投資顧問の転職事情|年収相場や求められるスキル・経験を解説

投資顧問は、個人や法人の資産運用をサポートする重要な役割を担っています。近年、低金利環境や高齢化社会の進展により、資産運用のニーズが高まり、市場は着実に拡大傾向です。特に、持続可能な投資(ESG投資)やテクノロジーの進化が市場を牽引し、専門的なスキルをもつ方の需要が増加しています。投資顧問は、顧客の多様化したニーズに応えるため、高度なスキルや経験が求められ、年収も高水準であることが特徴です。

ここでは、金融業界に詳しいJAC Recruitment(以下、JAC)が、投資顧問とはどのような業界なのか、年収相場、最新の転職・求人情報、求められるスキル・経験などをご紹介します。

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投資顧問の転職動向


2024年の投資顧問は、新規求人数が2023年比で1.6倍以上に増加しました。特に、ファンドマネージャーやアナリストの求人が顕著に伸びている点が特徴です。その背景には、オルタナティブ運用やクレジット戦略、インフラファンドといった多様な投資商品の拡充があり、専門性をもつ即戦力スタッフの需要が高まっています。新規ファンド立ち上げや業容拡大にともない、中長期的なキャリア形成のチャンスが広がっている状況です。

投資顧問で求められるスキル・経験、マインドについて


投資顧問への転職を検討する場合、以下のようなスキル・経験、マインドが求められます。

  • アセットマネジメント会社での実務経験
  • オルタナティブ投資への知見と対応力
  • グローバルな視野と英語力
  • コーポレートファイナンスの知識
  • 主体性と長期志向のキャリアマインド

アセットマネジメント会社での実務経験

投資顧問は、アセットマネジメント会社や証券会社、銀行、信託銀行など金融機関での勤務経験をもつ即戦力スタッフの需要が高まっています。特に中堅~大手規模の企業では、実務経験を通じて得た投資判断力や金融商品の知見が重視され、配属後すぐに活躍できる方が求められている現状です。ファンドマネージャーやアナリストなど、専門性の高いポジションでの採用が多く、実務に直結するスキルと経験が転職成功の鍵といえます。

オルタナティブ投資への知見と対応力

不動産、インフラ、ヘッジファンドなど、オルタナティブ投資を扱う企業の採用ニーズも拡大傾向です。特に、オルタナティブ投資に関するモニタリングや投資提案業務の担当者確保が急務であり、専門領域の知見をもつ方は高い評価を受けています。資産運用戦略の多様化が進む中、柔軟な思考力やリスク分析力を備えることにより、国内外の機関投資家を相手に活躍できるフィールドが広がります。

グローバルな視野と英語力

海外ファンドとの連携や外国人投資家とのコミュニケーション機会が増える中、英語力を生かせるポジションが多数生まれています。TOEIC800点以上の語学力を求める企業も多く、読み書きだけでなく会話力も問われる状況です。また、国際的な市場動向を踏まえた分析力や、海外とのリレーション構築経験がある方は、特に外資系やグローバル展開を進める国内企業で重宝される傾向にあります。

コーポレートファイナンスの知識

上場企業を中心とした投資先分析においては、財務諸表の読み解きや企業価値評価といったコーポレートファイナンスの知識が欠かせません。IR資料や決算情報をもとに、定量・定性の両面から深く分析できるスキルが求められています。特にアナリスト職では、これまでの調査・レポーティング経験が評価されるため、企業調査業務や財務分析に強みをもつ方の転職成功率が高い傾向です。

主体性と長期志向のキャリアマインド

投資顧問は、専門性や実務経験に加えて、成長意欲やチームワークを重んじる姿勢といったマインド面も重視されています。自ら学び挑戦する主体性をもち、変化を前向きに捉える志向性がある方は、若手から中堅層まで幅広いポジションで求められるでしょう。また、長期的なキャリア形成を志すスタッフを育成しようとする企業も増えており、即戦力かつ将来性ある方が選考で高く評価される傾向にあります。

投資顧問の平均年収は1,081.5万円


JACがご支援した投資顧問の平均年収は1,081.5万円で、ボリュームゾーンは年収700万円~1,300万円です。各年代の平均年収は、下記となりますが、スキル・経験によっては2,400万円以上で転職されるケースも見られます。

