女性のメーカーへの転職事情|平均年収や人気職種などを解説

女性のメーカー転職は十分に可能です。JACリクルートメント(以下、JAC)の転職実績では、メーカーへ転職した女性の想定平均年収は730.6万円で、64.9%が年収アップを実現しています。技術職だけでなく、経理・人事・商品企画・営業など幅広い職種で転職実績があります。

本記事では、女性のメーカー転職市場の実態や人気職種、転職成功事例をJACの実績データをもとに解説します。

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女性のメーカーへの転職事情と働きやすさ

メーカーのなかには、仕事と生活を両立するための制度を整え、管理部門や企画職の中途採用を進める企業があります。女性管理職候補の育成に力を入れる企業もあります。

働きやすさを見極めるには、配属予定部門の勤務形態や制度の利用状況、女性の登用実績を確認しましょう。ここでは、メーカーで働く環境を次の3つの観点から解説します。

本記事でいう「メーカー」とは、自動車・電機・機械・化学といった製造業に加え、食品・化粧品・日用品などの消費財メーカーも含みます。

  • 大手メーカーを中心に福利厚生や休日制度が整備されている企業が多い傾向
  • 経理や人事などの管理部門から企画職まで活躍の場が豊富
  • 女性管理職の登用やダイバーシティ推進が活発

大手メーカーを中心に福利厚生や休日制度が整備されている企業が多い傾向

大手メーカーやBtoBメーカーには、土日を休日とする勤務カレンダーを採用し、住宅手当や退職金制度、育児・介護に関する福利厚生を整えている企業があります。生産計画に沿って年間の稼働日を決める企業では、休日の予定を立てやすいことも利点です。

厚生労働省の「令和7年就労条件総合調査」では、常用労働者30人以上の民営企業における労働者1人平均の年間休日総数は116.6日でした。製造業の年次有給休暇取得率は72.8%で、調査対象全体の66.9%を上回っています。製造拠点では祝日の代わりに別の日を休日とする勤務や、交替勤務もあるため、求人票の年間休日数と勤務カレンダーを一緒に確認しましょう。

両立支援制度については、利用できる期間や対象者に加え、配属部門での利用状況も確認します。平均残業時間や育休後の復職実績、転勤の範囲も確かめ、希望する働き方との違いを洗い出しましょう。

出典:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査」

経理や人事などの管理部門から企画職まで活躍の場が豊富

メーカーでは研究開発や生産技術のほか、経理・財務や人事・労務、商品企画など幅広い職種で中途採用が行われています。製品を市場へ届ける営業やマーケティング、事業を支える法務や調達にも転職の機会があります。

文系出身者や異業種経験者であっても、応募する職種で培った専門性を活かせます。海外子会社をもつ企業なら連結決算やグローバル人事、新製品の開発に力を入れる企業なら市場調査やブランド戦略の経験が評価されることがあります。

応募時には、希望する製品や技術への関心とともに、これまでの仕事で挙げた成果を伝えます。どのような課題があり、解決に向けてどう動き、結果がどう変わったのかまで説明すると、採用担当者も入社後の活躍を具体的にイメージできます。

女性管理職の登用やダイバーシティ推進が活発

海外市場で事業を展開するメーカーを中心に、多様な視点を経営や製品開発へ採り入れるため、女性管理職の育成・登用を進める動きがあります。研修やメンター制度に加え、柔軟な勤務制度を設けて昇進後も働き続けやすくする企業もあります。

例えば、ダイキン工業は女性リーダーの育成に加え、短時間フレックス勤務、在宅勤務、育児支援の費用補助などを設けています。積水化学工業も、女性管理職の上司との対話やキャリア形成支援を含む施策を進めています。経済産業省(中部経済産業局)の事例集にも、製造業で女性管理職のロールモデルづくりや育休後の復職支援に取り組む企業が掲載されています。

出典:JACリクルートメントイベント開催レポート「関西を代表する企業に学ぶ 女性管理職の“育成”と“登用”について」、経済産業省 中部経済産業局「女性の活躍促進」

転職先を比較するときは、女性管理職比率の推移や管理職候補の育成方針、希望職種での登用例を確認します。女性がどの部門で責任ある仕事を担っているかまで調べ、希望する職種で管理職を目指せる環境かを見極めましょう。

