公開日:2021/12/07 / 最終更新日: 2022/04/25

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長期雇用時代のワークデザイン。市場価値を高めるために身に付けておきたいスキルとは

長期雇用時代のワークデザイン

平均寿命が100歳を超える時代。ただ寿命が延びるのではなく、健康年齢が延びる=仕事人生が延びるということです。更に、少子化により働く人口が減少します。結果として70歳、80歳までに働き続ける人が増える中、「定年」の既成概念に捉われず、働き方やライフプランを見直す必要性が強く意識されるようになっています。
そこで今回は、多くの方々のキャリアのサポートをしてきたJAC Recruitment(以下、JAC)の佐原および三浦が、長期雇用時代のキャリア構築、身に付けたい能力などについてお話しします。

ではまず、今から意識しておきたいスキルについて、佐原が解説します。

管理職になっても、「専門性」を磨き続ける


2021年4月、改正高年齢者雇用安定法が施行。企業は65歳までの雇用確保義務に加え、70歳までの就業確保が努力義務とされました。さらに「75歳」までの延長も議論されています。
「会社員」として働き続けるかどうかはともかく、75歳頃まで働き続ける未来が現実的になってきています。

これまで一般的には、30代半ばで課長になり、役職定年となる55歳までの20年間を管理職として過ごしたら、あとは定年(60歳)まであとわずかです。
しかし、もし定年が75歳だとしたら、多くの人は55歳からの20年間、すなわち管理職として過ごしてきたのと同じだけの期間を再び非管理職として働くことを求められる可能性があります。
マネジメントの仕事がゼロになるわけではないにせよ、何らかの専門スキルを生かす形でなければ、長く働き続けることは難しくなるでしょう。

30代半ば以降、ポジションが上がるほど「マネジメント」が仕事の中心になっていく方は多いのですが、55歳以降の人生を見据えると、「専門性」を手放さないでおくことが大切です。

65歳での定年退職、その後の転職や独立を前提とした場合、「65歳時点でどのようなスキルを持っていればよいか」をイメージ。そして、遅くとも50歳から「スキル再習得」のアクションを始める必要があると思います。実際、その必要性を感じ、大学院で学び直すミドル・シニア層が増えています。

このように、50歳になった時点で方向性を定めていられるように、40歳から「自分はどの専門性を生かしていくのか」を考えておきたいものです。

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「専門性」以外に、これからの時代に求められる能力


どの専門分野に特化するにしても、共通して必要とされる能力とは、どのようなものなのでしょうか。
これからの時代に求められる能力を挙げてみましょう。

●ダイバーシティ(多様性)への対応力

近年、多くの企業が、多様な人材を活用する「ダイバーシティ経営」へ舵を切っています。
世界では「人種」や「宗教」の多様性が論じられますが、日本においては「性別」「ライフスタイル」「価値観」などの多様性を受容し、幅広い人材の活用を目指しています。

これまで画一的な人材採用・育成が行われる傾向が強かった日本企業においても、今後は組織内で多様化が進んでいきます。
また、昨今のプロジェクトでは一部門内で完結するのではなく、社内の複数部署や社外の人々と協業して進めるケースが増えています。
多様なバックグラウンドを持つ人の考え方や価値観などを受け入れ、対応していく力が今後は欠かせません。

もし今、同質化した組織に属していると感じる方は、意識して多様な人々と関わる経験をすることをお勧めします。。

私自身、51歳のときに大学院に通い始めたのですが、中国や韓国出身の若者とグループディスカッションを行い、大いに刺激を受けました。彼らの優秀さやハングリー精神は話には聞いていましたが、自身が実際に交流して肌身で感じたことは、視野を広げる経験になりました。

大学院以外にも、社外のセミナーやワークショップのほか、副業やNPOなどでのプロボノ活動、ボランティア、地域コミュニティへの参加など、「多様性」に触れ、協業を経験する機会はいろいろとあるはずです。

●テクノロジーへの対応力

「自分はITに対応できている」と思っていても、雇用者側からは「ITに対応できていないため、仕事を任せにくい」と見られている――50代の方々にはそのような認識のギャップが生じているケースが多々あるようです。

あらゆる業種・業務にデジタル技術の導入が進んでいる今、自身のITリテラシーを客観的に捉え、高めていくことも大切です。
たとえば「エクセルで顧客情報を管理」→「CRMツールを活用し、顧客満足度アップを図る」、「メールで連絡」→「チャットツールでスピーディにコミュニケーション」といったようにです。

自身のリテラシーレベルを引き上げるだけでなく、自社のデジタライゼーションの進み具合が世間と比較してどうなのかを見極められるといいでしょう。そこに対して改善提案や新たな仕組みの導入提案ができれば、重宝される人材になり得ます。

●コミュニケーション能力

「聴く」「話す」「書く」、さらには「問う」。 これらの能力はビジネスの多くの局面で用いられる、いわばエッセンシャルスキルと言えます。
コロナ禍によって対面コミュニケーションの機会は減り、オンラインコミュニケーションが一気に普及したことで意思疎通がより”言語情報”に依存するようになったことで、これまで以上に言語能力がビジネスの成果に影響を与えるようになっています。
また、上で述べた通り、コミュニケーションを行なう相手は多様化しています。同じ主旨のメッセージを伝えるにしても、「20代の新人」、「40代管理職」、「業務委託スタッフ」、「外国人材」など、前提条件が異なる相手に応じて伝え方を変える必要があります。
特に、管理職時代、「トップダウン」型のコミュニケーションを行なっていた方は、よりフラットな立場で、「共感・共鳴」を生むコミュニケーションを行なうスキルや習慣を身に着ける必要があります。
勿論、オンラインツールやチャットツール、SNSのダイレクトメッセージなど、多様化するコミュニケーション手段を時と場合によって適切に使い分けるセンスや操作能力、表現力を磨きたいものです。

