テストエンジニアの転職動向や最新求人、未経験からの転職難易度も解説

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公開日:2025/12/07 / 最終更新日: 2025/12/07

ソフトウェア開発の品質を支え、製品価値を左右する重要な役割を担う職種として注目されるテストエンジニア。DXの加速やクラウド・AI技術の進展により、品質保証の在り方は大きく変化しています。単なる不具合検出にとどまらず、開発プロセス全体を見据えた品質戦略の設計やテスト自動化の推進など、経営課題の解決に直結するポジションとしての存在感が高まっています。

本記事では、テストエンジニアの転職市場動向や最新求人情報に加え、未経験からの転職難易度についても、JAC Recruitment(以下、JAC)が詳しく解説します。

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テストエンジニアの転職市場動向

テストエンジニアの転職市場は、DX推進と製品・サービスの高度化を背景に、構造的な変化の時期を迎えています。ITシステムやソフトウェアの品質は、企業競争力の源泉です。業務効率化や多様な働き方の実現といった経営課題に対応するうえで、「品質保証DX」の推進が急務となっています。

このような変化によって、テストエンジニア領域では、従来型の手動業務と、戦略的で自動化寄りの業務の二つに、需要が大きく分かれつつあります。

一方で、従来型の手動テストや検証作業を担うポジションも依然として存在し、安定した需要があります。しかし、オフショア活用やツール導入の進展により、単純な実行型業務だけでキャリアを長く築くのは難しくなってきています。さらに、品質保証プロセス全体の設計や、テスト自動化・工程改善を主導できる「品質保証DXの推進役」へのニーズが急速に高まっています。企業はもはや、テストを単なる検証工程ではなく、製品価値を決定づける戦略的要素として捉え始めているのです。

この潮流の中で注目されるのが、SDET(Software Development Engineer in Test)やSET(Software Engineer in Test)といった職種です。開発とテストの双方を理解しコードレベルで、テスト自動化を推進できるスペシャリストが求められています。特に、SaaS企業や大規模システムを運用する事業会社では、品質保証を通じて開発スピードと信頼性を両立させる体制づくりが急務となっています。そのため、SDET経験者への転職オファーが増加傾向にあるのです。

今後の市場動向を踏まえると、AIによるテストケースの自動生成や自動化技術の進化により、単純な手動テストの重要性は着実に低下していくと予想されます。しかしそれは、同時にテストエンジニアがより創造的かつ戦略的な領域にシフトできる「機会の拡大」を意味します。AIを活用したテスト設計、品質データ分析、リリース判断の最適化など、エンジニアリングとマネジメントの境界を越えたスキルを備えた方ほど、企業からの評価は高まっています。

こうした背景から、テストエンジニアの市場は、単なる「品質管理」ではなく、「品質戦略」を担う職種へと進化しつつあります。品質保証を通じて企業価値の向上に貢献できるスペシャリストが、今後の転職市場で注目を集めるでしょう。

テストエンジニアが求められる主な転職先候補

テストエンジニアの活躍の場は、従来の品質管理領域にとどまらず、企業の成長戦略やユーザー体験の向上に直結する領域へと広がりつつあります。特に、DX推進やシステムの複雑化を背景に、品質保証の重要性が再認識されており、さまざまな業界でテストエンジニアの採用が加速しています。

ここでは、テストエンジニアの採用が顕著な三つの業界の特徴と、テストエンジニアの果たす役割を解説します。

  • ●車載・金融システムなど信頼性・安全性が求められる特定産業
  • ●成長フェーズにあるSaaS・Webサービス開発企業
  • ●品質保証を専門とするコンサルティングファーム

車載・金融システムなど信頼性・安全性が求められる特定産業

最も安定した需要を維持しているのが、車載・金融・医療といった高い信頼性が求められる産業領域です。これらの業界では、システム障害や不具合が人命や経済損失に直結するため、テストエンジニアは「品質の番人」として重要な役割を担います。

