60歳の平均年収はいくら?中央値や手取りを男性・女性ごとに解説

2013年の法改正を機に、60歳を超えても仕事を続ける人が増えています。継続雇用や再雇用など働き方はさまざまです。「60歳の平均年収はどのくらいなのか」と、自身の年齢における年収相場が気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ハイクラス転職に強いJAC Recruitment(以下、JAC)の成約データと、厚生労働省の最新統計をもとに、60歳のリアルな年収の実態を解説します。平均年収・中央値・手取り額に加え、地域・業種・職種別の年収も取り上げます。

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60歳の平均年収は944.1万円

JACの実績によると、60歳の平均年収は944.1万円です。一般的な企業では、60歳で定年を迎えた後、再雇用制度により契約社員になると、年収が以前より低下する傾向があります。しかし、JACにご登録いただく方はハイクラス層が中心となるため、長年の専門性や実務経験を生かし、60歳でも全年代の平均以上の年収で転職されるケースが多くなっています。

60歳の男性の平均年収は913.9万円、女性は1,119.9万円

JACの実績データから60歳の平均年収を男女別に見ると、男性の平均年収は913.9万円、女性は1320.6万円となっています。平均年収で見た場合、男性の平均年収が女性を上回る年齢が多い中、60歳では女性の平均年収が男性を上回る点が特徴的です。60歳まで第一線で活躍されてきた女性の場合、高い専門性をもつ方が多い点が平均年収の高さに表れていると考えられます。

JACの実績における全年代の平均年収と60歳の平均年収を比較すると、以下の表のようになります。

項目60歳全年代平均
平均年収944.1万円838.6万円
男性の平均年収913.9万円863.5万円
女性の平均年収11320.6万円747.0万円

※当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

60歳の平均手取り額は約686.6万円(手取り月収は約57万円)

ボーナスの支給がなく、年収が12カ月で分割して支給されると仮定し、東京都在住の60歳(扶養なし)の方の平均手取り額を試算しました。JACの実績データ(60歳の平均年収944万円)をもとにすると、平均手取り額は約686万円となります。内訳については以下の表のとおりです。

項目月収年収
額面収入786,6669,440,000
所得税56,791681,500
住民税48,208578,500
健康保険38,907466,884
厚生年金59,475713,700
介護保険6,39976,788
雇用保険4,71956,628
手取り額571,2596,866,000

※本試算は、賞与を含まない月給ベースの年収を想定しています

出典:国税庁

出典:日本年金機構

出典:全国健康保険協会

ただし、住民税率は自治体によって異なる可能性があるため、住民税の額によって手取り額は変わってきます。また、扶養や各種控除の適用有無によっても手取り額は変動しますが、年収940万円台の会社員(60歳前後)であれば、おおよその目安としてこの水準を参考にできます。


60歳の年収の中央値は805.6万円

JACの実績データによると、60歳の年収の中央値は805.6万円です。分布を見ると、ボリュームゾーンは600万~900万円台となっています。

一方、年収1,200万円以上で転職された方も2割程度を占めている点にも注目すべきでしょう。中には5,700万円を超える年収で転職された方もおり、専門性を生かせる領域を選択することで、平均を大きく上回る年収での転職が実現したケースも見られます。


【エリア別】60歳の平均年収(東京・神奈川・大阪・愛知・埼玉・千葉・兵庫・福岡)

本データは、JACの転職実績(想定年収)を首都圏・関西圏を中心とした主要都道府県に集計した参考値です。なお、地域によってサンプル数が異なり、件数が少ない地域は平均値が一部の事例に左右されやすい点にご留意ください。

【首都圏・関西圏を中心とした主要都道府県】60歳の平均年収 

都道府県60歳の平均年収
東京都1,152.3万円
神奈川県694.3万円
大阪府814.8万円
愛知県1062.2万円
埼玉県645.6万円
千葉県855.2万円
兵庫県683.1万円
福岡県729.7万円

