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エンジニアリング経験を活かす戦略支援型コンサルタントの最前線
Capital Project Services部門が描く未来図と求める人材像

PwCアドバイザリー合同会社

※このインタビューは2026年4月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。 鈴木 裕一氏 齋藤 良司氏 森谷 周平氏

写真左から

PwCアドバイザリー合同会社 CPS部門 シニアマネージャー 鈴木 裕一 氏
PwCアドバイザリー合同会社 CPS部門 パートナー 齋藤 良司 氏
PwCアドバイザリー合同会社 CPS部門 マネージャー 森谷 周平 氏

PwC Japanグループの一員であるPwCアドバイザリー合同会社は、M&A、事業再生、インフラファイナンスといったディールを通じて、クライアントの変革と持続的な価値創出を支援するアドバイザリーファームです。地政学リスクの顕在化等でサプライチェーンの分断、エネルギー供給の不安定化、インフレ圧力の高まりなど、企業を取り巻く経営環境が大きく変化する中で、企業には従来の延長線上にない抜本的な変革が求められています。PwCアドバイザリーでは、こうした複雑性と不確実性の高い環境において、ディールを単なる一過性のイベントとしてではなく、事業や組織の新陳代謝を促し、構造改革や業界再編を促す起点と捉えています。豊富な業界知見と高度な専門性、そしてグローバルネットワークを掛け合わせることで、戦略の構想から実行までをワンストップで支援し、クライアントが直面する経営課題や社会課題の解決を担っています。

その中でCapital Project Services(以下、CPS)チームは、エネルギーやインフラ、先端技術領域などの大規模・複雑な重厚長大型産業領域を対象に、事業会社での実務経験を持つメンバーが技術と戦略の両面からクライアントの意思決定とプロジェクトの成功、ひいては、次世代に繋がる技術の社会実装を支えています。現在の体制を基盤に、さらなる組織強化を計画しており、エンジニアリング会社やゼネコン、重工業、製造業(機械工業、化学工業、半導体等の先端技術産業)などの事業会社で経験を積んだ方の積極採用を行っています。

同部門パートナーの齋藤良司氏、エンジニアリング会社から転職した鈴木裕一氏と森谷周平氏に、同部門の役割や価値、働く魅力、活躍できる人材像などについて伺いました。

技術部門に深く入り込み、意思決定を支える「目利き」力

―― CPSチームの役割、取り組む分野のトレンドについてお聞かせください。

齋藤氏:CPSチームは、エネルギーやインフラ分野を対象とする、いわば「大規模プロジェクトの専門医」です。構想段階から完成に至るまで、複雑なリスクを管理し、プロジェクトを成功に導くためのあらゆる支援を行います。

チームが発足したのは10年ほど前で、現在約20名いるメンバーのほとんどがエンジニアリングのバックグラウンドをもっています。重工業、エンジニアリング、ゼネコン、メーカーなどの事業会社で経験を積んだメンバーが、上流から下流まで――つまり戦略の立案から実行、ポストマージャー(M&A後の統合プロセス)まで一貫してサポートします。

もともとは、エンジニアリング会社やエネルギー業界の案件が中心でしたが、近年はクライアントの幅が広がり、食品や医薬を含むメーカーにも対応しています。直近では、高市政権が掲げる戦略17分野に含まれる、防衛、原子力といった領域からの引き合いも増えている状況です。

鈴木氏:しばらく前までは「脱炭素」関連の支援の相談が多く寄せられていましたが、現在は米国の方向転換などを背景に、脱炭素技術を客観的に見直し、投資すべきかどうかを検討する動きが出てきています。一方、地政学や経済安全保障に関連するテーマが増えてきました。時代のトレンドやニーズに応じて、私たちが関わる領域も変化しています。

―― PwCアドバイザリーのCPSチームだからこそ発揮できる価値とは、どのようなものでしょうか。

齋藤氏:近年、ディールのあり方が変化しています。これまでのM&Aでは、メーカー同士など同業界・当事者間で完結するケースが多かったのですが、近年はプライベートエクイティファンドや商社、さらには他業種の企業が参入する案件が増加しています。そうした中で、バイヤー側での技術の目利きが難しくなっており、第三者アドバイザーによる支援のニーズが高まっている。私たちはそのニーズに全面的に応え、より付加価値の高いディールサービスを提供します。

従来の事業デューデリジェンスや財務デューデリジェンスでは、技術部門の中核に踏み込み、その道のプロフェッショナルと協議することは困難です。しかし、CPSのメンバーは、まさにその領域での深い経験・知見をもっているため、事業部門や技術部門に入り込み、直接現場の方の話を聞いて目利きができるのです。例えば、工場設備の稼働状況やコスト構造、保全状況等について、データをもとに妥当性や違和感を察知し、客観的に判断できるのが私たちの強みです。