車載領域では自動運転支援(ADAS)やEV制御システムなど、ソフトウェアへの依存度が急速に高まる中で、機能安全規格(ISO 26262)やサイバーセキュリティ要件に準拠したテスト設計・評価が求められています。特に、OEMやTier1サプライヤーでは、システム全体の安全アーキテクチャを理解し、開発工程の早い段階から品質を設計できるエンジニアが重宝されています。

金融分野では、勘定系や決済系といった高可用性システムの維持が中心です。FinTechやクラウド化が進むなかで、セキュリティ要件を満たしつつ、スピード感を保てるテスト自動化の設計力が重要視されています。これらの産業では「品質=信頼」であり、長期にわたる保守・運用を見据えた、堅実な品質保証体制の構築経験者ほど、高く評価される傾向にあります。

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成長フェーズにあるSaaS・Webサービス開発企業

SaaSやWebサービスを中心とした成長企業では、スピードと品質の両立が競争力を左右します。プロダクトのリリースサイクルが短く、頻繁なアップデートが行われる環境では、テストエンジニアは「品質の最終ゲート」ではなく、開発と一体となって「継続的な改善を推進する存在」として位置付けられています。

このような企業では、SDET(Software Development Engineer in Test)やSET(Software Engineer in Test)と呼ばれるエンジニアが活躍しています。彼らは、自動化スクリプトやテストフレームワークの構築を通じて、開発プロセス全体の効率化を実現する役割を担います。特に近年では、CI/CDパイプラインと連携した自動テストの設計や、AIを活用した不具合検知など、品質保証を開発工程に組み込む技術的知見が求められるようになりました。これにより、開発スピードを維持しながらも、製品の品質を高い水準で保つことが可能になっています。

特に、プロダクト開発が急拡大しているSaaSスタートアップでは、品質保証部門そのものを立ち上げる段階にあり、プロセス設計から参画できる環境も多く存在します。自社サービスを展開する企業では、ユーザー目線でテストケースを設計する力が高く評価されます。さらに、UX改善やカスタマーサクセス部門との連携など、開発以外の分野でも活躍の場が広がっています。

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品質保証を専門とするコンサルティングファーム

第三者検証を専門とする品質保証コンサルティングファームも、テストエンジニアにとって重要な転職先の一つです。クライアントの開発プロセス全体を俯瞰し、品質の向上に向けた戦略的提言を行う役割が求められます。単にテスト実行を担うのではなく、「品質をどう設計するか」「どのプロセスにボトルネックがあるか」を見極める分析的な視点が重視されます。

こうした企業では、各業界に精通した専門チームを擁し、開発プロセス改革やテスト自動化の導入支援などを包括的に手掛けています。特に、金融・通信・製造など大規模システムをもつクライアントに対しては、品質ガバナンスの設計や品質指標の可視化を行い、経営層へのレポーティングまで担うケースも増えています。

コンサルティングファームでのキャリアは、品質を経営課題として扱う、「品質戦略コンサルタント」へ発展させることが可能です。プロジェクト全体の品質のKPIを設計・運用し、クライアント企業の開発体制そのものを変革に導く経験は、将来的にQAマネージャーやプロダクト品質責任者といった、上位ポジションへの道にも直結します。

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テストエンジニアの最新転職・求人情報

テストエンジニアの求人市場には、これまで以上に多様なポジションや職務範囲が登場しています。自動化・DXの流れを受けて、単なるテスト実行だけでなく、設計・改善を含む「QA(クオリティアシュアランス)エンジニア」を兼務する求人も少なくありません。

求人票を概観すると、次のような傾向が見られます。まず経験者向け求人では、テスト設計やテスト管理、CI/CD構築支援を含む業務が求められるケースが増えています。例えば、大手IT企業では、QA/テスト設計業務と自動化対応を含む求人が、複数掲載されています。新規事業の立ち上げやプロダクトの拡張を控えるSaaS企業では、QA(品質保証)の役割を広く担える人へのニーズが高まる傾向です。

