プラントエンジニアの転職事情|年収相場や求められるスキル経験を解説

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公開日:2025/05/20 / 最終更新日: 2025/06/17

プラントエンジニアは、化学・エネルギー・食品など多様な工場や生産設備(プラント)の設計、建設、運用、保守を担う技術職です。機械・電気・化学・土木など幅広い専門知識が求められ、プロジェクトマネジメントや現場管理といった重要な役割も担います。近年は省エネや新技術導入、老朽設備の更新需要が高まり、国内外でプラントエンジニアの市場ニーズは非常に堅調です。このような背景から、転職市場でも経験者・有資格者への求人が増加傾向にあります。

ここでは、JAC Recruitment(以下、JAC)の製造業専門コンサルタントがプラントエンジニアの仕事内容や年収、最新の求人情報、採用動向について詳しく解説します。

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プラントエンジニアの転職動向


プラントエンジニアの転職市場における採用状況は、製造業全体の構造改革や生産体制強化の動きと連動しており、特に化学・素材・エネルギー業界で需要が高まっています。DXやカーボンニュートラル推進、老朽設備の更新といった課題への対応が急務となっており、企業は経験豊富な中堅層を中心に即戦力採用をすすめている傾向です。

  • 化学メーカー転職情報

    化学メーカーは、業界の変革期を迎えています。そのため、異業界からの採用も増加傾向です。この記事では、化学メーカーの転職サポートを専門に扱うコンサルタントが、最新の転職市場動向や転職成功事例、採用企業情報などを解説します。… 続きを読む 化学メーカー転職情報

  • エネルギー/インフラ/プラント業界転職情報

    私達は社会基盤の発展を担う、以下のような業界を担当しております。・電力、ガス、石油・再生可能エネルギー・脱炭素、カーボンニュートラル(水素、アンモニア、CCS)・交通、道路、鉄道、橋梁、上下水道、空港等・ゼネコン、サブコ… 続きを読む エネルギー/インフラ/プラント業界転職情報

また、JACが取り扱う募集詳細によると、採用企業は国内有数の大手メーカーが多く、安定した経営基盤と長期的なプロジェクトが特徴です。仕事内容は設備投資計画、保全計画立案、プラント設計・施工管理など多岐にわたり、機械・電気両面の技術力が求められる傾向にあります。

また、海外展開を視野に入れたポジションもあり、将来的には海外拠点での業務やグローバルプロジェクトに関与する可能性がある点も特徴です。企業は単なる技術者としてではなく、課題解決型の思考を持ち、関係部署と連携して業務を推進できる主体性のある人を求めています。


プラントエンジニアの転職市場では、以下のようなスキル・経験・マインドが求められます。

・エネルギー管理の知識・実務経験
・プラント設備の保守・設計経験
・エンジニアリング会社での業務経験
・プロジェクトマネジメント経験
・化学プラントや石油・エネルギー系設備の知識

ここから、それぞれの内容を解説します。

エネルギー管理の知識・実務経験

プラントエンジニアの求人で広く求められているのが「エネルギー管理」の実務経験です。製造拠点の省エネルギー推進や、エネルギー使用量の最適化を図るうえで欠かせないスキルです。

工場運営においてはエネルギーコストの削減が利益に直結するため、企業はエネルギー使用実績のモニタリングや、最適な設備運用ができる技術者を重視します。エネルギー管理士などの資格保持者は、即戦力としての評価を受けやすい傾向です。

化学・素材・エネルギー業界では、プラント設備の長期安定稼働が求められるため、設備保全や設計経験は極めて重要です。機械・電気いずれの分野においても、定期保守の計画策定や設備更新提案など、計画的な管理能力が評価されます。

特にDCS制御システムや配電設備、回転機器の扱い経験がある技術者は重宝され、老朽化設備の更新計画や新設投資案件にも積極的に関われる方が求められています。

プラントの設計・建設においては、エンジニアリング会社との折衝や協業が欠かせません。そのため、EPC(設計・調達・建設)業務のフローを理解している方は高く評価されます。

