人材派遣の転職動向や最新求人、未経験からの転職難易度も解説

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公開日:2025/10/17 / 最終更新日: 2025/10/17

いま人材派遣業界は、従来の“オペレーション支援”という枠を超え、企業の変革フェーズに寄り添う役割へと広がりを見せています。特にDX推進や新規プロジェクトの立ち上げを背景に、業務の多様性と専門性が融合したポジションが急増しています。

こうした動きにより、デジタルスキルや語学力、営業・接客経験を活かせる活躍の場も拡大。変革の現場で力を発揮できるプロフェッショナルを求める動きが広がっており、既存の枠にとらわれず新たなキャリアを築きたい方にとって、人材派遣業界では、従来の枠を超えた多様なキャリアの可能性が広がっています。

本記事では、人材派遣業界の転職市場動向や最新求人情報に加え、異職種・異業種(未経験)からの転職難易度についても、JAC Recruitment(以下、JAC)が詳しく解説します。

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人材派遣業界の転職市場動向


以下の2つの視点から解説します。

人材派遣業界、売上過去最高──“働き手不足”が成長を後押し

DX時代の即戦力ニーズ──未経験者にも開かれるキャリアの可能性

人材派遣業界、売上過去最高──“働き手不足”が成長を後押し

人材派遣業界は、長期的な働き手不足という構造的課題を背景に、安定した成長軌道を描いています。厚生労働省の統計によれば、令和5年度の派遣労働者数は約212万人と前年比で1.4%減少したものの、派遣事業全体の年間売上高は過去最高の9兆500億円に到達。コロナ禍からの経済活動再開に加え、採用確保ニーズの高まりが市場拡大を後押ししています。
特にITエンジニアや介護職など、慢性的な人手不足が続く分野では、派遣サービスの活用が急速に進んでいます。

DX時代の即戦力ニーズ──未経験者にも開かれるキャリアの可能性

法人営業職やコーディネーター職を中心に、即戦力採用が加速する一方で、業界未経験者にも門戸を広げる動きが顕著です。企業のデジタル化やDX推進が進む中、ITスキルやデジタルリテラシーを備えた方へのニーズは高まり続けており、派遣会社内部でも業務効率化やDX対応を担うスペシャリストの採用が進行中です。
今後も生産年齢人口の減少が続く中、特に技術系職種の供給不足は深刻化が予想されており、企業が必要なスキル・経験をもつ方を柔軟かつ迅速に確保する手段として、派遣活用はさらに進展する見込みです。法規制や働き方改革、デジタル化といった環境変化に適応しながら、派遣業界は企業の中核機能を支える存在として、その役割を拡張し続けています。

出典:厚生労働省「令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」(p.1)

人材派遣業界の主要企業と特徴


人材派遣業界には日本発の大手グループ、グローバル展開する外資系、業界特化型の専門派遣会社まで多種多様な企業が存在します。それぞれの主要企業や特徴を紹介します。

  • ●日系大手人材派遣会社
  • ●外資系大手人材派遣会社
  • ●専門領域特化型(製造業派遣など)人材派遣会社

日系大手人材派遣会社

大手人材派遣会社はいずれも大量の求人案件やキャリアサポート体制の充実、手厚い研修や福利厚生が魅力です。未経験者や若手でも段階的にキャリアアップできる環境が整っているほか、安定した経営基盤や知名度も安心材料です。

転職希望者の多様な希望やライフスタイルに対応できることも、大手人材派遣会社の大きな強み。日系大手はリクルートホールディングスやパーソルホールディングス、パソナグループなどが業界を牽引しています。

外資系大手人材派遣会社

外資系大手人材派遣会社は成果主義や柔軟な就業形態が浸透しており、英語力や国際的な経験を活かしたい方、グローバルなプロジェクトや高年収ポジションを希望する方に最適です。各社とも独自の評価・教育制度があり、多様なキャリア志向に応えられる体制が整っています。

