製造業の業種一覧と主要業種の転職動向を徹底解説

研究開発から生産技術、品質保証、海外事業まで多彩なキャリアパスを築け、日本経済を支える基盤産業として技術革新を牽引する製造業。

近年は半導体や自動車のEV化、化学・素材の脱炭素対応など変革期を迎える分野が相次ぎ、専門性を生かしてキャリアを次のステージへ広げたいと考える方にとって大きなチャンスが広がっています。

本記事では、製造業の業種一覧や主要業種の転職動向、求められる経験までをJAC Recruitment(以下、JAC)が詳しく解説します。

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製造業の分類と一覧

製造業とは、原材料の加工や組立などを通じて新たな製品を製造する、卸売する事業所の総称です。

総務省の日本標準産業分類では大分類Eに含まれ、その内訳として24の中分類が設けられています。日本標準産業分類では、製造加工を主たる事業として行い、製造した製品を事業者向けに販売する事業所が製造業に分類されます。

完成部品の組立作業も対象に含まれ、船舶や鉄道車両の修理、航空機エンジン用原動機のオーバーホールなど一部の修理行為も特例として製造業に区分されます。一方、自社製造品を店舗で個人客に直接販売する形態は、製造業ではなく小売業の扱いです。

製造業に該当する24の中分類は以下のとおりです。

分類番号中分類名
09食料品製造業
10飲料・たばこ・飼料製造業
11繊維工業
12木材・木製品製造業(家具を除く)
13家具・装備品製造業
14パルプ・紙・紙加工品製造業
15印刷・同関連業
16化学工業
17石油製品・石炭製品製造業
18プラスチック製品製造業(別掲を除く)
19ゴム製品製造業
20なめし革・同製品・毛皮製造業
21窯業・土石製品製造業
22鉄鋼業
23非鉄金属製造業
24金属製品製造業
25はん用機械器具製造業
26生産用機械器具製造業
27業務用機械器具製造業
28電子部品・デバイス・電子回路製造業
29電気機械器具製造業
30情報通信機械器具製造業
31輸送用機械器具製造業
32その他の製造業

出典:総務省「日本標準産業分類(令和5年7月告示)」

「製造業」と一括りで語られがちですが、求められる技術要件や専門知識は中分類ごとに大きく異なります。キャリアを検討する際には、まずどの中分類に属する企業かを押さえることで、自身の経験が生きる領域を絞り込めます。

製造業の主要な業種と転職動向

製造業の主要7業種について、定義と最新の転職市場の特徴を整理します。

技術革新や事業構造の変化により、業種ごとに求められる経験や評価ポイントは大きく異なります。自身の専門領域がどこで生きるかを見極めるうえで、まずは業種ごとの全体像を押さえることがキャリア検討の前提となります。

電気・電機関連製造業

電気・電機関連製造業は、電気・電子機器や産業機器、電子部品などの開発・製造を通じ、製造業と社会インフラの双方を支える領域です。

事業の幅は家電や民生機器から、FA・産業機器、車載電装、再生可能エネルギー設備までと広く、近年は脱炭素や工場の自動化、半導体・再エネ分野への投資拡大が需要拡大につながっています。JACでお預かりする求人数も増加傾向にあり、電機系技術者の中途採用は活発な状況が続いています。

求人面では、電気回路設計や制御設計、生産技術・設備技術、品質保証などの技術系職種が中心です。加えてDX企画や業務改革を主導できる方を求める動きが強まり、IoTやデータ分析を電気技術と掛け合わせられる方は選考で評価されやすくなっています。グローバル展開に伴って、語学力や海外拠点との協業経験を備えた方の採用ニーズも続いています。

コンピューターハード・周辺機器関連製造業

コンピューターハード・周辺機器関連製造業は、PC本体やサーバー、ストレージ、プリンタ、入力機器など、IT基盤を構成するハードウェアを開発・製造する分野です。

生成AIの普及とデータセンター投資の拡大が需要構造を大きく変えており、AI推論・学習に耐えうる高性能サーバーや大容量ストレージ、エッジ端末向けの新製品開発が活発化しています。日系メーカーの強みである顧客個別の仕様対応や高い品質要求への対応力に注目し、中途採用を強化する企業が増えています。

募集が特に強いのは、ハードウェア設計、ファームウェア開発、機構設計、量産技術、品質保証といった技術系職種です。海外OEM・ODMとの折衝や調達経験を備えた方は、サプライチェーン上の戦略職での評価が高まる傾向にあります。

