管理薬剤師の転職事情|年収相場や求められるスキル経験を解説

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公開日:2025/10/02 / 最終更新日: 2025/10/02

薬機法では、調剤薬局やドラッグストア、医薬品卸など、医薬品を取り扱う施設には、管理薬剤師を一人配置することを義務付けています。管理薬剤師は、薬剤師業務に加え、従業員の監督や医薬品の管理、情報提供、副作用情報の収集などを担う施設の責任者です。

薬剤師として働く方の中には、管理薬剤師を目指す方も少なくないでしょう。では、管理薬剤師の転職市場はどのような状況なのでしょうか。

本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)が、管理薬剤師の転職動向や年収相場などについて解説します。

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管理薬剤師の転職動向



管理薬剤師が活躍する場は、調剤薬局やドラッグストアが主となります。近年では、調剤部門を併設するドラッグストアが増加傾向にあり、ドラッグストアでの薬剤師需要は増加している一方、調剤薬局での需要は低調となっています。

かつては薬剤師不足が深刻で、求人数が転職希望者の数を大きく上回る時期もありました。しかし現在では需給バランスが徐々に整いつつあり、薬剤師の需要は以前ほど逼迫していないと考えられています。ただし、地域によっては依然として薬剤師不足が続いており、管理薬剤師の求人も多く、地域差が大きい職種といえます。JACが2024年度に取り扱った管理薬剤師の求人数では、前年度の2倍に増加しています。

また、調剤薬局やドラッグストア以外にも、管理薬剤師が活躍できる場はあります。製薬会社や医薬品卸などの医薬品関連企業では、品質管理、DI業務、薬事管理など、専門性の高い業務に携わることができます。勤務地もオフィスだけでなく、製造工場や倉庫など多岐にわたります。

企業での管理薬剤師は、求人数自体が少ないうえに非常に人気が高いため、求人が出るとすぐに採用枠が埋まってしまう傾向があります。そのため、企業の管理薬剤師職への転職を希望する場合は、求人が出たタイミングですぐに紹介を受けられるよう、事前に転職エージェントへ登録しておくことが重要です。

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管理薬剤師で求められるスキル・経験・マインド


JACが取り扱う求人を見ると、管理薬剤師では、次のようなスキルや経験、マインドが求められる傾向にあります。

調剤薬局などにおける5年以上の勤務経験

厚生労働省が2021年に公表した「薬局開設者及び医薬品の販売業者の法令順守に関するガイドライン」では、管理薬剤師の要件として次のように示しています。

「薬局における実務経験が少なくとも5年あり、中立的かつ公共性のある団体(公益社団法人薬剤師認定制度認証機構等)により認証を受けた制度又はそれらと同等の制度に基づいて認定された薬剤師であることが重要である」

つまり、管理薬剤師には、5年以上の実務経験があり、認定薬剤師などの資格を保有している人がふさわしいとしているのです。また、薬局やドラッグストアの店舗管理者だけでなく、医薬品営業所管理者が薬剤師の場合も、この要件を満たすことが望ましいとしています。

そのため、JACが取り扱う管理薬剤師求人においても、調剤薬局などで5年以上の実務経験をもつ方が求められる傾向にあります。

製薬企業での管理薬剤師経験や品質保証に関わる経験

製薬企業の管理薬剤師求人では、製薬企業における管理薬剤師経験や品質保証、品質管理などに関わった経験をもつ方を求める傾向にあります。また、医薬品流通管理のガイドラインであるGDPや医薬品の製造管理や、品質管理の基準であるGMPについての知識を必須としている求人も見られます。そのほか、薬機法などの関連法規に関する知識を歓迎する求人なども少なくありません。

これらの状況から、製薬企業や医薬品卸など、企業の管理薬剤師を目指す場合には、企業における管理薬剤師経験と医薬品や医薬品の流通に関する法規やガイドラインなどの知識をもつ方が優遇されると考えられます。

