アパレル業界で培った経験は、消費財・流通・ITなど多様な分野で高く評価されています。マーケティングや商品企画、サプライチェーン管理、EC運用など、アパレルでの実務経験は他業界でも応用可能であり、業界を超えたキャリア展開が活発化しています。
本記事では、アパレルから転職をしたい方向けに、アパレル出身者の主な転職先や評価されやすい経験などについてJAC Recruitment(以下、JAC)が解説します。
目次/Index
アパレル出身者の主な転職先
アパレル出身者の主な転職先を5つご紹介します。
- アパレル業界
- EMC業界
- 消費財業界
- IT・通信
- 流通
アパレル業界
アパレル出身者の転職先として最も転職しやすいのは、経験や知識を生かせる同業のアパレル企業です。アパレル業界の中には、繊維メーカーや生地メーカーのほか、衣服の企画製造をするメーカーや小売業などがあり、さまざまな関り方ができます。また、衣服ではなく服飾品メーカーなどに転職する事例も見られます。JACの転職サポート事例を見ると、アパレル業界へ転職した方の場合、前職の経験やスキルを生かし、マーケティングや商品開発職に転職する例が非常に多くなっています。
EMC業界
JACが転職をサポートした事例では、アパレル業界からEMC業界へ転職される方も多く見られました。EMC業界は積極的にスタッフを募集しているという背景もあり、アパレル出身者の転職先としても注目されています。
職種を見ると、営業や経営・事業企画、経理・財務、購買・物流・生産管理、人事・労務職への転職が目立ちます。アパレルで培った営業経験や購買・物流・生産管理の経験は「モノ」を扱うEMC業界においても役立てられる経験だといえます。
消費財業界
アパレルも消費財に分類されますが、アパレル以外の消費財業界である食品・飲料業界、化粧品・トイレタリー業界へ転職する方も多く見られます。同じ消費財業界に分類されていることもあり、アパレル業界出の経験を生かしやすい分野です。
JACのサポート事例を見ると、特に、マーケティング・商品開発、購買・物流・生産管理の職に転職する事例が目立ちます。消費者のニーズの分析や把握が必要な点、原材料を仕入れ、製造し、流通させる点もアパレル業界と類似していることから、特にこれらの職種での転職が多いと推測できます。
IT・通信業界
JACのサポート事例を見ると、IT・通信業界に転職される方も多く見られます。IT・通信業界は一見、アパレルとはまったく異なる業界のように感じるかもしれません。しかし、アパレルメーカーの多くはECサイトに出店をしており、リアルタイムの在庫管理システムを導入しているケースが少なくありません。そのため、アパレル業界でITエンジニアなどの職に従事していた方の場合、システムインテグレーターやソフトウェア会社に転職する事例が多くなっています。
流通業界
流通業界もアパレル出身者が転職しやすい業界です。小売業のほか、通販・EC業界でも、アパレル出身者が活躍しています。職種を見ると、生産管理や物流、マーケティング・商品企画などに転職する方が多くなっています。そのほか、品質管理やストアマネージャー、事業企画職などもアパレルでの経験を生かしやすい職種です。
アパレルからの転職で評価される経験・スキル
JACが取り扱っている求人情報を見ると、アパレル出身者が転職をする場合、次のような経験やスキルが評価される傾向にあります。
- マーケティングやデータ分析に関わった経験
- サプライチェーンマネジメントに関する知識
- プロジェクトマネジメントやチームマネジメントの経験
マーケティングやデータ分析に関わった経験
アパレル業界では、消費者のニーズをつかむため、マーケティングやデータ分析に注力している企業が多くあります。Web広告やSNSを活用した宣伝、Webサイトの解析など、Webマーケティングの経験、ECサイトの立ち上げ経験などは、他業界でも高く評価されるものです。
サプライチェーンマネジメントに関する知識
アパレルでは、原材料の調達から製品の製造、在庫管理、流通、販売、消費までの一連の流れを管理するサプライチェーンマネジメントに関わる業務があります。サプライチェーンマネジメントは、アパレル業界だけでなく、あらゆる製造業や物流業で生かせる知識です。サプライチェーンマネジメントに関わった経験は転職時に、これらの業界で役立てることができます。
プロジェクトマネジメントやチームマネジメントの経験
アパレル業界でのシステム開発やデザイン、商品開発に関わるプロジェクトなど、何らかのプロジェクトをマネジメントした経験がある場合やチームリーダーとしてチームを率いた経験などは、高い評価につながる経験です。プロジェクトやチームのマネジメントにあたっては、人材マネジメントだけでなく、タスクの進捗管理や予算管理能力も必要です。これらのスキルは、さまざまな業界で生かせるものであり、転職時には積極的にアピールすることをおすすめします。
【年代別】アパレルからの転職事情
アパレルからの転職事情を年代別に分けてご説明します。
20代:柔軟性とポテンシャルで広がる選択肢
