ゲームエンジニアの転職事情|難易度や成功のポイントとは

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日本国内のゲーム業界は現在好調な業界であり、売上規模は6兆円以上にものぼる巨大なマーケットに成熟しています。ゲーム業界において最も重要な役割の一つが、エンジニアです。市場規模の拡大と共に待遇は大幅に改善。近年では人材不足が顕在化し、転職市場は活況となっています。
そのような中で、どのようなスキルを持っていれば、また、どういった経験があれば、より評価されるエンジニアとなれるのか。未経験からでも転職が可能なのか。今回は、数多くのゲームエンジニアの転職支援を行ってきたJAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが、国内のゲーム業界における転職市場動向について解説します。


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ゲームエンジニアの転職市場動向


近年のゲーム業界はスマートフォン向けゲームが急成長しており、今も新規参入する企業が跡を絶ちません。2015年以降は多言語展開する企業も増え、日本国内だけでなく海外でもヒットするゲームをいかに生み出せるかが重要な指標となっています。また、日本に開発拠点を置く外資系企業も増えており、予算100億円規模・プロジェクトメンバー数百人規模というゲームが、スマートフォンで配信されることも珍しくありません。

他業界からの転職、未経験での転職の可能性

基本的には、各社とも人材不足であることから、即戦力での採用を原則としています。したがって、文系職からの転職はほとんど無いと言えます。しかし、SaaS系のソフトウェア開発やウェブサービス開発など、近い分野のエンジニアであれば転職できる可能性があり、特にクラウドサービスの運用経験で実績をお持ちの方は、ゲーム業界でも歓迎されています。

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ゲームエンジニアの中途採用で見られる3つのポイント


ゲーム業界でのエンジニアの中途採用で、採用担当者が特に確認するのは以下の3点です。

●携わったゲームの開発規模(予算、組織)
● 携わったゲームの品質
● プロジェクトにおける裁量をどこまで持っていたのか

開発規模が5人というプロジェクトであれば、少人数でマルチロールに動くことが必要なため、ゼネラリストとしての活躍が求められます。新規参入するベンチャーなども、これにあたります。
一方で100人以上のプロジェクトとなると、それぞれの担当が細分化され、スペシャリストとしての活躍が求められます。募集している求人が特定分野に長けたスペシャリストであれば、大規模な案件で活躍されてきた方が有利になります。


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ゲームエンジニアに未経験者から転職を実現するためのポイント


未経験者がゲーム業界への転職を成功させるには、以下のポイントを意識してみてください。

スキルや強みをアピールする
他業界で経験を積む

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

スキルや強みをアピールする
これまでの職歴を洗い出し、他業界で働いたことで得た経験やスキルを強みとしてアピールしてみてください。ゲーム業界での職歴がなかったとしても、エンジニアとして役立つ知識やスキルがあれば十分アピールできます。
たとえば、マネジメント経験やコミュニケーション能力などは、業界に関係なく求められる要素です。そのため、業界の枠に捉われずに自分自身の武器を探すようにしてみてください。

他業界で経験を積む
現在、自分が保有しているスキルや経験でゲーム業界への転職が難しい場合は、他業界で経験を積むことも検討してみてください。
たとえば、ゲームエンジニアを目指しているのであればエンジニアから、ゲームプログラマーになりたいのであればプログラマーなどのように関連スキルを磨きながら経験を積むことをおすすめします。
このように取り組むことで、業界経験がなくても即戦力として採用される可能性を高められます。

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ゲームエンジニア以外でゲーム業界未経験者が転職しやすい職種


ゲームのエンジニアはサーバー負荷が多く、他業界のエンジニアと比較して優秀なことが多いです。
未経験者は採用されにくい場合が多いですが、ゲーム業界において未経験者でも比較的挑戦しやすい職種を3つご紹介します。

1.ゲームプランナー
ゲームプランナーはゲームの基本的なコンセプトや企画を考え、プロジェクト全体の方向性を決定する役割を担います。
企画が承認された後は、ゲーム制作の各フェーズを監督します。この職種では、クリエイティブな技術よりも、マーケティングやプレゼンテーションのスキルが重要とされています。
そのため、他の業界でプロジェクトリーダーとしての経験がある人は高く評価されます。

2.デバッガー
デバッガーは、ゲームの開発途中でテストプレイを行い、不具合を見つけて報告する仕事です。
ゲームは複雑なプログラムで動いているため、必ずしもすべてが計画通りに進むわけではありません。
デバッガーは、ゲームの品質を確保する上で欠かせない存在です。専門的なスキルは必須ではないため、未経験者でも挑戦しやすい職種です。

3.ゲーム制作以外の職種
ゲーム業界には、ゲーム制作だけでなく、営業、販売促進、マーケティングなど多様な職種があります。
これらの職種では、ゲーム制作に直接関わるスキルがなくても、業界でのキャリアを築くことが可能です。

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業界で求められるゲームエンジニアとは


ゲーム業界内での開発経験や実績があるだけでなく、経験者も未経験者も企業が求めるエンジニア像に合致していることをアピールする必要があります。具体的には以下のようなポイントを抑えると良いでしょう。

求められる開発環境・開発言語の経験

近年の開発環境は家庭用であればUnreal Engineやメーカー各社独自のゲーム開発プラットフォーム、スマートフォン向けではUnityが主流です。開発言語はC、C#、C++、Javaなどが採用されています。
これらの環境や言語による開発経験をお持ちの方で、かつ20代前半までの方は、他業界からの転職、いわゆるゲームエンジニア未経験者でも採用された事例が複数あります。

