LSI設計の転職動向|未経験からの難易度や最新求人を解説

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公開日:2025/09/30 / 最終更新日: 2025/09/30

AI・自動運転・5Gなど成長分野を支えるLSI設計は、キャリアの広がりと専門性を両立できる転職先です。半導体市場の拡大や技術進化により、FPGA・ASIC設計検証のスキルを活かし、車載・IoT・ファブレス分野や上流設計・PL/PMへの展開が可能です。

本記事では、LSI設計の転職市場動向や最新求人情報、未経験からの転職難易度などをJAC Recruitment(以下、JAC)が解説いたします。

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LSI設計の転職市場動向

LSI(大規模集積回路)設計の転職市場は、半導体業界全体の好況を背景に高い需要が継続しています。国内外の半導体市場は100兆円を超える規模へと成長する見通しが立っており、IoTやデータセンター、5G通信の普及に加えて、AI技術やスマートシティ、自動運転・ロボティクスなど、次世代分野におけるLSI活用が急拡大しています。

このような背景から、LSI設計の専門知識を持つ技術者への需要は急速に高まっています。求人の傾向としては、アナログおよびデジタル回路設計の求人が中心であり、特に「回路」「設計」「開発」といったキーワードが頻出しています。さらに、システム開発やファームウェアといった組込み分野の需要も顕著です。加えて、海外拠点との協業やグローバル市場への製品展開を視野に入れたポジションが増えており、英語力や異文化マネジメントの経験者は、歓迎される傾向にあります。

企業の募集背景に目を向けると、新規事業開発や技術革新を主眼に置いた採用が目立ち、中堅層の補強や将来の幹部候補を視野に入れた採用も活発です。

LSI設計の転職市場は、技術トレンドや事業戦略の変化にともない、着実に拡大しています。経験豊富な技術者にとっては選択肢が広がる一方で、最新技術に関する知見が不足している場合やグローバル市場への対応力が低い場合、競争力や市場価値が相対的に下がる懸念もあります。そのため、常に知識やスキルをアップデートする姿勢が求められることを理解しておきましょう。

LSI設計が求められる主な転職先候補

本章では、LSI設計が求められる次の5つの転職先候補について解説します。

  • ●半導体デバイスメーカー
  • ●半導体製造装置メーカーや材料・部品メーカー
  • ●自動車業界・IoT関連企業
  • ●半導体設計専門のファブレスベンチャー
  • ●SIer・コンサルティングファーム

半導体デバイスメーカー

半導体デバイスメーカーでは、プロセッサ、メモリ、イメージセンサー、アナログICなど多岐にわたる製品が開発されており、LSI設計は回路設計、検証、物理設計など幅広い業務を担います。

とりわけ大手総合半導体メーカーでは、先端のLSI設計に従事できるため、高度な設計フローへの理解やEDAツールを活用するスキルが求められます。一方、特定の分野で強みをもつ中堅・専業メーカーでは、ニッチ市場を狙ったアプリケーションLSIの開発が中心となり、アナログ回路や電源管理回路における高度な専門性が高く評価されます。近年は、車載向けや産業機器向けなど、品質と信頼性が厳格に求められる領域での需要が拡大しており、機能安全や信頼性設計の経験を有する技術者は、特に歓迎される傾向があります。

製品開発の最上流から市場投入まで一気通貫で関与できる点が魅力であり、技術力や専門性を高めたい方にとって最適な転職先候補といえます。

半導体製造装置メーカーや材料・部品メーカー

半導体製造装置メーカーや材料・部品メーカーは、LSIを設計する業種ではありませんが、近年専用LSIを自社開発するケースも増えています。

例えば、露光装置や検査装置では、膨大なデータをリアルタイムで処理する画像認識や演算機能が欠かせず、ASICやFPGA開発の経験者が即戦力として活躍しています。また、材料メーカーや部品メーカーでも、センサーやアクチュエータといった部材に組み込む専用ICの開発ニーズが高まっており、アナログ回路設計や低消費電力設計のスキルをもつLSI設計者の知見が求められています。さらに、これらのメーカーでは、クライアントである半導体デバイスメーカーの設計思想や製造上の課題を深く理解した対応が求められます。その点、LSI設計のバックグラウンドをもつ場合、デバイスメーカーのエンジニアと対等な立場で、技術的なコミュニケーションが可能になります。