外資系の派遣会社は、グローバルなネットワークと多国籍案件の豊富さが特長です。代表的な企業にはアデコやランスタッド、マンパワーグループなどが挙げられます。

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専門領域特化型(製造業派遣など)人材派遣会社

専門特化型はテクノプロ・ホールディングス(IT・機械・電気電子分野)、日総工産(製造・ものづくり分野)、ナースパワー(医療・看護分野)などが代表例です。こうした企業は業界ごとのノウハウや業務への理解が深く、担当者もその分野の出身者であることが多いので、専門知識を活かした紹介が可能です。

例えば技術系派遣会社では、研修や資格取得支援プログラムが豊富で、未経験者でも段階的にスキルアップできます。医療・福祉分野では法規制や就業条件に詳しく、職場のミスマッチ防止や職種ごとの悩みに寄り添う体制が強みです。

人材派遣業界の主な職種・仕事内容と求められる経験・スキル


人材派遣業界の主な職種には、営業・コンサルタント、コーディネーター・リクルーティングアドバイザー、バックオフィスがあります。それぞれの職種の業務内容や求められる経験・スキルを解説します。

  • ●法人営業・コンサルタントの仕事内容と求められる経験・スキル
  • ●コーディネーター・リクルーティングアドバイザーの仕事内容と求められる経験・スキル
  • ●バックオフィスの仕事内容と求められる経験・スキル

法人営業・コンサルタントの仕事内容と求められる経験・スキル

法人営業・コンサルタントは、クライアント企業の課題を把握し、最適なスペシャリストを提案・紹介する役割です。新規開拓だけでなく、既存取引先の課題抽出、提案、アフターフォローまで幅広く関わります。派遣先企業の経営戦略や人員計画に踏み込み、単なる営業にとどまらないコンサルティング型の提案力が重要です。

メーカーや商社、金融など異業種の営業経験がある方は、顧客折衝力や課題解決型の提案力がそのまま活かせます。プロジェクト管理やマルチタスク能力も必須で、複数の案件を並行して進めるので、スケジュール管理・タスク整理力が問われます。

近年は営業活動にCRMやBIツールの活用が必須となり、データをもとにKPI管理や顧客分析を行うデジタル営業も一般化しています。論理的な思考や数字への強さだけではなく、ITリテラシーも重視される傾向です。法人営業やコンサルタントは「提案力」「折衝力」「分析力」をバランスよく発揮できる人に適しています。

コーディネーター・リクルーティングアドバイザーの仕事内容と求められる経験・スキル

コーディネーターやリクルーティングアドバイザーは、派遣登録スタッフや転職希望者と直接向き合う役割です。面談やキャリア相談を実施してスキルや志向、希望条件を把握し、最適な求人案件を紹介します。就業決定後もフォローや契約更新手続き、職場での悩み相談対応まで幅広くサポートするまでが主な業務内容です。

このポジションでは「傾聴力」と「助言力」が重要です。接客業やカスタマーサポート経験者であれば、顧客対応力をそのまま活かせます。多数のスタッフ・案件を同時に管理するため、事務処理力やマルチタスク能力も求められます。

派遣法や業界ルールといった基礎知識だけではなく、契約書類作成の正確さやExcelなどITツールの操作力も評価ポイントです。コーディネーターは「人に寄り添う力」と「事務・管理能力」の両立が必要で、求職者や企業からの信頼を得やすい仕事です。異業種からの転職も多く、教育・研修体制も整っています。

バックオフィスの仕事内容と求められる経験・スキル

バックオフィス職は、派遣会社の基盤を支える重要な存在です。人事・労務管理、経理・財務、法務・コンプライアンス、営業事務などが主な業務です。派遣契約書作成や給与計算、社会保険手続き、マージン率管理、労務トラブル対応など、正確さと専門性が求められる仕事が多くなります。

契約や給与などはミスが許されないため、細部への注意力と責任感が不可欠です。派遣業界の法規制や労務管理の知識をもっていると、即戦力として活躍しやすくなります。

また近年は、業務効率化やDX推進でExcelマクロやRPAの活用、業務システム導入など新たなスキルも重視されています。社内外の調整力、部門間のコミュニケーション力も必要です。業務を下支えする柔軟性や問題解決志向も評価されるポイントです。

