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最先端自動化倉庫で物流の未来を描く
売上6,000億円を目指すMonotaROのフルフィルメント戦略

株式会社MonotaRO

※このインタビューは2026年2月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。 花原 通人氏
  • 株式会社MonotaRO 執行役フルフィルメント本部長
    サプライチェーンマネジメント部門長 兼 物流企画部門長 花原 通人氏

工場・現場・オフィスで使う消耗品や工具などの間接資材を扱うECサイトを運営する株式会社MonotaRO(モノタロウ)。「間接資材業界に革命を起こす」というビジョンを掲げ、データドリブン経営でECサービスの向上と資材調達ネットワークの変革を推進しています。毎年13~15%の成長を続け、利益率20%を維持しながら増収増益を継続しています。2030年に売上6,000億円を目指し、エンタープライズ領域の顧客獲得拡大も図っています。

MonotaROの成長を支えるフルフィルメント本部。フルフィルメントとはEコマースの事業の中で、注文を受けてから商品を発送し、お客さまの手元に届くまでの一連の業務を指します。
その中でもサプライチェーンマネジメント部門は「より早く、正しく、安く、ものを動かす」をミッションとし、倉庫数の拡大と物流の効率化に取り組んでいます。

執行役フルフィルメント本部長の花原通人氏に、事業の強み、同部門の役割、働く魅力などを伺いました。また、花原氏がSCMコンサルタントから転職するにあたり、Eコマース領域やMonotaROを選んだ理由も語っていただきました。

Eコマースのサプライチェーンには、事業成長に直接貢献できる面白さがある

―― 花原さんは、商社、コンサルティングファーム、アマゾンを経て2024年にMonotaROに入社されたとのことです。これまでのご経験とMonotaROを選んだ理由をお聞かせください。

新卒で食品専門商社に入社し、サプライチェーン部門で物流センターの管理や新しい物流センターの立ち上げ、システム刷新などに約7年間携わりました。サプライチェーンやロジスティクスの面白さを実感する一方で、ロジカルシンキングの力を磨きたいと考え、期間を3年間と決めて外資系コンサルティングファームに転職。サプライチェーン関連のプロジェクトに従事しました。

予定どおり3年が経ち、事業会社に戻るために転職活動をはじめた際、「サプライチェーンやロジスティクスが経営の軸になっている企業」で働きたいという思いを強めていました。そこで、Eコマース企業に目を向け、2010年にアマゾンジャパンにサプライチェーンメンバーとして入社したのです。当時はまだ拠点の数が多くなく、短期的な事業計画からスタート。事業成長にともない、中長期で計画や戦略を練る必要が生じたため、そのチームを立ち上げ、短期・中期・長期の計画、戦略策定を一貫して担当しました。

価値ある経験を積めましたが、外資系企業であるがゆえ、本国の意向と自分がやりたいこととのギャップを感じる場面もありました。そこで、より自由な発想でソリューションを生み出せる環境で次のチャレンジをしたいと思ったのです。

もともと「アマゾンを卒業したら、次に働く会社はここしかない」と決めていた企業があり、実際に応募して内定を得ていました。しかし、転職エージェントからMonotaROを紹介され、話を聞くだけのつもりで面談に臨んだところ、大変ワクワクしたのです。

社長の田村とは、面接の場でありながら、ホワイトボードに「これってこうですよね」と書き込みながら、同じチームの仲間同士でミーティングしているような感覚で議論しました。「これほどフランクに話していいのかな」と思うほど自然で、大変楽しい時間でした。

その後、ほかの方との2次・3次面接、会長の鈴木とも対話する中で、課題について楽しそうに話す姿が印象的でした。「この会社で働くのは面白い」と確信し、入社を決意しました。