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ファイナンシャルプランニングの知識も重要


人生100年代時代に向けて、ビジネススキル以外に養っておきたいのが「ファイナンシャルプランニング」の知識です。
貯蓄だけでなく、積極的な資産運用によって将来資金を早めに蓄えることができれば、転職時の選択肢を増やすことができます。

「この仕事、面白そうでぜひやってみたいのですが、年収800万円以下では生活が立ち行かなくなるので、応募は断念します」
求人をご紹介した際、転職ご希望者様から、そのような声をお聞きするたびに、その方の可能性が狭まるようで、何とも残念な気持ちになります。

ストレートに言うなら「お金があれば好きなことができる」。つまり、老後まで安心できるレベルの資金確保ができれば、本当にやりたい仕事や働き方を選ぶことができるのです。
生涯必要とする所得に目途をつけるための手段として、資産運用の知識を早めに身に着けるべきです。


次に、これらのスキルを今から磨いておける副業の観点で、三浦が解説します。

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副業を活用し、本業では得られない経験・スキルを手に入れる。


私たちは50代・60代以降を見据えての転職のご相談をいただくことも多く、実際に転職に踏み切っている方も大勢いらっしゃいます。
しかし、転職というカタチをとらなくても、専門性や先ほど挙げたスキルを磨くことも可能です。

その手段が副業・兼業です。
近年、副業・兼業を解禁する企業が増え、企業のニーズと副業・兼業希望者をマッチングするサービスも登場しています。

正社員の方の場合、副業を活用すれば、「本業ではできない経験を積み、新たなスキルを身に付ける」「これまでと異なる層の人々と交流を持ち、人脈を広げられる」といった効果が期待できます。

また、社外に出ることで、今の会社と他社、世間のビジネスパーソンと自身を比較して見る「物差し」が手に入ります。「井の中の蛙」状態に陥ることを避け、視野を広げ、自身や自身を取り巻く環境を客観視できるということです。
この視点を得れば、今後キャリアの方向性を考えるにしても、転職を検討するにしても、自身の経験・スキルの「棚卸し」「言語化」「価値判断」がしやすくなり、適切な選択ができるでしょう。

なお、副業からスタートし、働いてみた手応えや相性を確認した上で、その会社に転職する選択肢も生まれます。

●40代からの副業の活用法

先ほどお伝えしたとおり、管理職になって業務が「マネジメントだけ」になってしまった場合、役職定年後を見据えて専門スキルを磨いておくことが大切です。
いざ、役職定年を迎えて副業に取り組んでもなかなか体得できるものではありません。
役職定年を見据えて、早くから無理なくスタートさせること、管理職では得られない経験を副業で習得しておくことは、長く働く上で極めて有効であるといえます。
専門スキルを持つ「プレイヤー」であり続けるために、それを副業で実践してはいかがでしょうか。

また、現在もマネージャーとプレイヤーを兼任できている方であっても、専門性をさらに深掘りするために、自社内ではできない経験を副業で積むのも有効です。
50代・60代でも活躍できている方を見ていると、特定の専門性を極めたり、専門性を軸に周辺へ幅を広げたりして、希少性を高めた方が多いと見受けます。
そうした方々は、同業界にとどまらず、異業界からも引っ張りだことなっています。

また、ベテラン層の副業・兼業案件では、プロジェクトベースで複数分野のプロフェッショナルがチーム編成し、完遂したら解散するパターンが多くあります。
そのような経験を通じ、本業では接点がない人々と瞬発的なコミュニケーションをとり、目的を共有し、信頼関係を築く力が養われるでしょう。
まさに「多様性への対応力」を身に付ける手段になり得ます。

●30代での副業の活用法

大手企業に勤務する30代の方であれば、スタートアップ企業での副業を通じて、プロダクト・サービスの開発や新規事業企画などに携わる経験を積んではいかがでしょうか。
大手企業では、事業の企画・開発を自ら手がけるチャンスは少ないでしょう。その点、スタートアップであれば、自身の得意とするスキルを提供しつつ、未知の領域へのチャレンジへ踏み出しやすいと言えます。

長期雇用時代のワークデザインを楽しむために、自身のキャリアを定期的に見つめ直す

現在の選択が、将来的にどのような結果につながるか――長期雇用時代のワークデザインでは、常にそれを意識しておく必要があります。
その上で、時間やコストを投資し、主体的に学んでいくことが大切です。

私たちJACは、転職を考えたときだけでなく、長期的視点でキャリアの見直しと方向性の検討をお手伝いいたします。

この記事の著者

佐原 賢治

佐原

2000年JAC Japan(現JAC Recruitment)入社。関東・関西・九州で主に日系製造業向け人材紹介コンサルティングを経験した後、本社人事部長職を経て2011年から現職。海外事業展開に伴う国内外での人材採用に対する助言を行なうほか、自治体、地方金融機関等主催イベントでの講演多数。日経産業新聞「HRマネジマントを考える」隔月連載中。

三浦

三浦

BPO・マーケティング業界で海外営業、M&A、PMIを中心に担当。2020年JAC Recruitment入社。
経営企画部にてIMS、RPOの両事業立ち上げに従事後、同年11月よりIMS事業部長。新たな市場創出とJACの事業価値向上を目指し奔走中。


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