デジタルトランスフォーメーションの推進やグローバル化にともない、企業が求めるニーズも多様化しつつあるバイヤー業界。企業の組織力を高め、海外進出などの事業拡大に向けて欠かすことのできない重要な戦力の一つとなっています。
そこで今回は、バイヤーへの転職を検討している方の参考となるよう、バイヤーの仕事内容やバイヤーの最新求人情報、キャリアパスなどについてご説明します。
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バイヤーの転職動向と期待される役割
2024年にJACがお預かりしたバイヤーの求人は前年の1.3倍以上と増加しており、その背景には大きく以下の2つの要因が考えられます。
まず、グローバル化の進展。多くの企業が海外展開を目指しており、これにともない組織力を強化するためバイヤー職を募集しています。
次に、SDGs(持続可能な開発目標)の実現や法規制のクリアを目指す企業の増加。SDGsの実現は、企業の社会的責任やブランド力も高め、持続可能なビジネスモデルを作りだすことで経済的メリットをもたらすことが期待されており、結果サステナビリティを重視し、法規制の遵守と新たな材料の調達役となるバイヤーが求められています。
どの業界でもバイヤーのニーズは高まっていますが、特に自動車、データ分析関連、食品メーカー、エネルギー・プラント業界においてその傾向が顕著です。以下では、それぞれの背景で期待されるバイヤーの役割についてまとめます。
海外展開で期待されるバイヤーの役割
現地市場を把握した商品選定と購買:
現地市場のニーズに合った商品を選定し、適切な価格で購買することは、バイヤーにとって最も重要な責務です。特に海外市場では、消費者の嗜好や文化が異なるため、バイヤーは現地のトレンドや消費者行動を深く理解する必要があります。例えば、アジア市場では健康志向の商品が人気である一方、欧米市場ではエコフレンドリーな商品が求められることが多いなど、市場特性を踏まえ、新しい商品やトレンドを発掘し、企業の商品ラインナップを強化します。
柔軟なサプライヤーとの交渉と管理:
言語や文化の違いが交渉に影響を与える海外において、現地のサプライヤーと価格や納期、品質などの条件を交渉し、最適な契約を結ぶためには、バイヤーは現地のビジネスマナーや交渉スタイルを理解し、柔軟に対応することが求められます。長期的なパートナーシップを築くことで、安定した供給を確保し、サプライチェーンのリスクを最小限に抑えます。
高い水準の品質管理:
海外のサプライヤーからの調達では、品質基準が異なることがあるため、バイヤーは厳格な検査や評価を行う必要があります。例えば、食品業界では現地の衛生基準や安全規制を遵守することが重要です。不良品のリスクを最小限に抑えるため、定期的な品質チェックやサプライヤーの監査を実施します。
物流と輸送の管理:
国際物流では、輸送中のリスクや遅延が発生する可能性があるため、バイヤーはこれらのリスクを管理し、商品の品質を維持します。例えば、温度管理が必要な商品では、適切な冷蔵・冷凍設備を備えた輸送手段を選定し、また関税や輸入規制にも対応しスムーズな通関手続きを確保します。
法規制対応とコンプライアンス:
各国には異なる法規制やビジネス慣行が存在するため、バイヤーはこれらを熟知し、適切に対応することが求められます。例えば、化粧品業界では成分表示や安全性試験が厳格に規制されている国もあります。これにより、企業は効率的かつ効果的に海外市場に進出し、競争力を高めることができます。
SDGsの実現に向けて期待されるバイヤーの役割
持続可能な調達:
環境に配慮した材料や製品を選定し、持続可能なサプライチェーンを構築すること。例えば、再生可能な資源から作られた製品や、環境に有害な化学物質を含まない製品を選定したり、サプライチェーン全体で再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力など)の利用を推進し、企業のカーボンフットプリントを削減します。
サプライヤーとの協力:
サプライヤーと協力して環境負荷を低減するための取り組みを推進します。例えば、サプライヤーに対して環境基準の遵守を求めたり、エネルギー効率の向上を支援したりします。