例えば、過去にエンジニアリング会社で勤務していた経験があれば、仕様決定やコスト管理、進捗管理に関する実践的な知識を有しているとみなされ、プロジェクトを主導できる戦力として期待されるでしょう。

大型プラントの立ち上げや改修には、複数部門・外部業者と連携した進行管理が不可欠です。そのため、WBSを活用した工程管理、コスト調整、資材調達のコントロールといったプロジェクトマネジメントのスキルが求められています。

PMBOKの知識やPMP資格までは不要なケースも多いですが、マネジメント経験があれば、案件責任者候補としてのポジションも視野に入る可能性もあるでしょう。

化学業界や石油精製業界では、特定のプラント構造やプロセスの知識をもつ方が歓迎されます。例えば、反応釜、塔槽類、熱交換器などの基本的な機器構成に対する理解や、プロセスシミュレーション経験、危険物・高圧ガス取り扱いの知識などです。

業界特有の設備や法規(消防法、高圧ガス保安法など)に対応できる実務経験があれば、現場適応力の高さとして評価されます。


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プラントエンジニアの平均年収は811.5万円


JACの実績※では、プラントエンジニアの平均年収は約811.5万円です。年収のボリュームゾーンは650万円~900万円となっています。下記の表は年代別の平均年収ですが、企業規模や担当する領域、これまでのご経験によって、20代でも年収が700万円に近いケースや、30代・40代で年収1,700万円以上のケースもあります。

役職平均年収
メンバークラス766.9万円
管理職1,144万円
平均年収
日系企業796万円
外資系企業976.1万円


本章では、プラントエンジニアの最新転職・求人情報を紹介します。

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年4月最新)

JACでは取り扱う求人の約7割が非公開求人であり、本章で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。非公開求人も含め自身の適性やキャリアビジョンに合う求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性やご希望に沿う求人をご紹介いたします。

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プラントエンジニアへの転職で有利となる資格


プラントエンジニアへの転職を目指す場合、以下の資格を取得していると有利です。

・ボイラー技士
・エネルギー管理士
・危険物取扱者(乙種第4類)
・第二種電気工事士
・フォークリフト運転技能講習修了証

ここから、各資格の内容を確認しておきましょう。

ボイラー技士は、工場やプラントに設置されているボイラー設備の運転・管理に必要な国家資格です。特に、熱エネルギーを利用する製造現場では、こちらの資格保有者が優遇されることが多く、安全管理・省エネ運用の面からも重要視されています。

取得には講習+試験(もしくは実務経験)を要し、2級であれば半年以内の準備でも可能です。

エネルギー管理士は、事業所のエネルギー使用に対する最適化と省エネ管理を行う専門家であることを示す資格です。一定の規模以上の製造拠点では選任が義務づけられており、企業にとっての戦力として扱われます。

電気・熱の2区分があり、合格には高度な理系知識と試験対策が必要です。難易度は中~上級、学習期間は約半年~1年が目安でしょう。

危険物取扱者は、製造業において頻繁に取り扱う可燃性物質の管理・運用に必須の資格です。特に化学製品や潤滑油、洗浄剤などの使用現場では、危険物取扱者が配置されていることで業務範囲が広がります。

国家資格であり、合格率は30〜40%と中程度です。文系でも独学で取得しやすく、2〜3カ月の学習で合格できるでしょう。

設備保全やライン構築の場面で、電気工事が必要となるケースは多く、その際に求められるのが第二種電気工事士資格です。工場での照明・モーター制御盤の設置、機器の移設などに携わる際、法令上も技術的にも信頼される資格といえます。

