BIエンジニアは、企業のデータを収集・分析し、経営戦略の意思決定を支援する重要な役割を担う専門職です。BI(ビジネスインテリジェンス)とは、企業の膨大なデータを活用して経営判断に役立てる手法のことを指し、近年のデータ駆動型経営の潮流により、BIエンジニアの需要が急速に高まっています。特に、Webメディア、医薬品、EC・通販、ソフトウェア業界などで求人が多い傾向にあります。
データの重要性が増す中、BIエンジニアは企業の競争力向上に不可欠な存在となっており、そのキャリアパスや将来性に注目が集まっています。また、BIエンジニアとしてのキャリアは、専門スキルを持ったエンジニアから、データアナリスト、さらには経営層への昇進など、幅広い選択肢が存在し、年々魅力的な職種の一つとなっています。
ここでは、JAC Recruitment(以下、JAC)が、BIエンジニアとはどのような職種なのか、仕事内容や年収、最新の転職・求人情報などをご紹介します。
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BIエンジニアの転職動向
近年、BIエンジニアの求人において最も顕著なのは、「守り」から「攻め」への転換です。従来のレポーティング業務にとどまらず、企業の意思決定を支える戦略的なデータ活用を推進する役割として、BIエンジニアの重要性が急速に高まっています。
- DX推進の加速:社内外のデータを統合・可視化し、経営判断のスピードと精度を高めるための体制強化
- グローバル展開・M&A後の統合:複数拠点・システムのデータ統合
- AI・機械学習との連携:BI基盤をAI活用の前提とする企業の増加
これらの背景から、単なるツールオペレーターではなく、ビジネスとテクノロジーの橋渡しができる「ハイブリッドなスペシャリスト」としてのニーズが高まっています。
また、2025年に入ってからもBIエンジニアの新規求人は増加傾向にあります。特に以下の業界での採用が活発です。
- 製造業・商社:グローバルサプライチェーンの可視化と最適化
- 金融・保険:リスク管理や顧客分析の高度化
- IT・コンサル:クライアント企業のDX支援を担うプロジェクト増加
このように、業界を問わず「データドリブン経営」を掲げる企業がBIエンジニアを戦略人材として位置づけており、今後も需要は堅調に推移すると見込まれます。

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BIエンジニアに求められるスキルや経験
BIエンジニアに求められる主要なスキルや経験は、以下のとおりです。
・データベースの知識
・BIツールの操作スキル
・データ分析スキル
・プログラミングスキル
・ビジネス知識とコミュニケーションスキル
ここから、それぞれの内容を解説します。
データベースの知識
BIエンジニアはデータベースの基本構造や操作方法、特にSQL言語(PostgreSQLやMySQLなど)の習得が不可欠です。そのため、複雑な条件を設定したクエリを作成できる能力が求められます。
大量のデータを効率的に処理し、必要な情報を抽出するためのスキルは、BIエンジニアにおける業務の根幹です。また、データウェアハウス(DWH)の設計や構築に関する知識も欠かせません。
BIツールの操作スキル
BIエンジニアはTableauやPower BI、Lookerなど、主要なBIツールの操作に習熟していることが求められます。これらのツールを使用して、複雑なデータを分かりやすく視覚化し、効果的なダッシュボードやレポートを作成する能力が重要です。
ユーザーにとって使いやすいインターフェースの設計や、データの効果的な表現方法を理解しておかなくてはなりません。
データ分析スキル
BIエンジニアは基本的な統計学の知識や、データ分析の手法(例えば回帰分析やクラスタリング)を理解していることも必要です。データから意味のあるインサイトを導き出し、ビジネス上の意思決定に活用できる情報を提供する能力が求められます。
また、機械学習やAIの基礎知識があれば、より高度な分析や予測モデルの構築も可能です。
プログラミングスキル
SQLに加えて、PythonやRなどのプログラミング言語のスキルも重要です。これらの言語は、データの前処理や高度な分析、ETLプロセスの自動化などに活用されます。
特に大規模なデータセットを扱う際に、効率的なデータ処理を行うためのスキルとして重要です。
ビジネス知識とコミュニケーションスキル
BIエンジニアには、データ分析の結果を非技術者にも分かりやすく説明し、ビジネス上の意思決定に結びつける能力も欠かせません。業界やビジネスの課題に対する理解があり、データから得られた洞察を経営層やクライアントに効果的に伝えるコミュニケーション能力が重要です。
プレゼンテーションスキルも含め、技術と事業の橋渡しができる人物が求められています。
BIエンジニアの平均年収は911.1万円
JACが転職をサポートし、BIエンジニアへの転職を成功させた事例の平均年収は911.1万円です。特に800~1,000万円がボリュームゾーンとなっています。
ただし、スキル・経験によって大きく変動します。高度なスキルを持つBIエンジニアは、20代で年収1,000万円以上を得ることも可能です。また、マネージャー以上の場合は1,500万円以上の年収の方もいらっしゃいます。

また、企業規模や役職による変動が大きく、外資系企業の年収が高い傾向にあります。
| 役職 | 平均年収 |