若手層では600万円台からスタートするケースが多く、30代で1,000万円を超える事例も見られます。40代以降は経験や専門性に応じて、さらに高いレンジでの年収が提示される傾向があります。

専門性の高いポジションや、語学力を生かしたグローバル案件では課長未満であっても年収1,000万円を超えるケースがあります。

一方、経営職にあたる本部長以上では2,000万円超の事例もあり、役職が年収に与える影響は非常に大きいです。

職種によるばらつきも大きく、ファンドマネージャーやアナリスト、トレーダーなど、投資判断に直結する業務においては、若手でも高年収が期待できるポジションといえます。

なお、一般的な投資顧問の平均年収は、業界や職種によって異なりますが、700万円から800万円程度といわれています。

投資顧問の最新転職・求人情報


本章では、投資顧問の最新転職・求人情報をご紹介します。

非公開企業:【物流×投資】新規事業開発・営業企画
非公開企業:【物流×投資】トラックリース投資 インバウンド営業
アセットマネジメント会社:海外不動産投資業務フロント・ミドル担当者
非公開企業:クオンツアナリスト
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※すでに求人の募集が終了している場合もございますのでご了承ください。(2025年4月最新)

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投資顧問への転職に生かせる資格


投資顧問の転職時に取得していると有利な資格について解説します。

証券アナリスト(CMA:日本証券アナリスト協会認定)

証券アナリストは、ファンドマネージャーやアナリスト職への転職で非常に評価される資格です。証券分析、経済・財務の幅広い知識を証明でき、金融機関では実務レベルでの標準資格といえます。取得には一次・二次試験を要し、学習期間は1~2年程度。難易度は中〜高で、実務経験があればより有利です。

参考:日本証券アナリスト協会認定「CMA資格」

CFA(米国公認証券アナリスト)

CFAは国際的に評価が高く、グローバル運用業務や外資系投資顧問への転職で特に有効です。英語での試験で、財務分析・倫理・ポートフォリオマネジメントなど幅広くカバーしています。取得には3段階の試験合格と実務経験(4年)が必要で、学習期間は3~5年、難易度は非常に高めです。

参考:CFA Institute「CFA Program exam information」

公認会計士

財務諸表の分析能力が求められる投資顧問業務では、会計に強い方の評価が高く、公認会計士資格は財務分析・監査・コーポレートファイナンスに関する専門性を証明できます。取得には数年の学習と合格率10%前後の難関試験を突破する必要があり、難易度は非常に高いです。

参考:公認会計士・監査審査会「公認会計士試験」

日商簿記1級・2級

企業分析において財務諸表を正確に読み解くスキルは基本中の基本です。日商簿記2級は中堅~若手層の足がかりとして、1級は高度な財務知識を有する証として評価されます。2級は3~6カ月、1級は1年以上の学習が目安。特にアナリスト志望者におすすめです。

参考:日本商工会議所「簿記1級」
参考:日本商工会議所「簿記2級」

TOEIC(特に800点以上)

英語力は外資系企業や、グローバル案件を扱う投資顧問で重要視されます。TOEICで800点以上は実務レベルでの英語対応力の証明となり、英語での会議・資料作成・投資判断に関わるポジションで求められることが多いです。3カ月~1年の学習で到達可能ですが、継続的な英語運用力が鍵といえるでしょう。

参考:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC」

投資顧問のキャリアパス


投資顧問には、多様なキャリアパスが存在します。ここでは、代表的なキャリアパスを5つご紹介します。

ファンドマネージャーへのキャリアパス

ファンドマネージャーは、投資家から預かった資金を運用し、利益を生み出す責任を担います。このポジションに向いているのは、投資戦略の策定や市場分析力に優れた方です。アナリストとしての経験を積むことで、キャリアアップの可能性が高まります。英語力を強化し、海外市場にも対応できる能力をもつことが重要です。

投資顧問としてのキャリアパス

投資顧問は、個人や法人に対して資産運用や投資戦略のアドバイスを提供します。顧客の財務目標に基づいて最適な投資プランを設計し、ポートフォリオの管理を行います。この職種に向いているのは、金融知識と分析能力に優れた方です。CFAやCFP資格の取得が有利です。

商品企画職へのキャリアパス

商品企画職では、新しい金融商品の設計や戦略を立案します。市場のニーズに応じた魅力的な商品を開発し、顧客の多様なニーズに対応しなくてはなりません。この職種に向いているのは、創造性と市場分析力に優れた方です。また、営業能力も重要です。

