市場データをもとに戦略を描き、営業現場の動きを設計し、成果へと導く。「売れる仕組み」を描き、企業の収益構造を根幹から支える役割である営業企画。
近年では、データドリブンな意思決定や、変化の激しい市場環境への対応力が、よりいっそう求められ、経営に近い視点をもつプロフェッショナルとしての価値が高まっています。転職市場でも注目度が高まり、キャリアアップや高収入を目指す方にとって魅力的な選択肢です。
ここでは、JAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが営業企画職の年収相場や求められるスキル・経験を解説します。
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営業企画職の転職動向
DX化を背景に、上場企業を中心にニーズが活発化
営業企画職の採用は、近年の事業拡大やマーケティング機能の高度化を背景に増加傾向にあり、上場企業を中心に戦略的増員が目立つ傾向です。特に製薬、保険、IT、日用品メーカーなどで、営業基盤の強化やデジタル推進を目的とした営業企画ポジションの需要が高まっています。
求められる定量分析と調整力
仕事内容としては、顧客・市場データに基づく戦略立案やKPI設計、販促施策の策定といった定量分析力が求められ、BtoC・BtoB問わず広範な業界で共通的に必要とされています。また、部門横断のプロジェクト推進や、経営陣・営業現場双方との折衝も重要で、プロジェクトマネジメント力や社内調整力も評価対象です。
IT・コンサル出身者に広がる営業企画の可能性
当社の成約事例では、特に事業企画・コンサル・マーケティングなどの周辺領域からのキャリアチェンジが目立ちます。また、ITやWeb業界出身者による、データ活用に強みをもつ方への需要も高い傾向です。語学力不問の求人も多い一方で、グローバル展開を視野に入れる企業では英語力がプラス評価となるケースもあります。
今後も営業とマーケティングを横断するポジションとして、営業企画の役割はより戦略的かつデジタル志向へと進化すると見込まれるでしょう。
営業企画職に求められるスキルや経験
営業企画職への転職を目指す場合、企業から求められるスキル・経験・マインドは以下のとおりです。
・プロジェクトマネジメント経験
・データ分析・KPI運用スキル
・ステークホルダー調整・社内交渉力
・コンサルティングファームや戦略部門での経験
・サービス企画や新規事業立ち上げの経験
ここから、それぞれの内容を解説します。
プロジェクトマネジメント経験
営業企画では、多部門との連携や複数タスクの同時進行が常に求められます。そのため、プロジェクトの企画・推進・進捗管理を一貫して担った経験は極めて重要です。特に製品開発、販促企画、営業改革プロジェクトなどの現場では、関係者との役割分担やスケジュール調整、トラブル対応まで、柔軟かつ主体的に対応できる能力が求められます。
当社実績では、社内プロジェクトを主導した経験をもつ方の需要が高い傾向に。役割としては「PM経験」だけでなく、「プロジェクトメンバーの統率力」も重要な判断材料になります。
データ分析・KPI運用スキル
営業企画は感覚や経験則ではなく、ファクトベースでの提案・意思決定が求められる領域です。売上データや顧客属性、市場動向、営業進捗などを分析し、ボトルネックの特定や改善策の立案に落とし込むことが業務の中心となります。
企業側のニーズにおいても「データをもとに戦略を構築できる人」が重視されており、BIツールやExcel、Google Analytics、SQLなどの活用経験が強みとなるでしょう。特に、営業活動のKPIを設計し、PDCAサイクルを回して改善につなげた経験がある方は即戦力と評価される可能性があります。
ステークホルダー調整・社内交渉力
営業企画職は営業現場・経営層・商品企画・マーケティング部門など多様な関係者と接点を持ちます。そのため、情報収集力や論理的な説明能力だけでなく、異なる立場の人々と協力してプロジェクトを進めるための「関係構築力」や「調整力」が欠かせません。
例えば、新たな販売戦略を推進する場面では、現場の意見を踏まえつつ、経営層を説得する必要があります。「組織内で橋渡し役となれるか」が選考評価の大きなポイントとなっており、利害を調整しながら落とし所を見つけられる力は非常に高く評価されるでしょう。
