企業が自社の情報システムを、オンプレミス(自社保有)からクラウドサービスへ移行する流れは以前からありましたが、近年はそれが更に進んでいます。それに伴い、外資系ITツールベンダーが提供しているSaaS、PaaS、IaaSなどは売り上げを大きく伸ばしています。本記事ではそのような状況下にある、外資系ITツールベンダーの最新の転職情報について解説しています。
目次/Index

クラウドサービスの利用が更に進む
企業が自社の情報システムを、オンプレミス(自社保有)からクラウドサービスへ移行する流れは以前からありましたが、近年はそれが更に進んでいます。「クラウドサービスを全く使ったことがない」という企業はかなり減ってきている状況です。それに伴い、外資系ITツールベンダーが提供しているSaaS、PaaS、IaaSなどは売り上げを大きく伸ばしています。
また、従来は当たり前であったオフィスでの業務ですが、リモートワークとなった途端に通常業務に支障が出たり、著しく生産性が落ちたりといったことが多く起こりました。リモート環境でも生産性を保つことが出来るよう、規模の大小を問わず多くの企業が様々なクラウドのアプリケーションやプラットフォームを導入しました。
今後も働き方が完全に元に戻るとは考え辛いです。そのためリモートワークを支えるツールやサービスの利用は減らないでしょう。多くの企業が再度同じようなことが起こることを想定し、リスクヘッジを図ると同時に、今をIT活用の機会と捉えています。
日本市場に注目が集まる
外資系ITツールベンダーに2020年の日本でのビジネス状況をヒアリングしたところ、「売り上げは厳しい」というところが大半でした。ただ、アメリカやヨーロッパより売り上げの落ち込みが少なかったことで、本国から「日本ではビジネスを拡大出来る余地が多くある」という評価を受けているそうです。そのため、日本での採用についても今後増えていく可能性が高い状況です。
従来は、日本企業の多くが「システムは自社に合わせて作るもの」と考えており、それが外資系ITツールベンダーの参入障壁となっていました。しかし昨今のデジタル化の流れに伴い、日本企業の多くに少しずつマインドの変化が起き、ITツールやSaaSなどのサービス利用に抵抗が無くなっています。そのため外資系ITツールベンダーとしては、自社ソリューションの利用によって顧客のビジョンに即したビジネス推進が可能である、という提案がしやすくなり、それが高い成長率に繋がっています。
現在、大手ベンダーの多くが従来から手掛けて来た「エンタープライズ」と呼ばれる大企業相手のビジネスに加え、中小企業や地方自治体向けのビジネスにも注力しています。ただ大手企業相手と同様の手法で中小の市場を攻略できる訳でないため、中小マーケットの経験を持ったセールスパーソンやマーケティング担当者を採用し、市場を開拓しようとしています。大手ベンダーが中小企業や地方自治体向けのビジネスで成功出来るかどうかは、マーケットに即した製品がリリース出来るかにも左右されますので、今後の動向が注目されます。
日本に進出するスタートアップ企業は、従来は米国企業が中心でしたが、近年はイスラエルの企業も増えています。様々な分野で、非常に尖った技術を持った企業が毎年数社、日本に進出しており、実際に引き合いも多くあります。
大手と中小で求める人材、採用手法が異なる
私が担当しているITエンジニアの職種は多岐に渡ります。開発・運用のエンジニアやコンサルタントといった大まかな職種での括りに加え、「プリセールス」、「アーキテクト」、「プロジェクトマネージャー」「テクニカルサポート」、「カスタマーサクセス」などの多くの職種で募集が多くあります。
大手ベンダーの場合、幅広い年齢層、職種で様々なタレントを求めています。外資系であるためダイバーシティの推進に力を入れている企業が多く、女性採用にも積極的に取り組んでいます。また「ダイレクトソーシング」や「社員リファーラル」と呼ばれる、我々のような転職エージェントを使わない採用にも積極的に取り組み、人材を集めています。
中小のベンダーについては、我々がお取引している企業のほとんどが2010年代に入ってから日本市場に参入しています。多くの企業が「これまでにある程度基盤が出来たので、これからさらにビジネス規模を拡大したい」と考えていらっしゃいます。そのため、今まではタッチ出来ていない市場に挑戦して売り上げを拡大すべく、狙いたい特定のマーケットやパートナービジネスに強みを持った方、特定の技術領域に強い人材を求める傾向にあります。
転職によって給与が上がるケースも多い
エンジニア職種でIT以外の業界から外資系ITツールベンダーへ転職するケースは非常に稀です。例外として、製造業で解析ツールや機械設計ツール、生産管理ツールなどを使っていた人材が求められることはありますが、ごくごく少数です。
外資系ITツールベンダーへの転職を考えられる方の多くが、同時にコンサルティングファームやSIer、事業会社の情報システム部門を検討対象にしています。年収などの条件面が決め手になることもありますが、それぞれで仕事内容とそれに伴う面白さなどが大きく違うので、我々が転職のお手伝いをさせていただく際はそういった説明をしっかりさせていただいています。
外資系ITツールベンダーでのお仕事の醍醐味は、自社の製品、サービスを長く利用してもらうことで、顧客に起こる変化や変革を間近で見ることが出来ることだと思います。
ご説明した通り、外資系ITツールベンダーの求める人材は他の領域と重なるため、人材の獲得競争が非常に激しいです。各社とも他社に条件で見劣りしないよう、良い条件を提示する傾向にあります。しっかりしたスキルのある方であれば、転職で給与が上がるケースが多くあります。直近ではトータルで年収が200~300万上がった方もいらっしゃいました。また外資系ベンダーの場合、一定の職能グレードからストックオプションやRSU(譲渡制限株式ユニット)といった+αのインセンティブを得られることも魅力です。
スタートアップに対しては、「すぐに日本から撤退したら怖い」と転職をためらわれる方が多くいらっしゃいます。実際撤退する企業があるのは確かなのですが、世界で注目を集めるユニコーン企業も多く存在します。一括りにスタートアップと見るのではなく、創業者のバックグラウンドや出資元などを確認した上でご判断頂けたらと思います。
(2021/01/26)
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