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通信領域で培った技術力・品質を強みとするNEC通信システム――事業領域を広げ、新たな挑戦フェーズへ

日本電気通信システム株式会社

※このインタビューは2024年12月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。

源 和憲氏
日本電気通信システム株式会社 代表取締役 執行役員社長 源 和憲氏

NECグループにおいて、通信インフラを支える「キャリアグレード」の技術力をベースにした高品質・高信頼性のシステム、サービスを提供している日本電気通信システム(以下、NEC通信システム)。グループ内でもトップクラスの「社内DX人材率」と「エンゲージメントの高さ」を誇り、テレコム事業をはじめ、セキュリティ、産業DX、モビリティ、宇宙・防衛などの領域へ事業を広げています。

同社では、2024年度より中途採用枠を大幅に拡大し、採用を強化しています。事業戦略、風土・文化の魅力、今後の展望などについて、代表取締役 執行役員社長の源和憲氏に伺いました。

通信分野での実績と「品質」を強みに、多様な社会課題の解決へ

―― はじめにNEC通信システムの事業戦略についてお聞かせください。

NEC通信システムの祖業は「通信」領域であり、通信事業者向け関連製品の開発とシステム提供を行ってきました。この事業領域は大きな変動はなく、成熟期に入っているといえます。一方、NECではマーケットの激しい変化に向き合っています。そこで、私たちが通信業界で培った技術がどのマーケットでバリューを発揮できるかを考え、事業ポートフォリオを変化させています。

現在、手がけているのは「テレコム」「セキュリティ」「産業DX」「モビリティ」に加え「宇宙・防衛」などの事業領域。NECと連動し、NECグループの事業に貢献する一方、最終顧客への直接販路も開拓しています。例えば、モビリティ領域では車載ソフトウェアの価値が電動化(EV)、知能化に伴いますます重要性を増す中で、私たちがもつ車載技術・ネットワーク技術を生かすことができ、拡大へ追い風が吹いています。

―― NEC通信システムの風土・文化の特徴とは、どのようなものでしょうか。

NECグループには、共通の価値観・行動の原点となる考え方「NEC Way」があります。それが前提にありつつも、当社が担う機能として最大のパフォーマンスを発揮できるような文化・風土を形成しています。そのスローガンの一つが「品質を文化に」です。

私たちは「通信ネットワーク」という、止まることが許されない社会インフラの開発に長年携わってきたからこそ、製品・ソリューションの品質に徹底的にこだわっています。当社の存在価値は、品質の高さにあるという意識が強いのです。2021年には、一般社団法人プロジェクトマネジメント学会において、当社の「品質第一の経営に基づいたプロジェクト運営の改革」がPM実施賞を受賞しました。

そして、品質を守るために醸成された風土が「チームワーク」です。チームワークは、NECグループだけでなく全国の企業を見ても、本当に自慢できると思っています。開発でも品質管理でも、何か問題が起きたときは組織の枠を越えて解決を図ります。 品質問題の解決にあたっては、「なぜそれが起きたか」を徹底的に追及するのですが、該当するプロジェクトに関わっている人も関わっていない人も考える。社員からの発案で、他社で起きた品質問題の事例を取り上げ、「自社ではどういった点に気をつけなければならないか」を協議したりもしています。

一般的に、開発会社の特徴として、組織が縦割りになる傾向があります。すると同質性が高まり、視点が凝り固まってしまいます。世の中で起きている問題の背景には、「自分たちの常識が、外から見ると常識ではなかった」ということが多いですよね。組織をまたいで協議することは、組織独自の固定観念を崩して視野を広げることにつながり、さらにチームワーク強化にもつながっていきます。そうした好循環を回していく仕組みを整えているのです。

「社員を主役」として、一人ひとりの声を吸い上げる

源 和憲 氏

―― 組織運営において、大切にしていることをお聞かせください。

私たちがよくキーワードに挙げているのが「社員が主役」です。社長のトップダウンではなく、社員が主役になって意見を発信し、それを採り入れて経営基盤の改善に生かしています。一例として、社員全員と「対話会」を行っています。社員7~8名と私で1時間、対話する会です。社員は2500人なので、360回ほど実施することになるため、週4~5回は行っています。

対話会では、「こうしたい」という率直な声が色々と聞けますので、多くの気付きがありますね。声の大きいマイノリティが言うことばかり聞いていると、会社はおかしな方向へ行ってしまうものです。対話会では、サイレントマジョリティの声が聞けるので、そこからの気付きをすぐに実践して回しています。