一方、未経験・ジュニア層向け求人も根強く存在します。これらは、求人票には「テスト業務未経験可」「育成枠あり」といった要件が記載されています。まずは、基本的なテスト実行や検証を担当しながら、段階的にスキルを育てる体制を用意する企業が、一定数存在するのです。こうした求人では、手を動かす経験に加え、テストの自動化やツール導入の基礎が学べる環境であるケースも多いです。

求人の呼称も多様です。「QA/テストエンジニア」「品質保証エンジニア」「QAエンジニア兼任」「テスト設計エンジニア」など、業務の範囲や役割の違いを示す重要な手がかりとなります。総じて、テストエンジニアの採用傾向は、専門技術を深く理解しながら、部門をまたいで活躍できる人を想定した内容へと変化しています。

ここからは、テストエンジニアの最新求人・転職情報を紹介します。

なお、本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。JACが取り扱う求人は、大半が非公開となっています。そのため、非公開求人も含めたテストエンジニア職の求人紹介を受けたい方は、JACにご登録ください。
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リバーフィールド株式会社:医療機器ソフトウェアテストエンジニア(手術支援ロボットベンチャー)

非公開:車載アナログ(マイコン) テスト技術エンジニア

※掲載求人の中には、募集が終了している場合がございます。あらかじめご了承ください。(2025年12月現在)

未経験からテストエンジニアへの転職は難しいのか

テストエンジニアは、ソフトウェア開発の品質を左右する専門職です。未経験から挑戦することは可能ですが、その難易度は応募する市場のレイヤーによって大きく異なります。特にハイクラス市場では、品質を戦略的に設計・管理できる専門性が求められるため、即戦力性の有無が、採用可否の分かれ目となります。

一般的なIT企業やSIerでは、未経験でも応募が可能なテスト工程に携わるポジションが一定数存在します。これらの業務は、主にテストケースの作成や実行で構成されており、IT業界でキャリアをスタートさせるための入り口とされることも多いです。一方で、ハイクラス層を対象としたポジションでは、品質保証全体を俯瞰し、開発プロセスに改善提案を行う「QAエンジニア」や「テストリード」といった役割が中心です。ここでは、テスト自動化スクリプトの実装スキルや、開発工程の上流から品質戦略を策定できるマネジメント視点が重視されます。

実際に、未経験からテストエンジニアへ転じるケースでは、他の技術領域での経験や業界知識を生かす例が多く見られます。例えば、バックエンドエンジニアとしてシステム開発を経験してきた方であれば、コードレベルでの品質課題を理解できる点が強みになります。また、金融・医療・自動車といった規制産業における業務知識を備えた方は、ドメイン特化型の品質保証の領域で、高く評価される傾向にあります。

つまり、未経験からの転職も可能ですが、単なる検証作業の理解だけでなく、「品質をどのように設計し、どのように改善するか」という視点をもつことが重要です。既存のスキルや業務知識を品質保証の文脈に結びつけられる方ほど、キャリア転換を成功させる可能性が高くなるといえるでしょう。

テストエンジニアへの転職で求められる経験・スキル・マインド

テストエンジニアは、開発品質の維持と向上を担う「品質戦略の実行者」としての位置付けが強まっています。こうした背景から、転職市場では、現場の検証スキルに加え、上流工程から品質設計までの経験者や、開発組織全体に働きかけるコミュニケーション力を備えた方が高く評価される傾向にあります。そこで、求められるスキルセットは3点に整理できます。以下で、それぞれの特徴と重要性を解説します。

  • ●テスト設計・計画経験、テスターおよびベンダーマネジメント経験
  • ●テスト自動化スキル・プログラミングスキル
  • ●論理的思考力・探究心、社内外関係者との協業姿勢

