3Dモデラーは、ゲーム・映像から自動車・建築・VR/ARまで活躍の場が拡大中。特にデジタルツインやスマートシティなど先端分野で需要が急増し、国際プロジェクトで専門性を発揮できるチャンスがあります。
本記事では、3Dモデラーの転職市場動向や最新求人情報に加え、未経験からの転職難易度も併せて、JAC Recruitment(以下、JAC)が詳しく解説します。
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目次/Index
3Dモデラーの転職市場動向
3Dモデラーの転職市場は、エンターテインメント分野を中心に、多様な業界へと拡大しています。ゲームやアニメーション、映画などの表現分野にとどまらず、建築・不動産のBIMやデジタルツイン、製造業でのシミュレーションやプロトタイピング、さらに医療や教育の分野にも需要が高まっています。デジタル化と没入型体験の普及により、3Dモデラーの活躍領域は拡大し、キャリアの可能性も広がっています。
転職市場で特に高い評価を受けるのは、リアルタイムレンダリングやPBR(物理ベースレンダリング)の経験者や、VR/AR・メタバース関連の開発プロジェクトの経験者です。近年はエンターテインメントとテクノロジーの境界が薄れ、クリエイティブとエンジニアリングの両方を理解し、橋渡しできるスキルが重視されています。また、プロジェクトを牽引するアートディレクター経験や、設計データ・CADを理解して建築・製造といった異分野を統合できるスペシャリストも、希少性が高く即戦力として評価されます。さらに、グローバル案件の増加から、英語でのコミュニケーションが可能であれば、海外スタジオや国際共同プロジェクトで重宝される傾向にあります。
今後の市場動向については、メタバースやデジタルツイン領域への継続的な投資が見込まれます。AIを活用した自動モデリング技術の進展が期待される一方で、自動生成データの品質を向上させ、最終的な表現の完成度を担保できるスペシャリストへのニーズはよりいっそう高まると推察されます。企業は効率性と創造性の双方を兼ね備えた方を求めており、この傾向は今後も継続すると考えられます。すなわち、3Dモデラーは単なる制作者の枠を超え、異業種間の架け橋となり、デジタル社会を支えるプロフェッショナルとして存在感を強めていくと考えられます。
3Dモデラーが求められる主な転職先候補
3Dモデラーの転職先は、従来のゲームや映像業界を中心にしながら、自動車・建築・広告、さらにはVR/AR領域へとへと広がっています。いずれの業界も、表現力と技術力を備えたスペシャリストを求めており、キャリアの選択肢が広がっています。本章では、下記5つの業界について、それぞれ具体的な業務内容と採用ニーズを解説します。
- ●ゲーム・映像制作会社
- ●自動車メーカー
- ●広告代理店
- ●建築設計事務所や工業製品メーカー
- ●VR/AR/MR関連企業
ゲーム・映像制作会社
ゲームや映像制作会社は、3Dモデラーにとって代表的な活躍の場です。中心となる業務はキャラクターモデルや背景、アイテム、プロップなどの制作で、世界観の構築を担います。近年のゲーム開発ではリアルタイムレンダリングを前提とした効率的なモデリングが求められる一方、映像制作では映画やアニメーションにおいてフォトリアル表現や独自のスタイライズ表現が重視されます。つまり、業界内でもプロジェクトの性質に応じて異なるスキルセットが要求されるのです。
また、大手スタジオでは海外市場を前提としたタイトル開発が多く、グローバル基準の制作環境にどれだけ適応できるかが評価のポイントとなります。英語を使ったチームコミュニケーションや、国際標準のワークフローに対応できる方は、特に特に高く評価されます。さらに、モデリングだけでなくテクスチャリング、リギング、アニメーションなど隣接分野の知見のある方も、プロジェクト内で担える役割が広がりやすい傾向にあります。
このように、ゲーム・映像業界における3Dモデラーは、単に「形を作る」だけでなく、作品全体の体験価値を支える重要な役割を担っています。そのため、芸術的感性と技術的な合理性を兼ね備えた方が、採用の現場で高く評価されています。

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自動車メーカー
自動車メーカーにおける3Dモデラーは、デザインと開発をつなぐ重要な役割を担います。具体的には、デザイナーが描いたスケッチを3Dモデル化し、CADデータとの整合を取りながら製品に落とし込むプロセスです。特に自動車業界では、デザイン性と機能性の両立が必要であるため、モデラーには高い精度と技術理解が求められます。