※当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

本データを見ると、東京都が1,152.3万円と最も高く、次いで、愛知県(1,062.2万円)が高水準となっています。いずれも本社機能や意思決定層のポジションが集積している地域であり、役員・上級管理職・高度専門職などの高年収ポジションが多いことが平均年収を押し上げていると考えられます。

一方、神奈川・埼玉・兵庫では600万円台にとどまっており、同じ首都圏・関西圏であっても年収水準には一定の差が見られます。千葉(855.2万円)や大阪(814.8万円)は比較的高水準ではあるものの、東京・愛知ほどには至っていません。

また、福岡県は729.7万円となっており、地方中核都市として一定の年収水準を維持していることがうかがえますが、首都圏・大都市圏との間には依然として差があります。これは、求人のボリュームや対象となる役職・職種構成の違いが影響していると考えられます。

なお、本データは当社の転職実績(想定年収)をもとにした参考値であり、地域によってサンプル数が異なるため、特に件数の少ない地域では一部の高年収事例に平均値が左右されやすい点には注意が必要です。

【企業規模別】60歳を含む60代前半の平均年収(大企業・中堅企業・中小企業)

厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」によると、60代前半(60〜64歳)の賃金は企業規模が大きいほど高い傾向があり、60歳相当の平均年収も大企業・中堅企業・中小企業の順に水準が下がります。

企業規模のイメージは以下のとおりです。

  • 大企業:中小企業の基準を超える規模(従業員数が数百〜1,000人超、資本金が大きい企業群)
  • 中堅企業:中小企業を超えつつ、従業員数2,000人以下程度の中間層
  • 中小企業:中小企業基本法が定める資本金・従業員数の範囲に入る企業

大企業では評価制度や昇進ルートが体系化されており、役職に応じた賃金テーブルも上がりやすくなります。一方、中堅・中小企業では、一人が幅広い業務を担う代わりに賃金水準は相対的に抑えられ、企業ごとの経営方針や業績によって年収レンジのばらつきが大きくなりやすい点が特徴です。

以下は、60代前半の月例賃金(所定内給与額)をもとに「月給×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で年収換算した、平均年収のイメージです。

企業規模60代前半の平均年収60代前半の平均年収60代前半の平均年収
大企業580.4万円650.3万円438.2万円
中企業481.9万円531.8万円390万円
小企業460.1万円500.2万円373.3万円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(p9 – 企業規模別にみた賃金)

【参考】年齢別平均年収

25歳から60歳までの社会人を対象に、年齢別の平均年収推移を一覧で整理しました。年齢ごとの収入の変化を把握することで、キャリア形成の節目や転職を検討する際の年収相場の目安として活用できます。

全体の傾向を見ると、30代前半から40代半ばにかけて年収が大きく伸び、マネジメントや専門性の深化が進む50歳前後でピークを迎える構図です。年齢とともに求められる役割が変化する中で、収入水準も段階的に引き上がっていく様子が読み取れます。

年齢平均年収
25歳542.3万円
26歳575万円
27歳607.8万円
28歳621.6万円
29歳659万円
30歳676.1万円
31歳708.7万円
32歳732.1万円
33歳750.0万円
34歳782.1万円
35歳782.2万円
36歳809.9万円
37歳820.8万円
38歳835.4万円
39歳857.8万円
40歳877.8万円
41歳886.0万円
42歳899.9万円
43歳924.1万円
44歳907.5万円
45歳951.6万円
46歳964.0万円
47歳965.6万円
48歳985.8万円
49歳975.3万円
50歳1016.6万円
51歳1012.3万円
52歳1023.3万円
53歳1005.3万円
54歳1021.8万円
55歳998.7万円
56歳1037.2万円
57歳1005.4万円
58歳931.8万円
59歳883.9万円
60歳944.1万円

当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より

【最終学歴別】60歳を含む60代前半の平均年収(大学院卒・大卒・短大卒・高専卒・高卒)

厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」によると、60代前半(60〜64歳)の賃金を学歴別に見ると、大学院卒が最も高く、その後に大学、高専・短大、専門学校、高校と続く形で賃金水準が段階的に低くなる傾向が確認できます。