法規制の遵守:
バイヤーは、各国の環境法規制を遵守するための調達活動を行います。例えば、EUのREACH規制やRoHS指令に準拠した製品の調達を行ったり、化学物質の適切な管理や廃棄物の適切な処理を確保するためのサプライチェーンを構築します。
リスク管理:
サプライチェーンにおける環境リスクを評価し、リスクを最小限に抑えるための戦略を策定します。具体的には、自然災害や気候変動による影響を考慮した調達計画を構築したり、複数の供給元を確保することや、リスクの高い地域からの調達を避けることなどが挙げられます。
イノベーションの推進:
新しい持続可能な技術や材料の導入や環境に優しい製品の開発やエコデザインの推進し、企業の競争力を高めます。
バイヤーの平均年収は760万円前後
JACの実績では、バイヤーに転職された方の平均年収は760万円前後となっています。後述しますが、一般的にバイヤーの平均年収といわれている500万円前後にくらべると、JACの転職実績は年収が高い傾向にあるといえます。最も年収が高いケースで、1,500万円以上の方もみられます。

バイヤーの年収は、年齢や経験、所属する業界によって大きく異なります。一般的なバイヤーの平均年収は500万円前後といわれています。一般的なバイヤーの年齢ごとの年収の目安は次のとおりです。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20代 | 350万円~400万円 |
30代 | 400万円~600万円 |
40代 | 500万円~900万円 |
バイヤー最新求人情報
JACでは、数多くのバイヤー求人を取り扱っています。ここではその中から一部のバイヤー求人をご紹介します。
●非公開企業:アパレルバイヤー(管理職候補)
●アイリスオーヤマ株式会社:バイヤー・MD
●アークランズ株式会社:バイヤー/MD
●非公開企業:資材購買(調達バイヤー)
●大手小売企業::ホームセンターバイヤー
●非公開企業:購買・調達・バイヤー
●非公開企業:バイヤー
●食品商社:貿易実務・バイヤー業務
※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年4月最新)
JACでは、このほかにも多くのバイヤー求人を取り扱っていますが、求人のほとんどは非公開求人となっています。非公開求人は、JACにご登録いただいた方のみにご紹介が可能です。JACにご登録いただく際には、バイヤー職に詳しいコンサルタントが転職希望者のご経験やスキル、将来のご希望などを細かくお伺いし、ご希望のキャリアプランに沿った求人をご案内します。もちろん、非公開求人も含めたご紹介が可能です。
バイヤー職への転職をお考えの際にはぜひJACにご登録ください。
バイヤーへの転職に生かせる資格
バイヤーの仕事は、資格が必要な仕事ではありません。しかしながら、次のような資格を保有していると転職の際に役立つ可能性があります。
販売士(リテールマーケティング)検定
商工会議所が実施する資格試験です。販売に関わる資格ではあるものの、マーケティングについての知識を証明できるため、バイヤーの仕事にも生かせる知識を保有していることを証明できます。
3級は販売担当者として必要な知識や技術を身に付けていることの証明となりますが、2級は、マーティングなど、流通・小売業における高度な専門知識があることを認定する資格です。また、1級は経営に関する極めて高度な知識があり、商品計画からマーケティング、経営計画の立案、財務予測など、戦略的に企業経営に関わることができる人を対象とした資格となっています。
TOEIC
海外での買い付けを希望する場合には、語学力が必要です。語学力がなければ、買い付けをする際に価格交渉をすることもできません。TOEICは ビジネスでも活用できる実践的な英語の能力を測定するテストです。TOEIC® Listening & Reading Testは、リスニング45分、リーディング75分のテストであり、英語によるコミュニケーション能力を幅広く図ることができます。TOEIC700点以上がビジネスで英語を使用する際の1つの目安となっています。
バイヤー未経験で転職は可能か?