|---|---|
| メンバークラス | 828.1万円 |
| 管理職 | 1,205.4万円 |
| 平均年収 | |
|---|---|
| 日系企業 | 903.2万円 |
| 外資系企業 | 1,002.0万円 |
BIエンジニアの最新転職・求人情報
ここからは、BIエンジニアの最新求人情報をご紹介します。求められる経験やスキル、年収条件などをご確認ください。
●大手WEBプラットフォーマー:BIエンジニア【勤務地:東京】
https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2273421/
●オイシックス・ラ・大地株式会社:シニアアナリティクスエンジニア(BIエンジニア) ※フルリモート可【勤務地:東京】
https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2242365/
●ダイハツ工業株式会社:【大阪/兵庫/東京】データエンジニア【勤務地:兵庫・大阪・東京】
https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2272732/
●大手WEBプラットフォーマー:プロジェクトマネージャー/データグループ【勤務地:東京】
https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2273400/
●株式会社三菱UFJ銀行:【市場企画部】市場系データエンジニア【勤務地:東京】
https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2265185/
●大手銀行:法人向けビジネスのデータエンジニア担当【勤務地:東京】
https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2265358/
●ミネベアミツミ株式会社:【AI・DX推進】人事管理システムプロジェクトメンバー<東京本部>【勤務地:東京】
https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2145252/
●日系大手SI企業:データエンジニア【勤務地:東京】
https://www.jac-recruitment.jp/search/NJB2213571/
※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年5月最新)
BIエンジニアへの転職に生かせる資格
BIエンジニアへの転職に生かせる資格として、以下の4つが特に有用です。
・Power BI データ アナリスト アソシエイト
・オラクルマスター
・OSS-DB技術者認定試験
・統計検定
これらの資格は、BIエンジニアに必要なスキルを証明し、キャリアアップに役立ちます。
以下で、それぞれの内容をご紹介します。
Power BI データ アナリスト アソシエイト
Power BI データ アナリスト アソシエイトとは、Microsoftが提供するBIツールであるPower BIの知識とスキルを証明する資格です。試験内容には、データの準備、モデリング、視覚化、分析、資産のデプロイと保守が含まれます。
難易度は中級で、120分の試験時間で49問の問題に解答します。合格ラインは1,000点満点中700点以上です。十分な準備をすれば、3〜6ヵ月程度で取得できます。
参考:Microsoft Certified: Power BI Data Analyst Associate
オラクルマスター
オラクルマスターとは、オラクル社のデータベース製品に関する知識とスキルを証明する資格です。BIエンジニアにとって重要なデータベースの知識を身につけられます。
Bronze、Silver、Gold、Platinumの4つのレベルがあり、難易度は段階的に上がっていくのが特徴です。Bronzeレベルから始めて、実務経験を積みながら上位の資格を目指せます。Bronzeレベルであれば、2〜3ヵ月程度の学習で取得可能です。
参考:Oracle University Japan「ORACLE MASTER Portal」
OSS-DB技術者認定試験
OSS-DB技術者認定試験とは、オープンソースデータベースに関する技術力と知識を認定する資格です。SilverとGoldの2つのレベルがあり、BIエンジニアにとって重要なデータベースの知識を幅広く学べます。
Silverの合格率は約70%、Goldは約60%で、中級〜上級レベルの難易度です。Silverの取得には3〜6ヵ月程度、Goldの取得にはさらに半年〜1年程度の学習期間が必要です。
参考:LPI-Japan「DBスペシャリストを認定する資格 OSS-DB技術者認定試験」
統計検定
統計検定とは、データ分析に不可欠な統計学の知識を証明する資格です。1級から4級まであり、BIエンジニアには2級または準1級の取得をおすすめします。統計的な考え方やデータ分析の基礎を学べるため、BIエンジニアとしての実務に直接役立つでしょう。
難易度は級によって異なりますが、2級であれば3〜6ヵ月程度の学習期間で取得可能です。データに基づいた意思決定を行ううえで重要な資格といえます。
参考:JSSC「統計検定」
BIエンジニアのキャリアパス
