戦略コンサルの選考では、華やかな実績そのものよりも「課題をどう構造化し、どの戦略に落とし込み、どれだけ業績を動かしてきたか」が厳しく見られます。企業は、抽象度の高いスローガンではなく、仮説構築・分析・戦略立案・実行・モニタリングまでのプロセスを、一貫したストーリーとして説明できる方かどうかを重視しています。
そのため、戦略コンサルを志す方の職務経歴書では、思考プロセスと専門性を、売り上げ・利益・ROIC・コスト構造などの事業インパクトとセットで可視化することが欠かせません。
本記事ではJAC Recruitment(以下JAC)が、戦略コンサル転職を目指すハイクラス層に向けて、評価される職務経歴書の考え方と書き方を整理しながら、すぐに使えるテンプレートと具体的な記載例をわかりやすく解説します。
目次/Index
戦略コンサルタント職の職務経歴書で求められる視点とは?
戦略コンサルタント職では、以下のような視点が重視されます。
- 成果の定量化:売り上げ・利益率・ROICなど、改善幅を定量で示す力
- 再現性:課題特定から戦略実行・モニタリングまでを、一貫したプロセスとして説明できる力
- 提案力・改善力:経営アジェンダに基づき、戦略・機能別施策を構想する力
- プロジェクト推進力:経営層・海外拠点を含むステークホルダーを動かす力
- ファイナンス・ガバナンス理解:管理会計・投資判断・統制整備など、戦略の実行基盤への理解
上記のポイントを踏まえながら、以下にサンプルとポイントを解説します。
【戦略コンサルタント】職務経歴書のテンプレート/サンプルダウンロード
職務経歴書
氏名:●● ●●
■ 職務概要
全社戦略の策定から実行フェーズの統括まで一貫して担当し、利益改善・事業再生・海外拠点管理など多面的な成果を創出。
数値分析・課題構造化・プロジェクト推進に強みをもち、経営層との直接折衝経験を豊富に有する。
■ 職務経歴
勤務先名:○○株式会社
勤務期間:20〇〇年x月~現在
部署名:経営企画部
◆事業内容:製造/IT/金融/コンサル 等
◆資本金:xxx百万円 ◆売上高:xx百万円 ◆従業員数:xx名
| 期間 | 事業内容 |
|---|---|
| 2014年4月 ~現在 | 部署名:経営企画部 |
【担当職務】
|
■ 保有資格・スキル
- 戦略フレームワーク(3C、SWOT、PPM、ROIC等)
- ファイナンス(DCF、事業評価、予算管理)
- データ分析(Excel/Power BI/SQL)
■ 自己PR
経営企画・事業戦略を軸に、戦略立案から実行フェーズまで一貫して成果を出してきました。特に、数値分析と事業理解をベースにした戦略の構造化、複雑なステークホルダーの調整、実行段階のPM力に強みがあります。中計策定プロジェクトでは、財務モデル構築・市場シナリオ分析・重点施策の整理をリードし、2年間で営業利益率を大幅に改善しました。また、新規事業開発では事業性評価・PoC設計・アライアンス調整まで自ら推進し、初年度売り上げを創出。 今後も、論理性と実行力を軸に企業の変革に貢献したいと考えています以上
戦略コンサルタントの職務経歴書(Word形式)のサンプルダウンロードはこちらから
【戦略コンサルタント】職務経歴書の各項目の書き方とポイント解説
1.職務概要(200文字程度)
ポイント:キャリアの要約と専門性を簡潔に記載します。
例文:
「大手事業会社にて経営企画・事業戦略・中期計画策定・全社PMOを中心に従事。
全社戦略の策定から実行フェーズの統括まで一貫して担当し、利益改善・事業再生・海外拠点管理など多面的な成果を創出。
数値分析・課題構造化・プロジェクト推進に強みをもち、経営層との直接折衝経験を豊富に有する。」
2. 事業内容
ポイント:所属企業の業種・規模・特徴を記載。信頼性や業界内でのポジションを示します。
3. 就業中の会社概要の記載
ポイント:現在就業中である会社の、会社概要、事業内容を記載することで、企業の信頼性や規模を示すことができます。
4. 担当業務の具体的な記載
ポイント:「誰に」「何を」「どの手段で」「どの程度の成果を出したか」を明確に記載します。
成功者の記載例:
「中期経営計画の刷新プロジェクトをリードし、主要事業の営業利益率を +8pt 改善。戦略テーマの再定義とKPI体系の設計を行い、実行段階では部門横断のPMOとして進捗管理・課題解決を主導」
「全社BPRにて、主要5部門の業務プロセスを可視化し、ボトルネックを特定。施策の優先度付けとロードマップ策定を行い、工数30%削減・意思決定リードタイム 40%短縮 を実現」など
5. 保有資格・スキル
ポイント:TOEICスコア、ITスキルなどを具体的に記載します。
6. 自己PR (300〜400字)
ポイント:実績に基づいた強みをアピールします。マネジメント経験や改善提案の視点を盛り込むと効果的です。
例文:
「経営企画・事業戦略を軸に、戦略立案から実行フェーズまで一貫して成果を出してきました。
特に、数値分析と事業理解をベースにした戦略の構造化、複雑なステークホルダーの調整、実行段階のPM力に強みがあります。
中計策定プロジェクトでは、財務モデル構築・市場シナリオ分析・重点施策の整理をリードし、2年間で営業利益率を大幅に改善しました。また、新規事業開発では事業性評価・PoC設計・アライアンス調整まで自ら推進し、初年度売り上げを創出。
今後も、論理性と実行力を軸に企業の変革に貢献したいと考えています」
成功者に共通する「書き方の工夫」
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 数値で成果を示す | 営業利益改善、コスト削減額、ROIC改善、KPI改善などを具体的に |
| 顧客視点・提案力 | 経営課題をどう特定し、どの戦略に落とし込み、何を変えたか |
| プロジェクト推進 | 経営層向け調整、PMO、組織横断施策の実行 |
| ガバナンス理解 | 中計・管理会計・投資判断・サステナ対応(例:TCFD) |
| 英語力・海外対応 | 海外拠点の戦略管理・会議運営・レポーティング |
よくある質問
Q.業績貢献を数値で書けない場合は?
工数削減率、意思決定スピード改善、KPI改善、組織パフォーマンス向上など“プロセス成果”で補完できます。
Q.ビジネスサイドと技術サイドを行き来した経験は武器になる?
大きな武器。課題特定〜実行の橋渡しができる方はコンサルで高評価。
Q.海外経験はどこまで書く?
何を英語でやったかを書くのが正解。
例:
「海外拠点長と事業計画の協議・モニタリングを実施」
まとめと次のステップ
戦略コンサルの職務経歴書は、「何をどう変えたのか」を構造化し、因果関係で説明できているかが最終的な評価基準となります。
中でも、課題をどのように構造化し、どの戦略に落とし込み、最終的にどの成果へつなげたのかを一貫したストーリーとして示せているかが重要です。
また、施策の結果を数値と因果関係で説明できているか、経営層を巻き込みながら全社横断の推進を行った経験があるか、さらに戦略・ファイナンス・DX・組織改革といった専門領域が明確に言語化されているかも、採用側に強く響くポイントです。
JAC では、戦略コンサル領域に精通したコンサルタントが、職務経歴書のブラッシュアップや強みの棚卸し、面接対策まで伴走します。
「実力を正しく、過不足なく伝えたい」「ハイクラス選考を確実に突破したい」という方は、ぜひご相談ください。