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自動車業界・IoT関連企業

近年、LSI設計の専門家が活躍する舞台は、半導体業界の枠を大きく超え、自動車業界やIoT関連企業といった、セットメーカーにも拡大しています。

特に、自動車業界ではEV化や自動運転化の進展にともない、パワーマネジメントICやセンサー制御、車載ネットワーク用プロセッサといった専用LSIの需要が急増しています。車載規格に準拠した安全性や耐環境性を満たす設計スキルが求められており、経験豊富な技術者はサプライヤーからOEMまで幅広い企業で必要とされています。

一方、IoT関連企業では、製品寿命が短くサイクルが早いため、短期間で試作から量産まで進める実行力が評価されやすい傾向にあります。自動車業界やIoT分野は成長市場として有望であり、LSI設計経験者がキャリアを広げる場として注目されています。

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半導体設計専門のファブレスベンチャー

半導体設計を専門とするファブレスベンチャーは、IPOやM&Aを視野に入れた成長過程にある企業が多く、LSI設計エンジニアにとってスピード感のある環境で専門性を高められる領域です。

大手企業のように分業化が進んでいないケースが大半であることから、製品の企画や仕様策定から、論理設計、検証、製造を委託するファウンドリとの調整まで、LSI開発に幅広く関与できます。

スタートアップならではの裁量の大きさと挑戦機会が魅力ですが、幅広い役割に対応できるスキルセットが求められます。挑戦的な環境を望み、技術の最前線で自身の能力を試したい方にとって、ファブレスベンチャーは魅力的な選択肢といえます。

SIer・コンサルティングファーム

LSI設計で培った技術的知見は、より俯瞰的な立場でクライアント企業の課題解決を支援するSIerやコンサルティングファームでも重宝されます。SIerやコンサルティングファームでは、LSI設計に関する高度な知識を武器に、クライアントの事業成長や技術戦略に貢献する役割を担います。

半導体業界を主要クライアントとする大手SIerでは、半導体メーカーが使用するEDAツールの導入支援や開発環境全体の最適化、設計から製造までのデータ連携をスムーズにするためのシステム構築などを手掛けます。一方、コンサルティングファームでは、特定の半導体市場の将来性を分析し、クライアントが次にどの技術領域に投資すべきかを提言したり、M&Aの際には対象企業の技術力を評価するデューデリジェンスを行ったりと、技術的な洞察をもとに戦略的な意思決定を支援します。

技術者としてのキャリアをベースに、よりビジネスや経営に近い領域へ活躍の場を広げたいと考える方にとって、SIerやコンサルティングファームは、これまでの知見を新たな形で生かせる領域です。

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LSI設計の最新転職・求人情報

LSI設計の転職市場における全体的な傾向として、企業の競争力に直結する高度な専門性を有する転職希望者に対して、高待遇を提示する求人が目立ちます。特にFPGAやASICの設計・検証、AI半導体やADAS(先進運転支援システム)に対応したチップの設計などを経験した技術者の場合、相場を上回る年収提示が期待されます。

さらに近年は、ポジションの多様性が進んでおり、半導体LSIを対象とした組込みソフトウェアやファームウェア、デバイスドライバの開発など、ソフトウェア関連のポジションも豊富に存在します。ハードとソフト両面のスキルを伸ばしておくことで、設計エンジニアとしての市場価値を大きく高められるでしょう。

ここからは、LSI設計の最新求人・転職情報を紹介します。

なお、本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。JACが取り扱う求人は、大半が非公開となっています。そのため、非公開求人も含めLSI設計に関する求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。
転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性や希望に沿う求人を紹介いたします。

>>非公開求人について詳しく知りたい方はこちら

Cellid株式会社:半導体(LSI)設計・検証エンジニア

非公開:アナログ回路設計【東証一部上場企業グループ/最先端技術を有するエンジニア集団】

TOPPANテクニカル・デザインセンター株式会社:半導体回路のデジタルバックエンド設計

非公開:マイコン・システム LSIの設計エンジニア

株式会社アクセル:半導体LSIソフトウェア開発 ~スタンダード市場上場/転勤無/安定性◎~

株式会社ニューフレアテクノロジー:【A-15】電子ビームマスク描画装置の組込みシステム(MEMS・LSI)設計・開発~シェアNo1 電子ビーム描画装置メーカー~

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年9月現在)

