メディカルアフェアーズ、メディカルサイエンスリエゾン(以下、MSL)の領域では、年々、採用ニーズが高まり、求人数が増加しています。JAC Recruitment(以下、JAC)は、メディカル領域の転職を専門的にサポートする組織を有し、専門性をもって転職の支援をしています。今回は、メディカルアフェアーズ・MSLに精通しているJACのコンサルタントが、転職市場動向、求められる要件、求人の特徴、転職成功のポイントなどについてご紹介します。
目次/Index
製薬業界に特化した専任コンサルタントが、あなたの転職をサポートします。
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メディカルアフェアーズ・MSLにおける最新の転職市場動向
メディカルアフェアーズは、欧米では20年~30年の歴史がありますが、日本では導入されてまだ15年ほどと歴史が浅いです。そのため、外資系メーカーにおいては日本の組織をグローバルのレベルに引き上げ、拡大させていく動きが進んでいます。
また、研究開発・臨床開発が好調な企業では、新製品の上市に向けての組織立ち上げに際し、採用を行うケースもあります。メディカルアフェアーズ・MSLの採用に、とりわけ意欲的なのは、主に外資系医薬品メーカーです。特にオンコロジー領域の製品を扱う企業でのニーズが旺盛です。また、医薬品メーカー以外では、CSO、医療機器、バイオテックなどの企業からも求人が出ています。
職種・役割が多様化へ
昨今の傾向として、メディカルアフェアーズの組織内での職種・役割の多様化が見られます。これまでなかった役割の求人が増えてきています。
例えば、処方データの解析・活用、臨床データを活用したメディカル活動の主導、医療の費用対効果測定などです。これらのポジションにおいては、メディカルアフェアーズ領域の経験がない方も採用対象となっています。
データ解析では、治験データの解析経験者、費用対効果測定・薬価に関連する職務では行政との折衝経験者、行政側の出身者なども求められています。
ほか、疫学研究・公衆衛生学の学位を持つ方が歓迎されるポジションも、増えてきています。
メディカルアフェアーズ・MSLの転職で重視されること
ポジションによって求められる要件・レベルは異なりますが、下記の要素を備えていることにより、メディカルアフェアーズ・MSL未経験であっても採用に至る可能性があります。
サイエンスへの造詣の深さ/専門医と対話できるレベルの知識
日常業務において頻繁にコンタクトをとる相手は、専門医です。医師への情報提供や、医師からの質問への回答ができるレベルの薬学・医学の専門知識、疾患領域についての知識を有している必要があります。
サイエンスへの造詣が深ければ、医師へのヒアリングやアウトプット、コミュニケーションが可能と判断されます。
薬学の修士・博士号
医師のなかでも、コミュニケーションをとる相手は主にKOL(キーオピニオンリーダー)。「Ph.D.」「医師」などの称号を持つ人物であればより信頼を獲得しやすいという点で、国内でも名門の薬学部の修士を修了しているなど、ある一定レベル以上の学歴が求められます。
また、修士・博士の学位を取得している方は英字論文を読んだり研修に携わっていたりするため、サイエンスのバックグラウンドを判断するうえでも、学歴が注目されるのです。
論文読解・本国とのコミュニケーションに必要な英語力
活動にあたり、英字論文を読む機会も多いため、英文読解力が欠かせません。
また、メディカルアフェアーズのストラテジー・プランニングに携わる場合、グローバルとのディスカッション、ミーティングに参加するため、高いレベルの英語力が必要とされます。
MSLの場合、採用段階では高い英語力がなくても受け入れられる求人は多数あります。
しかし、外資系企業である以上、入社後にポジションアップしていけば、本国とのやりとりやレポーティングなども担うことになるため、英語力を高める意欲が求められます。
多様な方と協業するコミュニケーション力
MSLには、まず社外の医師とコミュニケーションをとるスキルが必要です。さらに社内では、医師との対話内容を報告したり、戦略の改善や臨床研究の進め方についてディスカッションをしたりする場面もあります。
そのために、メディカルアフェアーズの枠を越え、MRやマーケターなどのコマーシャルサイド、臨床開発、グローバルなど、多様な人々との協業を進めていくことのできる高い調整力。さらに、他の職種の方を巻き込んで、業務を円滑に進めることができる高いコミュニケーション能力が求められます。
未経験者も可。「役割への理解度」「志望理由」が重要となる
MSLの採用では、未経験者にも門戸が開かれています。
未経験の応募者に対しては、「MSLという職種を正しく理解しているか」が見られています。
「サイエンスの知識とコミュニケーション力があれば務まるだろう」と考える方も多いのですが、実はそれをアピールするだけでは、選考を通過することは難しいといえます。
製薬会社におけるメディカルアフェアーズ組織の役割・ミッション、MSLの役割・ミッションを理解したうえで、「どのようなやりがいを感じて志望するのか」「自身がどのように貢献できると考えているか」をご自身の言葉で語れることが重要です。
メディカルアフェアーズ・MSLの転職求人の特徴
メディカルアフェアーズ・MSLの中途採用においては、次のような特徴が見られます。
選考対象は年齢の幅が広い
先ほど挙げた「重視されるポイント」を満たしていれば、転職は成功しやすいといえます。実際に、20代後半から上は50代前半で採用されたという方もいらっしゃいます。ただし、未経験の方は、早めにメディカルアフェアーズ・MSLへの転職をすることが重要になってきます。