協調性とコミュニケーションスキル

調剤薬局やドラッグストアでは、管理薬剤師としてほかの薬剤師や登録販売者などを管理する役割を担います。また、調剤時には患者様と接し、患者様の健康状態やほかの薬の服薬状況などをヒアリングしながら、適切な服薬指導を行わなければなりません。

企業の管理薬剤師として勤務する場合も、さまざまな職種の人と接する機会が多く発生します。そのため、管理薬剤師には、同僚と協力しながら業務を進める協調性と外部の人とも良好な関係性を構築できるコミュニケーションスキルが求められます。

基本的なPCスキル

多くの薬局やドラッグストアでは、電子薬歴を採用しています。患者様の情報や服薬状況、服薬指導の内容などを記録するため、管理薬剤師として勤務する場合、基本的なパソコン操作スキルが求められます。また、医薬品の在庫管理や発注などにもパソコンを使用し、医薬品情報のデータベースを活用する際にもパソコンを活用します。

企業の管理薬剤師の場合も、品質管理や在庫管理、薬事関連業務など、さまざまなシーンにおいてパソコンを活用します。従業員の指導を行うケースもあるため、研修用の資料作成などが求められるケースもあり、基本的なPCスキルは管理薬剤師にとって欠かせない能力です。

管理薬剤師の平均年収は約720~730万円


厚生労働省の中央社会保険医療協議会が公表している「第23回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告」によると調剤薬局の管理薬剤師の平均年収は、令和2年度は7,207,054円、令和元年度は7,302,494円となっています。一般薬薬剤師の平均年収は4,720,402円、4,825,910円であり、比較をすると管理薬剤師は管理業務も含まれるため一般薬剤師よりも高額な年収を得ていることが分かります。

また、店舗数別にみると、1店舗のみの管理薬剤師の平均年収は約850万円~870万円であるのに対し、20店舗以上を展開する調剤薬局の管理薬剤師の平均年収は650万円~660万円です。店舗数別のデータを見ると、店舗数が多いほど、管理薬剤師の平均年収は低くなる傾向にあります。

これは、規模が大きくなるほど管理システムの導入や広告費などの維持費用がかかるためだと推測されます。また、1店舗のみの調剤薬局では、経営者が管理薬剤師となるケースが多い点も年収に関係していると推測できます。

管理薬剤師の最新求人情報


JACが取り扱う多数の管理薬剤師の中から一部をピックアップしてご紹介します。

株式会社アガペ:アガペ桜新町薬局

株式会社アガペ:アガペ新宿薬局

イオンネクスト株式会社:ネットスーパー×店舗薬剤師業務

プライム上場 化学商社:化学品物質管理

プライム上場 包装資材メーカー:管理薬剤師

非公開:動物医薬品販売

日本全薬工業株式会社:動物医薬メーカー管理薬剤師

化学メーカー:管理薬剤師

株式会社アクト:ラウンダー薬剤師

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年8月最新)

JACでは、上記以外にも管理薬剤師の求人を取り扱っています。当社が扱う求人の70%超は一般に詳細な情報を公開していない非公開求人です。

製薬企業や医薬品卸など、企業の管理薬剤師求人はそれほど多くはなく、希望者も多いことから、転職活動は決して簡単ではありません。しかし、JACには製薬業界や医薬品卸に詳しいコンサルタントが在籍しているため、企業の管理薬剤師に求められるスキルや人物像などを詳細に把握しています。そのため、これまでの経歴やご希望に合った最適な求人のご紹介だけでなく、転職活動を成功させるためのアドバイスを行うことができます。もちろん、調剤薬局やドラッグストアの管理薬剤師求人も多数扱っています。

