――貴社では「社員が大切にしていること」と題して、5つの行動ルールを定めていますね。さまざまな企業が行動基準を定めていますが、貴社が特に重視しているポイントについてお聞かせください。
土居氏:当社では「社員が大切にしていること」の5項目の頭文字を取って、「FORCE」という行動ルールを定めています。
まず仕事を楽しみ、オープンコミュニケーションを意識すること。謙虚な気持ちを忘れずに、地域やパートナー、ステークホルダーの方々と向き合うことを重視しています。
田井氏:オープンコミュニケーションは、当社の事業を進める上では非常に大切ですね。バックグラウンドが異なる人材が集まり、一つのことを成し遂げようとしているという環境下で、自分から発信しようとしなければ、高い目標に到達できません。また、社内だけでなく、発電所を運用する地域の方々とのコミュニケーションも同様です。例えば、建設に反対する方々とも、臆せずに対話を続けることは重要です。
土居氏:最大手の一角となった現在でも、創業時の謙虚さやチャレンジ精神は大切にしたいです。謙虚に地域の方々と寄り添う姿勢は、いついかなる時も疎かであってはなりません。
――EREの子会社で発電所のオペレーションやメンテナンスなどを担うENEOSリニューアブル・エナジー・マネジメント(以下、EREM)では、発電所を建設する手前の事業開発フェーズからエンジニアの方がプロジェクトに入り、技術面からも地域との対話を重視されている印象があります。
田井氏:運営する立場から、発電所の良し悪しを最も把握しているのはEREMの社員たちです。建設だけでなく、運用面からの知見も、早い段階でプロジェクト開発にフィードバックする目的で、初期フェーズからEREM社員も参画するようにしています。建設後に「なぜ、こんな仕様になったのか」みたいな失敗を繰り返すことが無いように、グループが一体となって取り組んでいます。
――「グループ一体」という言葉がありましたが、ENEOSグループ内でのコラボレーションや、御社の位置づけについてお聞かせください。
土居氏:石油化学エネルギー産業の事業規模がシュリンクしていく中で、当社は新たな市場を開拓し、大きく成長することを期待されています。最終的にはENEOSといえばERE、というレベルに到達しないといけないと考えています。そのためにはサービススタンド網、水素エネルギー事業やモビリティ事業など、親和性の高い事業と組み合わせたビジネスを推し進めることで、競合他社との差別化を図っていきます。
再生可能エネルギー事業は変化が著しく、技術は日進月歩でアップデートしています。そうした環境下で成長するためには、個々の社員が変化を楽しみながら、縦割り組織にならずに「はみ出して仕事をする」ことが重要です。そういった意味でも、先程お話したFORCEを実践していくことに意義があると思います。