、事業戦略や組織運営に関わる重要ポジションであることから、非公開求人として募集される場合があります。
そのため、エージェントを活用し、自身の経験や強みを継続的に共有しておくことで、条件に合うポジションが発生した際に相談できる可能性が広がります。
また、50代以上では専門性だけでなく、経営層との折衝経験や組織変革への関与経験なども重要な評価要素となります。これまでのキャリアを棚卸ししながら、自身の強みを明確にすることが転職成功につながります。
まとめ:総務転職は「専門性×管理領域の広がり」がキャリアを左右する
総務職は、備品管理や庶務業務を担うバックオフィスというイメージを持たれることがあります。しかし実際には、株主総会運営や規程管理、ファシリティマネジメント、BCP・リスク管理など、企業経営を支える重要な役割を担う職種です。
特に近年は、コーポレートガバナンスの強化や働き方改革、事業継続体制の整備などを背景に、総務部門に求められる役割が広がっています。こうした状況では、総務業務の経験年数だけでなく、「どのような専門性を身に付けているか」「組織にどのような価値を提供してきたか」が、転職市場における重要な評価ポイントとなります。
JACの転職支援実績を見ると、総務職へ転職した方の58.8%が年収アップを実現しており、年収アップした方の平均上昇額は102.8万円となっています。また、総務職の転職実績では900万円以上の年収帯が19.2%を占めており、部長以上の平均年収は1,107.4万円となっています。
こうしたデータからも分かるように、総務職は経験を積み重ねることで専門性を高めるだけでなく、管理部門全体への理解や組織運営への関与を広げていくことで、より高い年収や上位ポジションを目指せる可能性があります。
特にハイクラス転職では、以下などが重要な評価要素になるケースがあります。
- 株主総会運営や規程管理などの専門性
- ガバナンスやリスクマネジメントへの知見
- 管理部門横断のプロジェクト推進経験
- マネジメントや組織運営の経験
転職エージェントを活用することで、自身の経験がどのように評価されるのかを客観的に把握しやすくなり、非公開求人へのアクセスや企業ごとの期待役割の理解にもつながります。
総務転職では、目の前の求人だけに注目するのではなく、自身の専門性をどのように広げ、将来的にどのようなポジションを目指すのかという視点を持つことが重要です。中長期的なキャリアを見据えながら転職活動を進めることで、より自分らしいキャリアの実現につながるでしょう。
業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、
企業傾向の情報収集など、JACのコンサルタントにご相談ください。