女性のメーカーへの転職活動の実態

JACの転職実績では、幅広い年代や職種の女性がメーカーへ転職しています。初めて転職した方に加え、管理職として採用された方や転職によって年収が上がった方もいました。

年代や年収、転職先の職種などをデータで紹介します。割合は2025年1月から2026年7月までのJACの転職実績に基づきます。

  • 30代前半を中心に幅広い年代の女性がメーカーに転職
  • メーカーに転職した女性の35.0%が初めての転職
  • メーカーに転職した女性の想定平均年収は730.6万円
  • メーカーへの転職で年収アップした女性の割合は64.9%、平均で123.6万円アップ
  • メーカーへの転職で管理職以上へ転職した女性の割合は20.3%
  • メーカー転職で女性に人気の職種ランキング
  • メーカー転職で女性に人気の業種ランキング

5人に1人が課長以上の職位で転職している点は、メーカーにおいても女性管理職採用が進んでいることを示しています。特に経理・人事・事業企画・マーケティングなどの分野では、マネジメント経験を求める求人も増えています。

30代前半を中心に幅広い年代の女性がメーカーに転職

メーカーへ転職した女性の年代は30代前半が22.6%で最も多く、20代後半が19.6%、30代後半が16.2%と続きます。40代前半は15.5%、40代後半は14.6%、50代以上は11.5%で、転職者は各年代に広がっています。

年代割合
20代後半19.6%
30代前半22.6%
30代後半16.2%
40代前半15.5%
40代後半14.6%
50代以上11.5%

※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月~2026年7月)

30代では担当領域の専門性やリーダー経験、40代以降では組織運営や事業課題を解決した経験が評価材料になります。求人ごとに期待される役割を読み取り、これまでの経験を活かせる仕事に応募先を絞りましょう。

メーカーに転職した女性の35.0%が初めての転職

メーカーへ転職した女性のうち、転職回数が0回、つまり初めて転職した方は35.0%でした。転職1回は21.9%、2回は14.7%で、初回から2回までが比較的大きな割合を占めます。

これまでの転職回数割合
0回35.0%
1回21.9%
2回14.7%
3回11.4%
4回6.6%
5回5.0%
6回2.5%
7回1.3%
8回0.5%
9回0.8%
10回以上0.3%

※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月~2026年7月)

初めての転職では、社内固有の職種名だけでは担当してきた仕事が伝わりにくいことがあります。担当範囲や成果を具体的に説明し、応募先で活かせる経験を明らかにしましょう。転職経験が複数ある方は、それぞれの転職で身につけた力が現在の専門性へどうつながっているかを伝えます。

メーカーに転職した女性の想定平均年収は730.6万円

メーカーへ転職した女性の想定平均年収は730.6万円です。年収帯別では600万円台が22.9%で最も多く、500万円台が21.4%、700万円台が14.9%と続きます。1,000万円以上も11.2%を占めています。

想定年収帯割合
500万円未満11.3%
500万円台21.4%
600万円台22.9%
700万円台14.9%
800万円台10.4%
900万円台7.9%
1,000万円以上11.2%

※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月~2026年7月)

提示される年収は、職種や経験年数、入社後に任される役割によって変わります。条件を比較するときは総額に加え、基本給と賞与の内訳や退職金の有無を確認します。期待される役割に見合う条件かを確かめることで、入社後の認識のずれを防げます。

メーカーへの転職で年収アップした女性の割合は64.9%、平均で123.6万円アップ

メーカーへの転職で年収が上がった女性は64.9%でした。内訳は、1万円以上100万円未満の増加が33.1%、100万円以上200万円未満が20.8%、200万円以上が11.0%です。年収が上がった方の平均増加額は123.6万円でした。

年収の変化割合
年収ダウン31.2%
変動なし3.9%
1万円以上100万円未満アップ33.1%
100万円以上200万円未満アップ20.8%
200万円以上アップ11.0%

※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月~2026年7月)

年収が上がった3区分を合計すると64.9%になります。転職先を選ぶ際は、年収とともに働き方や担当領域も比較します。希望年収を伝えるときは、売り上げへの貢献や業務改善などの成果を挙げ、入社後に担う役割と結び付けて説明しましょう。