工場設備・製造設備などの技術デューデリジェンスやDeal成立後のバリューアップは、他社には見られない機能です。CPSチームが発見したものが財務デューデリジェンスにも反映され、最終的には買収時のバリュエーションにもつながります。また、研究開発から設計、調達、製造等エンジニアリングチェーン全体、サプライチェーン全体を踏まえた抜本的なオペレーション改革によるバリューアップにも貢献しています。こうしたCPSの専門性は社内でも認知が高まり、他チームとの連携も進んでいます。従来のアプローチでは見えにくかったリスクや課題を補完できる存在として、良いシナジーが生まれている状況です。

なお、ポストマージャーや業務オペレーションにおいても、クライアントの人材不足が進む中で、アウトソーシングのニーズが急速に拡大しています。クライアントに伴走して業務の一部を担い、改善につなげていく支援にも注力していきます。

視座を高め、全体を俯瞰する力が養われた

―― 鈴木さんと森谷さんは事業会社のご出身とのことです。転職のきっかけと、PwCアドバイザリーを選んだ理由をお聞かせください。

鈴木氏:大手エンジニアリング会社で経験を積み、2019年にPwCアドバイザリーに入社しました。当時、自分の専門領域であるオイル・ガス分野が、脱炭素の流れで縮小に向かう状況にありました。私は海外でプラント建設プロジェクトに携わっていましたが、案件で次々と課題に直面する中、業界を俯瞰しながら、課題解決のスキルを高めたいと考えるようになりました。そのころ、CPSチームが立ち上がり、拡大していくという話を聞き、自分が目指す方向に合う環境だと感じたのです。また、家庭環境が変わり、日本を拠点に腰を据えたいと思ったことも転職理由の一つです。

森谷氏:私も大手エンジニアリング会社出身です。石油化学寄りの分野でしたが、事業環境の変化に伴い、尊敬していた先輩方の退職が相次ぎました。思い入れのある業界・会社でしたが、別の視点から関わる道を模索したいと思い、2019年にPwCアドバイザリーに入社しました。

―― 事業会社から転職し、前職とギャップはありましたか?風土について感じたこともお聞かせください。

鈴木氏:それまで自分は物事を俯瞰して見られていると思っていました。ところが、経営層から事業部長、部門の責任者まで、さまざまなステークホルダーの方々と対話する中で、実際には視座が低かったことに気付かされました。これまでの経験・スキルは役立っているものの、自分に足りない部分が明確になり、さらにスキルを伸ばしていきたいと考えるようになったことは、大きな収穫だと感じています。

森谷氏:私も同じです。基礎能力やマインドセットの面で、大きなギャップを感じました。前職では比較的「できている」感覚がありましたが、スピード感も求められる思考力も異なっていたのです。入社後、打ち合わせに臨む姿勢も大きく変わりました。これまでは上長の発言に従う文化を感じていましたが、PwCでは職階や年齢に関係なく、全員がプロフェッショナルとして発言することが求められます。

齋藤氏:発言を求める風土は、まさにそのとおりです。ディール全体で見ると、メンバーのバックグラウンドは非常に多様です。私は銀行出身ですし、事業会社やコンサルティングファーム出身者、新卒入社のメンバーもいますから。それぞれがオーナーシップをもち、自分の意見を発信する。多様な視点から出てきた意見をもとに、最終的にクライアントが求めるアウトプットへとどう落とし込むかを議論するのは日常です。

森谷氏:しばらく前まで、私はチームの中で年次・職階ともに駆け出しの状況でした。そのような立場でも自分なりの考えを発信してきましたが、頭ごなしに否定されたことは一度もありません。会話に参加できていないと感じることもないですね。

齋藤氏:森谷さんはむしろ一番堂々として、議論を引っ張っていますね。

―― 今のお仕事にどのような面白み・やりがいを感じていますか。

森谷氏:業務改善のような具体度の高いテーマではなく、クライアント自身もまだイメージできていない抽象概念からスタートし、地に足のついた戦略やビジョンを作っていくところにやりがいがあります。前職の現場レベルでは中々会話の機会すらなかったような経営層・管理職層の方々とディスカッションし、未来像を描いていく。一般的な事業会社では、あと10年20年経たなければできないような経験ができていることは、難しさや苦しさもあるものの、面白さを感じるところです。

鈴木氏:同意見です。プラント建設では「完成させる」という明確なゴールがありますが、抽象度が高いところからスタートし、最適解を一緒に探していくプロセスに面白さを感じます。

また、前職では一つの案件が長期にわたりました。私の経験では最長5年ですが、案件の組成からプラント開発完了まで、10年単位で関わるケースもあります。一方、現在はさまざまなテーマに短いスパンで関わる機会が多くあります。複数の案件や業界に横断的に関わることで、視野・視座が変わったと感じます。情報のアンテナを広げ、得た知識をもとにクライアントと議論するのは面白いですね。