コンサルティングファームや戦略部門での経験
戦略コンサルティングファーム出身者、あるいは企業内の経営企画や事業企画部門にいた方は、論理的思考力と構造的な課題解決力を強みとしており、営業企画職においても即戦力として重宝されています。特にBPR(業務改革)や組織設計、新規事業企画に携わっていた方は、「全体像を捉える力」と「実行に落とし込む設計力」があり、企業側から求められる傾向が高いです。
当社の実績でも、コンサルティング業界出身者が営業企画や事業開発部門へ転職し、好待遇で内定を得るケースが多く確認されています。課題設定・仮説構築・検証というフレームで仕事ができることが、営業企画において強い武器となるでしょう。
サービス企画や新規事業立ち上げの経験
営業企画職では、既存の営業施策を改善するだけでなく、ゼロベースで新たな顧客価値を提案する「攻め」の姿勢が必要とされます。そのため、新規サービスや事業立ち上げの経験は歓迎される傾向です。
ニーズ把握、商品設計、販売チャネルの構築、ローンチ後の効果検証など、一連のプロセスを担った経験は、企画職としての総合力を証明できます。特に、スタートアップや社内ベンチャーなどスピード感ある環境でサービスを磨き上げてきた方は、柔軟性と推進力の両面で即戦力とみなされるでしょう。
営業企画職の平均年収は847.5万円
JACの実績※では、営業企画の平均年収は約847.5万円です。年収のボリュームゾーンは650万円~1,000万円となっています。下記の表は年代別の平均年収ですが、企業規模や担当する領域、これまでのご経験によって、20代でも年収が1,100万円を超えるケースや30代・40代で年収2,300万円以上のケースもあります。

役職 | 平均年収 |
---|---|
メンバークラス | 761.3万円 |
管理職 | 6001,048.1万円 |
平均年収 | |
---|---|
日系企業 | 822.6万円 |
外資系企業 | 948.5万円 |
営業企画職の最新求人情報
JACでは、数多くの営業企画職の求人を取り扱っています。ここではその中から一部の営業企画職の求人をご紹介します。
●株式会社タイミー:事業企画/リーダー候補・推進
●株式会社デンソーウェーブ:営業企画(海外営業戦略の立案~実行)
●フロンティア株式会社:業界No.1ビジネスマッチングサービスの営業企画(リーダー候補)|フルリモート/ロケーションフリー
●非公開:【営業企画戦略】※部長クラス※マーケティング(競合分析・戦略立案等も含む)
●WOTA株式会社:国内営業企画・推進
●株式会社スタイルブレッド:営業企画[ADR・BDR]
JACでは取り扱う求人の約7割が非公開求人であり、本章で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。非公開求人も含め自身の適性やキャリアビジョンに合う求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性やご希望に沿う求人をご紹介いたします。
※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年5月最新)
営業企画職への転職で有利となる資格
営業企画職の転職に役立つ資格をいくつかご案内します。
・PMP(Project Management Professional)
・統計検定2級
・中小企業診断士
・Web解析士
・ITパスポート
以下から、各資格の内容を解説します。
PMP(Project Management Professional)
PMPは、国際的に認知されたプロジェクトマネジメントの資格です。営業企画職で求められる「プロジェクト推進」「複数部門との調整」などのスキルの証明になります。
当社の実績では、戦略系や事業推進系のポジションで需要が高い傾向です。取得には実務経験や35時間以上の研修受講が必要で、難易度は高めといえます。受験準備には3〜6カ月が一般的です。
統計検定2級
統計検定2級は、統計学の基本知識と応用力を評価する資格です。営業企画業務で一般的に行う「データ分析」「効果検証」などのスキルと直結しています。
マーケティング戦略や市場分析業務に携わる企画職でのニーズが顕著です。独学でも取得可能で、準備期間は3〜6カ月程度です。業務改善や仮説検証の場面で力を発揮できます。
