COOは「経営人材の最終到達点の一つ」とも言われるポジションです。
JAC Recruitment(以下、JAC)の転職支援実績では、平均決定年収は1,500万円超、採用企業の多くが成長フェーズにあります。一方で、求められる経験水準は極めて高く、誰でも狙えるポジションではありません。
本記事では、COOの役割やCOOの転職市場の傾向などについてJACが解説します。
目次/Index
COOの転職動向
COOの採用ニーズは、成長フェーズの企業を中心に広がりを見せています。JACの実績からは、IPO準備や事業拡大、経営管理の強化など、組織の基盤づくりを担う実務トップを求める動きが顕著であることが読み取れます。
業種はIT・通信、WEB、製造業(EMC)、ヘルスケア、サービス、流通、建設・不動産、金融など幅広い傾向です。近年は海外展開やクロスボーダー対応を求める企業も一定数あり、英語力を必須・歓迎とする求人が全体の約3割を占めます。
COOに期待されるミッションは、事業戦略の策定と実行、PL・KPIマネジメント、組織づくり、業務プロセスの改善、新規事業推進など多岐にわたります。実際の求人でも「推進」「実行」「運営」といったワードが頻出し、変革をやり切る実行力が非常に重視されている傾向です。
求められる経験は、部門長クラスでのマネジメントやPL責任、複数部署の統括、事業開発、成長フェーズの推進などが中心です。
JACがサポートした転職成功者の平均年齢が約53歳であることからも、高い実務経験を持つミドル〜シニア層が求められる傾向です。
COO求人は業種もフェーズも多様化しており、今後キャリアを描くハイクラス層にとって、自ら選び取れるポジションの幅が広がっている局面にあります。以下では各業種におけるCOOの、より具体的なニーズについてまとめます。
IT・通信/WEB業界で求められるCOO
IT・通信・WEB領域では、スタートアップから大手プラットフォーマーまで幅広い企業がCOOを求めており、高年収帯の求人が継続的に発生している主要領域です。
転職成功者は40代が中心で、スピード感のある実行力と、事業の急拡大フェーズを牽引できるスケール経験が特に重視される傾向にあります。
主な特徴:
- 高年収帯のポジションが豊富で、魅力的なキャリア機会が広がる領域
- 事業成長を牽引してきた40代のエグゼクティブ層が中心となって活躍
- 急拡大フェーズを推進できるスケール経験や強固なオペレーション能力が、特に高く評価される
傾向:
「若手エグゼクティブのCOOへの転職が最も進んでいる領域」
EMC(製造)/建設・不動産業界で求められるCOO
製造業や建設・不動産では、選考が比較的スムーズに進みやすい傾向があります。なかでも、50代を中心としたベテラン層が強い存在感を示す領域です。
現場理解に基づく実行力が求められる一方で、近年は“経営のプロ”を積極的に登用する動きが加速しており、組織変革のニーズが高まっています。
主な特徴:
- 採用決定が他業種に比べて高い
- 豊富な実務経験を持つ50代のリーダー層が強い存在感を示す市場
- 現場理解に裏打ちされた深い業界知識が、重要な価値として評価される
傾向:
「伝統産業で経営のプロが急拡大中」
ヘルスケア/メディカル・バイオ業界で求められるCOO
専門性の高いヘルスケアやバイオ領域では、業界・領域(ドメイン)の知識とマネジメント経験の両立が高く評価されます。
採用傾向も比較的高く、業界経験者が優先される傾向があります。
主な特徴:
- 選考が比較的スムーズに進みやすい領域
- 専門領域における深い知見が求められる市場
- 業界特有の知識と経営スキルの掛け合わせが、より高い評価に
傾向:
「ドメイン知識 × マネジメントの両方が価値になる領域」
金融業界で求められるCOO
金融領域は求人自体は多いものの、求められる専門性の高さや要件の厳しさから、選考が前に進みにくい傾向があります。
しかし高度なスキルセットや領域特有の知見が必要となるため、経験が真に生かされるフィールドでもあります。
主な特徴:
- 求人は豊富で、キャリアの選択肢が広がっている領域
- 選考は精度高く慎重に進む傾向があり、より適切なマッチを目指す市場
- 高度な専門性や緻密な要件が求められるため、経験が真に活かされるフィールドが広がっている
傾向:
「要件が厳しい 、または特殊性が強く求められる」
流通業界で求められるCOO
流通業界では高年収帯の求人も存在する一方で、成功率は低めです。
企業規模・ビジネスモデル・求めるCOO像がそれぞれの企業において異なるため、候補者との期待値調整が難しい市場でもありますが、フィットすれば期待値以上の成果を見出せる可能性もあります。
主な特徴:
- 高年収帯のポジションも一定数存在
- 要件の幅が広く、慎重な選考が行われるため、より精度の高い出会いが求められるマーケット
- 企業のビジネスモデルが多様で、COOに求められる役割も幅広いため、経験を活かせるフィールドが広がっている領域
傾向:
「裾野が広く、多様なビジネスモデルの中で、経験を活かせる可能性がより広がっている市場」
COOへの転職で求められるスキル
適切な状況把握力と高い計画力が必要
COOはCEOが策定した企業方針や事業戦略にしたがい、会社が求める成果を導かなければなりません。そのためには、CEOが策定した企業方針や事業戦略をまずしっかり理解するとともに、現在の事業の状況や業界の動きなどを的確に把握する必要があります。そのうえで、目標を達成するために必要なプロセスを明確にし、具体的な手順や手法も策定する能力が求められるのです。従って、COOには高い状況把握力と目標を実現に向けた精度の高い計画を策定する能力が必要になるといえます。
組織を束ねるマネジメント力と実行力
COOは最高執行責任者であり、さまざまな部門を横断し、組織全体を統率しなければなりません。そのためには、部下と十分にコミュニケーションを図りながら、ときには部下を鼓舞して士気を高め、目標達成のために組織全体を統率する能力が求められます。