さらに、近年ではVRシミュレーションを活用した設計検証が一般的となっており、モデラーが作成したデータは製品開発の初期段階から活用されています。これにより、エンジニアや設計部門と連携しながら、量産化の可否や操作性の確認など、実務に直結する領域に関わるケースも増えています。また、EVや自動運転など次世代モビリティの開発においては、インテリアUIやデジタルインターフェースに関連するモデリング業務も拡大し、従来に比べ職域が広がっています。
こうした背景から、自動車メーカーは「造形の美しさ」だけでなく、「開発プロセス全体に貢献できるスペシャリスト」を求める傾向が強まっています。デザイン部門に閉じず、技術と表現の橋渡しを担える方は、今後も高い市場価値を維持すると考えられます。

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自動車業界転職情報
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広告代理店
広告代理店では、3Dモデラーはプロモーションやブランド体験を視覚化する役割を果たします。業務は静止画広告にとどまらず、モーショングラフィックスやデジタルサイネージ、インタラクティブ広告など、多様なアウトプットに展開されます。これにより、従来のビジュアル制作スキルに加えて、動画編集ソフトやレンダリング技術、時にはWeb実装との連携知識を求められることが多くなっています。
クライアントのニーズに応えられる提案力も重要な要素です。広告代理店のプロジェクトは、短納期でありながら高いクオリティが求められることが多いため、限られた時間内にブランド戦略に沿った世界観を構築する力が重視されます。さらに、複数のステークホルダーとの調整力や、進行管理を支えるコミュニケーション力も不可欠です。特に、グローバルブランドを扱う案件では、文化的なニュアンスを踏まえた表現力も重視されます。
この領域で活躍する3Dモデラーは、単なるデザイナーではなく「ブランド価値を視覚的に最大化する専門職」として位置づけられています。そのため、マーケティングとクリエイティブの双方を理解できる方が強く求められます。

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建築設計事務所や工業製品メーカー
建築設計事務所や工業製品メーカーでは、3Dモデラーは設計ビジュアライゼーションを支える存在です。建築分野では、BIMやCGパースを用いた完成予想図の作成や、照明・材質シミュレーションなど、設計段階から意思決定をサポートします。これにより、クライアントや投資家へのプレゼンテーションで説得力のある資料を提供できます。
一方、工業製品メーカーでは、製品デザインの意匠検証や試作品の可視化を担当します。デザイン案を3Dモデルに落とし込むことで、製品の操作性や質感を事前に検証できるため、開発コストやリードタイムを削減することができます。また、製造プロセスを理解したうえで、マーケティング資料として活用できるビジュアルを制作できれば、設計部門と営業部門の双方にとって欠かせない存在となります。
こうした環境における3Dモデラーは、単なる表現者ではなく「設計・開発の成果を可視化し、意思決定を促す役割」を担います。そのため、特に技術的知識とデザイン力を兼ね備えた方が評価されています。

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VR/AR/MR関連企業
VR/AR/MR関連企業において、3Dモデラーは体験設計の核を担います。医療シミュレーションや製造業の研修システム、教育用コンテンツなど、産業用途の拡大によって需要は急速に伸びています。従来のエンターテインメント分野ではゲームやアート表現が中心でしたが、現在は社会インフラや産業DXの領域で活用されているのが大きな変化です。
こうした環境では、現実との整合性を意識したモデル設計や、ユーザーインタラクションを考慮した軽量かつ高精度のモデリングが求められます。特に、リアルタイムエンジンの知識を有し、UnityやUnreal Engineでの実装に直結できれば即戦力として評価されます。また、分野横断的に建築・医療・製造などの知見を有していると、複合領域のプロジェクトで高く評価される傾向です。
VR/AR/MR業界の成長にともない、3Dモデラーは「新しい体験価値を創出する設計者」としての期待を集めており、先端技術に柔軟に適応できるかが大きな差となっています。
3Dモデラーの最新転職・求人情報