「事業会社からの転職」を経験した仲間から、成長のサポートを得られる

―― コンサルティング未経験の方が多く入社されていますが、入社後にスムーズに立ち上がって活躍するため、どのような研修・サポートが用意されていますか。

鈴木氏:冒頭でも触れたとおり、当チームは、ほぼ全員が事業会社出身です。最初は戸惑うことも多く、私自身も苦労した経験がありました。そこで、つまずきやすいポイントについては、チーム内でナレッジとして蓄積しています。推奨する研修や書籍といったOFF-JTも含め、ガイドラインを整備しています。

齋藤氏:当ファームでは近年、新卒入社者も多く受け入れています。CPSに限らず、各サービスラインと役職ごとに求められるスキルやケイパビリティを明確にし、整理しています。その上でそのために有効な社内研修なども紐づけて提示しており「この分野でこのレベルを目指すなら、このeラーニングが適している」といった指針が明確なのです。

鈴木氏:最初のアサインでは、その人が培ってきた経験や知見を生かしやすい、親和性の高い案件に関わってもらいます。実務を通じて、対話を重ねながら徐々にステップアップできるよう支援します。

コンサルティングファーム出身者ばかりの環境に、事業会社出身者が一人で入るのは心理的負担が大きいでしょうが、当チームの多くは事業会社出身者です。同じような壁に直面し、乗り越えてきた仲間がいて、アドバイスを受けられる環境なので、安心感をもって成長への意欲を維持できるのではないでしょうか。

森谷氏:私が入社した当初は、チームの人数が少なく、若手にも比較的自由度が高く業務を任せてもらえる環境でした。現在は規模が拡大していますが、そのカルチャーは維持されています。丸投げではなく、適切なガイドがありつつ、最終的な責任は上位者が担うという前提のもと、一定範囲の業務を任されます。

アソシエイトの段階からシニアアソシエイトに近い役割を担う機会がありましたし、シニアアソシエイトの段階ではマネージャーに近い役割も経験してきました。職階上の責任を負いすぎることなく、役割としては一段上の業務に関われます。心理的プレッシャーが抑えられた状態で成果を挙げられたことが、自分にとってのブレークスルーにつながったと思います。

既存の枠にとらわれない、独自の発想が生かせる環境

―― 早期に100名体制への拡大を目指すとのことですが、CPSチームで活躍できるのは、どのような方でしょうか。「未来の同僚」に向けて、メッセージをお願いします。

森谷氏:自分の担当領域に限らず、周辺の業務や隣接する領域、さらには産業全体といった広い視点で課題を捉え、自分の仕事の位置づけを考えつつ、日々の業務に取り組んでいる人であれば、環境に適応しやすいと思います。

外部環境の変化が大きく、誰も答えをもっていない今、一辺倒な提案ではクライアントに響きません。提案に「ワンアクセント」を加えられる人や、それを考えるのが楽しいと感じる人に向いていると思います。

鈴木氏:技術系の会社における志向は、大きく二つに分けられると考えています。一つは、特定の技術領域を深め、専門性を発揮していくタイプ。もう一つは、技術が社会にどのような価値をもたらすのかを考えながら、複合的な技術や周辺領域へと視野を広げていくタイプです。後者のタイプのように、所属部門の枠を超え、複数の技術を組み合わせて新たな価値を生み出したいと考える人は、私たちの環境でより活躍できるのではないでしょうか。

縦のラインが強い組織にフィットしていないと感じる人も、当チームでなら独自の視点や発想を生かせる可能性があります。周りの空気を読むよりも、枠にとらわれない人が向いている環境だと思います。既存の枠にとらわれず、あるべき姿を追求したい、柔軟な発想でクライアントに価値を提供したいと考える方を歓迎します。

まずはカジュアル面談で、当チームの特性を知っていただければと思います。

齋藤氏:2人が語っているとおり、「スキル」よりも「マインド」が重要だと思います。

近年、エンジニアリングや技術系のバックグラウンドをもつ方を採用するコンサルティングファームも増えています。その中で、私たちの強みは、約10年にわたりこの領域に取り組んできた実績です。また、「コンサルティングファームに転職したが、業務内容は事業会社時代と変わらない」という声を聞くこともあります。アウトソーシングサービスを提供しているファームでは、そうしたケースがあり得ます。当社にもそうした仕事はあるので、希望すれば担当もできますが、抽象度が高い戦略策定から携わって変革を推進する経験は、他ではなかなか味わえないのではないかと思います。

当チームは、ファイナンシャルアドバイザリーサービスの中でも異色の存在。その特性ゆえに、メンバーにとってはほかでは得にくいやりがいや経験がある環境だと考えています。今後も優位性を維持し、尖り続けていたいと思います。こうしたCPSチームの考え方やカルチャーに共感いただける方と、次の成長フェーズをともに歩んでいけることを楽しみにしています。

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