非公開求人は、JACにご登録いただいた方だけにご紹介が可能です。管理薬剤師として、さらなる活躍を希望されている場合には、JACにご登録ください。

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管理薬剤師への転職で有利となる資格


管理薬剤師職へ転職する際に役立つ可能性がある資格をご紹介します。

薬剤師資格

管理薬剤師として勤務する場合、当然、薬剤師資格が必要です。薬剤師資格を取得するためには、6年制の薬学部がある大学に進学し、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。合格後、薬剤師名簿に登録すると薬剤師として業務に就くことができます。

厚生労働省:薬剤師国家試験

認定薬剤師

厚生労働省のガイドラインでは、管理薬剤師は、認定薬剤師などの資格を保有していることが望ましいとされています。認定薬剤師は、公益社団法人薬剤師認定制度認証機構(CPC)が認定する資格制度です。認定薬剤師になるには、CPCが提携する認定薬剤師研修期間において一定以上の研修を修了する必要があります。認定薬剤師は、特定の疾病や診療科に限定されず、全方位にわたっての幅広い知識をもつ生涯研修認定薬剤師、特定の専門領域における知識や実務経験が求められる領域認定薬剤師、領域専門薬剤師の大きく3つに分けられます。

公益社団法人薬剤師認定制度認証機構:認定薬剤師とは

普通自動車第一種免許

JACの取り扱う管理薬剤師求人を見ると、運転免許がある方を歓迎する求人も見られます。社会の高齢化にともない、調剤薬局の中には、在宅医療に対応するケースが増加しており、患者様の自宅や施設を訪問する際には、必要な薬を車に積み込んで移動することが多くなります。また、ドラッグストアなどでも複数店舗のマネージャーとして勤務できる管理薬剤師を募集する求人などでも車の運転ができる方を求めるケースが多くなっています。

管理薬剤師のキャリアパス


管理薬剤師では、次のようなキャリアパスが考えられます。

エリアマネージャーを目指す

調剤薬局やドラッグストアの管理薬剤師として勤務している場合、複数店舗の運営を管理するエリアマネージャーを目指す選択肢があります。管理薬剤師は、勤務する店舗の管理を担当しますが、エリアマネージャーは複数店舗を統括し、人の育成や売上管理などを担う、より責任の範囲が広くなるポジションです。業務範囲も広くなり、責任も重くなりますが、店舗運営に関わることで、経営的な視点を身に付けることができ、大きなやりがいも感じられます。そのため将来的には経営に関連するポジションを目指すことも可能です。

製薬企業などでのマネジメントのポジションを目指す

製薬企業や医薬品卸など、企業の管理薬剤師として勤務する場合も、勤務する施設の管理薬剤師からエリア全体を統括するエリアマネージャーを目指す選択肢があります。また、所属する部門の管理職を目指すことも可能です。医薬品の管理だけでなく、部門全体の管理も担うことになるため責任も増大しますが、年収アップも期待できます。また、薬剤に関連する知識だけでなく、課題解決能力やマネジメント能力も身に付けられ、自身のスキルアップにもつながります。

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管理薬剤師の転職を成功させる3つのポイント


管理薬剤師の転職を成功させるために押さえておきたいポイントをご紹介します。

実務経験を存分に生かせる仕事を選ぶ

調剤薬局やドラッグストアでの管理薬剤師の職を希望する場合、薬剤師としての実務経験のほか、管理薬剤師として店舗を管理した経験が優遇されます。また、製薬企業や医薬品卸などでの管理薬剤師を目指す場合は、企業での管理薬剤師経験を求める求人が多く見られます。GDPやGMP、医薬品の輸送プロセスに関する知識などは、保険薬剤師として勤務する場合は触れることのない情報であり、企業の管理薬剤師を目指すのであれば、医薬品の管理に関連する専門知識が必要不可欠になるでしょう。