テスト設計・計画経験、テスターおよびベンダーマネジメント経験

テスト設計・計画経験は、テストエンジニアにとって最も基礎的、かつ重要なスキルです。開発工程の品質を左右する要素を見極め、限られたリソースで最大限の品質保証効果を引き出すための計画立案能力が求められます。要件定義や仕様レビューの段階から参画し、品質リスクを予測・評価できる力が重視されています。

特に、大規模システムやマルチベンダー体制のプロジェクトでは、テストチームの統括や外部委託先との調整力が重要です。ベンダーマネジメントの経験者は、納期・品質・コストのバランスを取りながら複数プロジェクトを推進できる点で、高く評価されます。これにより、品質保証の分野でリーダーシップを発揮できる人として、マネジメント職へのキャリアアップも期待できます。

また、JACが保有する転職支援データでも、企業がテストエンジニアに求める最上位スキルとして、「テスト設計力」と「プロジェクトマネジメント力」が一貫して挙げられています。これは、品質保証が単なる後工程ではなく、開発戦略の一部として機能していることの裏付けといえるでしょう。

テスト自動化スキル・プログラミングスキル

テスト自動化は、テストエンジニアの市場価値を、大きく左右するスキル領域です。開発スピードの向上が求められる現在、テスト工程も同様に、効率化が急務となっています。Selenium、Appium、Cypressなどの自動化ツールを活用し、テストコードを開発・運用できるスキルは、企業のDX推進に直結する能力として評価されています。

特に、SDET(Software Development Engineer in Test)やSET(Software Engineer in Test)と呼ばれる職種では、プログラミングスキルが必須です。Python、Java、JavaScriptといった主要言語の理解に加え、CI/CD環境と連携した自動テストパイプラインの構築経験者は、開発と品質保証を橋渡しできる存在として高い需要があります。

また、AIを活用したテストケース生成や異常検知など、新しい品質保証のアプローチを取り入れる企業も増加しています。こうした動向を踏まえると、今後は「どの領域を自動化すべきか」を判断できる戦略的な視点も求められるでしょう。技術とプロセスの両面を統合して設計できる方ほど、転職市場で高く評価される傾向があります。

論理的思考力・探究心、社内外関係者との協業姿勢

品質保証の現場では、テストケースの網羅性を高めるだけでなく、問題の根本原因を論理的に特定し、再発防止策を構築する力が不可欠です。そのため、論理的思考力と探究心は、テストエンジニアにとって重要な資質といえます。不具合の仕組みを解明し、次の改善に生かせる方が、評価される時代になっています。

また、テスト工程は開発・運用・ビジネス部門など、複数のステークホルダーと密接に関わる業務です。仕様変更やスケジュール調整が頻発する環境では、対話を通じて課題を整理し、相手の立場を理解した上で、最適解を導く協業の姿勢が求められます。特に、事業会社やグローバルプロジェクトでは、開発拠点が分散しているため、遠隔コミュニケーション力も欠かせません。加えて、品質を数字で語れる力も重要です。テストカバレッジ、バグ検出率、リリース品質指標といったデータをもとに説明できるエンジニアは、経営層からも信頼を得やすく、プロジェクト全体における発言力が増します。

テストエンジニアとしての専門性を深化させるには、論理性・探究心・協働力という「思考と姿勢の質」を高めることが不可欠です。

テストエンジニアへ転職した場合の年収相場

テストエンジニアは、システムやソフトウェア開発の品質を左右する専門職であり、報酬水準にもその専門性が反映されています。JACが取り扱うテストエンジニア関連の求人データによると、全体の平均想定年収は、735.7万円となっています。開発プロセスの上流から、品質設計を担うポジションやテスト自動化をリードするエンジニアが増えていることを踏まえると、全体的に高水準な相場といえるでしょう。

役職別にみると、メンバークラスで平均689.7万円、管理職クラスでは平均1,150.0万円と、マネジメント層で大きく年収がアップすることが読み取れます。品質保証領域の責任者は、開発・設計・運用を横断して品質戦略をリードする役割を担うため、そのリーダーシップと高度な技術的知見が、高く評価される傾向にあります。

