【調査レポート】女性管理職の約7割が転職を検討

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公開日:2025/07/03 / 最終更新日: 2025/07/02

近年、ダイバーシティ推進や働き方改革が進む中で、女性管理職のキャリア形成に注目が集まっています。管理職としての挑戦や成長を求める一方で、現実とのギャップに悩む声も少なくありません。

そこで、JAC Recruitment(以下、JAC)では、管理職として働く女性505名を対象に、「女性管理職のキャリア選択と転職」に関する実態調査を実施。管理職を目指した理由や、実際に感じている満足・課題、転職意向や利用している転職サービスなど、女性管理職のリアルな声を通じて、キャリアの現在地と今後の可能性を明らかにしました。

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調査期間:2025年6月6日~9日 
調査方法:インターネット調査(PRIZMA) 
調査対象:管理職の女性505名 
調査実施:株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント 

女性管理職の6割が志望して管理職に


現在管理職として働く女性のうち、62.2%が「もともと管理職になりたいと思っていた」と回答しました。この結果から、女性の間でも管理職への意欲が高まっていることがうかがえます。

その理由として、以下のようなキャリア志向や経済的動機が挙げられました:

  • ●キャリアアップのため(49.7%)
  • ●収入を増やしたかった(45.9%)
  • ●自分の能力を試したかった(27.1%)

また、「責任のある仕事に挑戦したい」「より大きな裁量を持ちたい」「他の女性管理職に刺激を受けた」などの回答も一定数見られ、挑戦・成長を求める姿勢が強く表れていることがわかります。

女性管理職の7割が「管理職になってよかった」と実感


現在管理職として働く女性のうち、71.1%が「管理職になってよかった」と感じていることがわかりました。

この割合は、「もともと管理職になりたかった」と回答した62.2%を上回っており、当初は志望していなかった女性の中にも、管理職としての経験に満足している人が多いことを示しています。

この結果から、管理職としての役割が、女性のキャリア形成において予想以上にポジティブな影響を与えていることがうかがえます。

キャリアの達成感と責任の重さ──女性管理職が抱える二面性


女性管理職の多くが、管理職としてのキャリアに達成感や充実感がある一方で、現実的な負担も抱えていることが明らかになりました。

「管理職になってよかった点」としては、以下のようなポジティブな変化が挙げられています:

  • ●年収が上がった(50.7%)
  • ●自分の成長を実感できた(34.5%)
  • ●社内でのキャリアパスが明確になった(34.3%)
  • ●意識を持って仕事に取り組むようになった(32.6%)
  • ●自分の考えや意見が尊重されるようになった(27.0%)
  • ●ロールモデルとして組織の多様性推進に貢献できるようになった(20.9%)

これらの回答から、管理職経験が女性のキャリア形成において成長の機会や自己肯定感を高める要因となっていることがうかがえます。

一方で、「管理職としての悩み」として、以下のような課題が浮き彫りになっています:

  • ●業務量が多い(37.2%)
  • ●責任の重さに対するプレッシャー(31.3%)
  • ●時間に余裕がない(29.5%)
  • ●部下の指導・育成がうまくいかない(26.7%)
  • ●仕事と家庭・プライベートの両立が難しい(22.8%)
  • ●他部署や上司・部下との調整に苦労する(22.8%)

これらの悩みは、管理職としての責任の重さや多忙さに起因しており、キャリアの達成感と引き換えに、精神的・時間的な負担を感じている女性が多いことがわかります。

このような二面性は、転職意向にも影響を与える可能性があり、企業側には働き方の柔軟性や支援体制の整備が求められています。

管理職を目指して転職した女性は約4割


女性管理職のうち、39.0%が「管理職になれる環境がなかったため、転職した経験がある」と回答しました。この結果は、社内での昇進機会や制度的な支援が十分でないことが、女性のキャリア形成において大きな障壁となっていることを示しています。

本来であれば、社内でのステップアップを目指したいと考える女性も、管理職への道が閉ざされていると感じた結果、転職という選択を取らざるを得なかったケースが多いと考えられます。

このような背景から、転職は単なるキャリアチェンジではなく、管理職としての可能性を広げるための戦略的な手段として位置づけられていることがわかります。

管理職になってから転職を考えた女性は約7割


現在管理職として働く女性のうち、67.7%が「管理職になってから転職を考えたことがある」と回答しました。これは、管理職としてのキャリアを積んだ後でも、現職に対する不満や課題を感じている女性が多いことを示しています。

転職を考えた理由としては、以下のような声が多く寄せられました:

  • ●ワークライフバランスを見直したい(37.7%)
  • ●年収・待遇を上げたい(29.5%)
  • ●現職での評価や昇進に不満がある(22.5%)
  • ●より上位の役職や責任を求めてキャリアアップしたい(21.4%)
  • ●職場の人間関係に問題がある(21.1%)
  • ●ライフイベント(出産・育児・介護など)に対応できない(20.8%)
  • ●管理職としての成長機会が限られている(20.5%)

これらの理由からは、管理職としての責任や業務量が増える一方で、報酬や評価がそれに見合っていないと感じるケースが多いことがうかがえます。

また、ライフステージの変化に柔軟に対応できる職場環境が整っていないことも、転職を検討する要因となっています。

管理職としての経験を積んだ女性が、より良い環境や成長機会を求めて転職を前向きに捉えていることは、今後のキャリア選択において重要な視点となるでしょう。

女性管理職が選ぶ転職サービスは「転職エージェント」


調査によると、管理職になってから転職を考えた女性のうち、約8割が実際に転職活動を行っている、または検討していることが明らかになりました。

具体的には、以下のような状況です:

  • ●既に転職した(15.5%)
  • ●転職活動中(30.1%)
  • ●転職を検討中(37.1%)

この結果から、女性管理職が転職を現実的な選択肢として積極的に捉えていることがわかります。

では、どのようなサービスが「満足できる転職」を支えているのでしょうか。

調査では、以下のような回答が得られました。

  • ●転職エージェント(45.9%)
  • ●求人サイト(転職メディア)(34.5%)
  • ●スカウトサービス(登録型ヘッドハンティング)(31.9%)
  • ●ヘッドハンティング(24.8%)
  • ●リファラル(紹介)(14.1%)

中でも「転職エージェント」が最も高い支持を集めており、専門的なキャリア相談や面接対策、ライフイベントへの配慮など、きめ細かなサポートが評価されていることがうかがえます。

特に女性管理職にとっては、自分の希望や状況に寄り添ってくれる存在が、安心してキャリアチェンジを進めるための大きな支えとなっているようです。

女性管理職の転職ならJAC Recruitment


JAC Recruitmentのコンサルタントは、企業の経営層と日常的に対話を重ね、採用の背景や組織の方向性、カルチャーまで深く理解しています。

そのため、女性管理職が転職したい理由である

■ ワークライフバランスを見直したい(37.7%)
■ 年収・待遇を上げたい(29.5%)

といった希望をかなえられるような、的確なアドバイスと情報提供が可能です。

「より評価される環境で働きたい」
「自分の力を試しながら、キャリアアップを目指したい」
「ライフステージに合わせて、柔軟に働ける職場を探したい」

そのような思いをおもちの方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたのキャリアにふさわしい選択肢をご提案します。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。