アナリスト職へのキャリアパス

アナリストは、個別企業の財務状況や成長性を調査し、投資判断のための情報を提供します。この職種に向いているのは、データ分析力に優れた方です。セルサイドアナリストと異なり、ファンドマネージャーに対して分析結果を提供するバイサイドアナリストとしての役割を担うことが一般的です。

経営企画職へのキャリアパス

経営企画職では、会社全体の経営計画の策定や規程の整備を行います。投資信託の仕組みを理解し、会社の動きを把握することが不可欠です。この職種に向いているのは、戦略的思考力と組織運営能力に優れた方です。投信計理業務での経験が有利でしょう。

投資顧問の転職を成功させる4つのポイント


投資顧問の転職を成功させるためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。具体例を交えながら説明します。

業界知識と経験をアピール

投資顧問は、証券会社やアセットマネジメント会社での法人営業経験が求められます。特に外国籍私募投信やオルタナティブ商品の取り扱い経験は非常に重要です。例えば、外国籍私募投信の販売経験がある場合、具体的な販売額や顧客数を示すことで、応募先企業における即戦力としての評価を高めることができます。

コミュニケーション能力の重要性

投資顧問は、クライアントとの関係構築や他部門との連携が不可欠です。例えば、クライアントとの関係構築において、定期的なミーティングやイベントを通じて信頼関係を築いた経験を具体的に述べることが有効です。また、他部門との連携において、プロジェクトの進行管理や情報共有を円滑に行った実績を強調することで、チーム内での協調性や業務遂行能力をアピールできます。

英語力の強化

グローバルな取引が増加しているため、英語力が求められています。英語の読み書きや会話力が必要とされる場面が多いため、TOEICのスコアを具体的に示すことで、国際的な業務に対応できる人材としての評価を受けやすくなります。例えば、「TOEICスコア850点以上を取得し、海外のクライアントとの交渉や契約書の作成を担当した経験があります」と具体的に述べることで、英語力をアピールしましょう。

長期的なキャリア形成への意欲を示す

短期的な成果だけでなく、長期的なキャリア形成に向けた意欲が求められることが多いため、成長意欲や学び続ける姿勢を伝えることが大切です。自身のキャリアビジョンと企業の成長に貢献できる点を強調しましょう。例えば、「投資信託の経験を活かし、将来的には新規事業の立ち上げや海外市場への展開に貢献したいと考えています」と具体的に述べることで、長期的なキャリア形成への意欲を示すことができます。

投資顧問の転職事例


ここからは、JACがご支援した投資顧問の転職事例をご紹介します。

Fさん(男性/30代後半)

企業職種年収
転職前大手アセットマネジメント会社ファンドマネージャー1,000万円
転職後国家研究機関ファンドマネージャー1,300万円

Fさんは「専門性をさらに生かしながら、運用業務に集中できる環境で腰を据えて働きたい」という意向から転職を決意。JACのコンサルタントとの面談で、現職での制度変更や運用方針に対する不安が明確となり、今後のキャリアを見据えたより良い環境への移行を検討することとなりました。

Fさんは、外国債券ファンドの主担当として培った実績や、ファンダメンタルズに基づく運用戦略の立案力に強みをもち、着実に成果を上げてきた方です。加えて、幅広い業務経験と安定感のある対応力が、組織内外から高く評価されています。

最終的に、公共性の高い機関における資産運用ポジションへの転職が実現。年収も1,000万円から1,300万円へと向上し、専門性を生かしながら、より戦略的な視点で資産運用に取り組む新たなキャリアをスタートしています。

投資顧問の転職なら、JAC Recruitmentへ


投資顧問は、多様なステークホルダーとのコミュニケーションが求められる分野で、クライアントのニーズに応じた投資計画の策定や、リスク管理をともなう資産運用の最適化など、専門性と責任の高い業務が特徴です。このような業務は、個々のクライアントや組織の成長に寄与することから、充実感を得られるでしょう。

JACは、金融専門職に特化したコンサルタントが、投資顧問を含む金融業界への転職希望者を多くサポートしてきた実績があります。特に、外資系投資銀行やアセットマネジメント、不動産金融など多様な金融分野での求人を提供しており、転職希望者が自分のスキルや経験を生かせる職場を見つけるサポートをいたします。投資顧問への転職をお考えの方は、ぜひJACにご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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