「MRとして働いているが今の経験を生かして異業種に転職したい…」という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、MR経験者の主な転職先や評価されやすい経験をJAC Recruitmentが解説いたします。
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MRからの転職を検討する理由
本章では、MRからの転職を検討する次の4つの理由について解説します。
● 長時間労働・移動距離も長く精神的な負担が大きい
● キャリアアップの難易度が高い
● 全国転勤をしたくない
● MRという仕事の将来性への不安
長時間労働・移動距離も長く精神的な負担が大きい
MRの業務は、医療機関への訪問が基本であるため、他業種と比較して日々の拘束時間や移動時間が長くなりがちです。担当エリアが広範囲にわたる場合は、1日の大半を自動車移動に費やすことも珍しくありません。また、医師との面談は診療前後の限られた時間に設定されることが多いため、早朝出勤や夜間訪問が常態化しており、プライベートとの両立が難しい側面があります。
人によっては、長時間労働や移動距離の長さが心身への負担になり、ワークライフバランスの見直しやより負担の少ない働き方を求めてMRからの転職を決意するケースもあります。
キャリアアップの難易度が高い
MRは、キャリアの先を描きにくい側面ももち合わせています。多くの企業では、優秀な成果を上げたMRが管理職に昇格する制度を用意しているものの、実際にはポスト数に限りがあり、昇進競争はほかの業界と比較して厳しいといわれています。また、本社部門のマーケティング職やメディカルアフェアーズ部門などへの異動もキャリアチェンジの選択肢に挙げられますが、各ポジションも同様に狭き門であり、希望どおりに異動できる例は多くありません。
キャリア形成が停滞していると感じ、自身の専門性を生かせる新たなフィールドを求めて転職を決意するMRもいます。
全国転勤をしたくない
多くの大手製薬企業では、全国規模で事業を展開しているため、数年ごとに転居をともなう転勤が命じられることがあります。若いころはさまざまな地域での経験を成長の機会と捉えることができたとしても、結婚、出産、親の介護などライフステージの変化により、転勤が大きな負担となることもあるでしょう。
また、転勤によって地域特性に応じた営業戦略を一から構築し直す必要があり、転勤のたびにプレッシャーがかかることも精神的な負担の一因となります。
特定の地域に腰を据えて生活基盤を築きたいという思いが芽生え、転勤のない職種や勤務地を限定できる企業への転職を検討するようになるMRも一定数います。
MRという仕事の将来性への不安
近年、MRを取り巻く事業環境は大きく変化しており、その将来性に対して不安を感じる声も聞かれます。
2020年以降のコロナ禍を契機に医療機関への訪問規制が強化され、オンラインを用いた情報提供活動が急速に普及しました。これにより、従来の足で稼ぐスタイルの営業活動の価値が見直されつつあり、MRの訪問が以前ほど必要とされなくなりました。また、薬価の引き下げやジェネリック医薬品の普及により、営業利益の確保が難しくなりつつある製薬会社では、MRの人員削減や再配置が相次いでいます。
将来的にはAI技術の活用により、MRがいなくても医師が必要な情報をいつでも入手できるようになる可能性もあります。このように、MRの役割そのものが変化、あるいは縮小するのではないかという懸念を抱き、他業界へのスキル転用やキャリアチェンジを見据えて転職活動を開始するMRも少なくありません。
>>女性MRの転職事情|キャリアアップとライフスタイルの両立を目指すには
MR経験者の主な転職先
本章では、MR経験者の主な転職先としては、次のようなキャリアパスが挙げられます。
● MR・コントラクトMR
● CRA
● CRC
● MSL
● 医療機器営業
● 製薬マーケティング
● コンサルティングファーム(ヘルスケア分野)
● 金融業界の営業職
● 医療系ベンチャー
● 薬剤師
ここでは、上記業種・職種において、MR経験者のどのような要素に採用ニーズがあるのかを解説します。
MR・コントラクトMR
MR経験者の主な転職先として、ほかの製薬企業でMRとしてキャリアを継続するケースがあります。ほかの製薬企業のMRに転職する場合は、特定の疾患領域の専門性をさらに深めたい、あるいはより自分にマッチする企業文化を求めて同業他社に移るケースが多いようです。