20代のアパレル業界出身者は、販売・接客をはじめ、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)や店舗運営、SNSを活用した販促など、現場での実践的なスキルを身につけていることが多く、企業側もその柔軟性と吸収力に期待を寄せています。
そのため、アパレル業界内で商品企画やマーチャンダイザー、バイヤーなどを目指す方が多い一方で、営業職や経理、Webマーケティングなど、異業種への転職も活発です。特に、顧客対応力やトレンド感度の高さは、BtoC業界全般で評価されやすい資質です。
30代:専門性を生かし、消費財業界などへも展開
30代になると、アパレル業界での経験が深まり、ブランド運営や商品戦略、販促企画などの専門性が高まります。そのため、同業界内でのキャリアアップを目指す方が多く、特に中堅ブランドや外資系企業への転職事例が増加します。
また、アパレルで培った「消費者目線」や「ブランド構築力」を生かし、化粧品・日用品・食品などの消費財業界へ転職するケースも多く見られます。これらの業界はアパレルと同様にBtoCビジネスであるため、マーケティングや商品企画のスキルがスムーズに応用できます。
40代:マネジメント経験を軸に業界横断の転職へ
40代では、店舗統括やエリアマネージャー、ブランドマネージャーなど、マネジメント経験を生かした転職が中心になります。特に、複数店舗の運営管理や人材育成、売り上げ分析などの実績は、他業界でも高く評価されます。
IT業界でのプロジェクトマネージャーや、経営企画・事業開発、人事・労務など、バックオフィス系職種への転職も見られ、業界を超えた「組織運営力」や「課題解決力」が求められる傾向にあります。40代後半では、マネジメント経験の有無が転職成功の鍵となります。
50代:管理部門や専門職での転職が中心に
50代になると、アパレル業界での長年の経験を生かし、管理部門や専門職での転職が主流になります。特に、経理・財務、人事・労務、教育・研修など、業界を問わず通用するスキルをもつ方は、比較的転職しやすい傾向にあります。
また、ブランド立ち上げや事業再建などの経験がある方は、コンサルティングやアドバイザーとしての転職事例もあります。50代では、マネジメント経験に加え、専門性や実績の明確なアピールが重要です。
アパレルからの転職を成功させるためのポイント
アパレルからの転職を成功させるために抑えておきたい3つのポイントを解説します。
- ECサイトの立ち上げ経験や運用経験をアピールする
- グローバルなビジネスに携わった経験をアピールする
- アパレル出身者の転職支援実績が豊富なエージェントの活用
ECサイトの立ち上げ経験や運用経験をアピールする
インターネットの普及にともない、ネットショッピングの需要は拡大をし続けていますが、アパレル業界は、ほかの産業に比べ、早くからEC化率が進んでいる業界です。そのため、ECサイトの立ち上げや運用に関わった経験は、BtoCビジネスを営むさまざまな業界から注目を浴びています。
また、実店舗とECサイト、SNS、広告、メールなど、複数のチャネルから販売を促進するオムニチャネル化に携わった実績も高く評価されるでしょう。担当した業務や工夫した点、成果などについて具体的なエピソードを踏まえ、明確に伝えるようにしましょう。
グローバルなビジネスに関わった経験をアピールする
アパレル企業の中には、海外展開を進める企業や海外に製造拠点をもつ企業があります。海外市場を調査した経験や海外での拠点立ち上げ経験などは、経済のグローバル化が進む現在、さまざまな業界で求められるスキルです。グローバルビジネスに関わった経験がある場合は、対象となった国やエリア、具体的な業務内容、成果などをアピールすることをおすすめします。
アパレルの転職サポート実績を豊富にもつエージェントの活用
アパレルからの転職を検討する場合は、アパレル出身者の転職サポート実績を豊富にもつ転職エージェントの活用も検討すべきです。アパレル出身者の転職をサポートしてきた転職エージェントであれば、アパレルで培った経験を生かせる業界や職種を的確に把握しています。
そのため、これまで培ってきたスキルを生かし、新たなキャリアの構築を目指す場合は、アパレル出身者の転職サポート実績を豊富にもつ転職エージェントの活用がおすすめです。
アパレルからの転職事例
実際にJACが転職をサポートし、アパレルからの転職を成功された方の事例を3つご紹介します。
アパレルから機械メーカーへの転職事例 1
Yさん(男性/50代前半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | アパレル企業 | 経営企画 | 950万円 |
| 転職後 | 機械メーカー | 海外統括部部長候補 | 1,400万円 |
Yさんは、アパレルメーカーで長く勤務されてきた実績をもつ方です。国内外の工場における生産管理マネジメント、サプライチェーンマネジメントに関わり、経営企画部門における海外現地法人の立ち上げや新規市場開拓にも携わってこられました。
これまでのグローバルビジネスの経験を生かし、海外事業に注力する企業に貢献したいとの希望から転職を決意されたとのこと。当社からは、機械メーカーの海外統括部部長候補の求人をご紹介しました。欧米の子会社の業務改善と効率化のサポートを中心とした業務であり、海外事業の成長戦略の策定にも関わる業務です。