バイヤーにはトレンドや顧客ニーズを分析し、市場でのニーズが高まる商品の買い付けが求められます。また、原材料を調達するバイヤーには、原材料の質や適正価格を見極める能力が必要です。そのため、バイヤーへ転職するためには、その業界についての知識が必要不可欠です。従って、業界の経験のない人がバイヤーへ転職することは非常に難しいといえます。
しかしながら、バイヤーの経験がなくても業界の商品知識を幅広く持っている場合やマーケティングの経験がある場合などは、応募が可能な場合もあります。また、別業界でのバイヤー経験を生かせるケースもありますが、1人での転職活動の場合、自分の経験で採用の見込みがあるのか判断しにくい場合もあるでしょう。
そのような場合には転職エージェントの活用がおすすめです。JACでは数多くのバイヤー求人を取り扱っており、バイヤーへの転職を希望する人の希望条件や目指すキャリアプランをお伺いし、理想に近い求人のご紹介をしています。バイヤーの転職サポート実績があるからこそ、求人企業が求めるスキルや人物像も詳細に把握しており、求人サイトの利用だけでは実現できない質の高い転職活動をサポートします。
バイヤーへの転職をお考えの際にはぜひお気軽にJACにご相談ください。
バイヤーのキャリアパス
バイヤーの主なキャリアパスをご紹介します。
リーダーやマネージャーを目指す
バイヤーとしての実績を積むと、買付から価格交渉、販売管理までを一貫して担えるようになります。一通りバイヤーの仕事に必要な経験と能力を身に付けることができれば、複数のバイヤーを管理するポジションに就くことができるでしょう。
リーダーやマネージャーになれば、バイヤーとしての経験を生かして後進の指導にあたるなど、バイヤー業務以外の仕事も増えてきます。リーダーシップが強く、人材育成に関心の高い方は、マネジメントのポジションを目指すとよいでしょう。
商品開発部門を目指す
バイヤーとして培ったマーケティングのスキルを生かし、商品開発部門を目指す方向性も考えられます。市場のニーズを理解しているだけでなく、トレンドの変化にも敏感であり、仕入れの交渉経験もあるため、バイヤーの経験は商品開発に役立てられるでしょう。
新しいことにチャレンジしたい方や顧客ニーズに沿った商品の仕入れではなく開発に携わりたい人などは、商品開発部門がおすすめです。
バイヤーの転職事例
JACがサポートをしたバイヤー職への転職事例をご紹介します。
業種 | 職種 | 年収 | |
---|---|---|---|
転職前 | エネルギー業界 | バイヤー | 700万円 |
転職後 | エネルギー業界 | バイヤー | 1,000万円 |
Fさんは大学卒業後、エネルギー業界に就職をされ、電力の小売り営業や電力トレーディング、LNGトレーディングに関わってこられた実績のある方です。明るく、コミュニケーション能力が高い方で、ビジネスレベルの英語を駆使し、実務での英語使用経験もあることから、よりグローバルな環境でトレーディングに関わりたいという思いで転職を決意されました。
JACでは、Fさんのご希望を尊重し、LNGのトレーディングに関わる業務をご紹介したところ、すぐに採用が決定しました。Fさんの実務経験は即戦力として非常に魅力的であり、同時に業務に意欲的なFさんの姿勢が高く評され、求人企業からはぜひ採用したいとの返答があったのです。またLNGトレーディングはFさんの関心の強い分野でもあり、数年後には海外拠点への赴任を見据えた求人であったことから、Fさんも入社を希望され、すぐに両者の同意が成立しました。現在、Fさんは2年後の海外赴任を目指し、経験を生かしながらLNGトレーディング事業に取り組まれています。
バイヤーへの転職なら、JAC Recruitmentへ
バイヤーが買い付けた商品がヒットすれば、会社に大きな利益をもたらします。また、バイヤーの価格交渉が会社の利益の拡大にもつながるなど、バイヤーは大きなやりがいを感じることができる仕事です。
JACはこれまでにも数多く、バイヤーへの転職をサポートしてきた実績があります。さまざまな業界に詳しいコンサルタントが転職希望者の気持ちにしっかり寄り添いながら、丁寧なカウンセリングを行い、希望に合った求人をご紹介します。バイヤーへの転職をご希望の際にはぜひJACにご登録ください。