未経験からLSI設計への転職は難しいのか

未経験からLSI設計への転職は、容易ではありません。その理由として、LSI設計は半導体製品の性能や信頼性を左右する極めて専門性の高い領域であり、技術的な理解や開発フローの習熟が不可欠だからです。また、教育に要するコストや時間が膨大であることに加え、万が一ミスマッチが生じた場合、プロジェクトに大きな影響を及ぼす可能性があるため、開発経験が不足している転職希望者は、採用を見送られるケースが大半です。

しかし、門戸が完全に閉ざされているわけではなく、関連する業務経験を段階的に積み、学習と実践を繰り返すことでLSI設計への道を開くことは十分に可能です。最も現実的なキャリアパスとしては、関連職種から段階的にステップアップする方法が考えられます。例えば、半導体工場の製造プロセスエンジニアやテストエンジニア、品質管理・保証といった職種に就き、製品知識や開発プロセスへの理解を深めてから、設計部門へとキャリアチェンジを目指すルートが挙げられます。あるいは、電気回路設計や組込みソフトウェア開発から、上流のアーキテクチャ設計を目指すキャリア形成も考えられます。

その際、専門書やオンライン講座などを活用し、デジタル回路設計の基礎、Verilog/VHDLなどのハードウェア言語、FPGAやASICの開発フローといった基礎知識を自ら学ぶことも、転職後の順応スピードを速めたり成長意欲を示したりする際に有効です。

LSI設計への転職で求められる経験・スキル・マインド・資格

ここでは、LSI設計への転職で求められる次の4つの要素について解説します。

  • ●半導体LSI設計や関連回路・システム開発の知識や実務経験
  • ●EDAツールや制御ソフトや検証ツールの操作スキル、技術英文書の読解力
  • ●チーム開発に必要な責任感や協調性、そして自己研鑽できる向学心
  • ●FPGA技術者認定や組込み系資格

半導体LSI設計や関連回路・システム開発の知識や実務経験

LSI設計職への転職では、半導体LSI設計そのものや、関連する回路・システム開発における知識や実務経験が必須となります。実際の求人でも「5年以上の実務経験」を求めるケースが多く、採用担当者は、転職希望者の経歴から半導体デバイスの物理的な特性、デジタル回路やアナログ回路の動作原理、そしてLSIが組み込まれるシステム全体のアーキテクチャに至るまで、ミクロとマクロの両方の視点をもち併せているかを慎重に見極めようとします。

転職を目指す際は、プロジェクト全体に携わった実績やシステム全体の最適化を考慮した視座の高い設計ができる旨を、応募先企業が求める人物像やスキルと照らし合わせながら効果的にアピールすることを意識しましょう。

EDAツールや制御ソフトや検証ツールの操作スキル、技術英文書の読解力

LSI設計には、実務を推進するうえでCadence社やSynopsys社、Siemens EDA(旧Mentor Graphics)社などが提供する業界標準のEDAツール群を自在に使いこなすスキルが不可欠です。

単にツールを操作できるだけにとどまらず、その特性を熟知し、設計品質の向上や開発期間の短縮(TATの削減)につなげるためのスクリプト作成や環境構築といった、応用力までが評価の対象になることを理解しておきましょう。また、ハードウェアを記述するための言語であるVerilog/VHDLに精通していることは絶対条件です。加えて、品質を担保する検証工程では、テストベンチ構築やシナリオ自動化のため、C/C++やPython、SystemVerilogなどのプログラミングスキルが求められます。

さらに、LSI設計というグローバルな技術分野においては、英語力も必須となる要素です。最先端の技術仕様やEDAツールのマニュアル、世界中の研究者が発表する学術論文など、業務上参照すべき重要な資料の多くは英語で記述されています。また、海外の設計拠点や製造委託先であるファウンドリや海外のクライアントとのコミュニケーションのために、ビジネスレベルの英語力が求められるポジションも年々増加しており、語学力がエンジニアリングスキルと同等に評価される場面が増えています。