非公開求人が多い
求人を公開せず、転職エージェントを通じてのみ採用活動を行うケースが多く見られます。
欧米ですでに基盤を整えたバイオファーマが日本のマーケットに進出し、組織を立ち上げるに際しての求人案件は毎年多数入ってきますが、そうした企業では募集をオープンにしないケースがほとんどです。
また、専門性が高い中小規模の製薬会社の求人も、比較的非公開としているものが多いのです。
この領域の求人情報をタイムリーに入手するには、転職エージェントを活用し、小まめに情報収集をすることが大切です。
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メディカルアフェアーズ・MSLの30代転職事情
20代後半から30代の方の場合、未経験からメディカルアフェアーズ・MSLへ転職するケースが多いといえます。この領域の転職マーケットにはまだまだ経験者が少ないため、MSLとして2年程度の経験の方でも高く評価されることが多く、チャンスが豊富です。
なお、未経験でも採用に至っている30代の方は、次のようなバックグラウンド・経験を持つ方々です。
●大学の研究室などで基礎研究を行っていた方
●製薬企業において医薬品の研究を手がけていた方
●製薬企業のMR・フィールドマーケティングなどで、ライフサイエンス系学部の修士以上かつ採用ポジションと同一の疾患を担当していた方、KOLを担当していた方など
※オンコロジー領域経験者は比較的チャンスが多い傾向にあります。
●ヘルスケア広告会社において、製薬企業が使用する学術資材の作成などを手がけてきた方
●病院勤務の薬剤師
●医師
メディカルアフェアーズ・MSLの40代転職事情
40代では、同職種での経験を生かして転職する方がほとんどです。
多くの場合、部下を持たないマネジャーのポジションでの採用となります。
経験者採用の選考においては、専門知識やコミュニケーション力をベースとして、「組織内での役割」や「成果への貢献」、プロジェクトに参加していた場合は「プロジェクトにおいて果たした役割」などが見られています。
これらの経験や実績を整理・言語化しておき、職務経歴書・面接で適切にアピールすることで転職成功率が高まります。
なお、MSLからMSLへの転職は比較的、実現しやすいのですが、MSLからオフィスサイドでストラテジー・プランニングを行うポジションに転職するのは、ハードルが高いといえます。しかしながら、上市後の臨床研究をリードした方、メディカルプラン作成プロセスにおいて意見が反映されていた方などは、高い評価を受けやすいです。
なお、医師の方であれば、40代でも未経験で転職できるチャンスがあります。
メディカルアフェアーズ・MSLの50代転職事情
チームマネジメントや部下の育成を求められるポジションの採用であれば、経験豊富な50代の方が求められるケースもあります。
また、日本に新しく参入してきたバイオファーマや、日本での組織立ち上げにともなう求人の場合、経験の「豊富さ」「幅広さ」が求められるため、50代の方がマッチする傾向があります。
こうしたポジションを狙うなら、なるべく50代前半のうちに行動を起こすことをおすすめします。
メディカルアフェアーズ・MSLのキャリア
メディカルアフェアーズ・MSLの方々には、どのようなキャリアパスの可能性があるのでしょうか。
現在、MSLを務めている方々の約8割は、メディカルアフェアーズのオフィスサイドのポジションを目指す傾向が見られます。
オフィスサイドには、ストラテジーやプランニングをはじめ、研究成果の論文化や臨床開発との共同や臨床研究に携わるなど多様な役割があります。
一方、現在、メディカルアフェアーズのオフィスサイドにいる方は、上市前製品に携わる事の出来るポジションを目指したり、RWDを活用した新たなエビデンスの創出を目指す傾向が見られます。 働きながら公衆衛生(MPH)や疫学を学び、学位を取得する方も増えています。
もちろん、王道のキャリアアップとして、マネジメントや経営ポジションを目指す道もあります。
一方、スタートアップに移り、希少疾患など新たな領域へのチャレンジや組織の立ち上げに携わることを志す方もいらっしゃいます。
Ph.D.や医師の皆様は、導入品の評価やビジネスの可能性の評価など、ビジネスディベロップメントのポジションを目指す方も見受けられます。
転職の成功にプレゼン面接対策は必須
MSL採用において未経験者を選考する際には、多くの企業が「プレゼン面接」を実施します。これは、「MSLの疑似体験」といえるものです。
MSLの日常業務は、論文を読んで必要な情報を抽出し、10~15分程度の時間内で医師に伝えつつ、ニーズにつながりそうな話を引き出します。
この一連の流れに近いプレゼンを面接で行い、未経験でも活躍できる素養を持っているかどうかを確認するのが「プレゼン面接」です。
プレゼン面接に向けて練習は必須。そこで、転職エージェントからの情報・アドバイスを活用することをお勧めします。各社、注目しているポイントは少しずつ異なるものです。JACでは、応募企業ごとに面接対策のポイントをお伝えします。
またJACでは、プレゼン面接に限らず、選考対策全般のアドバイスにも力を入れています。特に未経験者の方は、先ほども触れたように「職種への理解」が重要ですので、職種の理解を深めていただけるようにサポートします。
数ある転職エージェントのなかでも、メディカルアフェアーズ・MSLに特化した専門コンサルタントを置いているのがJACの強み。専門コンサルタントだからこそ提供できる情報・サービスを、ぜひ活用してください。
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