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── IT業界で生涯価値を生むPM/PMOコンサルタントの本質

INTLOOP Project Management 株式会社

※このインタビューは2026年6月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。 田口 正剛氏 多田 栞氏

写真左から

INTLOOP Project Management 株式会社 代表取締役社長 田口 正剛 氏
INTLOOP Project Management 株式会社 採用責任者 多田 栞 氏

プロジェクトマネジメントの専門会社として、2025 年 8 月に INTLOOP から分社化した INTLOOP Project Management 株式会社(以下、INTPM)。フリーランス活用や PMO 支援のイメージが先行しがちな同社ですが、その実像は、約 57,000 名のプロフェッショナルネットワークを背景に「プロジェクト成功請負人」を掲げる専門集団です。

代表取締役の田口正剛氏と採用責任者の多田栞氏に、設立の背景、固有の強み、そしてマネジャー層に開かれた成長環境について伺いました。

「4つに1つしか成功しない」時代が、再びやってきた

―― まず、INTLOOPグループとINTPM設立の背景についてお聞かせください。

田口氏:INTLOOPは2025年8月にINTPMを分社化しました。INTLOOPは2015年から第二創業期として成長へかじを切り、フリーランスのプロフェッショナルが活躍する事業で伸びてきました。

並行して社員のコンサルタント組織もありましたが、プロジェクトマネジメントに関するご相談が最も多く、またフリーランス登録者が最も求めていたのもプロジェクトマネジメントの仕事でした。需要と供給が最も重なる領域だったのです。当社はもともと総合ファームと同じく、業界やITに特化した方を採用していましたが、プロジェクトマネジメントのコンサルタントを採り始めると、いつのまにか社員組織で最も大きな組織になっていました。そこをさらに専門特化させようと考えたのが、分社化の出発点です。

―― 専門特化に踏み切った、より直接の理由は何だったのでしょうか。

田口氏:私は2000年ごろ、PMOコンサルという市場がない時代から、誰よりも先駆けてPMOコンサルと名乗り、PMO コンサル市場の創造と拡大の歴史を歩んできました。とある専門誌の調査では当時、成功するプロジェクトは4つに1つで、3割にも満たないといわれていました。その後の調査で成功率は上がり、2018年時点では 2つに1つまで改善しています。要因はプロジェクトマネジメントの浸透でした。

大手企業では方法論が体系立てられ、安定した領域になったと考えていたのです。ところがこの2、3年、2000年代のように「プロジェクトがうまくいかない」「赤字案件が増えている」というご相談が急増しました。ある大手システムインテグレーター(SIer)の役員から、全社の赤字プロジェクトを立て直すための組織づくりを支援してほしいというご相談をいただいたのを皮切りに、同じ課題を抱える企業が複数社、同時期に現れたのです。

―― かつてとは、状況が異なるのですね。

田口氏:2000年代のプロジェクトは数十億~数百億円規模の大型案件が中心でした。いまは SaaSやクラウドを組み合わせ、小さく速く進める案件が増えています。1件あたりの規模は小さくても、プロジェクトマネージャーが数多く必要になります。ところがIT業界は人材不足で、ベテランが次々と現場を離れる一方、若手に任せてもうまくいかないという負の連鎖に陥っています。この課題を解決してほしいという声が強まったため、専門特化した会社として分社化しました。

狙いは 2つあります。1つは採用です。社名を事業領域が伝わるものにすることで、プロジェクトマネジメントに携わりたい人が手を挙げやすくなります。もう 1つは対外的な発信です。INTLOOP本体では「プロジェクトマネジメントの会社」というブランドを掲げていなかったため、面識のないお客さまには強みが伝わりにくいものでした。わかりやすい社名にすることで、世の中の課題解決に踏み込めると考えました。この1年、大手IT企業出身やコンサルティングファーム出身で PM・PMOの経験を積んだベテランの採用が想定以上に進み、専門会社としての認知も広がっています。