メーカーへの転職で管理職以上へ転職した女性の割合は20.3%

メーカーへ転職した女性のうち、課長以上の職位で採用された方は20.3%でした。課長級が15.2%、部長級が2.6%、本部長級が2.5%で、これらを合算しています。

転職後の職位割合
課長未満79.7%
課長以上15.2%
部長以上2.6%
本部長以上2.5%

※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月~2026年7月)

管理職の採用では、部下の人数や役職名に加え、組織の課題を改善した経験や関係部門をまとめた実績も確認されます。プロジェクトを主導した経験や後輩を育成した経験も、管理職候補としての評価材料になります。

メーカー転職で女性に人気の職種ランキング

ここでの「人気」は、JACを利用してメーカーへ転職した女性の転職先割合を指します。技術系が15.4%で1位、商品企画・販売促進が11.9%で2位、営業が10.4%で3位、ITが10.3%で4位でした。企画や管理部門、事業運営に関わる職種にも転職先が広がっています。

順位職種女性男性
1技術系15.4%41.5%
2商品企画・販売促進11.9%2.9%
3営業10.4%15.0%
4IT10.3%11.0%
5経理・財務8.9%5.3%
6人事・労務8.7%2.8%
7購買・物流・生産管理8.6%6.0%
8経営・事業企画8.4%8.4%
9総務・広報4.2%1.4%
10秘書・アシスタント・事務・顧客対応4.1%0.1%

※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月~2026年7月)。ランキングは女性の割合順。

男性と比べると、女性は商品企画・販売促進や経理・財務、人事・労務の割合が高くなっています。商品企画や人事は異業種経験者の転職実績もみられます。

一方で技術系やITは専門性が重視される傾向があります。これまでの経験がメーカーの事業運営や製品開発にどう活かせるかを整理することが重要です。

ランキングを応募先選びの目安としながら、自分の経験と求人要件が合う職種を検討しましょう。

メーカー転職で女性に人気の業種ランキング

業種ランキングも、JACを利用してメーカーへ転職した女性の転職先割合をもとにしています。化学が14.9%で1位、電気・電機が14.0%で2位、自動車・部品が13.3%で3位でした。機械・装置も13.0%を占めており、上位4業種の割合は近い水準です。

順位業種女性男性
1化学14.9%13.7%
2電気・電機14.0%16.9%
3自動車・部品13.3%18.4%
4機械・装置13.0%17.9%
5食品・飲料9.8%6.1%
6金属・素材8.3%7.6%
7化粧品・トイレタリー7.8%2.5%
8エネルギー・プラント5.1%6.6%
9宝飾・アパレル・スポーツ5.0%2.2%
10半導体2.9%4.6%

※JACの転職実績データをもとに作成(2025年1月~2026年7月)。ランキングは女性の割合順。

上位業種の割合差は大きくなく、女性の転職実績は特定業種に偏っていません。専門知識や職種経験があれば、化学・電機・自動車・機械など幅広いメーカー業界で転職機会があります。

女性は男性に比べ、食品・飲料や化粧品・トイレタリーなど消費者に近い業種の割合が高くなっています。一方で、化学や電気・電機、自動車・部品も女性の主な転職先です。企業を選ぶときは製品の特徴や注力する事業を調べ、応募職種に期待される役割と自分の経験が合うかを確認しましょう。

女性のメーカーへの転職成功事例

本章では、実際にJACの支援で異業種からメーカーへ転職した事例を紹介します。

不動産業界の広報経験を活かしエネルギー機器メーカーへ転職、年収250万円アップ

Aさん・30代後半・女性

業種職種年収
転職前不動産会社広報・PR600万円
転職後エネルギー機器メーカー広報・PRマネージャー850万円

Aさんは報道機関で企業取材や決算報道に携わった後、事業会社の新設広報部門で戦略策定やメディア対応を担当しました。取材する側と情報を発信する側の双方を経験し、経営課題を踏まえて社内外へ情報を届ける力を培ってきた方です。

広報組織の立ち上げにも関わるなか、施策を提案しても実行に移しにくい状況が続いていました。Aさんは広報として担当領域を広げ、専門性を高められる環境を求めて転職活動をはじめました。

