3年で転職は早い・難しい?転職するか決めるための判断基準や転職事例を解説

在籍3年での転職は、早期離職と見なされ不利になるのか、キャリアを前向きに進める好機なのか、判断に迷う方が多いタイミングです。

3年は業務サイクルを一通り経験し、自身の実績や適性が見えてくる時期です。判断軸を整理して中長期で活躍できる企業を選べば、納得感のある転職につながりやすくなります。

本記事では、転職後3年で転職するか決めるための判断基準や、中長期で活躍できる企業選びのポイントに加え、実際の転職事例も交えてJAC Recruitment(以下、JAC)が詳しく解説します。

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在籍3年で転職は早い・難しいのか?

在籍3年での転職は、転職市場全体を見渡すと決して珍しい選択ではありません。

厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」では、直前の勤め先で2年以上5年未満働いた方が転職者全体の26.9%を占め、最大の比率となっています。下表は年代や属性別に同区分の割合をまとめたもので、層によって動きの強弱に違いが見られます。

区分2年以上5年未満の割合
総数26.9%
前回(平成27年)総数27.2%
25.7%
28.6%
20〜24歳27.4%
25〜29歳46.8%
30〜34歳26.2%
35〜39歳27.2%
40〜44歳22.9%
45〜49歳32.5%
50〜54歳19.9%
55〜59歳18.1%
正社員28.4%
正社員以外19.5%

出典:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」

  • 20代で3年で転職した人の割合
  • 30代で3年で転職した人の割合
  • 40代で3年で転職した人の割合
  • 50代で3年で転職した人の割合

20代で3年で転職した人の割合

20代の在籍3年での転職は、転職市場のなかで最もボリュームの大きい層です。

直前の勤め先で2年以上5年未満働いた方の割合は、20〜24歳で27.4%、25〜29歳では46.8%です。特に25〜29歳の数値は全年代で突出しており、全体平均の26.9%を大きく上回ります。新卒入社後の経験を一区切りつけ、次の環境へ動く方が多い年代と読み取れます。

性別の傾向にも特徴があります。全体での2年以上5年未満は女性28.6%、男性25.7%で、女性がやや高めです。ライフイベントとの兼ね合いで20代後半に動く方が多いことが、こうした差につながっていると考えられます。3年は一定の実務経験を備えた節目として、企業側も前向きに評価しやすい年代です。

30代で3年で転職した人の割合

30代の在籍3年からの転職は、全体平均と近い水準で推移しています。

直前の勤め先で2年以上5年未満働いた方の割合は、30〜34歳で26.2%、35〜39歳で27.2%です。20代後半の46.8%と比べると落ち着いた水準ですが、平均の26.9%とほぼ重なる結果でもあります。30代では、3年での転職は中堅キャリアとして一般的な選択肢と捉えられています。

正社員に絞った場合の2年以上5年未満は28.4%で、平均をやや上回ります。専門性や役割経験を踏まえた転職であれば、早期離職と見なされにくい年代です。

40代で3年で転職した人の割合

40代の在籍3年での転職は、年代後半で大きく伸びるのが特徴的です。

直前の勤め先で2年以上5年未満働いた方の割合は、40〜44歳で22.9%、45〜49歳で32.5%です。前半は平均を下回る一方、後半は全体平均の26.9%を5ポイント以上上回り、20代後半に次ぐ水準でもあります。40代後半では全体平均を上回っており、一定数の方が2年以上5年未満で転職していることが分かります。

前回調査(平成27年)の総数も27.2%で現在とほぼ同水準であり、3年での転職は40代に根付いた選択肢です。特に後半では「早すぎる」と判断されにくく、培った実績を次のフィールドに生かす節目として捉えられる傾向にあります。

50代で3年で転職した人の割合

50代の在籍3年からの転職は、20代〜40代と比べて少数派の傾向にあります。

直前の勤め先で2年以上5年未満働いた方の割合は、50〜54歳で19.9%、55〜59歳で18.1%です。いずれも全体平均の26.9%を下回り、年代が上がるほど勤続10年以上の比率が高まる流れと一致します。実際に55〜59歳では10年以上が36.6%に達し、長期勤続のなかで転職を検討する方が中心です。