国家資格で、筆記+実技の二段構成。3〜6カ月の準備で取得可能です。

製造オペレーターとして倉庫内作業や原材料の運搬を担当する場合、フォークリフト資格は即戦力の証明となります。講習のみで取得可能で、実務経験がなくても最短4日間で修了できる手軽さも魅力です。多くの企業で資格取得支援制度もあり、取得後すぐに業務に反映できる点が評価されます。

プラントエンジニアのキャリアパス


プラントエンジニアのキャリアは多様で、技術を極める道からマネジメント、コンサル、分野転換まで幅広い選択肢があります。自身の志向に合ったキャリアを描くことで、長期的に活躍し続けることが可能です。ここでは、5つのキャリアパスをご紹介します。

チーフエンジニアは、技術力を極めたい志向の方に最適なキャリアパスです。現場経験を積み重ね、設計や技術開発に専念し続けることで、最終的には社内外から認められる技術のスペシャリストになります。

エリアリードエンジニアやリードエンジニアを経て、メガプロジェクトの中心的存在として活躍し、20年以上の経験でチーフエンジニアに到達することが一般的です。専門分野への深い興味と、継続した学習意欲が求められます。

プロジェクトマネージャーは全体を俯瞰し、リーダーシップを発揮したい方に向いているキャリアパスです。設計や施工管理などの現場経験を経て、エンジニアリングマネージャーやデピュティプロジェクトマネージャーを歴任し、20年程度でプロジェクトマネージャーへと昇進します。

複数部門を統括し、予算・納期・品質を管理するため、調整力やコミュニケーション力が不可欠です。大規模案件を動かす醍醐味を味わえます。

部門長・管理職への昇進を目指すのも一案です。組織運営や人材育成に関心がある方に適しています。リードエンジニアや課長を経て、部長や本部長といった管理職へとキャリアアップします。

部門全体の戦略立案や予算管理、若手エンジニアの指導が主な役割です。マネジメントスキルや経営的視点が求められ、組織全体をより良くしたいという志向が重要となります。

発注者側・コンサルタントへの転身も考えられます。現場経験を生かし、プロジェクトの上流工程や意思決定に関わりたい方におすすめです。

施工会社やエンジニアリング会社での実務経験を経て、発注者側の企業やコンサルタント会社へ転職することで、企画・設計段階からプロジェクト全体に関与できるでしょう。幅広い知識と論理的思考力、調整力が重視されます。

分野転換・スペシャリストのキャリアパスは、新しい技術や分野に挑戦したい方に向いています。火力発電から再生可能エネルギー、食品プラントなど、興味のある分野へ転職することで、専門性を高め、新たな知見を得ることが可能です。

現場での基礎経験を積んだのち、関連資格の取得や最新技術の習得がステップとなります。変化を楽しみ、自己成長を追求する姿勢が必要です。


プラントエンジニアの転職を成功させるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

・応募企業の募集背景を理解し、志望動機に反映させる
・専門領域・保有スキルを明確化し、即戦力を訴求する
・プロジェクト推進力・調整力を面接でアピールする
・中長期的なキャリアビジョンを描く
・転職エージェントを活用して、選考通過率を高める

ここから、各ポイントについて解説します

企業がプラントエンジニアを採用する背景には、老朽化対応、海外展開、脱炭素投資など、事業成長に直結する課題が多く含まれています。単なる人員補充ではなく「戦略的採用」であることを理解し、自分の経験・スキルがどう貢献できるかを志望動機に明確に盛り込むことが重要です。

例えば「石油化学プラントでの保守経験が、御社の老朽設備更新プロジェクトに生かせる」といった具体性ある記載が、書類通過や面接評価を高める鍵といえます。

書類審査では、応募者がどの領域でどの程度の実務力を持っているかが重視される傾向です。当社の実績でも「プラント設備」「化学プラント」「エンジニアリング会社での経験」などに対する需要が散見され、担当した設備(反応器、配管、DCS制御など)や実績(トラブル対応、保全計画立案など)を具体的に書くことで、即戦力としての印象が強まります。