チーム開発に必要な責任感や協調性、そして自己研鑽できる向学心

LSI設計はプロジェクトの規模が大きく、多数の技術者や部門が関与します。そのため、個人のスキルだけではなくチームとして成果を創出する意識が欠かせません。自分の担当範囲だけに固執するのではなく、プロジェクト全体の成功という共通の目標に向かって、建設的な議論を交わし、互いに協力し合える協調性が求められます。

さらに、半導体業界は技術革新のスピードが極めて早いため、数年前に最先端であった技術が瞬く間に陳腐化することも珍しくありません。第一線で活躍し続けるには、新しい知識やスキルを継続的に学ぶ姿勢も重要です。

FPGA技術者認定や組込み系資格

LSI設計に転職する際に必須となる資格はないものの、関連資格の保有は専門性や学習意欲を示す際に有効です。

例えば、FPGA技術者認定は、ASIC開発のプロトタイピングやFPGAを用いた論理回路設計、開発フローに関する知識とスキルの証明になります。また、情報処理推進機構(IPA)が実施するエンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)のような組込み系の国家資格は、ハードウェアの知識だけでなく、OSやミドルウェアの精通を示すのに役立ちます。そのほか、品質要求の厳しい車載分野などでは、品質管理の知識を示すQC検定が歓迎されるケースもあります。

特に実務経験が少ない方や異分野からのキャリアチェンジを目指す場合、資格はポテンシャルの補完に有効な手段です。

参照:情報処理推進機構(IPA)「エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)」

LSI設計へ転職した場合の年収相場

LSI設計職は半導体市場の好況を背景に、ほかの技術系職種と比較して高い報酬水準が期待できる領域です。

JACが取り扱うLSI設計求人の全体的な想定平均年収は840万円程度であり、技術職のなかでもトップクラスの水準に位置しています。年代別にみると20代後半で約570万円、30代になると830万円台〜900万円台を推移します。さらに、40代前半では930万円台、40代後半では1,060万円を超えます。

役職別では、メンバークラスでも770万円程度と十分な年収が期待でき、管理職に昇格すれば平均1,250万円前後の高待遇が実現します。特にグローバル市場で競争を繰り広げる外資系企業では、平均1,110万円と日系企業の約800万円を大きく上回る報酬が提示されています。

転職を検討する際、年収水準を把握することは重要ですが、それ以上に自身の専門領域や得意分野を明確化し、どの市場ニーズに応えられるかを整理することが重要です。

役職平均年収
メンバークラス769.6万円
管理職1,246.0万円
平均年収
日系企業797.6万円
外資系企業1,111.5万円

※当社実績(2023年1月~2025年8月、想定年収)

LSI設計の転職事例

ここでは、JACが提供する転職支援サービスを利用して、LSI設計への転職を成功させた事例を紹介します。

海外半導体メーカーから次世代メモリ開発を担うLSI設計エンジニアへ転職した事例

Tさん(40代後半/男性)

業種職種年収
転職前半導体メーカーレイアウト設計(PnR)900万円
転職後半導体メーカーLSI・IC・メモリ設計 1,000万円

Tさんは、長年にわたり半導体設計に携わり、デバイス設計から回路設計、評価まで幅広い工程を経験してきた方。直近では、DRAMのアナログ部やロジック部の設計に加え、レイアウトリーダーとして工程管理やリソース調整を担い、チーム全体の生産性向上に貢献してきました。

転職を検討し始めたきっかけは、自身のスキルを生かし、将来性のある安定した環境で業務に専念したいという思いが芽生えたことにありました。

そこでJACのコンサルタントは、幅広い設計工程を経験している点やTさんのマネジメント力に注目し、大手半導体メーカーの求人をご提案。転職後のTさんは、アナログ回路およびデジタル回路のマニュアルによる高精度なレイアウト設計を主導するなど、最先端の開発業務に携わることとなりました。

今回の転職でTさんは、より専門性を高められる環境と年収アップの両方を手にすることができました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