ただし50代の転職が少ないわけではなく、3年スパンでの転職が他年代と比べて控えめなだけです。経営層や専門領域での経験を生かす方であれば、3年の在籍でも高度な役割への打診を受ける場面は十分にあります。

転職後3年で転職するか決めるための判断基準

転職後3年は、これからのキャリアを見直すうえで判断材料が揃いやすいタイミングです。

新卒入社からの3年目に限らず、社会人として一定の経験を積んだ3年は、目先の不満ではなく実績を踏まえて転職を判断できる節目です。本章では3年経過時に転職可否を見極めるための3つの判断軸を解説します。

  • 現職で得られる新たな経験が枯渇し成長が停滞していないか
  • 3年間で積み上げた実績が他社での再現性をもつ武器になるか
  • 5年後を見据えた理想のキャリアパスを現職で描けるか

現職で得られる新たな経験が枯渇し成長が停滞していないか

3年経って新しい経験が乏しいなら、転職を前向きに検討する根拠になります。

3年は業務サイクルを一通り経験できる長さです。新人研修や繁忙期、年度評価を通じて、初年度では掴みきれなかった全体像が見える時期に当たります。日常業務が反復的になり、新しいスキルの習得機会や任される領域に変化がなければ、成長の伸びしろが乏しい環境と判断できます。

注意したいのは、社内で異動や昇格の打診がなく、担当業務や役割が広がる見通しも立たない状態が続くケースです。同じ業務範囲のまま4年目、5年目を迎えれば、市場での経験値が相対的に低下する懸念が残ります。3年目という早すぎず遅すぎないタイミングは、軌道修正の選択肢を広くもてる時期です。

3年間で積み上げた実績が他社での再現性をもつ武器になるか

3年間の実績が他社でも応用できるかは、転職可否を分ける重要な評価軸です。

3年あれば複数のプロジェクトや年度を通した結果が手元に残ります。担当案件の規模や達成度、関わった部門の幅を整理すると、自分の強みが社内独自の文脈に依存しているか、業界横断で通用するものかが見えてきます。

判断のポイントは2つです。1つは数値で示せる成果が揃っているか。売り上げやコスト削減幅、プロジェクトのリードタイム短縮などは職務経歴書で説得力をもちます。もう1つは、その成果を生んだアプローチが他社でも応用できるか。社内人脈や独自ツールに依存した成功は、転職後に再現できない場合があります。

3年は経験を整理し、市場価値として言語化しやすくなる一つの目安です。中身を冷静に棚卸しすれば、市場での評価軸が見えてきます。

5年後を見据えた理想のキャリアパスを現職で描けるか

5年後の理想像を現職で描けないなら、3年は転職に向かう適切なタイミングです。

3年経過すると、社内の昇進パターンや異動の慣例、組織の方向性が見えてきます。先輩社員のキャリアをたどれば、5年後に自分が立てるポジションがある程度予測できます。希望する役割が社内に存在しない、もしくは到達まで長い年数を要する場合、現職にとどまる選択は機会損失につながります。

検討すべきは目指す姿と社内環境のギャップです。マネジメント志向なら、組織のポスト数や年齢構成から現実的な到達時期が読めます。専門性を深めたい方なら、扱える案件規模が将来拡大するかが見極めのポイントです。

転職した場合の5年後と留まった場合の5年後を、3年目の今だからこそ具体的に比較できます。前者の方が理想に近いなら、動くべきタイミングです。

中長期的に活躍できる企業探しのポイント

中長期的に活躍できる企業を選ぶには、自身との相性を3つの視点で見極めることが要点です。

3年の経験で見えてきた自分の強みや働き方の好みを基準に、企業の事業や文化、制度との相性を丁寧に確認すれば、入社後の継続的な成長と定着につながります。本章では中長期で成果を出せる企業選びのポイントを解説します。

  • 企業の成長事業と自身の専門性が合うか確認する
  • 企業の経営理念や組織文化が自身の価値観と合うか確認する
  • 評価制度や入社後の昇進に伴う年収推移を把握する