流行のキャッチアップ

変化の早いゲーム業界は常に新しい切り口を探しており、流行をキャッチアップできるエンジニアを求めています。

ここ数年だけでもXR(AR、VR、MR)関連のゲームがヒットし、今後はメタバースやNFTの導入など、ゲームそのものの在り方も日々変化しています。こうした時代の流れを抑えた企画でユーザーを魅了することが各社の至上命題となっており、エンジニアの観点から積極的に提案できる人材が求められています。

臨機応変な対応力

通信機能を活用したゲームが増える中、一時的な障害やトラブルに素早く対処することがゲーム運営会社には求められます。そのため、ゲームエンジニアには状況を的確に捉え、臨機応変に対応できるスキルが必要不可欠です。また、開発手法の見直しや新しい技術の導入など、先々を見越した対応を進めてきた実績を持つエンジニアの方は、どの企業でも求められる存在です。

一つの技術・言語を追求できる集中力

変化が著しい一方で、コアとなるスキルは突き詰めることが重要です。開発環境や言語に対して、しっかりと突き詰めて学び、アウトプットできるエンジニアを企業は求めています。

また開発環境や言語ごとのコミュニティ活動やカンファレンスでの発表も、転職において有利に働きますので、職務経歴書には小さなことでも必ず記載するようにしましょう。
特にCEDECなど業界内の大型イベントでのプレゼンテーションはキャリアアップに有効です。登壇のチャンスがあれば積極的に手を挙げましょう。


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ゲームエンジニアの平均年収


ソーシャルゲームやスマートフォン向けゲームの台頭と共に、ゲーム業界の平均年収は年々上昇傾向にあります。下記は年齢ごとの平均年収ですが、30代でも年収が1000万を超えるケースも珍しくありません。

20代 500万円前後
30代 600万円前後
40代 700万円前後

転職時には現年収を考慮した年収を提示されることが多く、役職や担当が大きく変わらない限りは現年収+α程度の年収での転職になることが一般的です。しかし、ここ数年は、中国などの外資系メーカーの国内拠点立ち上げメンバーは、年収がアップしやすい傾向にあります。

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ゲームエンジニアのキャリアパス


ゲームエンジニアのキャリアパスは大きく3つに分かれます。

スペシャリストとしてのゲームエンジニア

ご自身の専門性やキャリアを活かし、特定の領域における専門家としての活躍が見込まれるキャリアパスです。

先に述べたように開発者向けのコミュニティ活動や講演も重要ですが、今後のトレンドや時代のニーズを見極めながら、ご自身の専門性を磨く努力が求められます。平均年齢が若いゲーム業界において、経験豊富なスペシャリスト人材は開発の中核を担う重要な存在です。

ディレクター、PM、プロデューサーへの昇進

企画、デザイナー、マーケターなど、さまざまな部門を束ねる立場へのステップアップも王道のキャリアパスです。特に技術面の理解のあるエンジニア出身のディレクターやPMは希少価値が高く、転職による待遇アップも見込めます。

エンジニアとデザイナーの橋渡しを行うテクニカルアーティストは、近年ゲーム業界での需要が最も高い職種です。

テクニカルアーティストの主な役割としては以下の三点です。
● 業務効率化ツールの開発・導入
● デザイナーとエンジニアの通訳
● データの負荷対策

技術からデザイン、プロジェクト進行に至るまで幅広い知見が求められるポジションです。もしCGやデザインの素養があるエンジニアであれば、ディレクターやPMに進む前段階として、テクニカルアーティストで経験を積むのも良いでしょう。

ゲーム業界外への転職

ゲーム業界で培った経験を活かして他業界へ転職するケースもあります。特にサーバー・インフラ系のエンジニアは負荷分散に対する知識・経験が他業界でも高く評価される傾向にあります。プラットフォーマー系のサービスやSaaS系ベンダーなどへの転職が一般的です。

キャリアプランを考える上で大切なこと

ゲーム業界でキャリアアップするためには現状の業務で実績を積むことも大切ですが、それ以上に5年後、10年後の目標を定めることが大切です。

例えばディレクターやプロデューサーにステップアップしたい場合には、先にも述べたようなテクニカルアーティストとしての経験を積むなど、エンジニアと他のポジションの橋渡しができるスキルを身につけることが重要になります。

一方でスペシャリストとしてのキャリアを歩みたい場合には、業務外も含めて開発言語や開発環境のコミュニティで情報収集したり、新しい技術動向のキャッチアップをしたりすることが欠かせません。外部から収集した情報を基に現在の業務で積極的に新しい提案をするなど、能動的に行動できるエンジニアでありつづけることが重要です。

もしご自身でどういったキャリアを進むべきか迷われている場合には、ゲーム業界に強い転職エージェントに相談すると良いでしょう。これまでに多くのゲームエンジニアの転職を支援した実績があるコンサルタントに相談することで、あなたの市場価値を客観的に把握し、どういったキャリアプランがあるかアドバイスを受けるだけでも利用価値があります。

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ゲームエンジニアへの転職はJACへ


JACではゲーム業界に特化したコンサルタントが、ゲームエンジニアの皆様の転職をサポートしています。

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ゲームエンジニアの転職関連情報


転職に役立つ、ゲームエンジニアの転職成功事例や職務経歴書の書き方・よくある質問も合わせてご確認ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment 編集部

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。





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