これまでの実務経験を生かせる仕事を選ぶことが、転職成功への近道です。

高いコミュニケーションスキルをアピールする

管理薬剤師は、医薬品の管理をするだけでなく、一般薬剤師の管理を行うことも多く、働きやすい環境を作るためには、円満な人間関係を構築するコミュニケーションスキルが求められます。また、調剤薬局やドラッグストアなどでは、患者様の状況を丁寧にヒアリングし、正しい服薬方法についての指導をしなければなりません。

企業の管理薬剤師においても、ほかの部門やほかの職種との連携が求められるため、業務をスムーズに進行させるためには、高いコミュニケーションスキルが必要です。そのため、管理薬剤師の転職では、実務経験や知識だけでなく、協調性やコミュニケーションスキルが重視される傾向にあります。転職時には、実務経験の中から具体的なエピソードを添え、コミュニケーションスキルをアピールすることをおすすめします。

管理薬剤師の転職サポート実績を豊富にもつ転職エージェントを活用する

前述のように、企業の管理薬剤師求人の数は決して多くはありません。そのため、管理薬剤師として、製薬企業や医薬品卸への転職を検討している場合には、医薬品業界に詳しい転職エージェントの活用がおすすめです。

医薬品業界に詳しい転職エージェントの場合、企業の特色や募集の背景なども把握しており、面接時にアピールするべきポイントなどについても的確なアドバイスを受けることができます。また、何より、希望の求人が入ったときにスピーディーに応募ができるため、企業の管理薬剤師を目指す場合には医薬品業界に詳しい転職エージェントへの登録が大きな意味をもちます。

管理薬剤師の転職事例


JACが管理薬剤師職への転職をサポートした事例をご紹介します。

調剤薬局から製薬企業への転職事例

Kさん(女性/20代後半)

 業種職種年収
転職前調剤薬局調剤500万円
転職後製薬企業管理薬剤師550万円

Kさんは、調剤薬局で幅広い診療科の調剤や服薬指導を担当されてきました。患者様と信頼関係を構築しながら、丁寧な服薬指導を行い、大きなやりがいを感じていたものの新たな環境でのチャレンジを希望され、当社にご相談をいただきました。

当社からご紹介したのは、製薬企業の求人です。管理薬剤師としての業務のほか、社内外の担当者に製品の特徴や注意点、医薬品に関する基礎知識などのレクチャーを行う、教育業務にも携わります。

Kさんには企業での薬剤師経験はなかったものの、調剤薬局で培った高いコミュニケーションスキルと新たな仕事にも積極的にチャレンジしようとする高い向上心が評価され、見事、採用が決定しています。

製薬企業から製薬企業への転職事例

Mさん(男性/50代前半)

 業種職種年収
転職前製薬企業安全情報管理1,200万円
転職後製薬企業管理薬剤師1,150万円

Mさんは、臨床開発業務を経て、安全性情報管理業務のスペシャリストとして活躍されてきた方です。役職定年を前に、これまでの専門性やスキルを生かせる環境への転職を希望されていました。

当社からご紹介したのは、製薬企業の製造管理業務です。医薬品の承認申請や広告の確認業務、医薬品の開発や製造、販売に関わる薬事相談、指導などを担当する幅広い役割を担う難易度の高い業務です。しかし、Mさんの長年の安全情報管理の経験が高く評価され、面接後すぐに採用が決定しています。

管理薬剤師への転職なら、JAC Recruitmentへ


管理薬剤師は、調剤薬局やドラッグストアなどのほか、製薬企業や医薬品卸などでも活躍できる職種です。保険調剤における管理薬剤師も企業における管理薬剤師も、いずれも人の健康を支える重要な役割を担う、やりがいの大きな仕事となります。

JACには、医薬品業界や医療業界に詳しいコンサルタントが在籍しており、転職希望者一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、最適な求人をご提案するとともに、適切なアドバイスによって転職活動を力強くバックアップいたします。

管理薬剤師としてさまざまな可能性にチャレンジしたいとお考えの場合には、ぜひ管理薬剤師の転職サポート実績を豊富にもつJACにご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。