半導体関連製造業

半導体関連製造業は、設計、前工程の製造、後工程の組立・検査、製造装置、材料・部材、商社まで、複数の階層で構成される産業です。

生成AIやデータセンター向け需要の拡大を背景に、半導体関連企業では設備投資や採用活動が活発な状況が続いています。背景にあるのは生成AIやデータセンター、車載・産業用途の強い需要で、HBMやDDR5などの高性能メモリは価格・採算ともに改善しました。国内では国策としての設備投資支援や新工場建設、海外との共同開発が相次ぎ、採用競争が非常に激しくなっています。

需要が高いのは、装置エンジニアやプロセス・デバイス設計、生産技術、品質保証、組み込み開発、技術営業、SCM・調達など幅広い領域です。装置メーカーや材料メーカーでは異業種出身者の採用も一般化しており、語学力と社内外の調整力を備えた方は、グローバルなサプライチェーン推進ポジションで特に評価されます。

機械・装置関連製造業

機械・装置関連製造業は、工作機械や産業用機械、ロボット、半導体製造装置、FAシステムなど、ものづくりを支える設備や装置を製造する分野です。

人手不足とコスト圧力を背景に、製造業全体で省人化・自動化の投資が広がり、産業用ロボットや搬送機器、AI画像検査などの需要が拡大しています。特に半導体・電池関連の設備投資は活発で、装置メーカーや専用部品メーカーで増員の動きが続いています。

求人面では、機械設計や電気・制御設計、サービスエンジニア、生産技術、ソフトウェア・組み込み開発の募集が中心を占めます。装置と顧客プロセスの双方を理解し、立ち上げや改善を主導できる方は、海外駐在を含む高難度ポジションで強く評価されます。

自動車・部品関連製造業

自動車・部品関連製造業は、完成車メーカーから一次・二次の部品メーカー、部材メーカーまで、自動車サプライチェーン全体を含む業種です。

業界はCASEを軸に大きな転換期を迎えています。電動化の進展でモーターやインバータ、電池関連の開発投資が拡大する一方、自動運転や車載ソフトの高度化により、SDV(Software-Defined Vehicle)を前提とした開発体制への再編が進んでいます。従来の機械系・量産系のスキルに加え、ソフトウェアや機能安全、サイバーセキュリティといった領域のスペシャリスト不足が続いています。

募集が活発なのは、車載ソフト開発、電動パワートレイン設計、電子制御、モデルベース開発、生産技術、品質保証といった領域です。完成車メーカーに加え、Tier1・Tier2でも、技術と事業の両面を理解できる方を中核として迎え入れる動きが目立ちます。

化学関連製造業

化学関連製造業は、基礎化学品や機能性材料、電子材料、医薬中間体まで、川上から川下にわたる多様な製品群を生み出す業種です。

近年は半導体・電子部材や電池材料、再生可能エネルギー関連素材といった成長領域への投資が顕著で、汎用品からスペシャリティケミカルへのポートフォリオ転換が各社で進んでいます。脱炭素対応も経営課題として強く意識され、CO2排出削減やリサイクル技術の開発投資が広がっています。

採用面では研究開発やプロセスエンジニア、生産技術、品質保証、技術営業の引き合いが強く、特に半導体材料や電池材料、機能性樹脂の領域では業界経験者の獲得競争が続いています。マテリアルズインフォマティクスやデータ活用に明るい方への評価も高まっています。

金属・素材関連製造業

金属・素材関連製造業は、鉄鋼や非鉄金属、金属加工、各種素材を扱う業種で、自動車・建設・電機・半導体など幅広い産業の基盤を担います。

業界では脱炭素化が最大のテーマとなり、高炉から電炉への切り替えや水素還元製鉄など、生産プロセスの抜本的な見直しが進められています。同時に、EVや再エネ、半導体向けの銅・アルミ・特殊鋼の需要が拡大し、機能材料への投資も活発化しています。

中途採用が活発な領域は、研究開発、生産技術、設備保全、品質保証、海外営業などに広がっています。脱炭素関連プロジェクトや海外展開に伴って、英語力と技術理解を兼ね備えた方の希少性が高まっており、ハイクラス層向けの求人も増加傾向にあります。

製造業への転職なら、JAC Recruitment

製造業は技術領域が広く、職種ごとに求められる専門性も多様な業界です。研究開発から生産技術、品質保証、グローバル拠点運営まで、評価軸は業種や職種で大きく変わります。

そのため転職活動では、自身の技術的バックグラウンドと企業の事業戦略との適合度を見極める視点が欠かせません。業種ごとの採用動向や求められる専門スキルを熟知した転職エージェントの支援が、転職成功を後押しします。

その点、JACには製造業の各業種・職種に精通したコンサルタントが在籍し、機械や電気、化学、自動車、半導体など分野別の専門チームが採用企業と転職希望者の双方を支えています。一人ひとりの経験や志向を丁寧にヒアリングし、技術力やマネジメント経験を生かせるキャリアを提案します。

製造業への転職をお考えの方は、ぜひJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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