  • 管理部門転職情報

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人材派遣業界の最新転職・求人情報


人材派遣業界は全体として好調を維持しており、各社とも経験者・未経験者を問わず積極的に中途採用を展開しています。特にITや医療・介護分野の求人が増加中で、DX推進や業務効率化を目的としたテクノロジー系ポジション、管理部門・経営企画などの専門職採用も広がっています。管理職や人事・戦略系のポジションでは専門性や経験が重視される傾向がありますが、未経験でも営業・コーディネーター・バックオフィスなど幅広い職種でチャンスがあります

DXやIT関連のポジションは、業務システムやデータ分析ツールの活用経験がある方が歓迎され、医療・介護分野では有資格者や業界経験者が特に求められています。派遣業界は変化の激しい分野ですが、事業会社や新興企業でも新規事業や新サービス立ち上げのための採用強化が進んでいます。

以下に、JACが扱う人材派遣業界の公開求人例を一部紹介します。

人材派遣ベンチャー:人事メンバー

大手人材派遣:経営戦略部 リーダー

スミリンビジネスサービス株式会社:人財サービス事業/管理職候補ポジション

株式会社Roots:BPO派遣営業<マネージャー候補>

パーソルクロステクノロジー株式会社:アプリエンジニア(派遣事業系戦略SI)

上記は公開求人の一例であり、実際には非公開求人も多数存在します。JACでは企業戦略上、公にできない非公開求人を豊富に取り扱っています。より多くの選択肢を知りたい方は、転職コンサルタントに相談されることをお勧めします。

>>非公開求人について詳しく知りたい方はこちら

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年9月最新)

未経験から人材派遣業界への転職は難しいのか


人材派遣業界は未経験からの転職も十分に可能な分野です。「未経験」とは人材業界経験がない状態を指し、社会人経験そのものがない場合ではありません。

特に法人営業経験者は各社から高く評価され、メーカー・商社・金融などで培った提案力や折衝力、顧客対応の経験が即戦力として活かせます。また、小売やサービス業の経験者もコミュニケーション力や接客対応力が重視され、コーディネーター職などで活躍しています。

業界未経験で入社した場合でも、多くの派遣会社が独自の研修やOJT制度を設けているので安心です。法令知識や業界独自の用語、契約業務などは入社後に段階的に学ぶ必要があります。異業種での経験や強みを積極的にアピールし、新しい業界で挑戦したいという意欲のある方にはチャンスが広がる業界です。

人材派遣業界への転職で求められる人物像


人材派遣業界は、スキルや資格だけでなく、実際に活躍するための人物特性や姿勢が強く問われる分野です。具体的には次のような力が必要です。

  • ●「話す力」と「聴く力」の両面を兼ね備えたコミュニケーション力
  • ●マルチタスク管理能力
  • ●親しみやすく明るい人柄
  • ●粘り強さと行動力
  • ●ストレス耐性とタフな精神

「話す力」と「聴く力」の両面を兼ね備えたコミュニケーション力

人材派遣業界で最も重要視されるのは「コミュニケーション力」です。たんなる会話の上手さではなく、クライアント企業や登録スタッフの言葉にならない本音や悩みまで丁寧にヒアリングする力と、自身の考えや提案を論理的かつわかりやすく伝える力の両立が求められます。

例えば営業職では、表面的なニーズではなく「なぜそのポジションが必要なのか」「本質的な課題は何か」を丁寧に聞き出す力が成果に直結します。一方で、その課題に対して自社サービスや候補の方の強みを過不足なく説明し、意思決定を促す対話力も欠かせません。

コーディネーターであれば、就業前の不安やキャリア希望を細やかに引き出し、安心して働けるようアドバイスや情報提供を行うことが信頼の源です。

この両輪を磨くことで、派遣スタッフの定着率向上や企業からの追加依頼といった成果に結びつきます。

マルチタスク管理能力

派遣業界は「案件」「スタッフ」「クライアント」など複数の調整業務が同時進行します。例えば、営業職は新規企業への提案や既存顧客の深耕、候補者との連絡、契約管理など多様なタスクを抱えることが多いです。コーディネーターも多数の登録者の希望や就業状況、契約更新のタイミング管理などを一人で担います。

