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これからの社会を自分が創る――
社会課題の解決をデバイス&モジュールで。
オムロン電子部品事業が、新たなソリューションをカタチに。

オムロン株式会社

※このインタビューは2022年11月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
辻本正治氏、中川伸二氏、新名正照氏

オムロン株式会社(以下:オムロン)は、オートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、ヘルスケア、社会インフラ、電子部品などの多岐にわたる事業を展開しています。
創業以来、事業をつうじて社会的課題の解決に取り組む同社では、2022年4月から新長期ビジョン「SF2030(Shaping the Future 2030) 人が活きるオートメーションで、ソーシャルニーズを創造し続ける」をスタートさせました。「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」の3つを社会的課題として設定し、4つの注力ドメイン(制御機器事業、ヘルスケア事業、社会システム事業、電子部品事業)をつうじて課題解決に取り組んでいます。

今回は、オムロンの電子部品事業に所属する辻本正治氏、中川伸二氏、新名正照氏に話を伺いました。

伴走型ソリューションを創出に向けた開発体制強化

―長期ビジョンにおける電子部品事業の取り組みについて教えてください。

辻本正治氏
デバイス&モジュール
ソリューションズ
カンパニー
事業統轄本部
商品開発統括部
統括部長
経営基幹職
辻本 正治氏

辻本氏:電子部品事業においては、長期ビジョンの中で掲げた3つの社会的課題の中から、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」にフォーカスし、「新エネルギーと高速通信の普及」に貢献する社会価値の創出に取り組んでいます。

長期ビジョンスタートと合わせて、2022年4月に電子部品事業のカンパニー名称を「デバイス&モジュールソリューションズカンパニー(以下、DMS)」に変更しました。社会課題を起点に、コアとなる“繋ぐ・切る”技術で、お客様とともに課題解決に必要な機能をデバイス&モジュールを軸としたソリューションを生み出す事業へとトランスフォームしていくという、実現に向けた強い意思が込められています。

電子部品事業は、オムロン創業以来、電気を繋ぐ・切るためのコア部品となるリレー、スイッチ、コネクター、センサーなどの商品やソリューションをグローバルに提供することで、人々の暮らしと社会の発展に貢献してきました。もちろん、これからもそれは変わりません。

今後は、われわれのコアとなる“繋ぐ・切る”技術を繋ぎ、掛け合わせ、パフォーマンスをいかんなく発揮させることで、社会課題を解決するソリューションを生み出していきます。さらに、お客様ともこれまで以上に密に連携することで、お客様が必要な機能をデバイス&モジュールを軸としたソリューションとして提案する、新商品創出力を向上させます。そのために、技術者同士がいつでも膝を付き合わせて議論していける体制を構築していきます。そして今後は、開発・生産・営業が一体となって、新たな価値を創出するコンカレント(同時並行的)なマーケティングや開発を強化・実践していきます。

DMSが解決する社会課題と開発する技術

―コンカレントによって、どのように社会課題を解決していくのでしょうか

中川伸二氏
デバイス&モジュール
ソリューションズ
カンパニー
事業統轄本部
商品開発統括部
モジュール開発部
部長 経営基幹職
中川 伸二氏

辻本氏: 長期ビジョン達成に向けてDMSは、「DCドライブ機器」「DCインフラ機器」「高周波機器」「遠隔/VR機器」の社会的課題解決の領域にフォーカスし、新たな価値を創出していきます。新たな価値創出力、スピード向上に向けたコンカレント開発を今後さらに加速させていきます。

コンカレント開発による社会課題の解決は、以前から行っていました。例えば、太陽光発電システムで使用されるパワーコンディショナー向け高容量リレーの開発事例です。太陽光発電システムは、エネルギー変換の高効率化が求められています。一方、設備や機器の高容量化、大電流化が進んでおり、機器の発熱対策が喫緊の課題となっていました。その熱源の1つがリレーです。2021年7月に発売したオムロンの高容量リレーは、接触抵抗値を業界トップクラス*1にまで低くすることで、従来の一般的な高容量リレーに比べて温度上昇を約30%にまで抑えました。これにより、リレーの発熱を抑制し、太陽光発電システムの発電効率を向上し、カーボンニュートラル実現に貢献します。

また、お客様との共創による社会課題解決事例としては、2017年から世界最大級の民間気象情報会社であるウェザーニューズ社と取り組んでいる気象センサーがあります。オムロンの開発、営業、生産のフルファンクションを連携させ、温度などのセンシングと独自アルゴリズム・通信技術を組み合わせモジュール化した製品です。両社の技術や知見を融合させることで、気候変動という社会課題の解決に向けて、より高精度な気象予測システムや対応策サービスの創出に取り組んでいます。ウェザーニューズ社とオムロンの協創関係は今も続いています。