また「ボイラー技士」や「エネルギー管理士」などの資格も積極的に記載し、専門性を補強しましょう。

多くの企業は長期的な視点を持てる人を採用しており「将来どう成長したいか」「どのようなポジションを目指したいか」といったキャリア展望を重視しています。例えば「設備保全から設計業務に幅を広げ、最終的にはチーフエンジニアを目指したい」や「海外プロジェクトで活躍できるPMになりたい」など、自身の成長意欲を具体的に示すことで、将来性を買われやすくなる傾向です。

従って短期的な転職理由だけでなく、長期的な視野での動機も必ず盛り込みましょう。

書類審査では、応募者がどの領域でどの程度の実務力を持っているかが重視される傾向です。当社の実績でも「プラント設備」「化学プラント」「エンジニアリング会社での経験」などに対する需要が散見され、担当した設備(反応器、配管、DCS制御など)や実績(トラブル対応、保全計画立案など)を具体的に書くことで、即戦力としての印象が強まります。

また「ボイラー技士」や「エネルギー管理士」などの資格も積極的に記載し、専門性を補強しましょう。

JACのような転職エージェントを活用すれば、公開されていない非公開求人へのアクセスはもちろん、企業ごとの評価軸や面接傾向に基づいた選考対策も可能です。特に、プラントエンジニアのように専門性が求められる職種では、業界知識をもつコンサルタントのアドバイスが選考突破に直結します。

また、年収交渉や入社後のフォローまで一貫した支援が受けられるため、はじめての転職やキャリアチェンジを考える際にも強力なパートナーとなるでしょう。

プラントエンジニアの転職事例


ここからは、JACを活用してプラントエンジニアへ転職した事例をご紹介します。

Kさん(男性/40代前半)

業種職種年収
転職前日系大手重工業系企業プラントエンジニア1,000万円
転職後日系大手鉄鋼系エンジニアリング企業プロジェクトマネージャー1,300万円

Kさんは「再び提案営業の第一線で顧客と向き合い、課題解決に貢献したい」という強い意志を持って転職を決意されました。新卒で入社以来、ごみ処理プラントの設計・建設に携わったのち、約16年間にわたって提案営業として経験を積み、地域住民や自治体、コンサルとの関係構築にも尽力。

提案書作成専門チームの立ち上げ時には初期メンバーに抜擢されるなど、企画力と実行力が高く評価されてきました。近年はプラント運営業務に従事していましたが、あらためて営業職への思いが強まったことが転職のきっかけとなりました。

JACのコンサルタントは、Kさんの豊富な知見とマネジメントスキルを生かせる環境を提案。転職後は年収が1,000万円から1,300万円へとアップし、環境プラント分野で提案営業とプロジェクトマネジメントを担う新たなキャリアをスタートしています。


プラントエンジニアの転職は、技術のみならずプロジェクト推進力や多様な関係者との調整力が問われる、責任とやりがいの大きい仕事です。JACはエネルギーやインフラ、プラント業界に精通した専任コンサルタントが在籍し、豊富な実績と独自の情報網を生かして、転職希望者一人ひとりの経験やキャリア志向を丁寧にヒアリングします。

企業ごとの詳細なポジション情報や、レジュメ添削・面接対策などきめ細かなサポートを通じて、他社にはない深い業界理解と専門的なアドバイスを提供できるのが強みです。さらに、企業担当と転職希望者担当を一人のコンサルタントが担うため、企業側のニーズや現場のリアルな情報を的確に伝えられる点もJACならではの強みです。プラントエンジニアとして新たなキャリアを目指す際には、ぜひJACへご相談ください。

  • メーカー転職情報

    メーカーの転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。JACは業界専任制のコンサルティングを行っているため、高い専門性や業界の知識を豊富に蓄積しており、また市場動向についても… 続きを読む メーカー転職情報

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。