あるいはCSO(医薬品販売業務受託機関)に所属し、コントラクトMRとしてさまざまな製薬企業のプロジェクトに携わるという選択肢もあります。コントラクトMRとは、製薬会社の正社員MRとは異なり、CSOと雇用契約を交わし、契約社員や派遣社員として働くMRを指します。勤務地や勤務時間を調整しやすく、柔軟性の高い働き方が可能になります。コントラクトMRは製品説明会の実施やデータ収集、営業支援など、これまで培ってきたMRとしての経験をダイレクトに生かせるため、スムーズなキャリアチェンジが可能です。

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CSOの転職事情|年収相場や求められるスキル・経験を解説
CSO(Contract Sales Organization)は、製薬会社にMRを派遣したり、医薬品や医療機器の営業、マーケティングなどを支援するサービスを提供しています。かつて、MRといえば製薬会社に所属し、自社の製… 続きを読む CSOの転職事情|年収相場や求められるスキル・経験を解説
CRA
MRからの転職例としては、CRA(臨床開発モニター)も選択肢の一つとして挙げられます。
CRAは、製薬企業やCRO(開発業務受託機関)に所属し、新薬開発の最終段階である臨床試験が関連法規や実施計画書にのっとり適切に行われているかをモニタリングする専門職です。
担当医療機関を訪問し、医師やCRC(治験コーディネーター)とコミュニケーションを取りながら治験の進捗を確認する業務は、MRの訪問活動と類似しており、MR経験で培った医療機関との折衝能力や関係構築力、そして医学・薬学知識が直接的に生かせる領域といえます。
さらに治験の品質保証やGCP対応など、制度対応に関する学習意欲をもつ方であれば、向上心を強みにプロジェクトマネジメント職へのステップアップも視野に入ります。
>>CRA(臨床開発モニター)の転職事情|仕事内容やキャリアプランを解説
CRC
CRC(治験コーディネーター)は、病院やクリニックなどの医療機関側に立ち、治験が円滑に進むように調整業務を行う専門職です。被験者である患者への説明とケア、医師の業務サポート、治験データの管理、院内スタッフとの連携調整など、その業務は多岐にわたります。MR経験者がもつ、医師や医療スタッフとの円滑なコミュニケーション能力、患者にわかりやすく説明するスキルと知見、治験に関する知識は、CRCとして活躍するうえで大きな強みとなるでしょう。
さらにMRで培った医療知識を土台に、GCPやICHガイドラインなどの規制にも詳しくなることで、より上位のCRA職や製薬企業の臨床開発チームへの異動が実現することもあります。より患者に近い立場で医療に貢献したいと考える方にとって、社会貢献性を感じられるキャリアパスです。
>>CRC(治験コーディネーター)の転職―他職種へのキャリアチェンジについても解説―
MSL
MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)は、高度な医学・科学的知見に基づき、KOL(キー・オピニオン・リーダー)と呼ばれる影響力の高い医師や研究者と対等な立場でディスカッションを行い、最新のメディカル情報を提供・収集する専門職です。
営業要素は持たず、あくまで学術的な活動を主としている点が特徴であり、担当領域に関する深い専門知識や論文読解能力、そして高度なコミュニケーション能力が求められます。昨今は医療のエビデンス重視が強まるなか、MSLは新薬の導入支援や安全性監視に不可欠な存在となっており、スキルや経験が評価されれば好待遇で迎え入れられる場合もあります。
また、学術知識を深める機会を享受できる点も魅力であり、専門性の追求と年収アップの両方を実現し得る可能性のあるポジションです。
>>MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)とは?仕事内容や転職動向を解説
医療機器営業
医薬品業界から医療機器業界へとキャリアを移す例もあります。
MRとして培った医師・医療スタッフとの折衝スキルは、医療機器営業でも直接生かせます。また、MRは、医療機関内部の業務フローや感染対策、倫理的配慮などを理解しているため、企業も即戦力となり得る存在として高く評価すると考えられます。
また、担当領域が同じであれば、既存の人脈を生かして早期に成果を上げられることもあるでしょう。
これまで培ってきたMR経験をダイレクトに生かしたいと考える方にとって、有力な選択肢の一つです。
製薬マーケティング
MRから製薬企業のマーケティング職に転職する事例は年々増加しており、MR経験者の転職先候補の一つとしてメジャーになりつつあります。