業界での経験はないもののYさんの欧米での実績が高く評価され、大幅な年収アップの条件で入社が決定しています。
アパレルから化学メーカーへの転職事例 2
Hさん(男性/30代前半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | アパレル企業 | 品質管理 | 850万円 |
| 転職後 | 化学メーカー | 事業企画 | 950万円 |
Hさんは、アパレル企業において提案営業のほか、品質管理、納期管理までを一貫して担当されてきた方です。これまでの経験を生かし、さらに海外事業における営業やマーケティングの専門性を高めたいとの意向から転職を決意され、当社にご相談をいただきました。
当社がご紹介したのは化学メーカーの事業企画職です。新興国市場でのシェア拡大を成長戦略とし、現地法人や現地代理店との密なコミュニケーションを重視する方針を打ち出している企業です。積極的に海外進出を進めており、Hさんの海外マーケティングや生産管理業務を存分に生かせる業務でした。面接時には、Hさんの実績はもちろん、誠実なお人柄も高く評価され、すぐに採用が決定しています。
アパレルからアパレルへの転職事例 3
Wさん(男性/40代後半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | アパレルメーカー | 経営・事業企画 | 1,100万円 |
| 転職後 | 大手スポーツウェアメーカー | 商品企画・開発 | 1,250万円 |
Wさんは、アパレルメーカーで国内バイヤーやPB商品の開発を担当した後、海外商品部にて東南アジア地域におけるバイヤー業務に従事された方です。新規業態開発の責任者として新規ブランドの拡大に努めてこられましたが、ワークライフバランスを改善できる環境を希望され、当社にご相談をいただきました。
当社がご紹介したのは、大手スポーツウェアメーカーの商品企画・開発の部長候補の求人です。直営店の拡大促進に関わる業務です。Wさんのこれまでの経験を存分に生かせる分野であり、面接後はすぐに採用が決定しています。また、ワークライフバランスを推進している企業であることから、Wさんも入社を快諾され、既に新たな環境で就業をスタートさせています。
実際、アパレル出身者はどのような業種/職種に転職している?
JACの転職サポートにより、転職を成功させたアパレル出身者は、どのような業種や職種に転職しているのでしょうか。アパレル出身者の転職先の業種と職種のトップ10を以下の表にまとめました。
【アパレル出身者が転職先として選んだ業種トップ10】
アパレル出身者の転職先として最も多い業種は、消費財業界です。また、EMC業界、流通業界へ転職された方も多く見られます。
| 順位 | 業種 | 割合(%) |
| 1 | 消費財 | 33.8 |
| 2 | EMC | 22.1 |
| 3 | 流通 | 8.4 |
| 4 | メディカル・バイオ | 5.8 |
| 5 | サービス | 5.4 |
| 6 | IT・通信 | 5.1 |
| 7 | 商社 | 4.6 |
| 8 | 建設・不動産 | 4.5 |
| 9 | WEB | 3.7 |
| 10 | コンサルタント・シンクタンク・事務所 | 2.2 |
【アパレル出身者が転職先として選んだ職種トップ10】
アパレル出身者が転職した職種としては、マーケティング・商品開発が最も多く、営業、経理・財務と続きます。
| 順位 | 職種 | 割合(%) |
| 1 | マーケティング・商品開発 | 20.6 |
| 2 | 営業 | 13.4 |
| 3 | 経理・財務 | 11.3 |
| 4 | 人事・労務 | 10.2 |
| 5 | 購買・物流・生産管理 | 8.9 |
| 6 | 経営・事業企画 | 8.3 |
| 7 | IT | 5.7 |
| 8 | WEB・アプリ・ゲーム | 5.1 |
| 9 | 技術系 | 3.6 |
| 10 | 秘書・アシスタント・事務・顧客対応 | 3.1 |
アパレルからの転職なら、JAC Recruitmentへ
流行のサイクルが早いアパレル業界では、市場の動きを分析し、消費者のニーズに沿った製品の開発、プロモーションを実施するため、高いマーケティング力を保有している方が多くいらっしゃいます。また、ECサイトやオムニチャネル化に関わった経験やサプライチェーンマネジメントに関する経験なども、他業界で生かせるものです。
JACでは、数多くのアパレル業界出身者の転職をサポートしてきた実績があります。転職希望者のこれまでの経歴や適性をふまえ、今後のビジョンを丁寧にお伺いしたうえで、理想のキャリアを実現できる最適な求人をご紹介しています。アパレル業界だけでなく、さまざまな業界に精通したコンサルタントが在籍しているため、幅広い業界の中からアパレルで培った経験やスキルを最大限に発揮できる求人のご案内が可能です。
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