BIエンジニアには複数のキャリアパスがあり、個人の志向や適性によって最適な道が異なります。ここでは、主なキャリアパスとそれぞれに向いている人物像、そしてそのキャリアを歩むためのステップをご紹介します。
BIコンサルタント
BIコンサルタントはビジネス戦略に強い関心がある人や、コミュニケーション能力が高く、データをもとに経営課題の解決策を提案することに興味がある人に適した職種です。
主なキャリアステップとしては、BIエンジニアとしてデータ分析の基礎を身につけた後、ビジネス知識を深め、プレゼンテーションスキルを磨きます。さまざまな業界のプロジェクトに参加して幅広い知見を得ることで、クライアントとの直接的なコミュニケーションの機会を増やしていくことが重要です。
BIコンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説
データサイエンティスト
データサイエンティストは、統計学や機械学習に強い興味があり、より高度なデータ分析や予測モデルの構築に挑戦したい人に向いています。
BIエンジニアとしての基礎スキルを習得した後、統計学や機械学習の知識を深め、PythonやRなどのプログラミング言語のスキルを磨くことで、データサイエンティストへのキャリアを目指すことが一般的です。そのため、実際のプロジェクトで予測分析や機械学習モデルの構築を経験し、専門性を高めていく必要があります。
データサイエンティストの転職事情|難易度や成功のポイントとは
ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、技術とビジネスの両面から課題解決を行う専門家です。幅広いIT知識を身につけたい人や、システム全体を俯瞰して設計・提案することに興味がある人が適しています。
ITコンサルタントを目指す場合、BIエンジニアとしての経験を積んだ後、データベース、ネットワーク、セキュリティなど幅広いIT分野の知識を習得しなくてはなりません。プロジェクトマネジメントスキルを身につけ、さまざまな規模や業種のプロジェクトに参加して経験を積むことが重要です。
ITコンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説
データアナリスト
データアナリストとは、ビジネス課題をデータで解決する専門家です。データを深く掘り下げて分析することが好きで、ビジネス課題をデータで解決することに興味がある人に適しています。
データアナリストへのキャリアステップとしては、BIエンジニアとしてデータの取り扱いに慣れた後、統計学の知識を深め、データ可視化のスキルを磨くことが一般的です。ビジネス部門と協力して実際の課題解決に取り組み、より複雑なデータ分析プロジェクトを主導していく経験が欠かせません。
アナリティクスエンジニア
アナリティクスエンジニアとは、データパイプラインの設計や最適化を行う専門家です。データパイプラインの設計や最適化に興味があり、大規模データの処理に挑戦したい人に向いています。
アナリティクスエンジニアを目指す場合、BIエンジニアとしてデータの取り扱いに習熟した後、クラウドプラットフォームの知識を深め、データウェアハウスの設計スキルを磨きます。ETLプロセスの最適化技術を学び、大規模データ処理プロジェクトに参加して経験を積むことが重要です。
BIエンジニアの転職事例
ここからは、JAC経由でBIエンジニアへ転職した事例をご紹介します。
Rさん(男性/40代後半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 日系金融機関 | BIエンジニア | 1,400万円 |
| 転職後 | 日系金融機関 | BIエンジニア | 1,500万円 |
Rさんは将来「組織を動かす立場で活躍したい」という目標を掲げていましたが、面談を通じて「人事権や決裁権を持つポジションでのキャリア構築」が優先課題であると整理されました。Rさんの強みは、スピード感のあるコミュニケーションや高い分析スキル、統率力を発揮し、目標に向けた確かな成果を積み重ねていたことでした。
そこで、JACのコンサルタントは日系金融機関だけでなく、データマネジメントにおいてスキルを生かせる企業全般を視野に入れることを提案。最終的に、DWHやデータ基盤の構築、データ利活用に強みを持つ企業への転職を決定されました。Rさんのデータマネジメント経験や金融機関での実績が高く評価され、人事権や決裁権を持ちながらプロジェクトをリードする立場を任されています。
BIエンジニアへの転職なら、JAC Recruitmentへ
JACは、BIエンジニアへの転職支援において独自の強みを持つ転職のエキスパートです。創業から50年の歴史を持ち、特にハイクラスのキャリアチェンジ支援に多数の実績があります。
またIT業界に精通した社員が多数所属していることも特徴の一つです。ITに特化したチームがあり、業界のトレンドや求人企業の詳細な要件を把握しています。
BIエンジニアへの転職を目指す方は、ぜひJACにご相談ください。

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IT業界の転職ならJAC Recruitment
JAC Recruitmentはロンドン発祥の転職エージェントでイギリスとドイツ、アメリカ、アジアなど11カ国、33拠点に広がる独自のグローバルネットワークを背景として、IT系企業への転職支援でも豊富な実績を重ねてきまし… 続きを読む IT業界の転職ならJAC Recruitment