製薬マーケティングは、製薬企業の本社マーケティング部門に所属し、製品のライフサイクルマネジメント、プロモーション資材の作成、市場調査、販売戦略の立案・実行などを担当します。
現場経験をベースに戦略立案やプロモーション設計に携われる点が魅力であり、デジタルマーケティングや製品パンフレット制作など、MR経験者の現場視点が発揮される場面が多々あります。
定量・定性調査の結果を踏まえたターゲティングやチャネル戦略を構築できる能力が評価された場合、プロダクトマネージャー職やライフサイクルマネジメント担当としてキャリアを展開できる例も少なくありません。
>>製薬マーケティング職の転職事情|難易度や成功のポイントとは
コンサルティングファーム(ヘルスケア分野)
MR経験者がコンサルティングファームのヘルスケア・ライフサイエンス領域へとキャリアシフトするケースもあります。ヘルスケア分野のコンサルティングファームでは、MR時代に培った医療業界の知見や経験が直接生かされ、顧客に対しても有益かつ実用性の高いアドバイスを提供できると考えられます。
業界の構造的な問題をよりマクロな視点から捉え、変革に貢献したいと考える、知的好奇心と成長意欲の高いMR経験者にとって挑戦しがいのあるフィールドです。
金融業界の営業職
MR経験者のなかには、金融業界の営業職に転職する方もいます。MRの業務は、高い営業目標を達成することが厳しく求められる側面があり、MR時代に培われた目標達成意欲やストレス耐性、行動管理能力は、金融業界の営業職においても高く評価されます。
また、MRは医師という社会的地位の高い専門家を相手に営業活動を行ってきた経験を持つため、金融業界で富裕層や法人経営者を対象とする営業でも、折衝能力や関係構築力を生かせるでしょう。

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医療系ベンチャー
AIを活用した診断支援システム、オンライン診療プラットフォーム、再生医療技術など、革新的な技術やサービスで医療業界に変革をもたらす医療系ベンチャー企業も、MR経験者にとって魅力的な転職先の一つです。
医療系ベンチャーでは、事業開発、営業体制の構築、アライアンス戦略の推進など、多岐にわたる役割を担うことが多く、MR経験で培った業界知識や人脈、行動力を生かして、企業の成長にダイレクトに貢献できます。
大企業にはないスピード感と裁量権の大きさを求める方にとって、やりがいを得られる環境です。
薬剤師
薬剤師の資格を持つMRの場合、資格とMR経験を生かし調剤薬局や病院の薬剤師にキャリアチェンジする道もあります。
患者への服薬指導や医療スタッフとの連携において、MR経験者は高度なコミュニケーション能力と医療現場理解を持ち合わせているため、転職先でも即戦力として活躍できます。また、管理職としてのキャリアを目指す際は、MR時代に培ったネットワークやプロジェクト遂行力が生きる利点もあります。
全国転勤のない環境で地域医療に密着して働きたい、あるいはより専門性の高い薬剤業務に集中したいと考えるMRにとって、希望に近い働き方を実現できるキャリアです。

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調剤薬局を中心とした薬剤師の求人が増加しています。ビジネスモデルやキャリアパスが多様化し、転職を考える薬剤師の方々にとって選択肢が広がっています。また、薬剤師資格を生かし、異業界へ転職するチャンスもあります。薬剤師の転職… 続きを読む 薬剤師の転職事情|求められる経験や年収相場、成功のポイントを解説
MRからの転職で強みとなる経験・スキル
下記3つは、MR経験者が転職市場で多くの企業から評価される、代表的な強みです。
● 関係性を読み取る力・関係構築力
● 医師との折衝経験・医療知識
● 情報収集力・提案力
ここでは、なぜ上記3つの強みが転職の際に評価されるのかを解説します。
関係性を読み取る力・関係構築力
MRが培ってきた関係性を読み取る力と信頼関係構築力は、業界問わず営業、コンサルティング、カスタマーサクセスなどの対人職において高く評価される資質です。特に医師や医療従事者など、限られた時間と高い専門性を持つ相手との面談において、相手の関心やニーズを把握し、的確にコミュニケーションを展開するスキルは、提案型営業やコンサルティング型の業務だけでなく、スタートアップやIT企業のアカウントマネジメント、さらには製薬業界以外のBtoB営業など、広範な職種で応用可能な汎用性の高い能力です。
転職活動では、単に「対人能力」としてアピールするのではなく、「相手の背景を読み解いたうえで適切な提言を行い、中長期にわたり関係性を築く力」など強みを明確にすることで、企業からの評価を一段と高められます。