―― 「サプライチェーンやロジスティクスが経営の軸」という観点を重視したとき、Eコマース領域にどのような魅力を感じたのでしょうか。

コンサルティングファーム時代には、メーカーのサプライチェーンも支援していました。確実に必要なものを供給できる体制を作ることは、メーカーもEコマースも共通しています。「製・配・販」全体を見るメーカーでは、サプライチェーンは「製」や「販」を繋いでいく役割が強いと思います。一方でEコマースのビジネスモデルにおいては「製・配・販」全体を見るという点で大きな違いはありませんが、BtoCのモデルであるため、お客さまとの直接の繋がりがあります。サプライチェーンやロジスティクスの質がお客さまに大きなインパクトを与える、付加価値提供に繋がる。結果として、サプライドリブンで売上や会社の成長に直接貢献できるのです。
MonotaROを選んでいただく理由は品揃えや利便性。それらをつくることが事業成長に直結するところに、面白みとやりがいを感じています。


「データドリブン」「最先端技術を導入した倉庫」で、成長を加速させる

―― 高い成長率・利益率を実現している背景には、どのような事業特性や戦略があるのでしょうか。

「品揃え」と「利便性」を軸として成長するビジネスモデルです。プライベートブランドも含め、幅広い商品を取り揃えています。間接資材に特化した分野において、当社と同等規模の品揃えをもつ企業は多くありません。70万点以上の商品を対象に、注文翌日に届くサービスを一定のパフォーマンスで提供できている企業はごく一部に限られるのではないでしょうか。

取り扱い商品の多くはほかでも購入できる。そこで、お客さまが何かを購入しようとしたときにMonotaROを選んでいただけるよう、例えば「検索のしやすさ」といったサイトマーチャンダイジングや、「配送のリードタイムの短さ」といった利便性を磨いています。

データドリブンであることも特徴です。Eコマースでは、お客さまのサイト内での動きや購入履歴を直接把握できます。例えば、欠品していた場合、「入荷次第の配送」を選ぶ方もいれば、別のサイトに移る方もいます。こうした違いは商品やカテゴリーごとに傾向が分かれるため、商品によって在庫量を増やすといった対応が取りやすくなります。

また、サイトを訪れて商品を検索したものの購入せずに離脱した履歴も可視化できます。こうしたデータをもとに、どのように訴求すれば必要なタイミングで必要な商品を選んでいただけるのかを掘り下げて分析し、マーケティング戦略につなげています。

―― 今後、サプライチェーンマネジメント部門ではどのような役割を担い、取り組みを進めていくのでしょうか。

現在、売上は非常に好調で、コストや利益についても適切にマネージできていると考えています。そして今後の成長を支えていくためには、より高度な物流ネットワークを構築していく必要があります。在庫点数・在庫量の増加にともない、高度な自動化が求められますが、倉庫の建設には、経営判断から稼働まで4~5年を要します。そのため、正確な需要予測に基づいた長期戦略を策定していくこと、また、コストを抑えつつ新たな拠点やキャパシティを整備していくことが、非常に大きなチャレンジとなります。

人材の確保が難しい環境の中、フィジカルAIも活用した自動化をさらに進め、高い生産性と品質を維持できるオペレーションを実現する。そのためにも、「新しい倉庫のあり方」を考え、実行するタイミングを迎えていると感じています。

現在、茨城県水戸市で「水戸ディストリビューションセンター(水戸DC)」の建設を進めています。最先端の自動設備を備え、1日に30万行 の出荷能力を有します。理論上は、従来倉庫と比較して生産性が約3倍高い。つまり、同じ物量を3分の1の人時で処理できるため、コストを圧縮し、利益を生み出すことが可能です。その利益で、強みとする部分の強化に再投資する。さらなる利便性の向上、あるいは低価格での提供といった形でお客さまに還元できます。

お客さまに価値をもたらすという点では、なるべく早くお届けするための能力を構築しなければなりません。オーダーをいただいてから出荷するまでのプロセスタイムを短縮すること、そして適切な在庫配置によって輸送距離を短くすることが課題です。

ただし、早ければよいというものではありません。「届けてほしいタイミングで確実に届く」ことも重要です。「今日ではなく明日の○時に届けてほしい」といった要望に応えるため、お届け日の選択肢を増やし、指定日時を確実に守る必要があります。特に大企業のお客さまからは、納期指定のニーズが高い。3PLキャリアとの連携を強化し、その仕組みを実現していくのも大きなチャレンジの一つです。