60〜64歳時点での大学卒の年収は、おおむね「男女計:657.5万円、男性:673.0万円、女性:565.3万円」といった水準となります

以下は、最終学歴別の60〜64歳の月例賃金(所定内給与額)をもとに「月給×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で年収換算した、平均年収のイメージです。

最終学歴60代前半の平均年収60代前半男性の平均年収60代前半女性の平均年収
大学院964.6万円966万円957.1万円
大学657.5万円673万円565.3万円
高専・短大466.2万円555.5万円432万円
専門学校468万円518.2万円428.1万円
高校440万円484万円346.2万円

大学院卒と高校卒の男女計平均を比べると、60歳代前半で年収にして500万円以上の差が生じており、依然として学歴による賃金格差は明確に残っています。

​一方で、高専・短大や専門学校卒では、技術職・医療系・クリエイティブ系など「専門スキルを軸にしたキャリアパス」が反映されるケースが多く、高校・中学卒よりも高い水準となる場面も少なくありません。

​業種・職種・企業規模によっては、高専・短大・専門学校卒が大卒と同等、あるいは上回る報酬水準に達するケースも見られ、学歴だけでは測れない、職種・専門性・働き方によるばらつきの大きさも、この年代の特徴といえるでしょう。

出典:出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(p8 – 学歴別にみた賃金)ここまで、60歳の方の男女別平均年収や中央値などについて確認してきました。




【業種別】60歳の平均年収ランキング

以下の表は、JACの実績データから平均年収が高い業種を抽出し、ランキング形式で示したものです。60歳の方が転職された業種のうち、最も平均年収が高かったのは「金融」業界です。金融業界は、業界特有の専門的な知識やスキルが求められる傾向が強く見られる業界です。従って転職において、若さやポテンシャルよりも長年の実務経験に裏打ちされた深い知見やリスク管理能力が重視され、高い年収提示を受けるケースが多いです。

また、「消費財」業界、「メディカル・バイオ」業界も平均年収が1,000万円超となっています。

業種60歳の平均年収
金融1,154.4万円
消費財1,118.5万円
メディカル・バイオ1,026.6万円
IT・通信1,007万円
EMC978.1万円
医療・介護・福祉846.1万円
建設・不動産843.1万円
コンサルティング・シンクタンク・事務所755万円
商社745万円
流通675万円
WEB660万円
サービス656.7万円

※当社実績(2024年1月~2025年12月、想定年収)より


【職種別】60歳の平均年収ランキング

JACの実績データから抽出した平均年収が高い職種を以下の表にランキング形式で示しています。最も平均年収が高かった職種は「購買・物流・生産管理」です。

少子高齢化による深刻な人手不足が進む中、経営戦略に基づき、戦略的に採用や育成などを進める企業も増加中です。そのような状況下において、長く人事部門を率いた経験をもつ60歳のノウハウは、転職市場において高い評価につながっています。

また、購買・物流・生産管理の職に続き、専門性や豊富な実務経験が求められる「人事・労務」関連職、「経営・事業企画」職の平均年収も1,200万円超となっており、高年収が期待できる状況です。

職種60歳平均年収
購買・物流・生産管理1,695.3万円
人事・労務1,570.2万円
経営・事業企画1,279万円
金融1,238.6万円
メディカル・バイオ1,053.5万円
マーケティング・商品開発1,037.5万円
土木系923.8万円
営業896.4万円
IT833.9万円
コンサルティング・アドバイザリー830万円
総務・広報816.7万円
経理・財務804.5万円
建築系797万円
技術系787.8万円
内部統制・監査736万円

※当社実績(2023年1月~2025年10月、想定年収)より


60歳で年収アップの転職に成功した事例

JACには、60歳の転職希望者を数多くサポートしてきた実績があります。ここでは半導体メーカーへの転職を成功させたエンジニアの方、機械メーカーのCMOへの転職を成功させた方の2つの事例をご紹介します。