LSI設計へ転職後のキャリアパス

本章では、LSI設計への転職後に考えられる3つのキャリアパスについて解説します。

  • ●LSI設計の技術力を極めプロフェッショナルエンジニアに
  • ●プロジェクトリーダーやチームマネージャーへ昇進
  • ●自動車の制御システム開発や通信機器開発など隣接分野へ転身する

LSI設計の技術力を極めプロフェッショナルエンジニアに

LSI設計に携わる技術者が描けるキャリアパスとして、特定領域の技術を磨き、プロフェッショナルとして業界内で確固たる地位を築く道が挙げられます。

例えば、超高速データ転送を実現するインターフェース回路設計、極限までノイズを抑える高精度なアナログ回路設計、あるいは爆発的に増大する検証工数を劇的に削減する革新的な検証手法の開発など、自身が最も情熱を注げる分野で卓越した知見とスキルを磨き上げるルートです。

自身の技術者としての成長が、そのままキャリアの深化に直結する点が魅力であり、自らの手で世界を驚かせるような革新的な製品を生み出すことに喜びを感じる方にとって、有望なキャリアといえます。

プロジェクトリーダーやチームマネージャーへ昇進

LSI設計エンジニアとして数々のプロジェクトで実績を積み、深い技術的知見と開発プロセス全体への理解を深めた後は、チームやプロジェクト全体を率いてより大きな成果を創出するマネジメントへの道が開かれます。

プロジェクトリーダーやチームマネージャーが担う業務としては、プロジェクトの目標設定、詳細な計画立案、開発スケジュールの進捗管理、予算管理などが挙げられます。また、チームを構成するメンバー一人ひとりの能力を引き出し、プロジェクトを成功に導くチームマネジメントも職務に含まれます。

管理職への昇進を目指す際は、技術力だけではなく、リーダーシップ力やコミュニケーション力、危機管理能力など、リーダーとして求められる素養を日頃から意識して高めていくことが大切です。

自動車の制御システム開発や通信機器開発など隣接分野へ転身する

LSI設計で培ったスキルは、半導体業界にとどまらず、自動車の制御システム開発や通信機器開発といった隣接分野でも高く評価されます。

特に、自動運転やADASの分野では車載向け半導体の役割が増大しており、LSI設計経験をもつ技術者が求められています。通信分野でも5Gや次世代ネットワークの構築に向け、低消費電力かつ高性能なLSIを設計できる技術者は、開発の要として重宝されます。

「新製品」「技術開発」「車載向け」などのキーワードが記載されている求人も多く、IoTやグローバル展開を見据えた採用が進んでいることからも、隣接分野へのキャリア移行は自然な流れといえます。

自身の専門性を核としながら、よりエンドユーザーに近い領域で製品開発に携わりたいと考える方にとって、魅力的な選択肢になり得ます。

LSI設計への転職なら、JAC Recruitment

LSI設計の分野は、半導体市場の拡大にともない国内外から旺盛な採用ニーズが寄せられています。IoTやAI、自動運転、5G通信など新しい技術革新の多くがLSIに支えられていることから、各社は高度な設計スキルと専門知識を備えた技術者を求めています。しかし、同じLSI設計といっても企業ごとに扱う製品や求めるスキルは大きく異なります。アナログ回路を強みとするメーカー、SoCやミックスドシグナル領域に特化した企業、あるいは車載向けに品質保証体制を重視する企業など、さまざまです。

そのため、転職活動の際には、採用背景や事業戦略を深く理解した転職エージェントからの支援が不可欠です。

その点、JACには、各企業の採用事情や技術動向を熟知したコンサルタントが在籍しており、一人ひとりの経歴や志向を踏まえて最適なキャリアを提案いたします。さらに、コンサルタントは求人票に記載された表面的な情報の提供だけでなく、募集の背景にある企業の課題、プロジェクトの具体的な内容、配属されるチームの雰囲気など、内情に踏み込んだ情報提供に努めています。そのため、入社後のミスマッチを最小限に抑え、心から納得できる転職を実現できるでしょう。

LSI設計への転職を考えている方は、ぜひJACにご相談ください。

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    メーカーの転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。JACは業界専任制のコンサルティングを行っているため、高い専門性や業界の知識を豊富に蓄積しており、また市場動向についても… 続きを読む メーカー転職情報

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。