また、策定した実行計画を実現するためには、計画の必要性や重要性を十分に伝えるだけでなく、現場の声も吸い上げながら適宜、計画の見直しなども行わなければなりません。計画を立てるだけでなく、計画を確実に遂行するための実行力もCOOには必要になるといえるでしょう。
COOの平均年収は1,587万円
JACの実績では、COOの平均決定年収は 1,587万円 です。
ただし年収レンジは非常に広く、最小で最大で約3000万円の差があり、業種や候補者の経験・実績や事業フェーズによって、報酬水準が大きく変動する職種です。
特に、40代で4,000万円超のオファーが出た事例や、30代でも1,500万円前後で決定したケースなど、年齢よりも、「事業成長を主導した経験」「マネジメント実績」「財務・戦略スキル」の有無が強く評価される傾向があります。
一般的に、COOの年収は企業規模や成長ステージ(スタートアップ/ミドルフェーズ/大企業傘下)によって大きく異なり、
特に IPO準備・新規事業立ち上げ・グローバル展開 を進める企業では、報酬水準が高く設定されるケースが多く見られます。

COOの最新転職・求人情報
JACが取り扱う求人のなかから、COOに関する求人情報を一部ご紹介します。年収や求められる条件など、COOへの転職を希望される際に役立つ情報をご確認いただけます。
古賀オール株式会社:【東京】営業推進 COO候補・営業部長クラス/鉄鋼商社/年休124日
株式会社医薬情報ネット:【ポストコンサル歓迎】COO候補/経営企画
※掲載した求人の中には、募集が終了している場合もございます。あらかじめご了承ください。(2026年2月時点)
COOへの転職成功のポイント
COOへの転職は決して簡単ではありません。現状では社内で経験を積んだ後に昇進によってCOOに就任するケースが多く、COOの求人数自体がそれほど多くはないからです。しかし、日本においても専門性の高い人材を採用しながら組織形成を進める企業が増加傾向にあり、COOへの転職の可能性がまったくないわけではありません。
では、COOへの転職を成功させるためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。COOへの転職を成功させるポイントをご紹介します。
経験を生かせる企業を選ぶ
COOとは、CEOに次ぐポジションともいわれる最高執行責任者です。会社の実情を把握していない外部の人間がCOOに就くためには、前職での経験を十分に生かせるかどうかがポイントとなります。同じ業界でCOOに近しい役割を果たしてきた経験があれば、新しい環境でもCOOとして能力を発揮しやすいと考えられるでしょう。また、DX化を推進してきた実績をもつ方の場合は、DX化の遅れという課題をもつ企業にとって魅力的です。実績と企業側のニーズが合致する場合、転職は成功しやすくなります。
まずは、ご自身の実績を生かせる企業や業界への転職を検討することが大切です。
企業ビジョンについての十分な理解を示す
COOはCEOの策定した経営方針や事業戦略を実現するための実務を取り仕切る立場にあります。従って、どのような企業を目指すのか、どのような将来を目標としているのか、企業の目指す方向性を十分に理解できていなければ、CEOの考えを反映させた実行計画の策定は難しくなるでしょう。
COOへ転職する際には、応募する企業のビジョンや経営方針、事業内容などについて十分に研究しなければなりません。そのうえで、実務経験なども踏まえながら、COO就任後にはどのように業務を執行するのか、基本的な考えや具体的な施策をアピールするようにしましょう。
COOの転職事例
実際にJACが支援し、COOに転職した事例をご紹介します。
専門商社の執行役員からグローバルCOOへの転職事例
Aさん(男性/50代)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 専門商社 | 執行役員 | 非公開 |
| 転職後 | 日系SIer企業 | グローバルCOO | 2,500万円 |
東証プライムにも上場している専門商社の執行役員として活躍されてきたAさんが、日系SIer企業にCOOとして転職された事例です。Aさんは、事業開発の推進に携わったほか、中期計画などの策定や実行、グローバル展開を推進する企画の経験もおもちでした。これらの経験が高く評価され、IPO準備を進める企業のグローバルCOOとして招聘されました。今後は、COOとして業務執行に携わるだけでなく、グローバル事業展開にあたっても実務経験を生かかし、手腕を発揮してほしいと転職先企業からは強い期待を寄せられています。
Bさん(男性/40代)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | ベンチャー企業 | COO | 非公開 |
| 転職後 | 上場企業 | COO | 2,000万円 |
ベンチャー企業のCOOとして活躍されてきたBさんが、上場企業のCOOとして転職された事例です。前職のベンチャー企業では、創業からCOOとしてビジネスを牽引されてきました。事業の黒字化も達成でき、落ち着いたことから、自身の経験をさらに高めていきたいと感じ転職を検討されました。Bさんのより規模の大きい企業でチャレンジしたいというご志向を受け、JACが提案したのは上場企業のCOOのポジションです。企業側も、Bさんの緻密な戦略・企画立案とそれを実行に移すことができる行動力を評価し、COOに迎え入れました。
COOへの転職なら、JAC Executiveへ
COOは最高執行責任者であり、事業の成績にも責任をもつ立場です。企業のなかでも重要な役割を求められるCOOの求人は、オープンな採用活動がなされるケースはほとんどありません。そのため、COOへの転職を目指すのであれば、COOを含めたエグゼクティブポジションの転職サポートを行う転職エージェントの活用をおすすめします。
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