これまでこのような開発テーマは、それぞれ製品ごとに担当する一つの拠点が中心となり開発を進めてきました。今後は岡山の開発メンバーが製品や部門、技術の垣根を越え、営業から企画、設計開発、金型設計、生産、品質までが一丸となって、お客様の課題解決に向けた議論を最上流からつないだコンカレントマーケティング/開発を実践していきます。

そして、お客様のお困りごとに対して、社内ですぐ横展開して議論を展開することで、ソリューション創出スピードを加速していきます。これまで以上に技術者同士がつながり、みんなで新たな価値を生み出すためのアイデア・考えを共有し、ワクワクする開発現場を創っていきます。

―DMSで今後開発していく技術について教えてください。

新名正照氏
デバイス&モジュール
ソリューションズ
カンパニー
事業統轄本部 商品開発統括部
ファインメカ開発1部 部長 経営基幹職
新名 正照氏

辻本氏:DMSとしては、「新エネルギーと高速通信の普及」に貢献する社会価値を創出していきます。新エネルギー=カーボンニュートラル実現に向けて、電動化技術がカギになります。電動化においては、オムロンが創業以来磨き続けてきた“つなぐ・切る”技術を活かした高電圧直流(DC)リレーで、電力の伝達時に低発熱、感電を防止する安全遮断を実現していきます。高速通信が普及したデジタル化社会実現に向けては、高周波機器開発で培ったファインメカ(微細加工)技術が役立ちます。さらに、デジタル化社会で必要となる遠隔/VRシステムでリアルな操作感触を実現するデバイス創出を、ゲーミングマウス向けで培ってきた心地よいクリック感、感触制御技術などを活かして取り組んでいきます。

中川氏:私が在籍するモジュール開発では、遠隔/VRシステムの実現もミッションの一つとなります。メカ・エレキ・ソフトの開発メンバーに加え、リレーに関する技術やAI技術スペシャリストと協力できることで、「技術の掛け算」がさらに拡大し、新たなソリューションが生まれてくると思っています。

新名氏:私の部門では、直流(DC)化に向けた課題解決や通信の高速化対応がミッションとなります。太陽光発電のインバーターや蓄電池の制御・安全性確保に向けて高容量リレー商品ラインナップを拡充し、カーボンニュートラル実現に貢献していきます。高周波対応については、今までの技術が一体どこまで通用するか、ますますのチャレンジになりそうです。これからは、身近にいる様々な技術をもつメンバーにすぐ相談できるようになります。また、持ち込まれた相談に対して、いろいろな人が自然に集まって来て、さまざまなアイデアが寄せられ、そこから新しいソリューション生まれそうで、今から楽しみです。

中川氏:今までは複数の拠点で活躍していたメンバーたちが岡山に集結することで、交流が増え、様々な議論ができることを楽しみで、辻本、新名とともにワクワクしています。

辻本氏:DMSの枠をこえた新たな取り組みとしては、人画像センシング技術の「OKAO」を使って、工場スタッフの骨格や顔をセンシングして動作をモニターするなどもあります。そこでは、社会課題を共有しながら制御機器事業と連携して新たなソリューションを開発していきます。

―DMSという職場や仕事の魅力はどういったところでしょうか?

辻本氏:DMSは、これまでさまざまな業界のお客様の課題・ニーズに応える技術、商品を生み出してきましたので、応用技術の知識や経験が豊富です。世の中にある製品や通信インフラなどは、オムロンの製品が内蔵されていることで、社会・製品の価値が高まる「オムロンインサイド」がたくさんあります。ですから、「この世の中を作っているのは、自分たち」という強い自負が持てます。そして何よりも、DMSは「社会のために何ができるのか」をみんなで考え、議論し、自らで作っていく風土・チャレンジできるフィールドがあります。そのような点は仕事の大きなやりがいや喜びになると私は思っています。

新名氏:いろいろな業界のお客さまやアプリケーションについて知ることができます。部品を幅広い業界のお客様に提案・提供することで、社会に貢献できる、DMSで働く仕事の醍醐味の1つであるとも思います。