お客さまが何かを欲しいと思ったとき、「MonotaROに来れば必ずある」と思ってもらえるように、品揃えは引き続き拡大していきます。その上で、必要なタイミングで確実に届くという信頼を積み重ね、MonotaROのファンを増やしていきたいと思います。

フルフィルメントネットワーク全体の将来像を描き、あるべき仕組みを創り出す

―― MonotaROのサプライチェーンマネジメント部門で働く面白み、やりがいとはどのような点にありますか。

サプライチェーンだけに留まらず、経営に近いところで巨額投資の計画に携わることができます。会社が成長を続けている中で、新しい課題が次々と見えてくる。新しい拠点を整備し、物流ネットワークを作り変えていく機会が次から次へとやってくるのです。

これだけの規模の会社が、このスピードで成長するフェーズに身を置くチャンスはなかなかないでしょう。もちろん大変さもありますが、前向きな変化を楽しめる環境です。

また、当社のサプライチェーンのメンバーはバックグラウンドが多彩です。配送・在庫管理・発注・商品開発など、それぞれ異なる専門性をもつメンバーが集まっています。そのため、特定の誰かが主導して進めるというよりも、皆でディスカッションしてさまざまな意見を取り入れるのです。風通しが良い風土があり、チームワークで作り上げていくプロセスに、この仕事ならではの醍醐味を感じます。

―― どのようなキャリアを築けるのでしょうか。また、働き方についてもお聞かせください。

現在募集しているポジションはいくつかありますが、いずれも企画立案に関わる領域が中心です。Eコマースにおけるサプライチェーン、フルフィルメント部隊は、商品部や商品開発部、財務、主計、ITなどさまざまな部門と連携しながら事業計画に携わります。

会社全体の仕事の組み立てを俯瞰して理解できるポジションであるため、ビジネス理解と共に連携がある他部門との関係性が構築できます。さまざまな領域との協働によって、新たな価値を生み出すような仕事のチャレンジが大いにあり得ます。また、若年層については、数年単位での戦略的なジョブローテーションも検討しています。

働き方については、私自身が入社して驚いたのが、柔軟性の高さです。例えば、産休・育休を取得できるのはもちろん、日常でも周囲のメンバーがフォローアップする風土があります。「常に仕事が最優先すべき大事なことではない」という前提を皆が理解し、チーム全体で支え合っているのです。

不測の事態があれば状況に応じて働き方を調整できる環境です。残業についても、チームや時期によって差はあるものの、成長企業にありがちな過度な負荷はありません。「より働きやすい環境にしていこう」という意識がリーダー層に強くあることも、当社の強みの一つだと感じています。

―― 応募・入社を考えている方々にメッセージをお願いします。

既存の仕組みを回すだけではなく、新しいものをゼロから形にしていくフェーズにあります。成長を続けている会社なので、まだ整っていない部分もあります。ようやく整備できたと思った矢先に、次のチャレンジが訪れる。その繰り返しです。次々と新しい課題に向き合っていく分、自身の成長スピードも非常に速い。こうした状況を楽しめる方にとっては、この上ない環境だと思います。

また、社内の風通しは非常に良いです。困っている人に手を差し伸べる風土があり、人の意見をしっかり聞いた上で最適解を探っていくマインドがあります。実は私は前の会社を退職する際、「これほどいい仲間と働けることはもうないのかな」と、後ろ髪を引かれる思いがありました。ところが、当社も負けず劣らず「人」に恵まれていた。会社に来るのが憂うつだと感じたことは一度もありません。大変だと感じる場面はあっても、チームや会社全体で乗り越えようとする雰囲気が楽しいので、新しいチャレンジを求めている方には、フィットする環境だと思います。

強調してお伝えしたいのは、ある程度大きな規模の会社がこのスピードで成長している環境は多くないということです。その中で、フルフィルメントネットワーク全体の将来像を描き、あるべき仕組みづくりから関われる。既存の枠の上で運用するのではなく、ゼロから構想し形にしていく経験が得られます。サプライチェーン領域で企画に携わりたい方は、ぜひこの環境を自身の成長に生かしていただきたいと思います。

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