中小企業診断士
中小企業診断士は、経営戦略、財務、マーケティング、人材マネジメントなどを網羅的に学ぶ国家資格です。営業企画職に求められる「事業戦略の立案」や「数値計画の策定」に対応できる実践力が身につきます。
幹部候補・リーダーポジションで評価される傾向です。合格には1〜2年の準備期間が必要ですが、自己研鑽の証として強い武器になります。
Web解析士
Web解析士は、アクセス解析・SEO・SNS・広告運用などを含むWebマーケティングの基本知識を体系的に学べる資格です。「デジタルマーケティング」や「SNS施策」が求められる営業企画職において、BtoC事業やスタートアップでの活用ニーズが高まっています。
受講から試験まで1〜3カ月程度と短期間で取得可能で、実務への即応性も高いのがメリットです。
ITパスポート
ITパスポートは、情報セキュリティ、ネットワーク、AI、業務改善ツールなどを広くカバーする国家資格です。営業企画職における「システム開発への理解」「DX施策推進」「デジタルツール活用」などの素養を示せます。
特に、ITと親和性の高い業種や、事業部門との連携が多い企業での需要がみられます。学習期間は1〜2カ月程度と比較的短めです。
営業企画のキャリアパス
営業企画は、戦略立案力や分析力を武器に、多彩なキャリアパスが広がる職種です。マネジメントや事業開発、経営企画、コンサルタント、専門分野特化など、自身の志向に応じた成長を実現できます。ここでは、5つのキャリアパスをご紹介します。
営業マネージャー・部長への昇進
営業企画で培った戦略立案力やKPI管理、現場との調整力を生かし、営業マネージャーや部長といった組織のリーダーへとキャリアアップする道があります。当社実績では40代前半でセールスプランニングマネージャーに転身した事例もあり、実績次第で早期の昇進も可能です。
最終的には営業戦略の中核を担う存在として、経営層とも連携しながら事業成長をリードする役割を担うことになります。
事業開発・新規事業責任者
市場分析力や企画立案力を武器に、新規事業の立ち上げや事業開発責任者として活躍するキャリアパスもあります。実際当社が扱う求人データでは「データ分析」や「プロジェクトマネジメント」が頻出スキルとして求められており、これらは事業開発に不可欠な能力です。
既存事業での成果をもとに、新規市場開拓やアライアンス推進などのプロジェクトに参画し、最終的には収益責任をもつポジションへと進むことができます。
経営企画・事業企画への転身
営業企画で得た全社視点や経営層との折衝経験を生かし、経営企画や事業企画へのキャリアチェンジも現実的です。特に「経営・商品・営業企画の経験」や「中長期計画の策定経験」が評価される傾向にあります。
M&Aや事業再編といったダイナミックな経営課題に携わることで、企業の成長戦略をリードするポジションを目指せます。
コンサルタントへの転身
営業企画で培った課題解決力やフレームワーク構築力を武器に、コンサルティングファームへ転職し、クライアント企業の営業改革や事業戦略立案を支援するキャリアパスもあります。特に、複数業界にまたがる営業改革やDX推進の経験は、コンサルタントとしての市場価値を高めます。
コンサルティング経験を経て、再び事業会社で経営企画や事業責任者として活躍する「ブーメラン型キャリア」も増加傾向にあります。
スペシャリストとしての専門分野追求
営業企画の中でもデータ分析やデジタルマーケティングなど、特定分野のスペシャリストとしてキャリアを深める道もあります。専門性を高めてプロフェッショナルとして活躍したい方に最適です。
まずは幅広い業務を経験し、自身の強みを見極めた上で、資格取得や専門プロジェクトへの参画を通じて、社内外で高く評価されるプロフェッショナルを目指しましょう。
営業企画職への転職を成功させる5つのポイント
営業企画の転職を成功させるためには、以下の5つのポイントを押さえることが重要です。
・データドリブンな実績をアピールする
・プロジェクト推進や部門間調整の経験を伝える
・業界理解や自社サービスへの興味を示す
・自ら企画し、改善につなげた経験を整理する
・転職エージェントを活用する
ここから、各ポイントの内容を確認しておきましょう。
データドリブンな実績をアピールする