医師との折衝経験・医療知識
MRは、日々多忙を極め、かつ高度な専門知識を持つ医師を相手に、限られた時間のなかで自社製品の価値を論理的かつ簡潔に伝え、契約へとつなげなければなりません。この経験を通じて、MRは、専門家を相手に臆することなく対話し、相手のニーズを的確に引き出し納得させる高度な折衝能力が養われます。
この折衝能力は、医療機器営業、MSL、医療系SaaS企業のCS職やプロダクト企画職など、高度な信頼関係の構築を要する職種でその価値を発揮するでしょう。
さらに、疾患知識や薬理作用などの医療知識は、一朝一夕に身に付くものではありません。そのため、メディカル分野の事業を展開する企業では、MR業務を通じて習得した医療知識が非常に重宝されるでしょう。
情報収集力・提案力
MRには、自社製品の情報だけでなく、最新の医学論文、学会情報、競合品の動向、さらには医療制度の変更に至るまで、膨大な情報を常に収集・分析し続けることが求められます。
多様なファクターを俯瞰し、戦略的に提案内容を設計する能力は、単なる商品を売る営業とは異なり、総合的かつ高度な提案力を有するとして、マーケティング、事業企画、コンサルティングなど、情報やデータに基づいて戦略を立案し実行する職種において高く評価されるでしょう。
また、情報収集の過程で身に付けた観察力や仮説構築力は、企業戦略やプロダクト企画、CRM戦略などのデータドリブンな領域にも応用可能です。
【年代別】MRからの転職事情
ここでは、MRからの転職事情を年代別に解説します。
20代でMRからの転職事情
20代のMRは、転職市場においてポテンシャルと柔軟性が主な評価の対象となります。MRとして数年間の実務経験があれば、基本的なビジネスマナー、営業スキル、そして目標達成意欲といった社会人としての基礎能力が備わっていると見なされ、実務経験が付加価値になることもあります。
企業は、特定の専門性よりも新しい知識を素早く吸収する学習能力や異なる企業文化への適応力を期待しているため、MRとは異なる職種や領域へのキャリアチェンジも比較的実現しやすいといえます。
CRA(臨床開発モニター)や医療機器営業などの医療業界内の専門職はもちろん、コンサルティングファーム、金融業界の営業職、IT業界の法人営業など、幅広い領域の中から転職先を比較・検討できます。
一方、20代の転職は「なぜ早期退職を選んだのか」を問われる場面が多く、転職理由と今後のキャリアビジョンを論理的かつ前向きに語れる準備が必要です。経験をアピールするよりも長期的な活躍意欲を訴求することを意識しましょう。
>>20代のMR転職事情|求められる経験や異業種転職の可能性を解説
30代でMRからの転職事情
30代になると、企業からの期待はポテンシャルから即戦力となる経験へとシフトします。そのため、採用選考では、担当エリアにおける売り上げ目標の継続的な達成やトップクラスの営業成績など、MRとしての明確な実績が問われるようになります。また、応募先企業やポジションによっては、後輩指導やエリア責任者などのマネジメント経験が求められることもあります。
転職先候補としては、リーダーシップが求められるポジションやCRA・MSL・マーケティング職など、より上位に位置する職種が現実的な選択肢となります。異業界・未経験職種への転職も可能ですが、20代と比較して転職ハードルは高くなります。異業種への転職を目指す場合は、MR経験で培ったスキルをどのように転用できるのか、具体的な実績を交えて論理的に説明できるように準備しておきましょう。
>>30代のMR転職事情|求められる経験や年収相場、成功のポイントを解説
40代でMRからの転職事情
40代のMR経験者の転職は、若年層と比較して即戦力としての活躍が期待されるため、転職難易度は20代・30代と比較して相対的に高くなります。また、企業は40代に対して、営業実績だけでなく、マネジメント経験や部門横断的な視点を求める傾向も強くなります。
そのため、転職後のキャリアもマネジャー層や管理職候補としての採用が前提となるケースが通例です。具体的には、医療機器メーカーの営業管理職やコントラクトMRのチームマネジメント職、または製薬会社の営業企画職などが視野に入るでしょう。なお、業界をまたぐ場合は、医療業界への理解が求められるIT・SaaS企業の営業部門などが受け皿となる可能性があります。
40代は先述のとおり、即戦力としての活躍が期待されるため、自身のキャリアの棚卸しを徹底的に行い、自身の強みを客観的に見極めながら、転職先を絞り込んだり、強みを的確に訴求したりすることが大切です。
50代でMRからの転職事情
