金融コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

  1. 転職マーケット×コンサルティング業界

公開日:2025/02/03 / 最終更新日: 2025/03/07

ビジネスが複雑化している現在、クライアント企業に寄り添い、課題解決のための明確な対処法を提言するコンサルタント職は専門分野ごとに細分化されています。金融コンサルタントは、クライアントの課題を金融の側面からサポートする専門性の高い職種です。しかし、金融には幅広い意味合いがあるため、金融コンサルタントが具体的にどのような業務を担当するのかが分かりにくい場合もあります。

そこで今回は、金融コンサルタントの仕事内容や年収、転職時に求められるスキルについて、JAC Recruitment(以下、JAC)が解説します。

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金融コンサルタントとは


金融コンサルタントは、企業や個人の資金や投資に特化したコンサルティングを行う専門家です。企業を対象とした金融コンサルタントは、クライアントの事業戦略を考慮しながら必要な資金戦略の立案、業務プロセスの改善、新たなデジタル技術の導入サポート、資金調達の円滑化などを行います。

金融コンサルタントには主に、FAS(Financial Advisory Services)や財務アドバイザリーコンサルティング会社に所属するケース、金融業界へのコンサルティングを行うケース、会計・財務系コンサルティング会社に所属するケースの3つのパターンがあります。それぞれの業務内容は、どのようなコンサルティングを行うかによって異なります。

1. 金融コンサルタントと財務コンサルタントの違い

業務内容:

  • 金融コンサルタント: 企業や個人の資金戦略を策定し、資産運用やリスク管理、税務対策などのアドバイスを提供します。投資戦略の立案や資金調達の支援も行います。
  • 財務コンサルタント: 企業の財務状況を分析し、財務戦略の立案や資金調達、コスト削減などのアドバイスを提供します。財務報告や予算管理も担当します。

必要なスキル:

  • 金融コンサルタント: 財務知識、投資分析能力、リスク管理能力が求められます。クライアントの財務状況を的確に把握し、最適なアドバイスを提供する能力が重要です。
  • 財務コンサルタント: 財務分析能力、財務戦略の立案能力、コミュニケーションスキルが求められます。企業の財務状況を改善するための具体的な提案が重要です。

2. 金融コンサルタントとM&Aコンサルタントの違い

業務内容:

  • 金融コンサルタント: 企業や個人の資金戦略を策定し、資産運用やリスク管理、税務対策などのアドバイスを提供します。投資戦略の立案や資金調達の支援も行います。
  • M&Aコンサルタント: 企業の合併や買収に関する専門的な知識を持ち、M&Aのプロセス全体をサポートします。ターゲット企業の選定、デューデリジェンス、交渉、契約、PMI(ポストマージャーインテグレーション)などを担当します。

必要なスキル:

  • 金融コンサルタント: 財務知識、投資分析能力、リスク管理能力が求められます。クライアントの財務状況を的確に把握し、最適なアドバイスを提供する能力が重要です。
  • M&Aコンサルタント: M&Aに関する専門知識、財務分析能力、交渉力が求められます。法務や税務の知識も重要です。

3. 金融コンサルタントと経営コンサルタントの違い

業務内容:

  • 金融コンサルタント: 企業や個人の資金戦略を策定し、資産運用やリスク管理、税務対策などのアドバイスを提供します。投資戦略の立案や資金調達の支援も行います。
  • 経営コンサルタント: 企業全般の経営状態を可視化し、業績アップや企業成長につなげるためのアドバイスを行います。財務分析や経営戦略の立案、組織改革などを担当します。

必要なスキル:

  • 金融コンサルタント: 財務知識、投資分析能力、リスク管理能力が求められます。クライアントの財務状況を的確に把握し、最適なアドバイスを提供する能力が重要です。
  • 経営コンサルタント: 経営に関する深い知識、分析能力、コミュニケーションスキルが求められます。多角的な視点から企業の課題を捉える能力が重要です。

  • 経営コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

    経営コンサルタントは、クライアント企業の経営に関わる重要な責任を負う職業であり、難易度が高い仕事です。しかし、多様な業種に携わることができ、大きなやりがいや達成感を得られる職種でもあります。そのため、経営コンサルタントへ… 続きを読む 経営コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