60歳エンジニアが専門性で役員登用。半導体メーカーで年収500万円アップを実現

Tさん(男性/60歳)

業種職種年収
転職前半導体製造装置メーカー技術エンジニア1,300万円
転職後半導体製造装置メーカー技術副社長1,800万円

Tさんは半導体メーカーの技術エンジニアとして、半導体製造装置の電気回路やシステムの設計に従事されてきた方です。新規分野の装置開発を担当され、商品開発の仕様検討から各種企画に対応した安全回路設計、リスクアセスメント、顧客拡大に向けたプレゼンテーションなど幅広い業務に携わってこられました。

定年後の再雇用制度では契約社員となるために収入が減額され、新たな業務にも携わることができなくなるため、60歳を迎えるにあたり、今後について考えるようになったとのこと。熟考の結果、健康にも体力にも自信があり、生涯エンジニアとして挑戦を続けていきたいというご自身の希望に従う形で転職を決意され、JACにご相談をいただきました。

半導体の需要増加にともない、各メーカーでは技術エンジニアを積極的に採用している状況です。JACでは、Tさんの半導体領域における専門性の高い知見と豊富な経験、エンジニアとしてのあくなき探求心を生かせるポジションとして、半導体メーカーの技術副社長の職をご紹介しました。

面接では、Tさんの技術的な知見はもちろん、長年の業務で培った課題解決能力や技術についても分かりやすくかみ砕いて説明できるプレゼンテーション能力、誠実なお人柄が高い評価につながりました。技術部門の責任者として高い期待を寄せられ、年収500万円アップの条件で採用が決定しています。

60歳で再び“攻めのキャリア”へ。CMOの戦略的キャリア選択事例

Cさん(女性/60歳)

業種職種年収
転職前総合ICT企業CMO5,000万円
転職後グローバル産業機械メーカーCMO3,400万円

Cさんは、マーケティングの専門家として大手IT・通信会社を経験されたのち、総合ICT企業のCMOに就任され、全社的なブランディングやマーケティングを担当されてきた方です。役員の定年はないものの、60歳を機にこれまでの経験を生かし、新たなキャリアに挑戦したいとの気持ちが強くなり、転職を決意されたとのこと。

営業組織マネジメントからプロダクトマネジメント、インダストリーマネジメント、コーポレートマネジメントのすべてを経験され、ITやDX化についての知見も豊富なCさんにJACがご紹介したのはグローバル産業機械メーカーのCMO候補の求人です。

CMOとして申し分のない経験、相手の話にもじっくりと耳を傾けながら、理論的かつ穏やかに意見を伝えられるリーダーとしての資質が高い評価につながり、面接後すぐにCMO候補として採用が決定。年収は下がるものの、「新たなフィールドでの挑戦」「経営視点の拡張」を優先し、より長期的なキャリア価値を見据えた転職を選択されました。


60歳で年収アップの転職を目指すならJAC Recruitment

人手不足が進む中、転職市場において、高度な専門知識や技術、長年のマネジメント経験をもつ60歳の市場価値は、以前と比べて確実に高まっています。60歳で年収アップを目指すには、これまでに培ってきた経験や知見を生かせる職種を選ぶことが大前提となります。そのうえで、過去の成功体験に固持せず新たな知識や技術を貪欲に習得しようとする姿勢、年齢や役職にかかわらず新たな環境で対等なコミュニケーションを図ろうとする対人関係の柔軟性が高い評価につながります。

JACでは、あらゆる業界に精通したコンサルタントが在籍しています。各企業の経営幹部や部門責任者と密接なコミュニケーションを図り、募集の背景や組織の現状、入社後に期待される役割など、詳細な情報の提供が可能です。

また、高い専門性が求められるハイクラス求人は一般に公開されないケースも少なくありません。JACが取り扱う求人の7割超は非公開であり、中にはJACだけがご紹介できる求人もあります。

60歳の今、新たな環境でのさらなる成長を希望される場合には、ぜひハイクラス転職の実績豊富なJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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