―― 分社化は、既存のお客さまと新規のお客さま、双方にどう受け止められましたか。

田口氏:既存のお客さまには、専門特化した社員によるサービスが強化された、と前向きに受け止めていただいています。これまではフリーランスが中心で、人が担う以上、相性もありました。仮に担当者一人がうまく進められなくても、会社として最後までやりきってくれる――社員が中心に立つことで、その安心感が増したという声をいただきます。他社に頼んでいた領域を当社にお任せいただくケースも生まれました。新規では、赤字や失敗を立て直したいというお客さまが世の中に数多くいらっしゃるため、その課題に強みをもつ会社を探す過程で、当社へのお問い合わせが増えています。

「人が足りません」で終わらせない、リソース調達できるPMOコンサルタント

―― あらためて、御社にとってプロジェクトマネジメントとは何でしょうか。

田口氏:当社は自社サイトでも「プロジェクト成功請負人」を掲げています。PMOやPM支援を活用されるお客さまは、プロジェクトを確実に成功させたいからこそ専門家を求めます。関与した以上は必ず成功させる、という思いで臨むことが当社の根幹です。

―― 競合他社との差別化のポイントは、どこにありますか。

田口氏:単にプロジェクトを可視化し、進捗を管理するだけの PMO は、他社 PMO サービスとの差別化が出来ず、当社が目指す「プロジェクト成功請負人」としての価値提供には至っていないと考えています。

当社が「成功請負人」と強く名乗れる根拠は、圧倒的なリソースを武器としていることにあります。かつて IT業界では、スケジュールが遅れそうなら残業で乗り切るという発想が通用しました。しかし 2019年の働き方改革以降、人手が足りなくても気合で何とかする、というやり方は通じなくなりました。計画どおりに必要な人材を確保できなければ、プロジェクトは立ち行きません。一般的なPMOは体制図の穴を見つけると「3カ月前から探しているこのポジションは、いつ決まるのですか」と指摘するにとどまりがちです。一方で、当社は「その人材、こちらでもお探しできます」と踏み込めます。社員でもフリーランスでも、プロジェクトに必要なリソースを補充できる PMO は、他社でまねするのは難しいと考えています。

―― その強みは、INTLOOPが培ってきたネットワークに支えられているのですね。

田口氏:約57,000名のプロフェッショナルネットワークがあるからこそ、社員に「リソースを武器にプロジェクトを成功させてきてほしい」といえます。当社に入る中途の方々は、この点に最大の魅力を感じてくださっています。他社のPMOは、たとえ成功への思いがあっても、別の会社の不足要員まで補うことは難しいと思います。フリーランス事業を営んできた当社ならではの強みです。

―― PM支援にも力を入れていると伺いました。

田口氏:お客さまが求めているのは、プロジェクトマネージャー不足そのものを補うことでもあります。意思決定はお客さまの社員が担う必要がありますが、その支援業務には外部が担える領域が数多くあります。ただ、これをビジネスとして成立させるのは容易ではありません。多くの会社は、リーダークラスを5人1セットでなければ提案できないという積み上げ式のモデルだからです。当社は、ハイスペックなフリーランス人材などを1人、2人という少数からご提案でき、その後に各チームの不足を埋めながら点から面へ広げていけます。このモデルを実現できる会社は、現状ほかにないと考えています。PM支援まで含め、日本市場で最大のプロジェクトマネジメント会社を目指します。

AIに代替されないのは、人が間に立つ調整の領域

―― どのような方に、INTPMへ加わってほしいとお考えですか。

田口氏:読者の方が気にされるのは、PMやITコンサルタントの仕事がAIに取って代わられるのではないか、という点だと思います。議事録の作成や週報の取りまとめなど、AIが担える領域は確かにあります。しかし、人が介在しなければ進まない調整業務は、間違いなく価値を発揮できる領域です。当社が若手採用で求めてきたのは、明るくコミュニケーション能力の高い方です。これは AI に代替されない部分であり、私が新卒のころから変わりません。ベテランであれば、チーム間の課題を解決する調整役としての経験が生きます。お客さまからも「INTPMはAIの時代でも必要な領域だから、一緒にモデルをつくろう」という声を多くいただきます。AIが進化しても必要とされる仕事である——この点はぜひお伝えしたいところです。

多田氏:お人柄としては、急成長する組織を能動的に楽しめる方が合っています。プロジェクトマネジメントを軸に、戦略からITまで幅広いフェーズと領域で経験を積めるため、その幅を楽しめる方ほど活躍しやすいといえます。とりわけIT企業ご出身で、これまでプロジェクト運営に歯がゆさや課題を感じてこられた方には、プロフェッショナルとして案件を前に進め、多くの関係者を巻き込みながら成功へ導く役割に挑戦していただきたいと考えています。