―― これまでにも、対話会での気付きから、新たな施策が生まれたことがあるのですか。

これまで全社キックオフや社内webに掲載する社長メッセージなどの場で、会社の方針や私の想いを発信してきましたが、意外と真意が届いていないという気づきがありました。対話会の中で「源さんはこうおっしゃっていましたが……」と社員からいわれることがあるのですが、「そんなこといったかな?」とか「いやいや、意味を真逆に捉えている」といったケースがある。発言の一部が切り取られて届いていたりするのですね。

そこで当社の経営の現状や戦略、今後の方針などを社員一人ひとりがより理解を深められるようにと、2週間に一度「経営ミーティング」と称する全社員が参加するミーティングを開催することにしました。この場では会社の経営に関するタイムリーな情報や私の想いを共有しています。

また、会社がどのように動いているのか、全社員がリアルタイムで見られるようにダッシュボードを介して経営指標を公開しています。このように、経営と現場の距離を近づける工夫をしています。

―― エンジニアの活躍やスキルアップについては、どのように支援しているのでしょうか。

まず、研修制度はしっかりと整えています。また、社員の発案から、「技術研鑽を称える」イベントも開催しています。例えば、ICT知識/技術を駆使して課題に挑む技術コンテストや、「良くて当たり前」「壊れていなくて当たり前」と捉えられがちな品質に日の目を当てる「品質自慢大会」などがあります。もともと、当社のエンジニアはつつましいタイプの人が多く、努力を重ねて精魂込めて作り上げたものに自信を持っているのに、自分からアピールしていかない向きがあります。 そこで、「社員が主役」という観点からも、全社で取り上げ称賛する機会を設けています。また、こうした機会がチャレンジを喚起し、技術・スキルの研鑽につながっています。

このような挑戦を応援する文化や風土の醸成に加えて、社員一人ひとりが心身ともに健康で、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を実現できる環境づくりや制度設計も続けています。社員の「働きがい」を大切に、生産性を高め、成長を促進できるような組織運営を強く意識しています。
これらの取組みがエンゲージメントスコアにも表れており、日本企業の平均と比較して高水準かつNECグループの中でもトップクラスのスコアを誇っています。

新たな挑戦に向け、自社内にはない視点・発想を持ち込んでほしい

―― 今後の事業展開を、どのように描いていらっしゃいますか。

「テレコム」については、人と人を通信でつなぐ根幹を、今後も担っていきます。「セキュリティ」では、今、世界での大国間の対立の影響でサイバーアタックが多数起きているなか、メンバーたちは「国を守る」という使命感をもって取り組んでいます。「モビリティ」では、自動車におけるソフトウェアの価値の最大化に向け、私たちのバリューをさらに広げるフェーズに入っています。「産業DX」では、2024年問題、機械類の無人稼働などの課題に向き合っています。「宇宙・防衛」は当社がこれまで培ってきた技術・知見を基盤に、貢献できる領域を拡大していきます。各課題について、生成AIも活用していきます。

当社では、AIやセキュリティ、クラウドといった領域ごとに公的資格の保有や研修受講の条件を設定し、「社内DX人材」の認定をしています。この「社内DX人材」の割合や生成AIの活用度はNECグループの中でもトップレベルです。技術力は類まれなものをもっているし、品質へのマインドも高く、チームワークも強い。この基盤を生かし、マーケットの変化に応じて、最大限のバリューを発揮していきます。

ただ、これまではNECの事業を中心に手がけてきたので、どちらかといえば受け身になりがちでした。しかし、事業領域を広げ未来を創っていくためには、プロアクティブな「挑戦」がより重要であり、今後一層力を入れて取り組んでいきます。

―― 現在、中途採用を強化されています。キャリア入社者に、どのような期待を抱いていますか。どのような方が活躍できそうでしょうか。

新しい発想を持ち込んでくださることに期待しています。挑戦に向けて会社全体を動かすには、インクルージョン&ダイバーシティ*が必要です。あらゆる世代、あらゆるバックグラウンドの方々が融合することで、より強い組織になると考えています。当社は新卒で入社し、共通の価値観・文化で育ってきたメンバーが多い。これがチームワークの源泉の一つとなっていますが、一方で新たな発想はなかなか生まれにくいといえるでしょう。成長局面に入った今、いわば「鎖国」のような状態を脱する必要があります。これから入社される方には、「この部分をこうやれば、さらにうまく回って成長につながる」といった、新たな気付きを提供いただきたいです。

*ダイバーシティ(多様性)は、多様な「個」が包括的に尊重されているインクルージョンの状態ではじめて価値を生むと考え、NECグループではインクルージョンを先にして「インクルージョン&ダイバーシティ」と表現しています。

先にも触れたとおり、当社は「挑戦」の局面にあります。キャリア入社の方にも、どんどん挑戦する環境を提供していきますので、挑戦意欲がある方々にぜひ来ていただきたいと思います。

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