企業の成長事業と自身の専門性が合うか確認する

自分の専門性が会社の成長事業と重なるかが、長く活躍できるかを左右します。

3年間の業務で見えてきた自分の専門領域を、応募先企業の重点投資分野と重ねて確認します。中期経営計画や決算資料、採用ポジションの責任範囲をたどると、企業がどの事業に経営資源を集中させているかが読み取れます。成長領域に求められる専門性と自分の経験が一致すれば、入社後に裁量の大きい案件を任されやすく、評価とスキルの両面で伸びを実感できます。

注意したいのは、現時点の主力事業ではなく将来の柱として打ち出されている領域です。直近の売上規模よりも、新規投資や採用数の増加が顕著な事業を選ぶことで、3年後・5年後にキャリアの中核を担えるポジションを得やすくなります。長期視点での事業の伸びしろを評価する姿勢が鍵です。

企業の経営理念や組織文化が自身の価値観と合うか確認する

経営理念や組織文化との相性は、3年以上働き続けるうえで欠かせない要素です。

3年の経験を通じて、自分がどのような環境で力を発揮できるかは見えてきます。スピード重視の意思決定が合うのか、合議を重ねる文化が落ち着くのか。個人成果を競う環境が向くのか、チームで動く方が成果を出せるのか。自分の傾向を言葉にできれば、応募企業の文化と照合しやすくなります。

確認の手がかりは、企業の経営者メッセージや採用ページの社員インタビュー、口コミサイトでの退職者の声などです。一次情報以外にも複数のソースを突き合わせると、表向きの理念と部門の運用の乖離も読み取れます。面接の場で経営判断の事例や意思決定プロセスを質問するのも有効です。

文化の不一致は、入社後しばらく経ってから違和感として現れます。3年の自社経験を踏まえた判断軸で臨むほど、中長期的に納得感を保って働ける企業を選びやすくなります。

評価制度や入社後の昇進に伴う年収推移を把握する

評価制度と昇進後の年収レンジを事前に把握すれば、中長期の納得感が保てます。

入社時の年収だけで判断すると、3年後・5年後のキャリアと報酬のミスマッチに気付くのが遅れます。確認したいのは、評価が成果主義か年功序列か、昇進の標準的なステップが何年単位かといった点です。役職ごとの年収レンジが開示されている企業であれば、自分が目指す階層と現在のオファー条件のギャップが見積もりやすくなります。

評価制度の細部は求人票に載らないため、面接や内定後の面談で踏み込んで質問する姿勢が必要です。直属の上司候補に評価面談の頻度や昇給率を尋ねれば、制度の運用が分かります。

3年で得た自身の市場価値を踏まえれば、提示年収の妥当性も判断しやすくなります。中長期での年収カーブが見える企業を選ぶことが、活躍と納得を両立する近道です。

転職後3年で再度転職した人の転職事例

ここでは、JACが提供する転職支援サービスを通じて、転職後3年で再度の転職を成功させた事例を紹介します。

Webエンジニアが転職後3年で大手SaaS企業へ転職した事例

Nさん(30代後半/男性)

業種職種年収
転職前Webサービス企業プロダクト基盤エンジニア650万円
転職後人事労務クラウド企業ウェブアプリケーションエンジニア800万円

Nさんは30代後半のWebエンジニアで、現職のWebサービス企業ではプロダクト基盤の開発に従事してきました。SaaSや勤怠管理、クラウドファンディングといった多様なサービス開発に携わり、Ruby on Railsを軸にバックエンド設計からモバイルアプリ開発、プロジェクトマネジメントまで幅広い経験を積まれた方です。

転職検討のきっかけは、現職の開発環境への限界感でした。コード品質や障害対応の文化が定着せず、自ら膨大なエラーを削減する技術的負債の解消に取り組まれてきたものの、組織的な改善姿勢が見えなかったといいます。出向と復帰を経ても状況が変わらず、次の3年を見据えて環境を変える決断をされました。

JACのコンサルタントは、Nさんの幅広い開発経験と、自ら手を動かして改善を進める姿勢を評価し、大手SaaS企業のウェブアプリケーションエンジニア職を提案。プロダクト開発の全工程に関わりつつ組織改善や採用活動にも参加できるポジションで、改善志向のエンジニアが裁量と意義を得やすい環境と判断したためです。

現在は、人事労務領域の大手SaaS企業にてウェブアプリケーションエンジニアとして、プロダクト開発の中核を担いながら、チームでの仕様検討やスクラム開発、採用活動・技術発信などにも関与しています。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