3Dモデラーの採用ニーズは、エンターテインメント業界を中心に依然として高い水準にあります。特にゲームや映像制作におけるキャラクターモデル・背景・エフェクト制作では、即戦力を強く求められています。近年は、UnityやUnreal Engineといったゲームエンジンに加え、Maya、Blender、ZBrushなど主要3DCGソフトの習熟を要件に入れている求人が目立っており、こうしたツールの操作スキルを客観的に示すことも重要です。
また、リアルタイムレンダリングやPBR(Physically Based Rendering)といった最新の制作環境に適応できるかどうかも、採用の判断基準になっています。これにより、従来のモデリング技術だけでなく、ゲームエンジンを活用したワークフローの理解やデザイナーとエンジニアの橋渡しができる能力が求められています。
以下に、現在公開されている求人の一部をご紹介します。
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これらは公開求人の一部に過ぎず、JACが保有する求人の7割は非公開求人として扱われています。より多くの選択肢をご希望の方や個別相談をお考えの方は、下記リンクよりご確認ください。
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未経験から3Dモデラーへの転職は難しいのか
未経験から3Dモデラーへの転職は、結論として容易ではありません。多くの案件が経験やスキルを備えた即戦力を募集しているため、現場経験がない方に開かれているポジションはごく限られています。特にゲーム・映像制作会社や自動車メーカーといった産業では、制作スピードと品質が成果に直結するため、商用プロジェクトでの実績がある方を優先する傾向が強いのが実情です。
しかし、未経験者にまったく機会がないわけではありません。関連分野の経験者であれば、転職できる可能性は高まります。例えば、CADを用いた設計経験やCGソフトを用いた建築パース制作の経験がある方は、モデリングの基礎スキルを備えているといえるため、比較的スムーズに業務へ適応できるケースがあります。また、ネットワークエンジニアやシステム開発の経験者であれば、リアルタイムレンダリングやゲームエンジンの活用に強みがあると認識でき、未経験であっても採用される可能性はあります。
加えて、ポートフォリオの質が採用可否を大きく左右します。業務経験が浅くても、独学やスクールで制作した作品が一定水準を超えていれば、潜在能力を見込んで採用されるケースもあります。特にVR/ARや広告代理店領域では、斬新な表現力や独自のクリエイティビティが重視されることも多く、経験よりも成果物のクオリティが評価される傾向にあります。
一方で、3Dモデラーは技術の進化スピードが速く、常に最新ツールやワークフローに追随していく学習姿勢が必須です。そのため未経験から挑戦する場合には、転職活動と並行してポートフォリオの制作を続けるとともに、UnityやUnreal Engineなどの業界標準ツールのスキルを身につけることが重要です。
総じて、未経験からの転職は難易度が高いものの、関連分野での経験や高品質なポートフォリオがあれば、十分にチャンスをつかむことができます。特に専門性と継続的な学習意欲を兼ね備えた方は、成長領域であるVR/ARやインタラクティブ広告などの新市場で評価されやすいでしょう。
3Dモデラーへの転職で求められる経験・スキル・マインド・資格
3Dモデラーとしての転職では、業界や企業によって重視される能力は異なります。一般的には、実務経験・技術スキル・マインドセット・資格の4つが重要な評価基準です。本項目では、4つの観点から具体的に求められる内容と評価理由を解説します。
- ●転職先業種に即した3D関連の実務経験
- ●3DCGソフトの操作能力、リアルタイム制作スキル
- ●強い探究心や品質へのこだわり、チームとの協調姿勢
- ●CGクリエイター検定やUnity認定資格
転職先業種に即した3D関連の実務経験
3Dモデラーへの転職で最も重視されるのは、転職先業界に即した実務経験です。ゲーム・映像制作会社ではキャラクターモデルや背景モデルの制作経験が求められます。評価されるのは、リアルタイムレンダリングに対応した効率的なデータ設計や、アニメーションとの連携を意識した制作フローの理解です。一方、自動車メーカーではCADや工業設計に基づいた精緻なモデリングが重視され、VRシミュレーションを用いた開発経験や製造部門との調整経験がある方は特に有利になります。
建築設計事務所やゼネコン関連では、BIMやCADを使った建築パース制作、照明や材質のシミュレーション経験が必要です。設計段階のプレゼンや発注者への説明に直結するため、設計図面を読み解きつつ3Dで可視化する力が重要になります。また、先にも述べましたが、広告代理店においては、クライアントのブランド戦略に沿ったビジュアル制作経験が評価対象になります。モーショングラフィックスや製品ビジュアルのモデリングなど、短納期案件で成果を出してきた経験は高く評価される傾向です。