役職平均年収
メンバークラス689.7万円
管理職1,150.0万円

さらに企業属性別に見ると、日系企業が平均749.1万円、外資系企業が平均715.7万円と、日系企業の方がやや高い傾向です。日系企業では、品質管理体制を内製化し、プロセス改善や自動化の推進を積極的に行っている企業が増えており、その分野をリードできるエンジニアに高い報酬を提示するケースが多く見られます。一方、外資系企業では、開発との一体運用が進んでおり、テスト工程の効率化やスピード重視の評価制度が、年収レンジに反映される傾向です。

平均年収
日系企業749.1万円
外資系企業715.7万円

全体としてテストエンジニアは、「技術」と「品質戦略」の両軸を備えた専門職としての市場価値が高く、今後も経験やスキルの深化に応じて、報酬水準のさらなる上昇が期待される領域といえるでしょう。

テストエンジニアの転職成功事例

半導体分野で品質戦略を担うテストエンジニアへ転職成功

Nさん(50代後半/女性)

業種職種年収
転職前精密機器メーカー開発エンジニア850万円
転職後半導体メーカー半導体テストエンジニア1,200万円

研究開発領域で専門性を磨いてきたNさんは、これまで精密機器メーカーにおいて、ディスプレイ関連技術の研究開発と企画管理に携わってきた方。大型計算機や半導体デバイス、ディスプレイ分野などで材料・プロセス技術の研究を重ね、近年は研究開発企画の立案や外部連携の推進などマネジメント寄りの役割を担ってきました。特に、オープンイノベーションを通じた技術活用や、社外への技術発信を得意とし、研究成果を事業化へとつなげてきています。そのなかで、自身の専門性をより技術的に発揮できる環境で改めてスタートしたいという思いから転職活動を開始。

JACのコンサルタントは、Nさんの半導体デバイスに関する深い理解と研究推進力に注目し、次世代半導体の開発を手がける企業への転身を提案しました。この求人は、国内外の注目を集める半導体メーカーの技術開発統括部における半導体テストエンジニア職。同社は量産化に向けた技術開発を進めており、Nさんにはその中核を担うテストラインの構築・運用を任されるポジションが提示されました。これまでの研究企画・開発推進の経験を、製造現場と直結する品質評価プロセスに生かせる環境です。

転職後、Nさんはウェハテストおよびパッケージテスト工程の設計・最適化に携わり、品質基準の策定やテストシステムの立ち上げを主導しています。年収も350万円の大幅アップの条件で、研究開発の知見を品質保証領域へ展開する、新たなフェーズを切り開いた事例です。

※事実をもとにしておりますが、個人が特定されないよう内容を一部変更しています。

テストエンジニアへ転職後のキャリアパス

テストエンジニアとしてキャリアを積んだ先には、複数のキャリアパスが開かれます。専門性をより深め品質保証領域のスペシャリストとして活躍する道のほかに、チームやプロジェクトを率いるマネジメントポジションへの発展、そして品質戦略そのものを企業単位で支援するコンサルタントへの転身などです。いずれの道にも共通して重要なことは、「品質を経営の視点で捉え、技術と組織を横断的に理解できること」です。ここでは、代表的な3つのキャリアパスを解説します。

  • ●シニアQAエンジニア・テストアナリストなどのスペシャリストパス
  • ●QAマネージャー・PMなどのマネジメントパス
  • ●QAコンサルタント

シニアQAエンジニア・テストアナリストなどのスペシャリストパス

スペシャリストパスは、品質保証領域の技術的深度を高める方向です。シニアQAエンジニアやテストアナリストといった職種では、テスト技法や自動化設計の知見を駆使し、開発ライフサイクル全体に品質設計を組み込む役割を担います。品質の定義や基準そのものを設計するポジションへと進化していきます。