この環境で成果を出すには、タスクごとの「緊急度・重要度」を瞬時に判断し、優先順位を組み替えながら効率的に動ける力が不可欠です。事務処理やメール対応、面談設定やデータ入力など、ミスの許されない細かい作業も多く、正確さとスピードのバランスも問われます。

マルチタスクが得意な人は、繁忙期や急なトラブル発生時にも余裕をもって対応でき、チームや顧客からも「頼れる存在」として評価されやすくなります。日々状況が変わるので、自律的かつ柔軟に動ける人ほど活躍の幅が広がります。

親しみやすく明るい人柄

「人」が主役のこの業界では、親しみやすい人柄や明るい雰囲気も大きな武器です。例えば営業担当が気軽に声をかけやすい雰囲気があれば、クライアント企業から本音の課題や未公開ニーズを引き出せる場面が増えます。コーディネーターとしても、スタッフが悩みや希望を気軽に相談できることで、ミスマッチや早期離職の防止につながります。

実業務では常に初対面や異業種の相手と向き合うため、場を和ませたり、安心感を与えたりできるムードメーカー的な存在は重宝されます。また、明るく前向きな態度は、職場の雰囲気やチームの士気向上にも直結することが多いです。

「またこの人に頼みたい」「何かあったときに相談したい」と思わせる魅力は、結果的に個人の評価や成果へも波及することが多いです。コミュニケーション力とは別に「雰囲気」や「空気感」も意識できる人は、組織でも顧客先でも信頼を集めやすい傾向にあります。

粘り強さと行動力

人材派遣業界では、営業提案の失敗や紹介の難航、突発的な契約の白紙化など、逆境に直面することが日常です。そうした場面で大切なのは「すぐにあきらめない粘り強さ」と「行動を止めない力」です。

例えば、断られた案件でも視点やアプローチを変えて再提案をしたり、難航する案件に対しては新しい転職希望者を開拓したりと、状況に応じて工夫しながら諦めずに動き続けることが成果につながります。

また、問題が発生したときは「後回しにせずすぐに行動」を徹底できる人ほど、トラブル解決やクライアントからの信頼獲得が早まります。人材派遣業界はスピード感が求められる業界でもあり、迷ったときにまず一歩踏み出せる積極性が評価されます。困難な状況を突破することで自信が生まれ、さらなる成長にもつながります。

ストレス耐性とタフな精神

派遣業界は目標数字や納期、クレーム対応など、精神的な負荷が高い仕事です。想定外のトラブルや急な要望が発生することも多く、平常心を保ちつつ状況に応じて適切な判断と行動を求められます。ストレス耐性が高い人は、忙しい時期や重い課題に直面しても動じることなく対応できます。

また、自分の感情や体調を客観的に管理するセルフマネジメント力も不可欠です。例えば、「気分転換の習慣をもつ」「相談できる同僚や上司を確保する」など、心身のリフレッシュを工夫することでパフォーマンスを維持しやすくなります。

さらに、ポジティブな意味での図太さや切り替えの早さも重要です。失敗を引きずらず次の行動に移せる人や、プレッシャーを成長の糧と捉えられる人は、長期的に安定したキャリアを築くことができます。

人材派遣業界へ転職した場合の年収相場


2023年1月~2025年6月までにJACが転職をサポートした事例を見ると、人材派遣業界へ転職された方の想定平均年収は706万円です。ボリュームゾーンは600万円台後半から800万円台前半で、全体的にミドル~シニア層の転職が多く、管理職クラスを中心に比較的高い水準に集中しているのが特徴です。

年代別に見ると、20代後半では480万円台、30代前半には540万円台、30代後半では630万円台と徐々に上昇します。さらに40代後半には850万円を超える水準に達しており、マネジメント経験や専門領域での実績が加わることで、年収の伸び幅が大きくなる傾向が確認できます。

また、JACの事例では2,000万円を超える本部長クラスやCxO級のオファーも見られ、30代で1,000万円以上の提示を受けたケースも複数あります。人材派遣業界では組織運営や事業推進を担う責任あるポジションに若くして就任する事例もあり、実力が正当に評価されやすい業界だといえます。