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金融コンサルタントの仕事内容


金融コンサルタントの仕事は大きく3つに分けられます。それぞれの仕事内容は以下のとおりです。

FAS/財務アドバイザリーコンサルティング

FASは、Financial Advisory Serviceを指し、財務面に特化した専門的なサポートを行う会社です。FASでは、M&Aのアドバイザリーや企業の再生支援などに関わるサービスを提供しています。FASや財務アドバイザリーコンサルティング会社に所属する金融コンサルタントは、M&Aのサポート、事業再生を目指す企業への支援、不正や不祥事の調査・分析を行うフォレンジック、財務面からの経営コンサルティングなどが主な仕事です。

金融業界への経営コンサルティング

デジタル技術の進歩によってネット銀行が成長し、大手の流通会社や通信会社など異業種から金融業界への参入が続いています。このような変革期において、銀行や証券会社、保険会社などがコンサルティングファームに経営コンサルティングを依頼するケースが増加しています。金融業界に対する経営コンサルティングでは、経営戦略やマーケティング戦略の立案、M&Aに関するアドバイス、ITシステムの導入支援、オペレーション改善など、幅広い業務に携わります。

会計・税務系コンサルティング

会計・税務系のコンサルティングサービスを提供する会社では、税務や会計に関するサポートや経営に関するマネジメントコンサルティングを行います。また、M&Aのサポートにも関与することがあります。税務会計業務のサポートでは、連結会計や決算支援、国際税務など幅広い業務を担当します。さらに、財務の面から経営コンサルティングを行い、企業再生を支援することもあります。


金融コンサルタントの仕事に興味はあるが、具体的に何ができるか分からないという方はぜひ一度JACのコンサルタントにご相談ください。



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金融コンサルタントの平均年収


金融コンサルタントの平均年収は、勤務先、経験年数、職位によって変動しますが、おおよそ以下のような職位別の年収が一般的です。ほかの職種と比較しても金融コンサルタントの平均年収は高いといえるでしょう。

職位年齢コンサルタントとしての経験年収
コンサルタント22~35歳~6年500~800万円
マネージャー28~40歳2~10年900~1,400万円
シニアマネージャー32~45歳5~15年1,400~2,000万円
パートナー35歳~7年以上2,000万円以上

金融コンサルタントが所属する代表的企業


金融コンサルタントの多くは、コンサルティングファームやFASに所属しています。以下は、金融コンサルタントが所属する代表的な企業です。

PwCコンサルティング合同会社

世界四大会計事務所の一つで、ロンドンに本拠を置く外資系企業です。日本にはPwC JAPANグループとして10以上の法人が存在し、各分野の専門家が連携してクライアントの利益を最大化するワンストップサービスを提供しています。銀行や証券業チームでは、幅広い支援を行っています。

PwCコンサルティング合同会社

アビームコンサルティング株式会社

日系の総合コンサルティングファームで、海外に約30の拠点をもち、130以上の海外コンサルティングファームと提携しています。デジタル技術の導入支援にも力を入れており、金融業界へのコンサルティングを行っています。

アビームコンサルティング株式会社

アクセンチュア株式会社

アイルランドに本拠を置く総合コンサルティング会社で、金融サービス本部を設置し、都市銀行や証券会社、保険会社に対して専門的なコンサルティングを提供しています。最新テクノロジーを駆使した金融商品の創出支援やデジタル変革など、さまざまな側面からクライアントをサポートしています。

アクセンチュア株式会社

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金融コンサルタントの最新転職・求人情報


JACが取り扱っている最新の金融コンサルタント求人をいくつかご紹介します。金融コンサルタントに求められる経験やスキル、業務内容など、転職時の参考にしていただけます。

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年2月最新)