オムロンの新しい挑戦で活躍する人財とは

―新製品を出していく頻度は今後増えていくのでしょうか? またお客さまとの共同開発なども増えていきますか。

辻本氏:もちろん、それが事業の成長にもつながっていくので、増やしていきます。お客さまの課題解決を軸にして、お客さまとの共同開発に取り組むことも増えそうです。

―DMSは、コミュニケーションが得意な方、社外折衝の経験が豊富な人など活躍しやすそうですね。

辻本氏:おっしゃる通りですね。DMSでは、スタンドプレイで動きたい方よりは、チームで動きながら、お客さまやパートナー企業の担当さんと上手にコミュニケーションが取れる方に来てもらえたらと思っています。

中川氏:例えば、専門がエレキでありながら、メカやソフト側の言葉も理解して議論できる方にはぜひ来ていただきたいですね。お客さまがお持ちの社会課題を解決するための具体的な機能に対して、どのような技術を用いて実現するか。さまざまな技術のバランスを見て提案したり、うまく説明して橋渡しをしてくれたりができるような方は活躍できる場面が多いと思います。

―どういう方にDMSに来ていただきたいとお考えですか?

辻本氏:会社に入って“何か”を成し得たいという志のある方と一緒に働きたいですね。「お客さまにいわれて開発する」というスタイルから、「社会課題を解決する」という考え方にシフトしているので、世の中の変化や課題に対して向き合って、価値を提供していくための気概があるような方です。「社会に新たな価値を生み出したい、社会課題を解決したい」という強い信念を持ち、あきらめずに何度も試行錯誤を繰り返し、チャレンジし続けてほしいです。そういう方であれば、自ら成長ができる方であると思うので、技術力が多少不足していたとしてもDMSに来てから高めてもらえばよいです。

オムロンは、「社会に貢献する」ということを第一に考えて経営している会社です。私が過去に現在の会長の立石文雄から言われたのが、「『儲かるか・儲からないか』ではなく、『社会のためになるのか』で判断して仕事をしなさい」ということです。いわれた当初は、私自身、ハッとしました。今もずっと、それを強く心がけてマネジメントをしています。「世の中が求めている価値を、正しく提供していく」、そういう考え方や社風に共感していただけるような方にはいい職場かなと思います。

中川氏:企業理念である社憲(われわれの働きで、われわれの生活を向上し、よりよい社会を作りましょう)に表れているように、創業者の思想が社風にも表れていると思います。良い意味で、社員にしみついているのです。オムロンの仕事では、「社会的課題の解決」という同じ方向を皆で見ながら、設計や品質改善などそれぞれが担う役割を果たしています。私が現在のCTO宮田喜一郎から言われて感銘を受けたのが、「5年後、10年後の近未来の社会を想像してみて、今、自分たちが何をすべきか考えなさい」という言葉です。「近未来はどうなっていると思う? 自分たちは、今から何をしておくべきだろうか?」――そういうことを一緒に考えて、議論できる方に来ていただけたらうれしいですね。

新名氏:「社会課題を解決する」というと、「世の中にないものを作る」あるいは「より良いものを作る」という難易度の高いことを成し遂げなければなりません。よって、さまざまなことにどん欲にチャレンジできることが大事だと思っています。また、自分一人では解決できず、チームであるからこそ解決できることがあります。高容量リレー開発の時が、まさにそうでした。他の人を巻き込み、強い意識をもってチャレンジできる人と、一緒にやっていきたいと思いますね。

―過去にJACからオムロンに転職された方からも、「オムロン社内では、自分たちの技術が社会でこういう役に立つ!」という会話が日常で、社会への貢献が当たり前であるとお話を聞いています。

中川氏:私は約30年間でオムロンのさまざまなカンパニーに所属しましたが、どこへ行っても、「社会に貢献する」というオムロンの企業理念が浸透していると確かに感じました。自分の所属する会社ながら、「すごいことだな」と思います。

―オムロンは、ワークライフバランスに非常に優れた環境であるとも聞いています。またDMSが拠点を置く岡山県は工業技術センターもあり、技術交流会も盛んに行われている印象があります。

中川氏:これからの社会を支えるソリューションを自分で開発するという使命感とやりがいにあふれる仕事をこなし、なおかつ家族や友人との時間や自分の趣味、旅行などオフタイムも充実できる。仕事と家庭の両立が実現でき自己実現ができる環境・フィールドがある、「Well-being(ウェルビーイング)」な働き方で、社会課題を解決するデバイス&モジュール、そしてソリューションを創出していきます。

*1 業界トップクラス:2021年5月時点 当社調べ 最大通電電流200Aリレーのカタログ値比較
*2 約 30%:2020年11月時点 当社調べ G9KA同等性能のリレーと200A通電時の温度上昇を比較した結果
*3 新エネルギー:再生可能エネルギーと水素、燃料電池などの革新的なエネルギーを称す

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