案件規模の限界を越えるために。30代前半で年収1,000万円を実現した再転職

Jさん(30代前半/男性)

業種職種年収
転職前IT・ソフトウェア会社ソリューションマネージャー750万円
転職後AI・ソフトウェア会社アカウントマネージャー1,000万円

Jさんは新卒で通信インフラ系企業に入社後、移動体通信エンジニアとして大手通信キャリア向けの業務に従事し、現場業務と並行してチームリーダーも務めてきました。
その後、外資系IT企業に転職し、新規ストレージブランドの立ち上げプロジェクトに参画。企画立案から販売戦略の策定、パートナー営業に対するトレーニング、さらにはエンドユーザーへの直接提案まで、一連のプロセスを一気通貫で担当し、短期間で大きな売上創出に貢献されてきた方です。

現職では取り扱える案件規模に一定の制約があり、将来的な事業成長や年収面において頭打ちを感じ、今後3年でより大きな裁量を持ち、経験の幅を広げていきたいという思いから、転職活動を開始されました。

JACのコンサルタントは、Jさんのキャリアを丁寧に棚卸しする中で、企画から営業クロージングまでを一貫して担ってきた希少性の高い経験に加え、論点を素早く整理する思考力や、相手に分かりやすく伝える説明力を強みと判断。
単なる職種スライドではなく、Jさんの市場価値を最大化できる次のステージを検討した結果、世界的に展開する大手AIデバイス企業のアカウントマネージャー職を提案しました。

結果は、250万円の年収アップ。現在は新機能開発や既存機能の改修を中心として、企画・設計・開発・運用の一連のSaaSプロダクト開発に必要な全てのフェーズに携わっていらっしゃいます。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

地銀で磨いた専門性を武器に、メガバンクの大規模基盤へ挑戦した事例

Dさん(40代後半/男性)

業種職種年収
転職前地方銀行クラウドプラットフォームエンジニア1,050万円
転職後メガバンククラウドプラットフォームエンジニア1,200万円

Dさんは40代後半の男性で、ITサービス企業でのネットワーク構築の経験を経てクラウドインフラの設計・構築へと専門領域を広げてきました。直近では地方銀行のクラウドプラットフォームエンジニアとして設計・構築に従事しつつ、プレイングマネージャーとしてチーム運営や育成にも携わってきた方です。

転職活動を始めた背景には、プロジェクト以外の雑務増加への負担感と、マネジメント中心ではなく部門の設計・構築に専念したい志向がありました。

JACのコンサルタントは、Dさんの長年にわたるクラウドインフラの専門性と、ITサービス企業から金融機関まで一貫してクラウド領域に携わってきた経験を評価し、生成AIを含む先端的なクラウド基盤整備を進めるメガバンクのクラウドエンジニア職を提案。プロジェクトの規模と技術的な挑戦の幅、設計・構築業務に専念できる役割の3点が、Dさんの希望に合致すると判断したためです。

今回の転職により、地方銀行で培ってきたクラウド設計・構築の専門性が、より大規模かつ先進的な技術プロジェクトを担うメガバンクで評価される形となりました。年収も1,050万円から1,200万円へと向上し、現在は金融グループ全体のDXを支えるクラウド基盤の整備に、技術者として専念できる環境で活躍されています。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

転職後3年で再度転職するなら、JAC Recruitment

転職後3年での再転職は、社会人としての一定の経験を踏まえ、中長期的な視点でキャリアを設計し直すフェーズです。

3年で得た実績や専門性を次の環境で生かしつつ、5年後・10年後を見据えた企業選びには、求人数や年収だけでは判断しきれない領域への踏み込みが必要です。企業の事業構造や文化、評価制度を理解した助言を行えるエージェントの伴走が欠かせません。

JACには各業界・職種に精通したコンサルタントが在籍し、ご経験や志向を丁寧にヒアリングしたうえで、企業の事業戦略との整合性を踏まえた提案を行っています。両面型の体制で組織文化やポジションの背景まで把握しているため、中長期で活躍できる選択肢を提示できます。

転職後3年で次のキャリアを真剣に考え始めた方は、ぜひJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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