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金融コンサルタントに求められるスキルや経験


金融コンサルタントへの転職を希望する場合、どのようなスキルや経験が求められるのでしょうか。以下に、金融コンサルタントに必要なスキルや経験を詳しく説明します。

金融に関する専門的知識や経験

金融コンサルタントは、金融の専門家としてクライアント企業の課題解決に取り組む職種であり、金融の専門知識は不可欠です。金融業界で経営企画部門やM&Aに携わった経験があれば、金融コンサルタントへの転職時に有利になるでしょう。また、金融機関での実務経験がなくても、コンサルタントとしての経験や金融関連のITシステムに関連する業務経験があれば、高く評価される可能性があります。

論理的思考力

金融コンサルタントには、論理的思考力が求められます。これは、全体を把握したうえで順を追って事柄を整理し、与えられた情報を分析して最適な結論を導く能力です。論理的思考ができなければ、提案内容の質も低くなり、クライアントに納得できる結果を導くことが難しくなります。

課題解決能力

論理的思考力の高さは、問題解決能力の高さとも関連しています。論理的な考え方を用いることで、原因から結果までを紐づけて考えることができ、問題解決が容易になります。

コミュニケーション能力

金融コンサルタントは、クライアント企業の課題を正確に把握するために、高いコミュニケーション能力が必要です。相手との信頼関係を築き、課題の本質を見極める能力が求められます。これにより、効果的な提案が可能となります。

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金融コンサルタントへの転職に生かせる資格


金融コンサルタントに特定の資格は必要ありませんが、以下の資格があると金融や経営に関する専門知識を証明し、転職時に有利に働く可能性があります。

公認会計士

公認会計士は、会計監査の専門家であることを示す国家資格です。会計や税務に関する専門知識を証明するため、金融コンサルタントを目指す場合には役立つ資格です。公認会計士試験は難易度が高く、2024年の合格率は7.4%です。

日本公認会計士協会

USCPA(米国公認会計士)

USCPAは、アメリカの各州が認定する公認会計士資格です。グローバルなキャリアを目指す場合、USCPAを取得することで、国内外の会計基準に対応できるようになります。USCPAは日本でも受験可能で、テストセンターは東京と大阪にあります。

NASBA

MBA(経営学修士号)

MBAは経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位です。経営に必要な知識を一通り学ぶため、金融コンサルタントとしてM&Aに携わる場合などに役立つ知識を得られます。

参考:KEIO MBA「MBAプログラム」

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金融コンサルタントになるには


金融コンサルタントの多くはコンサルティングファームに所属し、金融の専門家としてクライアント企業の課題解決に取り組んでいます。金融に関する専門知識の他にも、DX化を進める企業が多いため、ITに関する知識が求められるケースも増えています。また、実務経験や知識だけでなく、論理的思考力やコミュニケーション能力も重要な資質です。

金融コンサルタントは専門性が高く、難易度の高い職種であるため、一般的な転職求人サイトでは応募者が集まりにくい傾向があります。そのため、多くのコンサルティングファームは専門性の高い方が登録している転職エージェントを利用しています。金融コンサルタントへの転職を希望される方は、コンサルティングファームの求人を豊富に取り扱っている転職エージェントの利用をおすすめします。

金融コンサルタントの転職事例


ここでは、金融コンサルタントの転職事例をご紹介します。

Aさん(男性/40代)

業種職種年収
転職前大手リース企業役員1,300万円程度
転職後コンサルティング企業金融コンサルタント1,300万円程度

Aさんは新卒以来、大手リース企業で営業に携わり、新規事業の企画・立ち上げや海外法人の買収などのプロジェクトをリードしてきました。これまでの経験を生かしつつ、海外での事業開発の経験を積むポジションを模索していたところ、JACのサポートによりコンサルティング企業に転身し、グローバル展開支援を行う金融コンサルタントへの転職に成功しました。

金融コンサルタントへの転職なら、JAC Recruitmentへ


JACは、創業以来、専門性の高い方々やエグゼクティブ領域に特化した転職支援を行ってきた実績をもつ転職エージェントです。JACには、さまざまな業界に詳しいコンサルタントが在籍しており、専門知識を生かしてチーム体制で転職希望者を支援します。金融コンサルタントに詳しいコンサルタントも多く、目指すキャリアをしっかりお伺いしたうえで、納得できる転職活動をサポートします。

金融コンサルタントへの転職をご検討の際には、ぜひJACにお任せください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。




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