営業企画では「データ分析力」や「KPI管理能力」が評価される傾向がみられます。書類や面接では、単なる実績ではなく「どのようなデータを分析し、どのような成果に結びつけたか」を具体的に説明できることが重要です。
例えば、GoogleアナリティクスやBIツールを用いた改善事例や、A/Bテストを用いた最適化経験なども評価されやすいため、定量的な視点を強調しましょう。
プロジェクト推進や部門間調整の経験を伝える
「プロジェクト推進」「ステークホルダーとの連携」は、営業企画で求められる中核スキルです。営業・マーケ・開発部門など複数部署との連携経験がある方が、企画の実行力を高く評価される傾向がみられます。
応募書類では、プロジェクトの目的、関係部門との調整内容、成果までをストーリーとして記述することが効果的です。
顧客との良好な関係を築くためにどのような行動をしてきたのかを具体的にアピールしましょう。
業界理解や自社サービスへの興味を示す
近年、リーディングカンパニーとして更なる事業拡大を目指す企業が多く、即戦力性と業界理解を重視する傾向があります。特に、医療・保険・製造業など専門性が求められる業界では、自社製品・サービスへの理解が評価に直結します。
企業分析を通じて、どのような価値提供ができるかを語れるよう準備することが転職成功の鍵です。
自ら企画し、改善につなげた経験を整理する
営業企画は、受動的な調整役ではなく「能動的に企画し、課題を抽出して改善につなげる力」が求められます。業務改善提案や新規販促施策の立案・実行経験をもつ方が、高評価を得る傾向です。
書類ではPDCAの流れに沿って「課題→施策→成果」の順に記載し、企画力と実行力をアピールしましょう。
転職エージェントを活用する
営業企画職は企業ごとに職務範囲が異なるため、ポジションの選定や企業とのマッチングに専門的なサポートが有効です。JACのような転職エージェントを活用することで、求人票だけでは分からない役割の違いや組織構造を把握しやすくなります。
また、非公開求人の紹介や書類添削、面接対策も受けられるため、転職成功率が高まるでしょう。
営業企画職への転職事例
ここからは、JACを活用して営業企画へ転職した事例をご紹介します。
Sさん(男性/40代前半)
業種 | 職種 | 年収 | |
---|---|---|---|
転職前 | 日系大手・アパレル系企業 | 販売スタッフ | 600万円 |
転職後 | 日系大手・化粧品企業 | セールスプランニングマネージャー | 880万円 |
Sさんは、顧客起点での売上戦略やブランド体験の設計に深く携わりたいという思いから、転職を決意されました。大学卒業後、アパレル業界でキャリアをスタートし、販売スタッフとして全国120名中1位の実績を残すなど、現場での卓越した成果を積み重ねてきました。
その後は店舗運営のデータベース担当やEC施策にも関与し、在庫効率化や売上拡大に寄与。さらにスーパーバイザーとして十数店舗の運営・教育を担うなど、実店舗における現場改善と人材育成の両面でリーダーシップを発揮してきました。直近ではマーケティング部門に異動し、ブランド戦略の策定や中期経営計画、PL管理など上流工程にも携わる一方で、より顧客目線での体験設計に取り組める環境を求めて転職を決意。
JACのコンサルタントはSさんの豊富な現場経験と戦略立案スキルを高く評価し、ブランドのセールスプランニングを主導するマネージャーポジションを提案。結果として、年収は600万円から880万円にアップし、現場と戦略をつなぐ役割として新たなキャリアをスタートされています。
営業企画職への転職なら、JAC Recruitmentへ
営業企画職は、戦略立案や部門横断の調整力など高い専門性が求められる分野です。JACは、営業企画職をはじめ管理職やエグゼクティブなどハイクラス層に特化した転職支援を長年手がけており、企業の採用責任者との強固な信頼関係と業界に精通したコンサルタントによる質の高いサポートが強みです。
1人のコンサルタントが企業と転職希望者双方を担当する独自の体制により、双方のニーズを深く理解したうえでの提案が可能となっています。他社と比べ、グローバル案件や非公開求人も豊富に取り扱い、丁寧なヒアリングと中長期的なキャリア形成まで見据えたアドバイスで、営業企画でのキャリアアップを目指す方に最適な支援を提供しています。
営業企画の転職を検討されている方は、ぜひJACへご相談ください。