50代のMRの転職は、これまでのキャリアの集大成として、豊富な経験と人脈をどのように生かすかがポイントとなります。求人数は限られ、転職活動は厳しくなる可能性がありますが、自身の価値と企業のニーズが合致すれば、好条件で迎え入れられるケースもあります。
転職先候補としては、豊富な知見を生かしたアドバイザーや顧問、教育・育成を担うポジション、あるいはMR派遣会社の拠点長や支社長ポストなどがあります。加えて、ベンチャー企業が事業推進にあたって50代の経験を求めるケースも存在し、特に医療機器や製薬スタートアップでは、営業戦略立案や医療機関との交渉経験が高く評価され、採用に至ることもあります。
これまでのキャリアで築き上げてきた信頼と実績を新しい環境でどのように活用できるのか、自身の価値を明確に示せるか否かが採否を大きく左右するでしょう。
MRを辞めて後悔しない・転職で失敗しないためのポイント
本章では、MRを辞めて後悔しない・転職で失敗しないために意識したい、次の3つのポイントについて解説します。
● 異業種転職では「なぜ、その業界・職種で働きたいのか」の強い意志が必要
● MRへの「出戻り」はハードルが高い
● MRならではのポイントを押さえて職務経歴書を記載する
異業種転職では「なぜ、その業界・職種で働きたいのか」の強い意志が必要
「異業界への転職を考えている」というMRの方々のご相談をお受けしていると、「MRを辞めたいわけではないが、将来性に不安を感じる」ことが動機であるケースも多々見受けられます。しかし、転職活動に臨むにあたっては、「不安解消」を目的とするのではなく、「その業界・職種で働きたい」という強い意思を持ち、それをアピールしなければ選考通過は難しいといえます。
MRから異業種に転職する場合は年収ダウンになるケースも多く、「それでもその仕事がしたい」という覚悟と熱意が必要です。なお、MRとしての将来性は、ご本人が思うほど悲観すべき状況ではありません。一般公募はされていなくても、転職エージェントには新薬ローンチに向けた求人が寄せられており、水面下でMRの大量採用が行われていたりもします。新たな疾患領域の経験を積むチャンスもあるため、情報にアンテナを張っておくことをお勧めします。
MRへの「出戻り」はハードルが高い
先ほど、異業種転職には「強い意思・覚悟が必要」とお伝えしましたが、その理由は選考通過のためだけでなく、「出戻りのハードルが高い」という実情もあります。
異業種転職を実現したものの、「やはりMRに戻りたい」と希望する方は少なくありません。しかし、MR求人に応募しても「一度、MRに見切りをつけた人」と、ネガティブな印象をもたれることが多いのです。結果、製薬メーカーに戻ることが叶わず、コントラクトMRとして再スタートするケースがよく見られます。
異業種を目指す前に、MRとしての今後の可能性を慎重に比較・検討しましょう。
MRならではのポイントを押さえて職務経歴書を記載する
MRからの転職を成功させるためには、MRならではの実績を職務経歴書に客観的かつ具体的に記載することが大切です。特に異業界への転職を目指す場合、MRという職種の専門性や業界特有の慣習を採用担当者が理解しているとは限りません。専門用語を並べた記述では、採用担当者に現職で残した成果の大きさが伝わらない懸念もあります。従って、職務経歴書には、単に担った業務を羅列するのではなく、具体的な数値を交えて定量的に実績を示すことを意識しましょう。
具体的には、まず担当領域(エリアや施設規模)、製品特性(新薬・長期収載品・後発医薬品など)、および営業対象(大学病院・開業医など)などの基本的な情報を明記します。そのうえで、「売り上げ目標〇〇円に対し、達成率〇〇%を〇期連続で達成」「担当エリアの市場シェアを〇%から〇%へ向上」「〇〇製品の新規採用施設を〇件獲得」など、具体的な成果を数字で示しましょう。売り上げ実績が直接評価されにくい業種に転職する場合でも、「1日の平均訪問件数」「医師との面談回数」「製品説明会の企画・実施回数を年間〇回実施し、参加者満足度〇%を獲得」など、行動量を示す数値を意識的に盛り込むことで自身の行動力をアピールできます。
第三者が読んでも目標達成意欲と実行能力を示せる構成を意識すれば、書類選考通過率は大きく向上するでしょう。
MRからの転職事例
ここでは、JACが提供する転職支援を利用し、MRから別の業界・業種に転職した事例を紹介します。
外資系製薬メーカーのMRからエリアマーケティングへ転職した事例
Pさん(男性/40代前半)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 外資系製薬メーカー | MR | 1,000万円 |