―― 実際に活躍されている方の例があれば教えてください。

多田氏:若手では、社内外に自ら提案し、手を挙げてチャレンジするメンバーを応援しています。例えば、事業会社出身で、AIに強い関心をもつ若手が、未経験から社内の AI活用や AIプロジェクトをリードしている例もあります。基礎を学びながら、新しい技術領域へ踏み出せる環境でもあります。また、大手IT企業出身のベテランの方であれば、培った経験を土台に、新しい領域へ前向きに学びを広げられる方が力を発揮されています。

―― 会社のフェーズとしての魅力はどこにありますか。

田口氏:規模はそれなりに大きくなりましたが、私のなかではまだスタートアップです。大企業では、自分の頑張りが会社の損益のどこに効いているのか見えにくいものです。当社では、現場から「こうすればさらに良くなる」という声があれば、すぐに意思決定します。1000人近い規模になっても、その感覚を保ち続けるつもりです。自分たちで会社をつくっていく過程を面白いと感じられる方に来てほしいと考えています。

どこでも通用する「一生もの」のスキルを、専門会社で

―― 育成の仕組みについて伺います。

多田氏:若手には入社後1カ月、コンサルタント研修などをはじめとして、資料作成や議事録の書き方、WBS(作業を分解して管理する計画手法)の作成などを、座学とケースワークの両面で学んでいただきます。プロジェクトマネジメントの10の知識エリアも、研修として体系的に用意しています。また、上位レイヤー向けの研修も拡充しており、日本を代表するプロジェクトマネジメントの専門家である神庭弘年氏(元PMI日本支部会長)を顧問に迎え、マネジャー以上が直接学ぶ機会を設けています。案件参画後はOJT制度を通じて先輩社員が伴走します。

―― プロジェクトマネジメントのスキルは、それほど普遍的なものでしょうか。

田口氏:私自身、全業界を支援できる自信があるのは、プロジェクトマネジメントはどの業界へ行っても基本が同じだからです。新しい業界に入るときは業界知識を学びますが、推進の作法そのものは変わりません。まずこのスキルを身につけ、その先で業界や技術に軸足を移すキャリアを描くこともできます。キャリアの早い段階で身につけておくことで、その後の選択肢が広がる、一生涯通用するスキルだと考えています。

多田氏:プロジェクトマネジメントは1990年代後半から、本質はほとんど変わっていません。基礎基本が揺るがないからこそ、戦略コンサルタントでもITコンサルタントでも通用する土台になります。当社ではナレッジ教育の文化が根づいており、社員自らが勉強会を開き、多角的な視点からスキルを深められる点も特徴です。

―― 入社後のキャリアは、どのように描けるのでしょうか。

多田氏:まずはやりたいことを見つける場として使っていただきたいです。PM/PMOコンサルタントを極める道もあれば、ITコンサルタントや戦略コンサルタントへ進む道も用意しています。当社で経験を積み、事業会社のIT部門を率いる立場へ巣立った方もいます。幅広いフェーズと領域を経験できるからこそ、その先のキャリアを見極められます。

田口氏:長期的なキャリアという面では、71歳まで働ける制度も整えました。意欲のある50代後半から60代の方が、制度がないために引退を余儀なくされている例は少なくありません。そうした層に安心して活躍いただきたいという思いから、60代で活躍する社員も増えています。

―― 最後に、読者へのメッセージをお願いします。

田口氏:スタートアップマインドで経営しているため、会社の成長と個人の成長がリンクする状態を楽しいと思える方と働きたいと考えています。一人ひとりの努力や改善が、会社のどこに効いているのかが見えてきます。この 2、3年は、それを実感できる貴重な時期だと考えています。

多田氏:立ち上げから1年弱。これからさらに会社の成長を加速させていきます。会社と共に個人がどれだけ一緒に成長していけるかを向き合える会社です。リソース力という強みを土台に、コンサルティングファームとして当社だからこそ提供できる価値を、ぜひ一緒につくっていきましょう。

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