役職平均年収
メンバークラス571.4万円
管理職929.4万円
平均年収
日系企業669.7万円
外資系企業785.9万円

※当社実績(2023年1月~2025年9月、想定年収)

一般的に、人材派遣業界(職業紹介・労働者派遣業)の平均年収は500万円前後といわれています。ただし、企業規模やポジションによって差が大きく、特に大手企業や管理職層では統計平均を大きく上回る水準となるケースも少なくありません。そのため、人材派遣業界全体の平均年収は500万円前後とされる一方で、実際の転職市場ではポジションや経験値によって大きな開きがあります。

人材派遣業界の転職事例


人材派遣業界から事業会社の人材派遣営業課長へ転職した事例

Jさん(40代後半/男性)

業種職種年収
転職前人材サービス・アウトソーシング人材サービス部門マネージャー750万円
転職後人材派遣・ロジスティクス・保険代理ほか法人営業(人材派遣営業課長)1,000万円

Jさんは、新卒以来一貫して人材派遣・請負業界でキャリアを積み重ね、営業所長や部門責任者として幅広い業務を担ってきました。特に新規営業やスタッフフォローの部門立ち上げではリーダーシップを発揮し、地域全体の売上・満足度向上に大きく貢献。

一方で、家庭環境の変化を背景に、長時間労働を前提とした働き方を見直す必要性を感じていました。加えて、将来的な収入リスクを考慮し、早期に待遇改善を図りたいという強い希望がありました。そのため、自身の強みである「人材派遣営業の経験」を事業会社の人事・業務支援領域で生かす転職を検討しました。

JACのコンサルタントは、Jさんが長年培ってきた派遣営業のノウハウや組織マネジメント力が、事業会社側での人材派遣営業課長ポジションにおいて即戦力となる点に注目しました。また、家族との時間を大切にしたいという希望を踏まえ、柔軟な働き方が可能でかつ戦略策定や組織貢献の幅が広いグループ企業の課長ポジションを提案。結果として、Jさんは待遇改善と働き方改革の両立を実現する転職に成功しました。

この転職は、派遣業界で培った専門性を事業会社で生かすことでキャリアの幅を広げた好例といえます。今後は組織の中核として、チームの育成や事業戦略の推進を担いながら、長期的なキャリア形成を図ることが期待されます。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

人材派遣業界へ転職後のキャリアパス


人材派遣業界で働いた経験は、さまざまなキャリアパスにつながります。具体的なキャリアパスは次のとおりです。

  • ●実績を積みマネージャーやリーダーなどの管理職に昇格
  • ●業界内他社に管理職ポジションとして転職
  • ●事業会社の人事・採用系ポジションへ転職
  • ●無形商材の営業職や人事コンサルタントへの転職
  • ●独立して地域密着型・領域特化型の派遣会社や人材紹介会社の設立

実績を積みマネージャーやリーダーなどの管理職に昇格

営業・コーディネーターとして成果を重ねることで、早期にマネージャーやリーダー職へと昇進する道が開かれます。大手派遣会社では明確な評価基準があり、売上・利益目標の達成、新人育成や拠点のKPI管理などといった実績次第で20代後半から管理職として登用されるケースもあります。

管理職になると、複数のスタッフ・営業担当をまとめるチーム運営や、拠点全体の売上責任を担う立場になります。課題把握や社員育成、業務改善など幅広いテーマに関与でき、経営目線でのスキルも身につくことが多いです。

また、実業務を深く知る管理職はチームからの信頼も厚く、組織内でリーダーシップを発揮しやすい環境があります。会社全体の採用戦略や事業成長に直接関与できる点も社内昇進の醍醐味です。

業界内他社に管理職ポジションとして転職

派遣業界で実績を積んだあと、他社の管理職や拠点長として迎えられるケースも増えています。大手で培ったノウハウを中堅企業や成長ベンチャーに導入し、特定領域で専門性を深めた人が新規事業責任者として採用されることもあります。