JACのコンサルタントは、メディアとの関係構築と広報戦略の立案をともに経験している点に着目しました。そこで、事業拡大に併せて発信体制を強化していたエネルギー機器メーカーの広報マネージャー職を提案。選考では、経営課題を踏まえて情報発信を変えた経験や、その施策がもたらした成果を伝えました。

その結果、Aさんは広報体制を主導する役割で採用され、年収も600万円から850万円へ上がりました。転職後は取材と情報発信の双方で培った経験を活かし、事業の成長を支える広報組織づくりを担うことになりました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

サステナビリティコンサルタントから重工業メーカーの事業開発へ転職、年収300万円アップ

Bさん・50代前半・女性

業種職種年収
転職前建設コンサルタントサステナビリティコンサルタント750万円
転職後重工業メーカー事業開発(カーボンニュートラル領域)1,050万円

Bさんは開発金融に関わる業務を経験した後、調査研究や再生可能エネルギーの利用拡大に関する調査、企業の情報開示支援などを担当しました。政策と事業の両面から環境分野に携わり、官公庁や企業のプロジェクトを進めてきた方です。

社内異動によって環境関連の業務から離れる可能性が生じたことから、Bさんは蓄積してきた専門性を継続して活かせる仕事を求めました。助言する立場から一歩進み、事業をつくる側で脱炭素に関わることも希望していました。

JACのコンサルタントは、気候変動に関する制度への理解に加え、官公庁や企業の関係者をまとめてきた経験に着目しました。提案したのは、重工業メーカーでカーボンニュートラル領域の事業を開発する求人です。選考では、調査で得た知識をどのように事業へ活かし、関係者と合意形成を図ってきたかを伝えました。

環境分野の知識と事業を前へ進める力が評価され、Bさんは年収750万円から1,050万円で転職しました。転職後はこれまで培ってきた知見を活かし、自ら脱炭素事業を形にする立場で新たな仕事に取り組むことになりました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

マーケティング責任者経験を活かし半導体材料メーカーの品質管理責任者へ転職、年収450万円アップ

Cさん・40代後半・女性

業種職種年収
転職前量子ソフトウェア開発グローバルマーケティング責任者1,200万円
転職後半導体材料メーカー品質管理(化学領域)1,650万円

Cさんはコンサルティングを起点に、調達や事業管理を経験し、グローバルマーケティングの責任者も務めました。国内外の関係者と合意を築き、部門をまたぐプロジェクトを進めてきた方です。

担当プロジェクトの終了を機に、Cさんは事業を動かしてきた経験と化学分野の知識を組み合わせられる仕事を探していました。職種名を維持することよりも、専門情報を扱いながら組織を率いる役割を重視していました。

JACのコンサルタントが着目したのは、異なる部門の関係者をまとめ、組織の仕組みを整えてきた経験です。化学分野の知識も活かせる仕事として、半導体材料メーカーで化学物質の情報管理と品質体制を担う求人を提案しました。選考では、事業管理と組織運営の経験が品質体制の構築にも活かせることを伝えました。

化学の知識とマネジメント経験が評価され、Cさんは年収1,200万円から1,650万円で転職しました。転職後は品質管理の責任者として、化学物質の情報を適切に扱う仕組みと組織づくりを担うことになりました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

女性のメーカーへの転職なら、JACリクルートメント

女性がメーカーへの転職を考えるときは、職種や年収とともに、長く働ける環境かを見極めることが欠かせません。同じ職種名でも、製品や担当範囲によって任される仕事は変わります。両立支援制度の利用状況や女性の登用実績も、配属予定部門まで確認しておきましょう。

採用の背景と入社後に期待される役割を見比べ、自分が担いたい仕事に近い求人を選びます。異業種で得た経験も、応募先で任される仕事とのつながりを示せれば強みになります。これまで担当した仕事と成果を振り返り、どの経験を新しい環境で活かせるか考えてみましょう。

JACには、製造業・メーカーや各職種の採用動向に詳しいコンサルタントが在籍しています。企業が採用を行う背景や組織の状況をお伝えし、ご経験に合う求人の提案から面接対策、条件交渉まで支援します。

メーカーで専門性を活かし、自分に合う働き方とキャリアを実現したい方は、ぜひJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JACリクルートメント

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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