このように業界ごとに期待される実務経験の内容は異なりますが、いずれの場合も、「商用レベルの成果物を完成させた経験」が転職市場での評価を大きく左右します。
3DCGソフトの操作能力、リアルタイム制作スキル
技術スキルとしては、Mayaや3ds Max、Blenderといった主要3DCGソフトの操作能力が必須条件となります。これらのツールを用いて、効率的かつ高品質なモデリングができることが評価される最低限の基準です。繰り返しになりますが、ゲーム業界やVR/AR関連企業ではUnityやUnreal Engineを用いたリアルタイム制作スキルも強く求められています。リアルタイム制作では、ポリゴン数の最適化やテクスチャの軽量化といった技術的な工夫が不可欠です。パフォーマンスと表現力を両立できれば、即戦力とみなされます。
さらに、映像制作や広告領域ではレンダリング技術やシェーディングの知識が重要であり、RedshiftやV-Rayなどのレンダリングソフトを用いた経験も評価対象です。これらのスキルは、プロジェクトごとにリアルな質感表現やアートスタイルを調整する力として活かされます。
先にも触れたように、業界を問わず、常に最新ツールや制作環境の変化に対応しようとする学習意欲は不可欠です。ツールの習熟度に加えて、新しい制作技術を積極的に取り入れてきた実績を示せば、採用時の評価が大きく高まります。
強い探究心や品質へのこだわり、チームとの協調姿勢
3Dモデラーに求められるのは技術力だけではありません。プロフェッショナルとしてのマインドセットも重要です。特に、強い探究心と品質へのこだわりが評価されます。そのため、新しい表現手法や技術への学びを止めず、ポートフォリオに反映し続けることは不可欠といえます。細部までこだわり、安定して高品質なアウトプットを生み出せる方は、周囲から高い信頼を得られる存在となります。
同時に、チームワークも欠かせません。3Dモデラーの業務は、ディレクター、デザイナー、エンジニア、営業など多様なメンバーと協働が前提です。スムーズに業務を推進するためには、相手の意図を正確に汲み取り、建設的に意見を交わせる協調姿勢が強く求められます。特に国際的な制作現場では、文化や言語の違いを超えて円滑にコミュニケーションを取れるかどうかが成果に直結します。このようなマインドや姿勢は数値化が難しいものの、採用現場では「一緒に仕事をしたいと思えるか」が重要な判断基準の一つとなっています。
CGクリエイター検定やUnity認定試験
3Dモデラー職に資格は必須条件ではないものの、専門性やスキルレベルを証明する指標には有効に機能します。
代表的なものとしては「CGクリエイター検定」が挙げられます。CGクリエイター検定は、基礎的なCG理論から実践的な制作知識までを幅広く網羅しており、採用の際にスキルの裏付けとして評価されやすい資格です。また、Unity認定試験はリアルタイムエンジンを扱う能力を証明するものであり、VR/AR/MRやゲーム業界への転職を目指す方に、より有効です。さらに、Autodesk認定資格(Mayaや3ds Max)や、建築領域ではBIM関連の資格も評価対象となることがあります。これらの資格は、ツール操作やワークフローに関する習熟度の証明になります。
資格そのものが採用の合否を左右するわけではありませんが、ポートフォリオや実務経験と組み合わせることで「学び続ける姿勢」や「体系的なスキル」を示すことができます。結果として、専門職としての信頼感を高め、選考においてプラスに作用するケースが多いといえるでしょう。
参照:CGクリエイター検定
参照:Unity認定試験
参照:Autodesk認定資格
3Dモデラーへ転職後のキャリアパス
3Dモデラーとして経験を積むと、制作現場における専門性が高まるだけでなく、管理、監督、技術開発、独立など多様なキャリアへの道が開かれます。ここでは、代表的な4つのルートを整理し解説します。
- ●3D制作部門の管理職に昇進
- ●アートディレクターやCGスーパーバイザーへ転身
- ●テクニカルアーティストへ転身
- ●CGプロダクションの設立、フリーランス
3D制作部門の管理職に昇進
制作現場で培った実務経験をベースにして、チーム全体を統括する管理職へ昇進する道があります。具体的には、制作スケジュールや人員配置の調整、外部協力会社との折衝など、マネジメント業務が中心となります。3Dモデラーを経験している管理職は、現場の技術的課題を理解したうえで適切な判断ができるため、メンバーからの信頼を得やすくなります。