| 転職後 | 外資系製薬メーカー | エリアマーケティング | 1,200万円 |
外資系製薬メーカーでMRとして活躍されていたPさんは、社内の早期退職制度を機に、将来の安定性を見据えて転職活動を開始されました。MR業務に加え、本社でのマーケティングやトレーニング経験もあり、JACには幅広いポジションの可能性をご相談いただきました。
Pさんはマーケティング職へのキャリアシフトを希望されていましたが、JACのコンサルタントが職務内容を精査した結果、戦略策定などの経験は補佐レベルにとどまり、転職市場では評価が難しいと判断。一方で、大学病院への同行やキードクターへの訴求、MRへの指導など、現場での実践力は高く評価できる強みと捉えました。
その結果、JACが紹介した外資系製薬メーカーA社では、現場経験と企画部門をつなぐスキルを持つ人材を求めており、Pさんの経歴がマッチして採用に至りました。年収も維持され、長期的なキャリア形成が可能な環境です。
また、Pさんの営業力や臨床知識、コミュニケーション力を活かせる業界として、医療機器分野の法人営業職も提案。柔軟な働き方や安定した経営基盤が決め手となり、医薬品業界で培ったスキルを新たなフィールドで活かす転職を実現されました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
>>【製薬業界の転職成功事例】40代でMRからエリアマーケティングに転職
MRから法人営業にキャリアチェンジした転職事例
Nさん(50代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | メディカル・バイオ | MR | 800万円 |
| 転職後 | EMC | 法人営業 | 900万円 |
Nさんは、これまでMRとして長年豊富な経験を積み重ねてきました。開業医から大学病院に至るまで幅広い医療機関を担当し、戦略的なターゲティングや医療従事者との信頼関係構築を強みとしてきました。患者中心の情報提供を徹底する姿勢は、社内外で高く評価され、チーム全体への貢献意識も非常に強い方です。
転職を検討した背景には、長期的な視点で安定した環境で働きたいという思いがありました。年齢や雇用条件の制約から選択肢が限られるなか、再び自身の経験を生かせるフィールドを模索していました。
JACのコンサルタントは、Nさんの営業経験に加え、臨床知識や現場との高いコミュニケーション力が生かせる業界として、医療機器分野の法人営業職を提案しました。顧客との関係構築を重視する営業スタイルや働き方の柔軟性、安定した経営基盤などが決め手となり、Nさんは転職を決意しました。
この転職を機に、Nさんは医薬品業界で培った専門知識と営業スキルを生かしながら、新たに医療機器業界へとキャリアを広げることに成功しました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
MR経験を生かし、EMC業界の営業へ転職した事例
Aさん(30代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | メディカル・バイオ | MR | 750万円 |
| 転職後 | EMC | 営業 | 750万円 |
Aさんは、これまで一貫して医療関連業界でキャリアを築いてきました。初期は医薬品および医療機器の営業に従事し、その後は臨床検査薬や受託サービスの営業に取り組むなど、豊富な経験を重ねてきました。落ち着いたコミュニケーション力と誠実な人柄により、社内外からの信頼も厚く、堅実に成果を上げてこられた方です。
今回の転職は、現職に大きな不満があったわけではなく、あくまで中長期的な視点から自身のキャリアを見直したいという意向が出発点でした。営業推進やマーケティング領域への関心の高まりもあり、今後のキャリアパスを見据えてどのような経験やスキルが必要かを明確にするために、JACのコンサルタントとの面談に臨まれました。
JACのコンサルタントは、Aさんの臨床検査に関する知見や関係構築力を高く評価し、EMC業界に属する企業の営業職を提案。売り上げの安定性や高い定着率、柔軟な働き方が可能な制度など、将来を見据えて長く働ける環境であったことが決め手となり、Aさんは同社への転職を決意しました。
結果として、AさんはMR経験を生かしつつ、新たなフィールドで営業スキルをさらに発展させる機会を得ることができました。今回の転職は、次のステップを見据え、新たなキャリア構築を実現した好例といえます。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
実際、MR経験者はどのような業種/職種に転職している?