この領域では、特にテスト自動化やCI/CD環境の最適化、AIを活用したテストケース生成など、技術と分析を融合したアプローチが重視されます。SDET(Software Development Engineer in Test)やSET(Software Engineer in Test)といった開発寄りの専門職もこの延長線上に位置し、プログラミングスキルを生かして品質改善を推進する点が特徴です。

また、シニアクラスになるほどドメイン知識の深さが競争優位になります。金融・医療・自動車など、業界固有の規制要件や安全基準を理解している方は、品質保証領域における希少性が高く、事業会社やSIerからの指名採用が多い傾向です。スペシャリストとしてのキャリアは、特定領域での信頼を確立しながら、後進の育成やプロジェクト設計にも携わる形で広がっていくでしょう。

  • QAエンジニアの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

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QAマネージャー・PMなどのマネジメントパス

QAマネージャーやプロジェクトマネージャーへのキャリアは、テストエンジニアとして培った現場の理解を基盤にして、品質を軸にプロジェクト全体をリードするものです。このポジションでは、チームやベンダーを統括し、プロジェクトの計画・進捗・リスク・品質の各側面を俯瞰的にマネジメントすることが求められます。

また、単にテストの完了をゴールとせず、「どのようにしてプロジェクト全体の品質を高めるか」という視点が不可欠です。開発部門・運用部門・ビジネス部門など、多様な関係者との調整力や、課題が発生したときに迅速に意思決定できる判断力が、高く評価されます。

また、品質保証組織を統括するQAマネージャーは、テスト工程の効率化だけでなくナレッジ共有や教育体制の設計など、組織全体の品質文化を醸成する役割も担います。中長期的には、開発ディレクターやCTO補佐など、より上流のテクノロジーマネジメント領域へとキャリアを拡張できる点も魅力です。

QAコンサルタント

QAコンサルタントは、企業の品質保証プロセスを外部から支援するポジションであり、品質戦略・体制構築・プロセス改善を担う専門職です。テストエンジニアとしての実務経験をベースに、クライアントの業界構造や開発体制を理解し、最適な品質アプローチを設計します。

コンサルティングファームや品質保証専門会社では、顧客企業の品質課題を分析し、テスト戦略の策定から品質指標(KPI/KGI)の設定、組織運営の仕組みづくりまでを一貫して支援します。実行力だけでなく、課題を抽象化して経営層に提案できる論理性が求められます。そのため、開発経験に加えてプロジェクトマネジメントやコミュニケーションスキルも重要な要素です。

また、QAコンサルタントの役割は、単なる助言者にとどまりません。顧客の組織文化を変革し、品質保証を「開発の一部」から「企業戦略の一部」へと昇華させる推進者でもあります。近年では、AIテスト・DevOps・セキュリティテストなど、新領域の導入を支援する案件も増えており、品質の未来を設計する立場として、存在感が高まっています。

テストエンジニアへの転職なら、JAC Recruitment

テストエンジニアの転職では、企業が求めるスキルや経験の幅が非常に広く、業界・技術・組織フェーズによって求められる役割が大きく異なります。開発工程に深く関与するSDETのような技術志向ポジションから、品質保証体制を設計するQAマネージャー、あるいは品質戦略を企業全体で推進するコンサルタントまで、キャリアの選択肢は多岐にわたります。そのため、自身の経験や志向を踏まえ、最も市場価値を発揮できるのはどの分野なのかを慎重に見極めることが大切です。

JACには、IT・ソフトウェア領域に精通したコンサルタントが、多数在籍しており、品質保証やQA組織に関する最新の採用動向を把握しています。そのため、転職希望者のスキルセットや志向を丁寧に分析し、企業の開発文化やプロジェクトフェーズに最適化されたポジションが提案できます。また、事業会社・SaaS企業・コンサルティングファームなど、一般には公開されていないハイクラス求人を多く取り扱っている点もJACの強みです。

品質を軸にキャリアを築きたい方や、テストエンジニアとして新たな専門領域へ進みたい方のために、JACの専任コンサルタントが次のキャリアをサポートします。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。