特に規模が大きなゲーム会社や映像制作会社には、数十人規模の制作チームを率いるポジションがあり、納期や品質のコントロール力が重視されます。制作現場を熟知している管理職は、クライアントとの交渉やプロジェクト進行の安定化に大きく貢献できます。
アートディレクターやCGスーパーバイザーへ転身
デザインの方向性や表現のクオリティを決定する役割として、アートディレクターやCGスーパーバイザーへキャリアを進める道もあります。これらのポジションは、単にモデルを作るのではなく、作品全体のビジュアル表現を統括する責任を担います。
3Dモデラーとして培ったモデリング技術や美術的センスは、アート表現の判断基準となり不可欠なものです。さらに、プロジェクトの初期段階からディレクションに関わり、コンセプトアートやデザインガイドラインを策定して、作品全体の完成度をコントロールします。特に映像制作や広告業界においては、ブランドイメージに直結する役割であるため、アートディレクション力は高く評価されやすいといえます。
テクニカルアーティストへ転身
制作現場で技術的な課題解決を担うテクニカルアーティストも、3Dモデラーのキャリアを積み重ねで到達できる選択肢の一つです。テクニカルアーティストは、アーティストとエンジニアの間に立ち、効率的なワークフローや表現手法を開発する役割を果たします。
例えば、ゲーム開発においてはシェーダーの最適化やリアルタイムレンダリングの品質の向上を担当し、映像制作においてはレンダリングコストを削減するための新しいスクリプトを実装することもあります。モデラーとしての制作工程の深い理解が、課題解決の出発点となるため、現場を経験しているモデラーがこの職種に転身するのは自然な流れです。技術寄りのキャリアを志向する方にとって、専門性をさらに高められる選択肢となるでしょう。
CGプロダクションの設立、フリーランス
豊富な経験を積んだ後、独立してCGプロダクションを設立したり、フリーランスとして活動するキャリアパスも選択肢の一つとなります。これまでの実績をポートフォリオにまとめてアピールし、クライアントワークを直接受注できれば、自らの裁量で案件を選び、働き方を柔軟に設計することが可能です。
独立後は、映像制作や広告案件だけでなく、建築パースや製品デザイン、さらにはメタバース関連のプロジェクトまで幅広く携われる可能性があります。特にフリーランスの立場で海外クライアントとの協業するなど、グローバルなキャリアを構築できる点も大きな魅力です。
ただし、案件獲得や経営面での責任がともなうため、技術力に加えて営業力や経営感覚も必要になります。そのため、一定の経験と実績を積んだ後の挑戦が適しています。
3Dモデラーへの転職なら、JAC Recruitment
3Dモデラーは、ゲーム・映像制作から自動車、建築、VR/AR/MRといった先端分野まで幅広い領域で活躍できる専門職です。しかし、求められるスキルセットや制作環境は業界ごとに大きく異なり、転職活動においてはポートフォリオや技術力だけでなく、キャリアの方向性に合致した環境選びが成否を左右します。
近年は、リアルタイム制作やデジタルツイン、メタバース関連など、新規プロジェクトに対応できる即戦力が特に求められています。その一方で、プロジェクト規模の拡大や国際化が進むことで、制作技術に加えてマネジメント力や海外クライアントとの対応力を備えた方が高く評価される傾向にあります。こうした採用要件は一般的な求人票には表れにくく、実際の評価基準や将来的なキャリアパスを理解したうえでの応募戦略が不可欠です。
その点、JACには3DモデリングやCG制作の最新動向を熟知したコンサルタントが在籍しています。転職希望者一人ひとりのキャリア背景や作品傾向を丁寧にヒアリングし、得意分野を的確に見極めたうえで最適な求人を提案します。さらに、大手スタジオや自動車メーカー、建築・製品設計企業などが水面下で進める非公開プロジェクトの求人も多く取り扱っており、一般公開されないキャリア機会に出会える可能性も広がります。
3Dモデラーとして新たな挑戦や成長の機会を求める方は、JACにご相談ください。

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Webサービス/ゲーム業界の転職ならJAC Recruitment
JAC Recruitmentでは、ゲームディレクター、プロデューサー、エンジニアといった幅広い職種への実績もあります。当社のコンサルティングは、1人のコンサルタントがご登録者と企業の両方と直接取引する「コンサルタント型… 続きを読む Webサービス/ゲーム業界の転職ならJAC Recruitment