下記は、JACの登録者でMRを経験した方が選ぶ転職先業種・職種を割合順に表にしたものです。
MRからの転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【MR経験者が転職先として選んだ業種】
過去にMRを経験した方が転職先として選んだ業種としては、メディカル・バイオが上位に位置し、92.1%と大半を占めました。
| 業種 | 割合(%) |
|---|---|
| 1.メディカル・バイオ | 92.1% |
| 2.EMC | 1.6% |
| 3.コンサルティング・シンクタンク・事務所 | 1.5% |
| 4.サービス | 1.4% |
| 5.マスコミ | 0.8% |
| その他 | 2.4% |
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計100%にならない場合があります
※当社実績(2019年1月~2025年5月分データ)より
【MR経験者が転職先として選んだ職種】
過去にMRを経験した方が転職後のキャリアとして選んだ職種としては、同職種であるMR(65.8%)がトップとなり、次いでメディカル学術・リエゾン・アフェアーズ(4.9%)、プロダクト・ブランドマネージャー(4.9%)が続く結果となりました。
MRからの転職先は、必ずしも異職種とは限らず、働き方や報酬、仕事へのやりがいなど、現職で直面している課題の改善に向けて、所属する企業を変えているケースが多いことがわかります。
| 職種 | 割合(%) |
|---|---|
| 1.MR | 65.8% |
| 2.メディカル学術・リエゾン・アフェアーズ | 4.9% |
| 3.プロダクト・ブランドマネージャー | 4.9% |
| 4.医療機器営業 | 3.3% |
| 5.臨床開発モニター | 3.1% |
| 6.エリアマネージャー/スーパーバイザー | 2.7% |
| 7.法人営業 | 2.2% |
| 8.診断薬営業・ライフサイエンス営業 | 1.7% |
| 9.事業企画・事業開発 | 1.5% |
| 10.臨床開発リーダー・臨床開発プロジェクトマネージャー | 1.3% |
| その他 | 8.6% |
※当社実績(2019年1月~2025年5月分データ)より
MRからの転職なら、JAC Recruitmentへ
MRからの転職は、専門性の高いキャリアチェンジとなる場合が多く、成功のためには業界に精通した信頼できるパートナーの存在が不可欠です。
その点、JACは、外資系やハイクラス転職を強みとする総合型転職エージェントとして、MR経験者のキャリア支援においても豊富な実績を誇ります。一般的な転職サイトでは見つけることが難しい、MSL、製薬企業のマーケティング部門、ヘルスケア分野を専門とするコンサルティングファーム、あるいは医療系ベンチャーの経営幹部候補など、専門性を生かしたキャリアアップを実現できる非公開求人を豊富に取り扱っているため、MR時代に培った医療に関する専門知識や営業力、人脈を生かせるキャリアパスがきっと見つかります。
さらに、JACには、製薬・医療業界出身者や業界に精通した経験豊富なコンサルタントが多数在籍しています。一人ひとりの経験やスキル、そしてキャリアに対する考えを的確に汲み取り、最適なキャリアプランを提案するとともに、MR経験者が持つ強みをどのようにアピールすれば効果的か、具体的なアドバイスの提供にも努めています。
MRからの転職を考えている方は、医療業界の変化を読み解きながら個別に最適解を提案するJACにぜひご相談ください。
>> 医療業界転職情報