業界内転職の魅力は、異なる企業文化や経営スタイルの中で自分の経験を広げられることです。新しい環境に身を置くことで、リーダーシップやマネジメントスキルのさらなる向上が見込めます。業界内ネットワークを活用し、自分のキャリアを戦略的に設計できるのも強みです。また、業界内での評判や実績が次のキャリアに大きく影響するため、現職で信頼を積み重ねることが、将来の選択肢拡大にもつながります。

事業会社の人事・採用系ポジションへ転職

派遣会社での業務経験は、一般事業会社の人事・採用部門でも高く評価されます。多くの企業と接点をもつなかで、採用活動やタレントマネジメント戦略立案、面接ノウハウなどを身につけていることが多いです。そのため、採用担当や研修企画、組織開発など幅広いポジションで即戦力となります。

特に中途採用や多様なタレントマネジメント経験をもつ方は、経営層への提案や社内調整にも強みを発揮できます。企業人事部門で腰を据えて働きたい方や、従業員の成長・キャリア形成に直接携わりたい方にとって、有力なキャリアパスです。

  • 人事の転職事情

    近年、グローバル化を推進する企業が増えた影響で、人事に求められる職務に変化がみられます。今回は、主に大手企業における、ハイクラス・ミドルクラスの人事転職について、JAC Recruitment(以下、JAC)の管理部門専… 続きを読む 人事の転職事情

無形商材の営業職や人事コンサルタントへの転職

派遣業界で培った提案型営業やコンサルティングの経験は、ITサービスや教育、組織開発コンサルティングなど無形商材を扱う他分野でも活かせます。目に見えない価値をクライアントに伝え、課題解決まで導くスキルはさまざまなサービス業で重宝されます。

特に、組織開発や人事領域のコンサルタント職では、派遣業界で培ったヒアリング力や課題抽出力、提案資料作成・プロジェクト推進経験が直結します。こうした分野ではこれまでの経験を活かしつつ専門知識を広げ、キャリアの幅を広げられる可能性が高いです。

  • 人事コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

    かつては就職氷河期と呼ばれるほど転職希望者が求人需要を上回っていた時代がありましたが、現在では労働力不足が深刻化しており、多くの企業が従業員の確保や育成に大きな課題を抱えています。経済産業省が人的資本を重視し、個々の成長… 続きを読む 人事コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

独立して地域密着型・領域特化型の派遣会社や人材紹介会社の設立

これまでのビジネスのノウハウや人脈を活かし、独立・起業を目指す人も増えています。地域密着型の派遣会社や、IT・医療など専門領域に特化した人材紹介会社を設立し、独自のサービスを展開する事例も多いです。

起業には許認可や資金調達、法令順守など乗り越えるべき壁もありますが、経験者ならではのネットワークや現実的なビジネスプランを構築しやすいのが強みです。人材派遣の業務を知るからこそ、クライアント・求職者双方の満足度向上や社会貢献に直結したサービスを提供できるのも独立の魅力です。独立後も業界団体やOBネットワークが活用でき、情報交換や相互支援の土台も築きやすい環境だといえます。

人材派遣業界への転職なら、JAC Recruitment


人材派遣業界で新たなキャリアを切り拓くなら、JACのサポート活用が有効です。JACには人事ビジネスや業界構造に精通したコンサルタントが多数在籍し、企業ごとの求人動向や文化、非公開案件まで網羅的に情報提供できます。

JACはたんなる求人紹介にとどまらず、応募書類の作成から面接対策、業界専門用語の解説、各社独自の選考基準まで一貫して支援します。応募者の希望やキャリアプランを複数回の面談で細かくヒアリングし、ベストな求人提案が可能です。

また、JACの強みは、一般には出回らない非公開求人の豊富さと、業界横断的なネットワークによるリアルな転職市場分析です。異業界からの挑戦にも対応し、未経験者から管理職・専門職志望者まで幅広くサポートできます。人材派遣業界でのキャリア形成を考えるなら、まずJACにご相談ください。

  • サービス/物流/商社転職情報

    サービス(HR・教育研修/商社・海運/リテール・フードサービス)の転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。当社のコンサルティングは1人のコンサルタントがご登録者と企業の両… 続きを読む サービス/物流/商社転職情報

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。